Oracle® Database Clientクイック・インストレーション・ガイド 12c リリース1 (12.1) for Oracle Solaris on x86-64 (64-Bit) B72985-07 |
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Clientクイック・インストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Oracle Solaris on x86-64 (64-Bit)
B72985-07(原本部品番号:E55103-04)
2017年6月
このガイドでは、Oracle Database ClientをOracle Solaris on x86-64(64-Bit)で簡単にインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。
このガイドでは、OracleソフトウェアがインストールされていないシステムでOracle Database Clientのデフォルトのインストールを実行する方法について説明します。このシステムに既存のOracleソフトウェア・インストールが存在する場合、インストール手順の詳細は、Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。
次のいずれかのインストール・タイプをインストールする方法を説明します。
InstantClient: Oracle Call Interface(OCI)、Oracle C++ Call Interface(OCCI)、Pro*CまたはJava Database Connectivity(JDBC)OCIの各アプリケーションで要求される共有ライブラリのみをインストールできます。このインストール・タイプは、他のOracle Database Clientインストール・タイプよりディスク領域が少なくてすみます。
管理者: ローカル・システムまたはリモート・システム上のOracle Databaseインスタンスにアプリケーションを接続できます。Oracle Databaseを管理できるツールも提供されます。
ランタイム: アプリケーションでローカル・システムまたはリモート・システムのOracleデータベース・インスタンスに接続できます。
関連項目: Instant Clientの機能の詳細は、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。 |
このガイドでは、「カスタム」インストール・タイプのインストール方法については説明しません。また、インプレース・クライアント・アップグレードの実行方法も説明していません。
その他のインストール情報の参照先
Oracle Database Clientのインストールの詳細は、Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。
Oracle Database製品の製品ドキュメントは、HTML形式とPDF形式の両方でOracle Technology Network (OTN)の次のWebサイトからオンラインで入手できます。
Oracleソフトウェアをインストールする前に、root
ユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。root
ユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。
注意: サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。 |
X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。
Xターミナル(xterm
)など、ローカル・ターミナル・セッションを開始します。
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。
$ xhost fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.us.example.com
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、ssh
、rlogin
、またはtelnet
コマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。
$ telnet fully_qualified_remote_host_name
root
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ sudo sh password: #
Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。
注意: 必要に応じて、Xサーバーのドキュメントを参照して、この手順の実行方法の詳細を確認してください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。 |
Xサーバー・ソフトウェアを開始します。
Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成にします。
ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm
)などのターミナル・セッションを開始します。
root
ユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ sudo sh password: #
この項では、Oracle Databaseのインストール前に完了しておく必要のある、次のオペレーティング・システムの作業について説明します。
現在のシステム情報を確認するには、次のコマンドを実行します。
次のコマンドを入力してシステム・アクティビティ・レポートを取得し、使用可能なRAMおよびスワップ領域を確認します。
# sar -r n i
次に例を示します。
# sar -r 2 10
n
は次の反復の遅延秒数、i
はテストする反復回数です
システムに搭載されている物理RAMのサイズが要件のサイズより少ない場合は、次の手順に進む前にメモリーを増設してください。
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swap -l
追加のスワップ領域の構成方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
注意: サーバーに対するスワップ領域の割当ての詳細は、Oracle Solarisのマニュアルを参照してください。Oracle Solarisのマニュアルのガイドラインは、このマニュアルに示すスワップ領域要件より優先されます。 |
/tmp
ディレクトリ内の使用可能な領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。
