モニターできるシステムオブジェクト

管理情報ベース (MIB) には自己文書化機能があり、モニターできる Oracle FS System リソースを表示します。テキストベースの MIB は、パイロット 管理インタフェースの「ユーティリティー」ページまたは Oracle FS System Manager (GUI) を使用してダウンロードできます。

システム管理者がモニターできる Oracle FS System リソースのいくつかを次に示します。これらの情報の一部を使って、グラフ化したり、特定のリソースの傾向線 (ストレージ領域とその使用率、特定期間の 1 秒あたりの I/O 操作数 (IOPS) など) を追跡したりできます。

システムアラート

システムアラートは、Oracle FS System が調査とアクションを必要とする状態を識別するために生成する通知です。

システムアラートの例を次に示します。
  • 完全に機能していないリソースに関する通知 (保守が必要であることを示す)。

  • 不十分なストレージに関する通知 (リソースの再割り当て、リソースのクリーンアップ、追加ストレージの購入などが必要なことを示す)。この種の情報は、管理者が 1 つ以上の論理ボリュームに対してシンプロビジョニングを実装しているときに重要です。

コールホームまたは手動のログ収集

管理者は、これらのリソースを照会することで、次の情報をチェックできます。
  • 収集の時間

  • 使用可能なステータス

  • ログに含まれている情報のタイプ

実行中のタスク

バックグラウンドで実行されているタスクの一部は、通常の管理ジョブ (スケジュールされたクローンレプリケーションやスケジュールされたアップグレードなど) であるか、または何らかの管理アクションの結果です。しかし、その他のタスクは、調査に値する Oracle FS System の状態を示している可能性があります。たとえば、次のいずれかの状態が該当します。
  • パイロット の再起動

  • システムの再起動

  • トポロジの再検出

このカテゴリは、予定されたタスクの完了や (大規模な論理ボリュームのレプリケーションなどで) 回復の必要性を確認するときにも役立ちます。

スケジュールされたタスク

このリソースを照会することで、管理者はスケジュールされたタスクとそれらがスケジュールされた時間を特定できます。この情報を知ることは、トラップやイベントが発生するかどうかを特定するのに役立ちます。

ソフトウェアバージョン

大規模なデータセンターでは、ソフトウェアのバージョンを把握することが有用です。どの Oracle FS System に更新が必要かを特定したり、どのソフトウェア更新が完了したかを検索したりするには、各システムに個別にアクセスする必要があります。SNMP 管理ユーティリティーを使ってクエリーを実行することで、これらの複数のアクセスを 1 つのタスクにまとめることができます。

ストレージ使用量

容量の使用率の短期的傾向と長期的傾向をモニターすることで、システム管理者はシステムアラートの警告 (容量を解放するためにクローン LUN が削除されているなど) の発生を回避しやすくなります。シンプロビジョニング機能を使用すると、論理ボリュームを過剰に割り当てる可能性があるため、そのようなボリュームはモニターする必要があり、追加の物理ストレージが必要になる場合があります。

システム構成

中央の SNMP リソースを使用して、複数システムの次のような構成とリソースのステータスを表示します。
  • LUNs

  • インタフェース

  • クローン

  • LUN のマッピングとマスキング

トラップ

トラップは、電子メールベースの管理者アラートに相当し、システムアラートを発生させる可能性があるストレージの好ましくない状態をシステム管理者に警告するもう 1 つの手段です。