この項では、このマニュアルで説明するTimesTen Application-Tier Database Cacheリリース11.2.2の新機能を説明し、詳細情報へのリンクを示します。
Oracle In-Memory Database Cacheは、Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheという名前になりました。以前のIMDB Cacheへの参照は、現在はTimesTen Cacheとして参照されます。
自動リフレッシュの処理に使用するキャッシュ・エージェントに対する再利用バッファのサイズを管理できます。自動リフレッシュ・キャッシュ・グループを含むアクティブ・スタンバイ・ペア・レプリケーション・スキームを使用する場合、レプリケーション・エージェントに対する再利用バッファのサイズも管理できます。「自動リフレッシュ処理時にメモリーを再利用する際のパフォーマンスの向上」を参照してください。
コミット頻度を指定するために、UNLOAD CACHE GROUP
でCOMMIT EVERY
n
ROWS
句がサポートされています。「キャッシュ・グループのアンロード」を参照してください。ただし、この句を使用する場合、グリッド・メンバーのアンロード処理は実行されません。詳細は、「すべてのグリッド・メンバーのキャッシュ・グループのアンロード」を参照してください。
AWTキャッシュ・グループでパラレル伝播を使用している場合は、キャッシュされたOracle Database表の列に対する欠落している一意索引、一意制約または外部キー制約により、シリアライズされたトランザクションがOracle Databaseに伝播されます。「AWTキャッシュ・グループでパラレル伝播を使用する場合の表に関する制約事項」を参照してください。
変更ログ表を長期間にわたって使用したり過度なワークロードを与えたりすると、表領域が断片化する場合があります。表領域が劣化して変更ログ表が断片化するのを防ぐために、TimesTenは、変更ログ表の断片化の比率を計算して表領域を最適化する方法を提供し、領域を再生します。詳細は、「表領域の変更ログ表の最適化」を参照してください。
awterrs
テキスト・ファイルにログ記録されたOracle Database永続エラーがXML書式でも記述できます。詳細は、「AWTキャッシュ・グループでのOracle Database永続エラーのレポート」を参照してください。
ある期間において、月末、四半期末、年末のトランザクションなどのように大規模なトランザクションを実行する必要が生じる場合があります。また、短期間のうちにOracle Database内にある大量のデータを変更したり追加したりする状況が生じる場合もあります。読取り専用自動リフレッシュ・キャッシュ・グループの場合、TimesTenは、自動リフレッシュ処理がこれらのいずれかのケースに適用されたときに、永続領域を使い切ってしまう可能性があります。このため、このような状況においては、自動リフレッシュ・トランザクション制限を構成して、大量のデータを複数の小規模なトランザクションに分割して適用し、コミットするようにできます。詳細は、「増分自動リフレッシュ読取り専用キャッシュ・グループを使用する際の大規模なトランザクションの実行の向上」を参照してください。
ttDBConfig
組込みプロシージャにより、CacheAWTMethod
初期接続属性の値を設定できます。「AWTのスループットの向上」を参照してください。
AWTキャッシュ・グループを使用する際に、バックエンドOracle Databaseに対してパラレルに適用される1つ以上のトランザクションをバッチ処理するAWTキャッシュ・グループにおいてパラレル伝播を使用できます。CacheParAwtBatchSize
パラメータにより、1度のバッチ処理に含まれる行数に対してしきい値を設定します。「AWTキャッシュ・グループのパラレル伝播におけるバッチ・サイズの構成」を参照してください。
AWTキャッシュ・グループとともにアクティブ・スタンバイ・レプリケーション・ペアをスケジュールして停止する場合に推奨される一連の手順が導入されています。詳細は、「AWTキャッシュ・グループとともにアクティブ・スタンバイ・ペアをスケジュールして停止する場合に推奨される手法」を参照してください。
主キーのすべての列に対する等価条件、一意索引のすべての列に対する等価条件または一意索引のすべての列に対する等価またはIS NULL
条件の組合せによる問合せで動的ロードを実行できます(最低1つの等価条件が使用されている場合)。詳細は、「キャッシュ・インスタンスの動的ロード」を参照してください。
ttCacheCheck
組込みプロシージャにより、AWTキャッシュ・グループに対する制約の欠落のチェックを手動で開始できます。Oracle Databaseでスキーマが変更された後には、TimesTenデータベースでttCacheCheck
を実行することにより、制約の欠落のチェックを手動で実行する必要があります。「制約の欠落チェックの手動開始」を参照してください。
1つ以上のキャッシュ・グループが含まれるTimesTenデータベースをバックアップおよびリストアする方法について、新しい説明が追加されました。詳細は「キャッシュ・グループを持つデータベースのバックアップおよびリストア」を参照してください。
新しいツールであるTimesTenキャッシュ・アドバイザを使用することで、Oracle Databaseの顧客が、TimesTen Cacheを使用した場合にその既存のOracle Databaseアプリケーションのパフォーマンスを向上できるかどうかを判断できます。キャッシュ・アドバイザは、Oracle DatabaseアプリケーションのSQL使用率に基づき、TimesTenキャッシュ・グループの定義の推奨値を生成します。詳細は、第10章「キャッシュ・アドバイザの使用」を参照してください。
ReplicationParallelism
またはCacheAWTParallelism
データ・ストア属性を使用して、AWTキャッシュ表の変更を対応するOracle Database表へ伝播するパラレル伝播を構成できます。「Oracle Database表へのパラレル伝播の構成」を参照してください。
パラレル伝播を使用している場合は、AWTキャッシュ・グループのキャッシュ表に、キャッシュされたOracle Database表の列に対する一意索引、一意制約または外部キー制約も作成する必要があります。「Oracle Database表へのパラレル伝播の構成」を参照してください。
AWTキャッシュ表の変更を対応するOracle Database表へ伝播するパラレル伝播を構成できます。「Oracle Database表へのパラレル伝播の構成」を参照してください。
CacheAWTMethod
初期接続属性のデフォルト値は変更されています。「AWTのスループットの向上」を参照してください。
グローバル問合せが実行されているグリッド・ノードに関する情報を取得できます。「キャッシュ・グリッド内のデータの場所に関する情報の取得」を参照してください。
グローバル問合せの実行時に、ローカル結合を実行できます。「ローカル結合を使用するグローバル問合せの実行」を参照してください。