# df -k /tmp
df -k
コマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、df
コマンドを-h
フラグとともに使用して(df -h
)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。
システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドのいずれかを入力します。
# df -k # df -h
RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/prtconf | grep "Memory size"
次のコマンドを入力して、システム・アーキテクチャでOracleソフトウェアを実行できるかどうかを確認します。
# /bin/isainfo -kv
このコマンドでは、プロセッサ・タイプが表示されます。このコマンドからの出力は次のとおりです。
Oracle Solaris on x86-64(64-Bit):
64-bit amd64 kernel modules
想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。次の手順に進む前に、ご使用のシステム・アーキテクチャに適したソフトウェアを入手してください
ご使用のシステムが、次に示す一般的な最低要件を満たしていることを確認してください。
システムが必ず実行レベル3で起動されるようにします。
システム・コンソールベースのインストールの実行中に、Oracle Universal Installerが正しく表示されるよう、ディスプレイカードの解像度が少なくとも1024 x 768であることを確認してください。
ご使用のOracle Solarisシステムが、次の記憶域要件を満たしていることを確認してください。
Oracle Solarisシステムが、表1に説明されている、ソフトウェア・ファイルのディスク領域要件を満たしていることを確認してください
/tmp
ディレクトリに180MBの領域。
/tmp
ディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。
ディスク領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。
ご使用のOracle Solarisシステムが、次のメモリー要件を満たしていることを確認してください。
256MB以上のRAM。
表2は、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関係を示したものです。
表2 Oracle Solarisのスワップ領域要件
RAM | スワップ領域 |
---|---|
256MB |
RAMのサイズの3倍 |
256MBから512MB |
RAMのサイズの2倍 |
512MBから2GB |
RAMのサイズの1.5倍 |
2GBから16GB |
RAMのサイズと同じ |
16GB超 |
16GB |
関連項目: 『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Oracle Solaris』のメモリー割当ての検討および自動メモリー管理に関する説明 |
セキュアなオペレーティング・システムは、一般的なシステム・セキュリティの重要な基本です。オペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されている一般的なセキュリティの措置に準拠していることを確認してください。
インストールする製品に応じて、必要なオペレーティング・システム・カーネルとパッケージがインストールされていることを確認してください。
このマニュアルに記載されているのは、タイトル・ページに記載されている日付での最新の要件です。カーネル要件の最新情報については、次のURLのOracle Technology Networkでオンライン版を参照してください。
http://docs.oracle.com/
Oracle Universal Installerによって、システムが示されたオペレーティング・システム・パッケージの要件を満たしていることを確認するチェックが実行されます。これらのチェックが正常に終了するように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。
記載されているOracle Solarisのカーネルとパッケージは、Oracle Database Client 12c向けのx86-64 (64-bit)システムでサポートされています。
注意: このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトの動作保証マトリックスで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。 |
次の情報を使用して、サポートされているOracle Solaris 11リリースをチェックしてください。
表3 x86-64 (64-Bit)のサポートされるOracle Solaris 11オペレーティング・システム要件
項目 | 要件 |
---|---|
SSH要件 |
セキュア・シェルはOracle Solarisのインストール時に構成されます。 |
Oracle Solaris 11のオペレーティング・システム |
Oracle Solaris 11.1 SRU 14.5 (Branch: 0.175.1.14.0.5.0)以上のSRUおよびアップデート |
Oracle Solaris 11のオペレーティング・システムおよびパッケージ |
次のパッケージがインストールされている必要があります。
|
次の情報を使用して、サポートされているOracle Solaris 10リリースをチェックしてください。
表4 x86-64 (64-Bit)のサポートされるOracle Solaris 10オペレーティング・システム要件
項目 | 要件 |
---|---|
SSH要件 |
セキュア・シェルはOracle Solarisのインストール時に構成されます。 |
Oracle Solaris 10のオペレーティング・システム |
Oracle Solaris 10 Update 11 (Oracle Solaris 10 1/13 s10x_u11wos_24a)以降のアップデート |
Oracle Solaris 10用のパッケージおよびパッチ |
次のパッケージおよびパッチ(またはそれ以降のバージョン)がインストールされている必要があります。 SUNWarc SUNWbtool SUNWcsl SUNWdtrc SUNWeu8os SUNWhea SUNWlibC SUNWlibm SUNWlibms SUNWsprot SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs (ISO8859-1) SUNWi15cs (ISO8859-15) SUNWxwfnt 147441-25 注意: ロケールに応じて、追加のJava用フォント・パッケージが必要になる場合があります。詳細は、次のWebサイトを参照してください。
