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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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DDL_DICT_TRACKINGおよび指定された時間範囲またはSCN範囲

LogMinerは、LogMinerディクショナリの一貫性を維持するためにDDL文が必要なため、DDL_DICT_TRACKINGオプションが有効な場合、要求した開始時刻またはSCN(DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRで指定)より前に、REDOログ・ファイルの読取りを開始する場合があります。LogMinerがREDOログ・ファイルの読取りを開始する実際の時刻またはSCNは、必須開始時刻または必須開始SCNと呼ばれます。

欠落REDOログ・ファイル(順序番号に基づく)は、必須開始時刻または必須開始SCNから読取りを開始できません。

LogMinerでは、REDOログ・データの読取りを開始する位置を次のとおり決定します。

次に、前述の内容の使用例を示します。

5つのREDOログ・ファイルを含むREDOログ・ファイル・リストを作成するとします。ディクショナリは、最初のREDOファイルに含まれ、確認対象として指定した変更(DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRを使用)は、3番目のREDOログ・ファイルに記録されているとします。ここで、次の手順を実行します。

  1. DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRをコールします。LogMinerによって、次のログ・ファイルが読み込まれます。

    1. ディクショナリをロードするための最初のログ・ファイル

    2. その中に含まれている可能性があるDDLをすべて取得するための2番目のREDOログ・ファイル

    3. 必要なデータを取得するための3番目のログ・ファイル

  2. 同じ要求範囲で、再度DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRをコールします。

    LogMinerは、REDOログ・ファイル3から読取りを開始します。REDOログ・ファイル2に含まれているDDL文はすでに処理されているため、REDOログ・ファイル2を読み込む必要はありません。

  3. DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRを再度コールします。今回は、REDOログ・ファイル5からデータを読み込む必要があるパラメータを指定します。

    LogMinerは、REDOログ・ファイル4から読取りを開始し、その中に含まれているすべてのDDL文を取得します。

LogMinerが実際に読取りを開始する位置を確認するには、V$LOGMNR_PARAMETERSビューのREQUIRED_START_DATE列またはREQUIRED_START_SCN列を問い合せます。LogMinerが読取りを開始する位置に関係なく、要求した範囲内の行のみがV$LOGMNR_CONTENTSビューから返されます。