Oracle Database 12c リリース1 (12.1)に接続するJavaアプリケーションを開発するには、必要に応じていくつかのコンポーネントをインストールしておく必要があります。この章では、次の項目について説明します。
サンプル・アプリケーションを開発するには、次の製品およびコンポーネントをインストールする必要があります。
次の項目では、これらの要件について詳細に説明します。
Javaアプリケーションを作成するには、Oracle Database 12c リリース1 (12.1) ServerをHR
スキーマ(データベースに付属)とともに有効にインストールする必要があります。インストールにより、Oracle Database 12c リリース1 (12.1)インスタンスが作成され、このデータベースを管理するためのツールが提供されます。詳細は、次のOracle Database 12c リリース1 (12.1)のインストレーション・ガイドおよびリリース・ノートを参照してください。
『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Linux』
Oracle Databaseのインストレーション・ガイド
HR
ユーザー・アカウント(このマニュアルのJavaアプリケーションで使用するサンプルHRスキーマの所有者)は、最初はロックされています。HR
としてログインするには、まず管理権限を持つユーザー(SYS
)としてログインし、アカウントのロックを解除する必要があります。
データベースがローカルにインストールされている場合は、SQLコマンドラインの実行を使用して、次のようにアカウントのロックを解除します。
「SQLコマンドラインの実行」にアクセスするには、「スタート」メニューから「プログラム」(または「すべてのプログラム」)→「Oracle Database 12c Release 1 (12.1)」を選択し、「SQLコマンドラインの実行」をクリックします。DBA権限を持つユーザーとしてログインします。次に例を示します。
> CONNECT SYS AS SYSDBA;
Enter password: password
次のコマンドを実行します。
> ALTER USER HR ACCOUNT UNLOCK;
または
> ALTER USER HR IDENTIFIED BY HR;
> CONNECT HR
Enter password: password
データベースに接続したことを示すメッセージが表示されます。
注意: Oracle Database 12c リリース1 (12.1)でのセキュアなパスワードの作成および使用の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 |
また、HR
スキーマにある制約およびトリガーの一部は、このマニュアルで作成するJavaアプリケーションの目的に合っていません。次のSQL文を使用して、これらの制約およびトリガーを削除する必要があります。
DROP TRIGGER HR.UPDATE_JOB_HISTORY; DROP TRIGGER HR.SECURE_EMPLOYEES; DELETE FROM JOB_HISTORY;
Javaアプリケーションを作成およびコンパイルするには、Java 2 Platform, Standard Edition, Software Development Kit(J2SE SDK)(以前のJava Development Kit(JDK))がすべて必要です。また、Javaランタイム環境(JRE)も必要です。
注意: Oracle Database 12c リリース1 (12.1)ではJDK 6およびJDK 7をサポートしています。 |
関連項目:
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アプリケーションの開発を簡単にするため、統合開発環境(IDE)でアプリケーションを開発することができます。このマニュアルでは、Oracle JDeveloperを使用して、このアプリケーションのファイルを作成します。JDeveloperのインストールの詳細は、「Oracle JDeveloperのインストール」を参照してください。
このマニュアルで開発するサンプル・アプリケーションは、JavaServer Pages (JSP)テクノロジを使用して情報を表示し、ユーザーからの入力を受け入れます。これらのページをデプロイするには、サーブレットおよびJSPコンテナを使用するWebサーバー(Apache Tomcatアプリケーション・サーバーなど)が必要です。
このマニュアルでは、JSPページのデプロイに、JDeveloperの Oracle WebLogicサーバーという埋込みサーバーを使用します。Oracle JDeveloperをインストールしない場合でも、任意のWebサーバーを使用してJSPページをデプロイできます。
JDeveloperでは、次の本番アプリケーション・サーバーへの直接デプロイメントがサポートされています。
これらのサーバーの詳細は、ベンダー固有のドキュメントを参照してください。
Oracle Database 12c リリース1 (12.1)のインストールはプラットフォーム固有です。サンプル・アプリケーションの作成に進む前に、インストールが成功したことを検証する必要があります。この項では、Oracle Database 12c リリース1 (12.1)のインストールを検証する手順について説明します。
Oracle Java製品をインストールすると、次のディレクトリが作成されます。
表2-1に示すディレクトリがORACLE_HOME
ディレクトリ内に作成されているどうかを確認します。
表2-1 ORACLE_HOMEディレクトリ内のディレクトリおよびファイル
ディレクトリ | 説明 |
---|---|
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|
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このファイルには、ドライバに関する最新情報およびリリース固有の情報が含まれています。これらの情報は、製品の他のドキュメントには含まれていない場合があります。 |
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このディレクトリには、 |
注意: 『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』または『Oracle Database Clientインストレーション・ガイド』で説明されているojdbcn.jar ファイル(「n」はリリース番号)を使用してください。 |
この項では、JDBC Thinドライバに対して設定する必要がある環境変数について説明します。インストールされているJDBC Thinドライバをクラスパスに設定する必要があります。JDK 6の場合、次の値をCLASSPATH
変数に設定する必要があります。
ORACLE_HOME
/jdbc/lib/ojdbc6.jar
ORACLE_HOME
/jlib/orai18n.jar
JDK 7の場合、次の値をCLASSPATH
変数に設定する必要があります。
ORACLE_HOME
/jdbc/lib/ojdbc7.jar
ORACLE_HOME
/jlib/orai18n.jar
CLASSPATH
変数に設定したJDBCクラス・ファイル(ojdbc6.jar
など)とグローバリゼーション・クラス・ファイル(orai18n.jar
)は1つのみであることを確認します。
Oracle Database 12c リリース1 (12.1)以上では、次のように、データベースでのJDBCサポートの詳細を取得できます。
> java -jar ojdbc6.jar Oracle 12.1.0.0. JDBC 4.0 compiled with JDK6
また、OracleDatabaseMetaData
クラスのgetDriverVersion
メソッドをコールすることによって、インストールしたJDBCドライバのバージョンを確認できます。
注意: JDBC Thinドライバでは、データベースがインストールされているコンピュータでTCP/IPリスナーが実行されていることが必要です。 |
例2-1に、ドライバ・バージョンを確認する方法を示します。
例2-1 JDBCドライバ・バージョンの確認
import java.sql.*; import oracle.jdbc.*; import oracle.jdbc.pool.OracleDataSource; class JDBCVersion { public static void main (String args[]) throws SQLException { OracleDataSource ods = new OracleDataSource(); ods.setURL("jdbc:oracle:thin:hr/hr@localhost:1521/oracle"); Connection conn = ods.getConnection(); // Create Oracle DatabaseMetaData object DatabaseMetaData meta = conn.getMetaData(); // gets driver info: System.out.println("JDBC driver version is " + meta.getDriverVersion()); } }
このマニュアルでは、JDBCを使用するサンプルJavaアプリケーションを作成するための統合開発環境(IDE)として、Oracle JDeveloperリリース11.1.1を使用します。このリリースのJDeveloperは、Microsoft Windows Vista、Windows XP、Windows 2003、Windows 2000、LinuxおよびMac OS Xオペレーティング・システムでサポートされています。JDeveloperの最新バージョンのインストールの詳細は、Oracle Technology Networkの次の場所からオンラインで入手できるOracle JDeveloperインストレーション・ガイドに記載されています。
http://download.oracle.com/docs/cd/E12839_01/install.1111/e13666/toc.htm
また、Oracle Technology Networkの次の場所からオンラインで入手できるJDeveloper 11gリリース・ノートも参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/overview/index.html