|
追加のドライバやパッケージをインストールする必要はありませんが、次のリストのドライバおよびパッケージをインストールまたは構成することが可能です。
Open Database Connectivity (ODBC)をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Open Database Connectivity(ODBC)は、データベースにアクセスするためのAPIのセットで、データベースに接続してデータベース上でSQL文を実行します。ODBCドライバを使用するアプリケーションは、スプレッドシートやカンマ区切りファイルなど、不均一なデータ・ソースにアクセスできます。
Oracle Solaris上でODBCを使用するには、次のパッケージが必要です。
unixODBC-2.3.1 or later
次のWebサイトからODBCドライバをダウンロードし、インストールしてください。
プログラミング環境をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Oracle Databaseでは、様々な環境におけるアプリケーション開発用に複数のプログラミング言語がサポートされています。一部の言語では、オペレーティング・システムに追加のコンパイラ・パッケージをインストールする必要があります。
プログラミング環境はオプションです。Oracle Databaseには必要ありません。
関連項目: プログラミング環境の概要は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください。 |
システムが、構成するプログラミング環境の要件を満たしていることを確認してください。
表5 Oracle Solaris用のプログラミング環境の要件
プログラミング環境 | サポート要件 |
---|---|
Java Database Connectivity |
JDK 6 (Java SE Development Kitリリース1.6.0_37以上の1.6へのアップデート): JNDI拡張およびOracle Java Database Connectivityを含みます。 Solaris 11でサポート: JDK 7 (Java SE Development Kitリリース1.7.0) Solaris 10でサポート: JDK 7 (Java SE Development Kitリリース1.7.0) このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。 |
Oracle Call Interface(OCI) |
JDK 6 (Java SE Development Kitリリース1.6.0_37以上の1.6へのアップデート): JNDI拡張およびOracle Call Interfaceドライバを含みます。このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。 |
Oracle C++ Oracle C++ Call Interface Pro*C/C++ Oracle XML Developer's Kit (XDK) |
Oracle Solaris Studio 12 (以前のSun Studio) デプロイするアプリケーションに応じて、追加のパッチが必要な場合があります。 Oracle Solaris Studioを次のURLからダウンロードします。
|
Pro*COBOL |
Micro Focus Server Express 5.1 |
Pro*FORTRAN |
Oracle Solaris Studio 12(Fortran 95) |
Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用する場合のみ、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。
これらの要件を満たすブラウザの一覧については、My Oracle SupportでEnterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。
https://support.oracle.com
関連項目: Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスする手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。 |
システムがこれらの要件を満たしていることを確認する手順は、次のとおりです。
インストールされているOracle Solarisのバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -r 5.11
この例で示されているバージョンは、Oracle Solaris 11(5.11)です。
リリース・レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。
# cat /etc/release
必要なパッケージがインストールされているかどうかを調べるために、次のコマンドを入力します。
Oracle Solaris 10の場合
pkginfo -i pkg_name
Oracle Solaris 11の場合
pkg list pkg_name
ここで、pkg_name
はチェックする対象のパッケージの名前です。
たとえば、必要なOracle Solaris 10パッケージがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# pkginfo -i SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibC SUNWlibm SUNWlibms SUNWsprot \ SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt SUNWcsl SUNWdtrc
システム・アーキテクチャに必要なパッケージがインストールされていない場合は、インストールします。パッケージのインストールの詳細は、オペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。
注意: 表示されたパッケージのより新しいバージョンが、システムにインストールされている場合があります。記載のパッチがインストールされていない場合、記載のバージョンをインストールする前に、それより新しいバージョンがインストールされているかどうかを確認します。 |
次のコマンドを使用して必要なパッケージがあるかどうかをチェックします。
# /usr/bin/pkg verify [-Hqv] [pkg_pattern
...]
