エクスポート・ユーティリティを使用する前に、次のことを行う必要があります(詳細は以降の項を参照してください)。
データベースを手動で作成した場合は、catexp.sql
またはcatalog.sql
スクリプトが実行されたことの確認。Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースを作成した場合は、これらのスクリプトを実行する必要はありません。
エクスポート・ファイルを書き込むための十分なディスクまたはテープ記憶域が存在することの確認
必要なアクセス権限を所有していることの確認
エクスポート・ユーティリティを使用するには、データベースを作成するかまたは新しいリリースに移行した後で、スクリプトcatexp.sql
または(catexp.sql
を実行する)catalog.sql
を実行する必要があります。
データベースに対して、catexp.sql
またはcatalog.sql
を実行するのは1回のみです。スクリプトを実行すると、次の処理が行われ、データベースはエクスポートおよびインポート操作に備えて調整されます。
DBA
ロールへのEXP_FULL_DATABASE
およびIMP_FULL_DATABASE
の割当て
インストールされているcatexp.sql
のバージョンの記録
EXP_FULL_DATABASE
ロールおよびIMP_FULL_DATABASE
ロールは強力です。これらのロールをユーザーに付与する際は、十分に注意する必要があります。
エクスポートを実行する前に、エクスポート・ファイルを書き込むための十分なディスクまたはテープのストレージが存在することを確認してください。十分な領域がないと、エクスポート・ユーティリティは書込み失敗エラーが発生して終了します。
表のサイズから、必要な最大領域を見積もることもできます。表のサイズは、Oracleデータ・ディクショナリのUSER_SEGMENTS
ビューで確認できます。次の問合せでは、すべての表のディスク使用率が表示されます。
SELECT SUM(BYTES) FROM USER_SEGMENTS WHERE SEGMENT_TYPE='TABLE';
問合せの結果には、LOB(ラージ・オブジェクト)またはVARRAY
列あるいはパーティション表に格納されているデータ用のディスク領域は含まれません。
関連項目:
ディクショナリ・ビューの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください
エクスポート・ユーティリティを使用するには、Oracle Databaseに対するCREATE SESSION
権限が必要です。この権限は、データベースの作成時に設定されるCONNECT
ロールに含まれます。別のユーザーが所有している表をエクスポートするには、EXP_FULL_DATABASE
ロールを有効にする必要があります。このロールは、すべてのデータベース管理者(DBA)に付与されます。
EXP_FULL_DATABASE
ロールに含まれているシステム権限を持っていないと、別のユーザーのスキーマ内のオブジェクトをエクスポートできません。たとえば、そのシノニムを作成した場合でも、別のユーザーのスキーマ内の表をエクスポートできません。
一部のシステム・スキーマは、ユーザー・スキーマではないため、エクスポートできません。システム・スキーマには、Oracleが管理するデータおよびメタデータが含まれています。エクスポートされないスキーマの例としては、SYS
、ORDSYS
、MDSYS
などがあります。