この章の内容は次のとおりです。
地理に基づいて営業テリトリを設定する場合、または住所の入力を検証する場合は、ビジネスを行う国の参照地理データをインポートして設定する必要があります。
ケース・スタディでは、Vision Corporationはどちらとも行います。 アメリカの州に基づいて営業テリトリを設定するので、アメリカの地理データをインポートする必要があります。また、Vision Corporationは営業担当者に値リストを使用して住所の州を入力させることを考えています。 入力が正しくないと商談が予測から除外されるので、住所の州を検証する必要があります。
テリトリに必要な階層レベルまで検証を有効にする必要があります。 たとえば、Vision Corporationが郵便番号レベルでテリトリを設定することにした場合は、州、市、郡、郵便番号の検証を設定する必要があります。
地理データをインポートして設定するには:
ビジネスを行う国の地理データをインポートします。 OracleによってライセンスされているNokiaデータをインポートできます(データを使用できる国の場合)。 ケース・スタディで使用されているアメリカはこれに含まれ、対象国は増えています。
ライセンスされたNokiaデータを使用できない国の場合、「Nokiaデータのインポート」操作は無効になります。 その場合は、別のベンダーからの地理データのライセンスを取得し、ファイルからデータをインポートする必要があります。 サードパーティの地理データのインポートに関する詳細は、Oracle Sales Cloudのファイルベースのデータのインポートに関するガイド(Doc ID: 1564536.1)の地理のインポートについての章を参照してください。
詳細は、この章の「Nokia地理参照データのインポート」を参照してください。
インポートした国について、テリトリに必要な住所レベルまでの検証を有効にし、値リストが必要な住所要素を指定します。 住所要素で検証を有効にすると、アプリケーションでは住所の入力時にかわりの候補が表示されます。 値リストを有効にすると、ユーザーはリストから選択する必要があります。 検証と値リストの両方とも、デスクトップUIおよび簡易UIで適用されます。
この例のVision Corporationでは次のようにします。
住所の州の入力に対して値リストを有効にします。
テリトリが州レベルで定義されているので、州の検証を有効にします。
詳細は、この章の「地理検証の設定」を参照してください。
次の手順を使用して、OracleによってライセンスされているNokia地理参照データをインポートします。 インポート対象の国データを使用できない場合、「Nokiaデータのインポート」操作は無効になります。
注意
地理データはNokiaから提供されたサード・パーティ・コンテンツです。 このソフトウェアおよびドキュメントは、第三者のコンテンツ、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。 Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。 Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても一切の責任を負いかねます。
設定ユーザーとしてサインインします。
「設定と保守」作業領域で、「地理の管理」タスクを探します。
「タスクに進む」をクリックします。
「地理の管理」ページが表示されます。
国の名前または2文字のISOコード(例: US
、AT
)を入力します。
「検索」をクリックします。
検索結果に国が表示されます。
インポート前に、インポートする国に地理体系または階層が存在しないことを確認する必要があります。 既存のデータは、緑のチェック・マーク・アイコンで示されます。 アメリカなどの一部の国については、地理体系がすでに用意されているため、それを削除する必要があります。
「体系定義済」チェック・マーク・アイコンをクリックします。
「地理体系の管理」ページが表示されます。
「削除」をクリックして、すべての体系レベルを削除します。
「保存して閉じる」をクリックします。
検索結果で国を選択します。
「処理」メニューの「Nokiaデータのインポート」を選択します。
警告メッセージが表示されたら「OK」をクリックします。
確認メッセージが表示されたら「OK」をクリックします。
大きい国の場合、インポートが完了するまでに数時間かかることがあります。
「ナビゲータ」メニューの「スケジュール済プロセス」を選択すると、インポート・プロセスの進行状況を追跡できます。
注意
「スケジュール済プロセス」作業領域にアクセスするには、従業員抽象ロールを持つユーザーとしてサインインしている必要があります。 初期ユーザーをこのロールを割り当てられていませんが、作成した他のユーザーには割り当てられています。
インポートが完了した後は、「地理の管理」ページで再び国を検索できます。 「体系定義済」列および「階層定義済」列に表示されるチェック・マークは、インポートが正常に完了したことを示します。
「地域コード定義済」列および「住所クレンジング定義済」列は、Oracleからライセンスを受けて別途設定する必要のある追加機能に使用されます。
地域コードを使用すると、モバイル住所の近くにいる顧客を表示できます。 Sales Cloud Mobileの周辺情報機能を使用している国については、「地域コード使用可能」を設定します。
クレンジングを使用すると、住所を番地レベルまで検証できます。
営業テリトリで使用する予定の地理要素について、地理検証を設定する必要があります。 検証の設定により、不明な住所情報を入力し、入力中に住所を検証することでユーザーを支援します。 たとえば、ユーザーに州や他の住所要素をリストから選択させることで、入力中の正確性を確保できます。また、不明な値をアプリケーションに入力させることも可能です。 たとえば、ユーザーが郵便番号を入力したときに、アプリケーションは市や州を取得できます。
ケース・スタディでは、Vision Corporationは営業担当者に値リストを使用して住所の州を入力させることを考えています。 また、州レベルでテリトリを設定する予定です。 したがって、州レベルで検証を設定する必要があります。
「設定と保守」作業領域で、「地理の管理」タスクを探します。
「タスクに進む」をクリックします。
「地理の管理」ページが表示されます。
国の名前または2文字のISOコードを使用して、インポートした国を検索します。
「検索結果」領域で国を選択します。
「検証定義済」列で「タスクに進む」ボタンをクリックします。
「地理検証の管理」ページが表示されます。
「住所形式」リージョンで、「形式の書式なし」住所スタイルが選択されていることを確認します。 国のすべての住所に対して検証が実行されるように、「形式の書式なし」住所スタイルの検証を定義します。
注意
住所形式の設定は、アプリケーションの他の場所でも「住所書式の管理」タスクを使用して行われます。
「地理マッピングおよび検証」リージョンの「値リスト使用可能」を選択し、クラシックまたは簡易ユーザー・インタフェースでの住所入力の際に地理タイプが値リストとして表示されるようにします。 たとえば、ユーザーにリストから州を選択させるには、州の「値リスト使用可能」を選択します。
データ入力のエラーを防ぐため、州、市、郵便番号など、すべてのレベルで値のリストを有効化することをお薦めします。
テリトリで使用する予定のすべての地理タイプについて、「地理検証」を選択します。
この例では、Vision Corporationは州ごとに地理を設定する予定のため、州の「地理検証」を選択します。
テリトリで使用する予定のレベルより上のすべての地理レベルについて地理検証を有効にする必要があります。 Vision Corporationが郵便番号レベルでテリトリを設定することにした場合は、州、市、郡、郵便番号の地理検証を選択する必要があります。
注意
住所要素の検証を選択しない場合でも、クラシックUIおよび簡易UIでの住所入力中にアプリケーションによって値が提示されますが、アドレス要素の検証は行われません。
アプリケーションによって有効とみなされなかった住所を保存できるようにするかどうかの指定は、「国の地理検証レベル」リストから選択することで行います。
検証なし: デフォルト値。ユーザーが不完全または不正な住所を保存することを許可します。
エラー: 有効な住所のみを保存することを許可します。
Vision Corporationは、不完全または無効な住所も含めてすべての住所を保存するので、「検証なし」のデフォルト値を維持します。
「保存して閉じる」をクリックします。