-H
オプションは検証出力からヘッダーを省略します。
-q
オプションは、致命的なエラーが見つかった場合にエラーのみを返し、それ以外は出力しません。
-v
オプションではパッケージに関する情報メッセージが含まれます。
システムのアーキテクチャに必要なパッケージがインストールされていない場合は、My Oracle Supportからダウンロードしてインストールします。
https://support.oracle.com
注意: 表示されたパッチのより新しいバージョンが、システムにインストールされている場合があります。記載のパッチがインストールされていない場合、記載のバージョンをインストールする前に、それより新しいバージョンがインストールされているかどうかを確認します。 |
必要なオペレーティング・システム・パッチがあることを確認します。システムがこれらの要件を満たしていることを確認するために、次の手順を使用します。
オペレーティング・システム・パッチがインストールされているかどうかと、それが適切なバージョンなのかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/patchadd -p | grep patch_number
たとえば、いずれかのバージョンの119963パッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。
# /usr/sbin/patchadd -p | grep 119963
オペレーティング・システム・パッチがインストールされていない場合は、次のWebサイトからダウンロードしてインストールします。
https://support.oracle.com/
64ビットのOracle Database Clientソフトウェアには、32ビット・クライアント・バイナリは含まれていません。64ビット・プラットフォーム上で32ビット・クライアント・バイナリが必要な場合は、それぞれの32ビット・クライアント・ソフトウェアから32ビット・バイナリを別々のOracleホーム内にインストールします。
64ビットのOracle Database Clientのインストール前の要件は、32ビットのOracle Database Clientにも適用されます。
Oracle Databaseをインストールする場合、次のローカル・オペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。
Oracleインベントリ・グループ(通常はoinstall
)
Oracleソフトウェア所有者(通常はoracle
)
これらのグループおよびユーザーが存在するかを確認し、必要に応じて作成するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、oinstall
グループが存在するかどうか確認します。
# more /etc/oraInst.loc
このコマンドの出力にoinstall
グループ名が表示される場合、グループは存在します。
oraInst.loc
ファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。
inventory_loc=/u01/app/oraInventory inst_group=oinstall
inst_group
パラメータは、Oracleインベントリ・グループの名前oinstall
を示します。
必要に応じて、次のコマンドを入力してoinstall
グループを作成します。
# /usr/sbin/groupadd oinstall
次のコマンドを入力して、oracle
ユーザーが存在するかどうか、適切なグループに属しているかどうかを確認します。
# id oracle
oracle
ユーザーが存在する場合、このコマンドでユーザーが属するグループの情報が表示されます。出力は次のようになり、oinstall
はプライマリ・グループ、dba
はセカンダリ・グループであることを示します。
uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)
必要に応じて、次のいずれかの処理を実行します。
oracle
ユーザーは存在するが、そのプライマリ・グループがoinstall
でない場合や、dba
グループのメンバーでない場合、次のようなコマンドを入力して、oracleユーザーを変更します。
# /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba oracle
-g
オプションを使用してプライマリ・グループを指定し、セカンダリ・グループが必要な場合は-G
オプションを使用して指定します。
注意: Oracleでは、既存のOracle Databaseサーバーまたは他のOracleソフトウェア・インストールの所有者の変更はサポートされていません。OracleではOracle Database Clientソフトウェア所有者の変更のみがサポートされています。 |
oracle
ユーザーが存在しない場合は、次のコマンドを入力して作成します。
# /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba oracle
このコマンドにより、oracle
ユーザーが作成され、oinstall
がプライマリ・グループとして、dba
がセカンダリ・グループとして指定されます。
次のコマンドを入力して、oracle
ユーザーのパスワードを設定します。
# passwd oracle
次のような名前でディレクトリを作成し、正しい所有者、グループおよびその権限を指定します。
Oracleベース・ディレクトリ
オプションのOracleデータファイル・ディレクトリ
Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、十分な空きディスク領域を持つ適切なファイルシステムを識別する必要があります。
注意: 別にOracleデータファイル・ディレクトリを作成しない場合、データファイルをOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリにインストールできます。ただし、本番データベースでは推奨しません。 |
これらのディレクトリの作成場所を確認する手順は次のとおりです。
次のコマンドを入力して、マウントされたすべてのファイル・システムの情報を表示します。
# df -k
このコマンドにより、次のものも含め、システムにマウントされたすべてのファイル・システムの情報が表示されます。
物理デバイス名
ディスク領域の合計サイズ、使用中のサイズおよび使用可能なサイズ(KB)
そのファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリ
