iSCSI イニシエータとターゲットポートについて

Oracle MaxRep レプリケーションエンジンは、Oracle FS Systemへの FC、iSCSI、または両方のインタフェースの組み合わせで構成できます。次に、iSCSI インタフェースの構成について説明します。

保護計画を作成して使用する前に、レプリケーションエンジン iSCSI ポートをネットワークに接続し、IP アドレスを構成します。レプリケーションでは、レプリケーションエンジンはソース LUN、ターゲット LUN、およびターゲットポート用のイニシエータ iSCSI ポートを必要とします。

iSCSI レプリケーションの場合、レプリケーションエンジンは 3 つのタイプの iSCSI ポートを必要とします。

イニシエータポート (AIS)
イニシエータポートは、次の通信に使われます。
  • 初期同期の再同期ステップ 1 またはステップ 2 で、AIS ポートはソースLUNへの読み取り専用アクセスに使われます。

  • 再同期のステップ 1 またはステップ 2 で、AIS ポートはソースLUNへの読み取り専用アクセスに使われます。

  • 差分同期モードで、保護計画に使用されているキャッシュが保護計画の差分ファイルしきい値設定を超えた場合、AIS ポートはソースLUNへの読み取り専用アクセスに使われます。

  • データ回復時に、AIS ポートはターゲットLUNからのデータの読み取りに使われます。

ターゲット LUN マッピング用イニシエータポート (AIT)
ターゲット用のイニシエータポートは、次のタイプの通信に使用されます。
  • 初期同期、再同期、および差分同期モードのすべてのフェーズでのターゲットLUNへの書き込みアクセス。

  • Oracle FS System上のホーム、バックアップ、および保持LUNへの読み取り/書き込みアクセス。

  • データ回復時のソースLUNへの書き込み操作。

ターゲットポート (AT)
ターゲットポートは、次のタイプの通信に使用されます。
  • 差分同期モード時に、AT ポートは、プライマリOracle FS Systemコントローラ上のスプリッタドライバを使用して、ソースLUNへの書き込みを受け入れます。

  • 仮想スナップショットがホストにエクスポートされると、ホストは AT ポート経由で仮想スナップショットにアクセスします。

すべてのレプリケーションエンジンには、eth0 と eth2 の管理結合で使用できるターゲット (AT) ポートがあります。必要に応じて、ソースおよびターゲットOracle FS Systemを接続するために iSCSI を使用できます。FC 専用で構成されているレプリケーションエンジンには iSCSI イニシエータ機能がありません。iSCSI レプリケーション構成を提供または拡張するには、iSCSI ネットワークインタフェース (NIC) カードを取り付ける必要があります。

RJ45 上で iSCSI のツイストペア接続が望ましい場合は、レプリケーションエンジンに 2 枚のデュアルポートネットワークインタフェース (NIC) カードを取り付けます。
図 1 冗長 iSCSI 接続 冗長 iSCSI 接続 
凡例
1 AIS ポート 5 AT ポート
2 AT ポート 6 AIT ポート
3 AIT ポート 7 管理ポート
4 AIS ポート  
オプティカルイーサネット接続を提供するには、3 枚の iSCSI デュアルポート NIC カードをレプリケーションエンジンに取り付けます。
図 2 オプティカルイーサネット iSCSI 接続 オプティカルイーサネット iSCSI 接続 
凡例
1 AT ポート (eth9) 5 AIT ポート (eth5)
2 AIT ポート (eth8) 6 AIS ポート (eth4)
3 AIS ポート (eth7) 7 管理ポート (Eth0Eth2)
4 AT ポート (eth6)