A テスト環境から本番環境への移動

この付録では、Oracle GoldenGate Veridataインストールをテスト環境(ソース環境)から本番環境(ターゲット環境)に移動する方法について説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

ソース環境からターゲット環境へのインストールの移動
Oracle GoldenGate Veridataリポジトリの移動の追加手順

A.1 ソース環境からターゲット環境へのインストールの移動

Oracle Fusion Middlewareには、環境の移動に使用する各種スクリプトが用意されています。

Veridataインストールのすべてのバイナリ・ファイルを含むOracleホームを移動するには、copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用します。Oracleホームを移動したら、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用して、管理サーバー、管理対象サーバー、およびドメインのその他のコンポーネントを含む、Veridataドメイン構成のコピーをターゲット環境に移動します。

注意:

テストから本番への移行は、コンパクト・ドメインまたはOracle以外のリポジトリ・データベースではサポートされていません。

これらのスクリプトの使用の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理のターゲット環境への移動の一般手順に関する項を参照してください。

A.2 Oracle GoldenGate Veridataリポジトリの移動の追加手順

Oracle Fusion Middlewareの管理のガイドに説明されている一般手順に加えて、Oracle GoldenGate Veridataリポジトリをターゲット環境に移動するための次の手順に従います。

A.2.1 テストから本番へのVeridata構成データの移動

Veridataリポジトリ構成データをエクスポートまたはインポートするには、ORACLE_HOME/veridata/t2p/scriptsディレクトリにあるスクリプトを使用します。

注意:

スクリプトを実行するシステムにsqlplus、impdpおよびexpdbのツールをインストールする必要があります。

テスト環境からリポジトリをエクスポートするには、次のようにスクリプトを実行します。

ORACLE_HOME/veridata/t2p/scripts/oracle_exp_imp.sh  --export --dba_user system --db_inst
ora11203 --vdt_user DEV31_VERIDATA --work_dir /tmp/work1

本番環境にリポジトリをインポートするには、次のようにスクリプトを実行します。

ORACLE_HOME/veridata/t2p/scripts/oracle_exp_imp.sh  --import --dba_user system --db_inst ora11203--vdt_user DEV32_VERIDATA --work_dir /tmp/work1

表A-1は、oracle_exp_imp.sh/oracle_exp_imp.batスクリプトの実行中に指定する引数の説明です。

表A-1 Veridataのテストから本番スクリプトの引数

引数	説明
export	スクリプトでテスト環境からVeridataデータをエクスポートするように指定します。
import	スクリプトで本番環境にVeridataデータをインポートするように指定します。
dba_user <user_name>	DBA権限でデータベース・ユーザーを指定します。
db_inst <oracle_sid>	データベース接続ディスクリプタ名を指定します(基本的に`$TNS_ADMIN/tnsnames.ora`ファイルで定義)。
vdt_user <veridata_user>	エクスポートまたはインポートを実行中のVeridataユーザーまたはスキーマ名を指定します。
work_dir <work_dir>	データベース・ダンプおよびログを保存する一時ディレクトリを指定します。
pwd_file <dba password file>	DBAユーザー・パスワードが含まれるファイルを指定します。

A.2.2 テストから本番に移動中の構成変更の適用

テスト環境から本番環境に移動中に、ホストやポートの変更など、Veridataエージェントの構成変更がある場合、または比較ペアにスキーマまたはカタログ名の変更がある場合は、データベースに応じて、次の文を実行します。

すべてのデータベースの場合:

UPDATE TABLE_INFO set SRC_SCHEMA_NAME =  production_source_schema WHERE SRC_SCHEMA_NAME = test_source_schema

UPDATE TABLE_INFO set TARG_SCHEMA_NAME =  production_target_schema WHERE TARG_SCHEMA_NAME = test_target_schema

SQL ServerおよびSybaseデータベースの場合:

UPDATE TABLE_INFO set SRC_CATALOG_NAME =  production_source_catalog WHERE SRC_CATALOG_NAME = test_source_catalog

UPDATE TABLE_INFO set TARG_CATALOG_NAME =  production_target_catalog WHERE TARG_CATALOG_NAME = test_target_catalog

NSKの場合:

COMPARE_PAIR表の表名を更新して、テスト・ノード名およびディスク・ボリューム名を本番名で置換します。

各データベース・リポジトリの文は、次のように指定します。

Oracleの場合:

Update COMPARE_PAIRS SET  SRC_TABLE_NAME = '\SPROD.$PDATA' || SUBSTR(SRC_TABLE_NAME, 12) Where SRC_TABLE_NAME like '\STEST.TDATA%'

Update COMPARE_PAIRS SET  TARG_TABLE_NAME = '\TPROD.$PDATA' ||
    SUBSTR(TARG_TABLE_NAME, 12) Where TARG_TABLE_NAME like '\TTEST.TDATA%'

SQL Serverの場合:

Update COMPARE_PAIRS SET  SRC_TABLE_NAME = '\SPROD.$PDATA' +
    SUBSTRING(SRC_TABLE_NAME, 12, LEN(SRC_TABLE_NAME) -  12) Where SRC_TABLE_NAME
    like '\STEST.TDATA%'

Update COMPARE_PAIRS SET  TARG_TABLE_NAME = '\TPROD.$PDATA' +
    SUBSTRING(TARG_TABLE_NAME, 12, LEN(TARG_TABLE_NAME) -12) Where TARG_TABLE_NAME
    like '\TTEST.TDATA%'

MYSQLの場合:

Update COMPARE_PAIRS SET  SRC_TABLE_NAME = CONCAT( '\SPROD.$PDATA' ,
    SUBSTRING(SRC_TABLE_NAME, 12)) Where SRC_TABLE_NAME like '\STEST.TDATA%'

Update COMPARE_PAIRS SET  TARG_TABLE_NAME = CONCAT('\TPROD.$PDATA',
    SUBSTRING(TARG_TABLE_NAME, 12)) Where TARG_TABLE_NAME like '\TTEST.TDATA%'

A.2.3 本番環境のエージェントの詳細の変更

次の説明に従い、本番環境ホストのCONNECTIONS表のVeridataエージェントの詳細を更新します。

エージェント・ホスト名のみを変更する必要がある場合は、次のようにデータベースを更新します。
```
Update CONNECTIONS set MGR_NAME = 'prod host' where MGR_NAME 'test host'
```
ポート番号、ユーザーID、パスワード、修復ユーザーIDの変更など、Veridataエージェントにさらに変更がある場合は、Veridataアプリケーションを起動し、UIまたはコマンドライン・ツールを使用して環境を更新する必要があります。Veridataエージェントは、これらの変更の適用後に起動します。

たとえば、次のようにxmlを作成します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE configuration SYSTEM
"http://@VeridataServerHost@:@veridataServerPort@/veridata/configuration.dtd">
    <configuration validation="required">
    <connection name="@conneciotnName@" host="@sqlManagerHostSrc@" 
        port="@sqlManagerPortSrc@" user="@sqlConn0User@"
        password="@sqlConn0Password@" repairUser="@repairUsername@"
        repairPassword="@repairPassword@" agent-timeout="4000" 
        truncate-spaces="false" fetch-size="3" use-ssl="false">
           <description>
            <![CDATA[
                SQL Scripting Source Connection
            ]]>
            </description>
   </connection>
   </configuration>

VERIDATA_DOMAIN_HOME/veridata/bin/veridata_scripting.sh -update /tmp/con.xml -wlUser <cmd user>