表示から、この項で前述したディスク領域要件を満たすファイル・システムを1つまたは2つ識別します。
識別した各ファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリの名前を記録します。
次の例では、/u01
はソフトウェアで使用されるマウント・ポイント・ディレクトリで、/u02
はOracleデータファイル・ディレクトリで使用されるマウント・ポイント・ディレクトリです。システムのファイルシステムに応じて適切なマウント・ポイント・ディレクトリを指定する必要があります。
必要なディレクトリを作成し、適切な所有者、グループ、および権限を指定する手順は、次のとおりです。
注意: 次の手順で、/u01 および/u02 は前述の手順3で識別した適切なマウント・ポイント・ディレクトリに置き換えてください。 |
次のコマンドを入力し、Oracleベース・ディレクトリ用に識別したマウント・ポイント・ディレクトリにサブディレクトリを作成します。
# mkdir -p /u01/app/oracle
Oracle Databaseファイル用に2つ目のファイルシステムを使用する場合、Oracleデータファイル・ディレクトリ(例では/u02
と表示)用に識別したマウント・ポイント・ディレクトリにoradata
サブディレクトリを作成します。
# mkdir /u02/oradata
作成したディレクトリの所有者およびグループをoracle
ユーザーおよびoinstall
グループに変更します。
# chown -R oracle:oinstall
/u01/app/oracle # chown -R oracle:oinstall
/u02/oradata
作成したディレクトリの権限を775に変更します。
# chmod -R 775 /u01/app/oracle # chmod -R 775 /u02/oradata
Oracle Universal Installerはoracle
アカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracle
ユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。
シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask
)を022に設定します。
DISPLAY
環境変数を設定します。
oracle
ユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。
新規Xターミナル・セッション(xterm
)を開始します。
次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。
$ xhost + RemoteHost
RemoteHost
は完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。
$ xhost + somehost.example.com
ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracle
ユーザーとしてログインします。
oracle
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のようにユーザーをoracle
に切り替えます。
$ su - oracle
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ echo $SHELL
シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
Bashシェルの場合:
$ . ./.bash_profile
BourneまたはKornシェルの場合:
$ . ./.profile
Cシェルの場合:
% source ./.login
ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、Xアプリケーションがローカル・システムに表示されるように、次のようなコマンドを入力します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ DISPLAY=local_host:0.0
Cシェルの場合:
% setenv DISPLAY local_host:0.0
この例で、local_host
は、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。
/tmp
ディレクトリの空きディスク領域が400MBに満たないことが確認された場合は、400MB以上の空き領域があるファイル・システムを識別し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを使用します。
# df -k
必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。
$ sudo mkdir /mount_point/tmp $ sudo chmod a+wr /mount_point/tmp # exit
次のようなコマンドを入力し、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ TMP=/mount_point/tmp $ TMPDIR=/mount_point/tmp $ export TMP TMPDIR
Cシェルの場合:
% setenv TMP /mount_point/tmp % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
、TNS_ADMIN
の環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。
次のコマンドを入力し、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
およびTNS_ADMIN
の環境変数が設定されていないことを確認します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ unset ORACLE_HOME $ unset ORACLE_BASE $ unset ORACLE_SID $ unset TNS_ADMIN
Cシェルの場合:
% unsetenv ORACLE_HOME % unsetenv ORACLE_BASE
% unsetenv ORACLE_SID % unsetenv TNS_ADMIN
次のコマンドを使用してPATH
環境変数をチェックします。
$ echo $PATH
$ORACLE_HOME/bin
