デフォルト: デフォルト値は設定されていません。
用途
有効なデータベース・リンクによって指定される(ソース)データベースからのエクスポートを使用可能にします。ソース・データベース・インスタンスのデータは、接続されたデータベース・インスタンスのダンプ・ファイル・セットに書き込まれます。
構文および説明
NETWORK_LINK=source_database_link
NETWORK_LINK
パラメータは、データベース・リンクを使用してエクスポートを開始します。つまり、expdp
クライアントの接続先となるシステムから、source_database_link
で指定されたソース・データベースに接続し、そこからデータを取り出して、接続されたシステムのダンプ・ファイルに書き込みます。
source_database_link
には、使用可能なデータベースへのデータベース・リンク名を指定する必要があります。対象インスタンスのデータベースにデータベース・リンクが指定されていない場合、ユーザーまたはDBAが、SQL CREATE DATABASE LINK
文を使用してデータベース・リンクを作成する必要があります。
ソース・データベースが読取り専用の場合、ソース・データベースのユーザーは、デフォルト一時表領域として割り当てられたローカル管理一時表領域を持つ必要があります。それ以外の場合、ジョブは失敗します。
データ・ポンプ・エクスポートでは、次のタイプのデータベース・リンクの使用がサポートされています。
パブリック固定ユーザー
パブリック接続ユーザー
パブリック共有ユーザー(リンク所有者が使用する場合のみ)
プライベート共有ユーザー(リンク所有者が使用する場合のみ)
プライベート固定ユーザー(リンク所有者が使用する場合のみ)
注意:
暗号化されていないネットワーク・リンクを介してエクスポート操作が行われる場合、すべてのデータはクリア・テキストとしてエクスポートされます。これは、データがデータベースで暗号化されている場合でも同様です。ネットワーク・セキュリティの詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。
制限事項
プライベート接続ユーザー
現行ユーザー
ネットワーク・エクスポートでは、LONG
列がサポートされていません。
全体トランスポータブル・エクスポートを使用してネットワークを介してデータベースを転送する場合、管理表領域(SYSTEM
やSYSAUX
など)に存在するLONG
またはLONG
RAW
列を含む表は、サポートされません。
全体トランスポータブル・エクスポートを使用してネットワークを介してデータベースを転送する場合、監査証跡情報自体がユーザー定義の表領域に格納されていると、管理表領域(SYSTEM
やSYSAUX
など)に格納された表に対して監査を有効にすることはできません。
データ・ポンプ操作がネットワーク・リンクを介して行われる場合、ソース・データベースとターゲット・データベースのバージョンの差違が2バージョン以下である必要があります。たとえば、一方のデータベースがOracle Database 12cの場合、他方のデータベースは12c、11gまたは10gである必要があります。データ・ポンプがチェックするのはメジャー・バージョン番号のみ(10g、11g、12cなど)で、具体的なリリース番号(12.1、10.1、10.2、11.1、11.2など)ではありません。
例
次に、NETWORK_LINK
パラメータの使用例を示します。source_database_link
には、すでに存在する有効なデータベース・リンク名を指定します。
> expdp hr DIRECTORY=dpump_dir1 NETWORK_LINK=source_database_link
DUMPFILE=network_export.dmp LOGFILE=network_export.log
関連項目:
データベース・リンクの詳細は、Oracle Database管理者ガイドを参照してください。
CREATE DATABASE LINK
文の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
ローカル管理表領域の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。