リリース・ノート
リリース1.4.1 for Windows, Linux, Solaris, and AIX
E57722-01(原本部品番号:E57006-02)
2014年9月
このドキュメントでは、Oracle R Enterpriseのリリース1.4.1に関する次の重要なトピックについて説明します。
Oracle R Enterprise 1.4.1では、次の新機能が導入されました。
Oracle R Enterprise Serverのインストールおよび管理の機能が大幅に拡張されました。
Oracle R Enterprise Serverに影響を与えるすべての管理操作は、1つのスクリプトserver.sh
またはserver.bat
によって実行されます。このスクリプトを実行して、サーバーのインストール、アップグレードまたはアンインストールや、Oracle R Enterpriseユーザーの構成を実行できます。スクリプトは対話的に実行することも、バッチ・モードまたはハイブリッド・モードで実行することもできます。
関連項目: 『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』の「Oracle R Enterprise Serverのインストール」 |
Oracle Database 12cのマルチテナントのコンテナ・データベース(CDB)機能がサポートされています。
Oracle R Enterprise Serverのサポートはマルチテナント環境にインストールできます。サーバーは、ルート・データベースではなくプラガブル・データベースにインストールする必要があります。
関連項目:
|
Oracle R Enterprise 1.4.1には、arules
およびstatmod
という新しい2つのSupporting Packagesが追加されました。Oracle R Enterprise 1.4.1のSupporting Packagesは次のとおりです。
arules 1.1-3 cairo 1.5-5 DBI 0.2-7 png 0.1-7 ROracle 1.1-12 statmod 1.4.20
関連項目: 『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』のOracle R Enterprise Supporting Packagesに関する項 |
ore.glm
関数はモデル式のオフセット項を受け入れるようになり、この関数を使用して、一般化線形モデルの負の二項分布およびTweedie分布を適合できるようになりました。
ore.sync
関数にオプションの引数query
が追加され、データベース内にビューを作成せずに、最適化されたSQL SELECT
文からore.frame
オブジェクトを作成できるようになりました。この引数を使用すると、現行スキーマに対するCREATE VIEW
システム権限を持っていなくても問合せを作成できます。
関連項目: 『Oracle R Enterpriseユーザーズ・ガイド』のore.frameプロキシ・オブジェクトをR環境に追加するためのore.syncの使用方法に関する項 |
シリアライズ用の新しいグローバル・オプションore.envAsEmptyenv
によって、Oracle Databaseへのシリアライズ中にオブジェクト内の参照される環境を空の環境で置き換えるかどうかを指定できます。このオプションは、次の各関数で使用されます。
ore.push
: listオブジェクトの場合、オプションの引数としてenvAsEmptyenv
を受け入れます。
ore.save
: 名前付き引数としてenvAsEmptyenv
を取ります。
ore.doEval
およびその他の埋込みRの実行関数: 制御引数としてore.envAsEmptyenv
を受け入れます。
前述の引数のデフォルト値は、グローバル・オプションore.envAsEmptyenv
によって制御されますが、引数を使用して関数のグローバル・オプション値をオーバーライドできます。
関連項目:
|
Oracle R Enterpriseは、64ビットのプラットフォームでのみ動作します。クライアントおよびサーバー・コンポーネントの両方が、表1にリストされている各プラットフォームでサポートされています。
表1 Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件
オペレーティング・システム | ハードウェア・プラットフォーム | 説明 |
---|---|---|
Linux x86-64 |
IntelおよびAMD |
64ビット版Red Hat Enterprise Linux Release 5 Update 6からRed Hat Enterprise Linux 6 64ビット版Oracle Linux Release 5 Update 6からOracle Linux 6 注意: Oracle LinuxはOracle Exadata Database Machine上で稼働している場合があります。 |
Oracle Solaris |
IntelおよびSPARC |
64ビット版Oracle Solaris 10 Update 10からOracle Solaris 11(SPARCとx86-64 (Intel)の両プラットフォーム) Oracle SPARC SuperCluster Oracle Solaris Studio (旧Sun Studio) 12u3以上 注意: Oracle SolarisはOracle Exadata Database Machine上で稼働している場合があります。 |
IBM AIX |
IBM社 |
64ビット版IBM AIX 5.3以上 |
Microsoft Windows |
Intel |
64ビット版Microsoft Windows |
表2に、Oracle R Enterprise、Oracle R DistributionおよびOracle Databaseでサポートされている構成を示します。
表2 Oracle R Enterpriseの構成およびサポート・マトリックス
Oracle R Enterpriseのバージョン | R/Oracle R Distributionのバージョン | Oracle Databaseのバージョン(注意を参照) |
---|---|---|
1.0 |
2.13.2 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.1 |
2.13.2 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.2 |
2.15.1 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.3 |
2.15.1 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.3.1 |
2.15.1, 2.15.2, 2.15.3 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.4 |
3.0.1, 3.1.1 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
1.4.1 |
3.0.1, 3.1.1 |
11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1 |
注意: パッチが適用されている場合、Oracle Databaseバージョン11.2.0.1および11.2.0.2はLinuxでサポートされています。詳細は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイドfor Microsoft Windows and UNIX Systems』のOpatchを使用したOracleソフトウェアへのパッチ適用に関する説明を参照してください。 |