パスがPATH
環境変数から削除されていることを確認します。
注意: ORACLE_HOME 環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその環境変数でOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定されている値を使用します。ORACLE_BASE 環境変数を設定する場合は、ORACLE_HOME 環境変数の設定を解除し、Oracle Universal Installerによって提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。 |
環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ umask $ env | more
umask
コマンドの実行により、値22
、022
または0022
が表示されることを確認します。また、ここで設定した環境変数に正しい値が設定されることを確認します。
ほとんどのOracle Solarisシステムでは、ドライブに製品ディスクを挿入するとディスクが自動的にマウントされます。自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってマウントしてください。
ユーザーをrootに切り替えます。
$ su - root
必要に応じて次のようなコマンドを入力し、現在マウントされているディスクをアンマウントして、ドライブから取り出します。
# eject
ディスクをディスク・ドライブに挿入します。
ディスクが自動的にマウントされたかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# ls /dvd/dvd0
このコマンドがディスクの内容の表示に失敗した場合は、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/mount -r -F hsfs /dev/dsk/cxtydzs2 /dvd
この例では、/dvd
はディスクのマウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/dsk/cxtydzs2
はディスク・デバイスのデバイス名(たとえば/dev/dsk/c0t6d0s2
)です。
Oracle Universal Installerに「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示されている場合は、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。次に例を示します。
自動的にマウントされたディスクの場合:
/dvd/dvd0
手動でマウントされたディスクの場合:
/dvd
oracle
ユーザーの環境を構成した後、次のようにOracle Universal Installerを起動してOracle Database Clientをインストールします。
Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle
)として、Oracleコンポーネントのインストール先コンピュータにログオンします。
ソフトウェアをインストール・メディアからインストールする場合、ディスクがマウントされていないときは、マウントします。
次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。
$ /directory_path
/runInstaller
インストール・ファイルがハードディスク上にある場合は、client
ディレクトリに変更して次のコマンドを入力します。
$ .
/runInstaller
Oracle Universal Installerが表示されない場合は、X Windowの表示に関する問題のトラブルシューティング方法について、Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。
次の表では、Oracle Universal Installerの各画面で推奨される処理について説明します。次のガイドラインを使用して、インストールを実行します。
追加の情報が必要な場合、またはデフォルト以外のオプションを選択する場合は、追加の情報について「ヘルプ」をクリックしてください。
ソフトウェアのインストールまたはリンク中にエラーが発生した場合は、トラブルシューティングについて、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: 前述した作業を完了している場合、ほとんどの画面でデフォルト値を選択することで、インストールを完了することができます。 |
既存のOracle Database Client 12cリリース1 (12.1.0.1)以降がシステムにインストールされている場合、インストール・モードの選択画面が表示されます。Oracle Database Clientソフトウェアを新規の場所にインストールする場合は「新規インストール」を選択し、以前のリリースのOracle Database Clientをアップグレードする場合は「アップグレード」を選択して、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Oracle Solaris』のOracle Database Clientのインプレース・アップグレードの実行に関する項の手順に従います。
「インストール・タイプの選択」画面で、インストール・タイプ(「InstantClient」、「管理者」または「ランタイム」)を選択し、「次へ」をクリックします。
「製品言語の選択」では、製品の実行に使用する言語を選択できます。
製品の言語を、「使用可能な言語」リストから選択して、「選択された言語」リストに移します。「次へ」をクリックします。
手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、この画面は表示されません。
「インストール場所の指定」画面で、次の詳細を入力します。
Oracleベース: このパスはデフォルトで表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、「Oracleベース」セクションは表示されません。
「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値をそのまま使用するか、Oracleコンポーネントのインストール先であるOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないようにしてください。「次へ」をクリックします。
