データ・ポンプの多くのエクスポートおよびインポート操作では、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE
ロールまたはDATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE
ロール(あるいはその両方)をユーザーが持っている必要があります。 これらのロールは、データベース作成の一環として標準スクリプトを実行すると、自動的にOracle Database用に定義されます。(これらのロールの名前にはFULLという語が含まれますが、これらのロールは、実際には全体モードのみではなく、任意のエクスポートまたはインポート・モードのすべての特権操作に適用されることに注意してください。)
DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE
ロールはエクスポート操作にのみ影響します。DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE
ロールは、インポート操作と、SQLFILE
インポート・パラメータを使用する操作に影響します。これらのロールによって、ユーザーは次の処理を行うエクスポートおよびインポート操作を実行できます。
自分のスキーマ・スコープ以外での操作の実行
他のユーザーが開始したジョブの監視
権限のないユーザーが参照できないオブジェクトのエクスポート(表領域定義など)とインポート(ディレクトリ定義など)
これらは強力なロールです。これらのロールをユーザーに付与する際は、十分に注意する必要があります。
SYS
スキーマには、これらのいずれのロールも割り当てられていません。ただし、データ・ポンプが実行するセキュリティ・チェックの中でこれらのロールを必要とするものについては、SYS
スキーマにアクセス権が付与されます。
注意:
ORA-39181: Only Partial Data Exported Due to Fine Grain Access Control
というエラー・メッセージが表示される場合は、http://support.oracle.com
で、My Oracle Supportノート422480.1の有効ファイングレイン・アクセス・コントロール・ポリシーを持つ表データのエクスポート時のセキュリティに関する情報を参照してください。
関連項目:
Oracle Databaseのインストールで事前定義されるロールの詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。