Oracle R Enterprise 1.4.1では、Oracle Database 11.2および12.1をサポートしています。ただし、以前のリリースのOracle R EnterpriseにはどちらのバージョンのOracle Databaseも付属しています。Oracle R Enterpriseの以前のリリースを使用している場合は、リリース1.4.1にアップグレードする必要があります。
関連項目:
|
Oracle R Enterprise 1.4.1には、R 3.0.1または3.1.1が必要です。Oracle R EnterpriseではOracle独自のR Distributionを使用することをお薦めします。Oracle R Distributionを使用すると自動的に依存性が解決され、他にも大きなメリットがあります。詳細は、『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』のOracle R Distributionを使用するメリットに関する項を参照してください。
Oracle R Distributionは、次のWebサイトから無償でダウンロードできます。
Oracle R Enterpriseでオープン・ソースRを使用する場合は、ソースから構築する必要があります。『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』のオープン・ソースRおよびOracle R Enterpriseに関する項に記載された手順に従ってください。
関連項目: 『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』の「Oracle R Enterprise向けのRのインストール」を参照してください。 |
Oracle R Enterprise Release 1.4.1では、表3に示されている問題は修正されています。
表3 Oracle R Enterprise 1.4.1で修正されたバグ
番号 | 説明 |
---|---|
14760430 |
R: ORE: ORE.EXTENDで引数"METHODS"の使用時にエラーが発生する。 |
14760443 |
製品からORE.EXTENDを削除する。 |
16865497 |
無効なORE.*APPLY ORE.PNG設定が無視される。 |
17344464 |
ARGをORE.SYNCに追加して、ユーザーが提供した問合せからORE.FRAMEオブジェクトを作成する。 |
17655158 |
データストア - 埋込みRでモデルをシリアライズすると、完全な環境が含まれる。 |
17823492 |
すべての列ケースでOREフレームにNA値を割り当てることができる。 |
17854494 |
R: ORE: ORE.NEURALが間違った数の活性化関数に対して実行される。 |
17856083 |
R:: ORE: ORE.NEURALが負の値のニューロンに対して実行される。 |
18092584 |
ORE.FRAMEのサブセット・メソッドでORE.NA.EXTRACTグローバル・オプション設定が無視される。 |
18106497 |
ORE.NEURALでターゲット変数の式変換が無視される。 |
18253086 |
SE.FIT=TRUEのとき、ORE.LMおよびORE.GLMに対するORE.PREDICTで長い問合せが生成されることがある。 |
18253529 |
ORE.CREATEにより、メタデータの収集時にDATA.FRAMEのコピーのオーバーヘッドが発生する。 |
18263136 |
特定の方法でSEQ()により生成されたDATETIMEオブジェクトでORE.PUSH()が失敗する。 |
18317057 |
ORE.SCRIPTCREATEで1000を超える文字式がサポートされない。 |
18415765 |
ストアド・プロシージャ内で自動接続を使用する際にデータストアにアクセスできない。 |
18477849 |
透過層でバイナリdouble値の17桁表現を使用する。 |
18551035 |
ORE.GLMで「詳細は'ORE.OPTIONS("ORE.PARALLEL")を参照してください」と表示される。 |
18601251 |
T.TEST、VAR.TEST、WILCOX.TESTに対する式、ORE.FRAMEメソッドを追加する。 |
18688814 |
ARULES 1.1-2でサブセット化されたルール・オブジェクトに対するORE: ORE.PULLでエラーが発生する。 |
18721005 |
RORACLEの内部エラー[RODBIRESTERM, 1, -2] |
18745762 |
ORE.FREQによりデバッグ・メッセージが生成される。 |
18788228 |
ORE.FRAMEのCORメソッドにより1.000000000000009769963の値が生成されることがある。 |
18831573 |
ORE.PULL(ORE.PUSH(DATA.FRAME))は仮想行名を認識する必要がある。 |
18865065 |
透過層でX=ORE.NUMBER、Y=ORE.NUMBERに対するCOR、COV、VARサポートを追加する。 |
18887137 |
ORE.ODMNB: 新しいPRIORSを使用して例を追加する。 |
18888037 |
ORE.SAVEが参照クラスのインスタンスで機能しない。 |
18899003 |
PUSH/PULLでのCORが遅い。 |
18906184 |
ORE.PULLメソッドのORE.FRAMEおよびORE.INTEGERで、整数でなくDouble型が作成される。 |
18908645 |
RORACLE: DATA.FRAMEのデフォルト行名は[NA, -NROWS]規則に準拠する必要がある。 |
18908648 |
EMBED R: DATA.FRAMEのデフォルト行名は[NA, -NROWS]規則に準拠する必要がある。 |
Oracle Bug#: 18386225
タイトル: R:ORE: 1.3.1から1.4へのOREのアップグレードで古いLIBをクリーンアップする必要がある
説明: Oracle R Enterprise Server 1.3.1のアンインストール・スクリプトでは、次のライブラリが削除されます。
libimf.so libintlc.so libiompprof5.so libiompstubs5.so libirc.so libomp_db.so libsvml.so
リリース1.4以降、製品にこれらのライブラリは付属していません。Oracle R Enterprise Server 1.4のアンインストール・スクリプトではこれらは削除されません。1.3.1から1.4にアップグレードする場合に、1.4をアンインストールしてから1.3.1を再インストールすると、インストールは失敗します。
回避策: すでにアップグレードして1.4をアンインストールした場合は、これらのライブラリを手動で削除してからOracle R Enterprise 1.3.1を再インストールしてください。
オラクル社のアクセシビリティへの取組みの詳細は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
Oracleカスタマは、My Oracle Supportから電子サポートにアクセスできます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
またはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
(聴覚障害者向け)を参照してください。
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