コンピュータにOracleソフトウェアを初めてインストールする場合、インストーラの「インベントリの作成」画面で、中央インベントリのディレクトリ・パスを指定するように求められます。Oracleインベントリ・ディレクトリを所有するオペレーティング・システム・グループ(Oracleインベントリ・グループ)のoraInventoryグループ名を選択し、「次へ」をクリックします。
注意: デフォルトでは、Oracleインベントリ・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリの下にインストールされません。これは、すべてのOracleソフトウェア・インストールが共通のOracleインベントリを共有するためです。その結果、すべてのユーザーに対してOracleインベントリは1つしかない一方で、各ユーザーには個別のOracleベースがあります。 |
「前提条件チェックの実行」画面で、コンピュータが、目的の製品をインストールするための最低システム要件を満たしているかどうかを確認します。「次へ」をクリックします。
注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかをOracle Universal Installerが確認できない場合があります。
「サマリー」画面に表示された情報を確認して、「終了」をクリックします。
注意: 「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすることで、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。後で、サイレント・インストールを実行する際にこのファイルを使用できます。 |
「製品のインストール」画面に、クライアント・インストールの進捗状況が表示されます。Oracle Database Clientをインストールした後に、root
ユーザーとしてroot.sh
スクリプトを実行してインストールを完了し、「OK」をクリックします。
「終了」画面で、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。
Oracle Database Clientが正常にインストールされた後、必須およびオプションのインストール後の作業の詳細は、Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
製品ライセンス
トライアルの使用許諾条項により30日間このメディア・パックに含まれる製品をインストールおよび評価できます。ただし、30日間の評価期間後も製品の使用を継続する場合はプログラム・ライセンスを購入する必要があります。プログラム・ライセンスの購入の詳細は、次の項を参照してください。
ライセンスおよびバージョン更新の購入
次のOracle Store WebサイトからOracle製品のプログラム・ライセンスと更新バージョンを購入できます。
Oracleサポート・サービスへの問合せ
Oracle Product Supportを購入した場合、Oracleサポート・サービスにいつでも問合せできます。Oracle Product Supportの購入またはOracleサポート・サービスへの問合せの情報については、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。
製品ドキュメントの場所
製品のドキュメントには、各プラットフォームでOracle製品を構成、使用または管理する方法が記載されています。Oracle Database製品の製品ドキュメントは、HTML形式とPDF形式の両方でOracle Technology Network (OTN)の次のWebサイトからオンラインで入手できます。
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
)を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
)を参照してください。
Oracle Database Clientインストレーション・ガイド, 12cリリース1 (12.1) for Oracle Solaris on x86-64 (64-Bit)
B72985-07
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このソフトウェアおよび関連ドキュメントの使用と開示は、ライセンス契約の制約条件に従うものとし、知的財産に関する法律により保護されています。ライセンス契約で明示的に許諾されている場合もしくは法律によって認められている場合を除き、形式、手段に関係なく、いかなる部分も使用、複写、複製、翻訳、放送、修正、ライセンス供与、送信、配布、発表、実行、公開または表示することはできません。このソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルは互換性のために法律によって規定されている場合を除き、禁止されています。
ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。
このソフトウェアまたは関連ドキュメントを、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供する場合は、次の通知が適用されます。
U.S. GOVERNMENT END USERS: Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs.No other rights are granted to the U.S. Government.
このソフトウェアもしくはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアもしくはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。
OracleおよびJavaはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
Intel、Intel Xeonは、Intel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARCの商標はライセンスをもとに使用し、SPARC International, Inc.の商標または登録商標です。AMD、Opteron、AMDロゴ、AMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標です。UNIXは、The Open Groupの登録商標です。
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