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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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キャラクタ・セットおよびグローバリゼーション・サポートに関する考慮点

この項では、ユーザー・データおよびデータ定義言語(DDL)のキャラクタ・セット変換に関連するデータ・ポンプ・エクスポートおよびインポートのグローバリゼーション・サポートの動作について説明します。

ユーザー・データ

エクスポート・ユーティリティは、常に、エクスポート・システムのキャラクタ・セットでUnicodeデータを含むユーザー・データをエクスポートします。(キャラクタ・セットは、データベース作成時に指定されます。)ソース・データベースのキャラクタ・セットが、インポート・データベースのキャラクタ・セットと異なる場合、自動的にデータをインポート・システムのキャラクタ・セットに変換するための単一の変換が実行されます。

変換によるキャラクタ・セットのソート順への影響

エクスポート・キャラクタ・セットのソート順が、インポート・キャラクタ・セットと異なる場合、キャラクタ列をパーティション化した表では、結果が保証されません。たとえば、次のようなASCIIキャラクタ・セットのデータベースの表定義について考えてみます。

CREATE TABLE partlist ( part VARCHAR2(10), 
                             partno NUMBER(2) 
                        ) 
                        PARTITION BY RANGE (part) 
                        ( 
                        PARTITION part_low VALUES LESS THAN ('Z') 
                        TABLESPACE tbs_1, 
                        PARTITION part_mid VALUES LESS THAN ('z') 
                        TABLESPACE tbs_2, 
                        PARTITION part_high VALUES LESS THAN (MAXVALUE) 
                        TABLESPACE tbs_3 
                        );

ASCIIキャラクタ・セットでは、Zの後にzがあるため、このパーティション・スキームには意味があります。

この表がEBCDICキャラクタ・セット・ベースのデータベースにインポートされると、EBCDICキャラクタ・セットでは、zZの前にあるため、part_midパーティションのすべての行が、part_lowパーティションに移行します。希望する結果を得るには、partlist表の所有者は、インポート後に表を再パーティション化する必要があります。

DDL

エクスポート・ユーティリティは、エクスポート・システムのデータベース・キャラクタ・セットを使用してダンプ・ファイルを書き込みます。

インポート・システムのデータベース・キャラクタ・セットがエクスポート・システムのデータベース・キャラクタ・セットと異なる場合にのみ、ダンプ・ファイルのインポート時にDDLのためにキャラクタ・セット変換が必要です。

キャラクタ・セット変換によるデータの損失を最小限にするには、インポートのデータベース・キャラクタ・セットがエクスポートのデータベース・キャラクタ・セットのスーパーセットであることを確認します。

シングルバイト・キャラクタ・セットとエクスポートおよびインポート

インポートが実行されるシステムで7ビット・キャラクタ・セットを使用し、8ビット・キャラクタ・セットのダンプ・ファイルをインポートすると、一部の8ビット・キャラクタは同等の7ビットに変換されることがあります。これが発生した場合の目印として、アクセント記号が付いている文字からアクセントが消去されます。

この不要な変換を回避するため、エクスポート・データベースとインポート・データベースで同じキャラクタ・セットを使用していることを確認してください。

マルチバイト・キャラクタ・セットとエクスポートおよびインポート

インポート・データベースのキャラクタ・セットに同等の文字がないエクスポート・ファイル中の文字は、変換時にデフォルトの文字に置換されます。インポート・データベースのキャラクタ・セットは、デフォルトの文字を定義します。

DDLの変換中にインポート・システムで置換文字を使用する必要がある場合、警告メッセージが表示され、システムは変換されたDDLをロードしようと試みます。

ユーザー・データの変換中にインポート・システムで置換文字を使用する必要がある場合、デフォルトの動作として、変換されたデータがロードされます。ただし、置換文字を使用して変換されたユーザー・データの行を拒否するようにインポート・システムに指示することが可能です。詳細は、インポートの「DATA_OPTIONS」パラメータを参照してください。

100%完全に変換されるためには、インポート・データベースのキャラクタ・セットは、エクスポート・ファイルを生成するために使用されるキャラクタ・セットのスーパーセットであるか、それと同等である必要があります。

注意:

エクスポート・システムのデータベース・キャラクタ・セットがインポート・システムのものと異なる場合、ジョブの開始時に、データベース・キャラクタ・セットの内容を示す情報メッセージがインポート・システムに表示されます。

インポート・データベースのキャラクタ・セットがエクスポート・ファイルを生成するために使用されたキャラクタ・セットのスーパーセットではない場合、キャラクタ・セット変換によってデータ損失が発生する可能性があることを示す警告がインポート・システムに表示されます。