OracleBlob
オブジェクトは、BLOB
データへの参照が含まれるオブジェクトです。このオブジェクトは、BLOB
に対して操作を実行するためのメソッドを提供します。
クラスの継承
System.Object
System.MarshalByRefObject
System.IO.Stream
Oracle.DataAccess.Types.OracleBlob
宣言
// C# public sealed class OracleBlob : Stream, ICloneable, INullable
要件
プロバイダ | ODP.NET管理対象外ドライバ | ODP.NET管理対象ドライバ |
アセンブリ | Oracle.DataAccess.dll |
Oracle.ManagedDataAccess.dll |
ネームスペース | Oracle.DataAccess.Types |
Oracle.ManagedDataAccess.Types |
.NET Framework | 3.5, 4.0, 4.5 | 4.0, 4.5 |
スレッド安全性
パブリック静的メソッドはスレッドセーフですが、インスタンス・メソッドではスレッド安全性は保証されません。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class OracleBlobSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob = new OracleBlob(con); // Write 4 bytes from writeBuffer, starting at buffer offset 0 byte[] writeBuffer = new byte[4] {1, 2, 3, 4}; blob.Write(writeBuffer, 0, 4); // Append first 2 bytes from writeBuffer {1, 2} to the oracleBlob blob.Append(writeBuffer, 0, 2); // Prints "blob.Length = 6" Console.WriteLine("blob.Length = " + blob.Length); // Reset the Position for the Read blob.Position = 0; // Read 6 bytes into readBuffer, starting at buffer offset 0 byte[] readBuffer = new byte[6]; int bytesRead = blob.Read(readBuffer, 0, 6); // Prints "bytesRead = 6" Console.WriteLine("bytesRead = " + bytesRead); // Prints "readBuffer = 123412" Console.Write("readBuffer = "); for(int index = 0; index < readBuffer.Length; index++) { Console.Write(readBuffer[index]); } Console.WriteLine(); // Search for the 2nd occurrence of a byte pattern '12' // starting from byte offset 0 in the OracleBlob byte[] pattern = new byte[2] {1, 2}; long posFound = blob.Search(pattern, 0, 2); // Prints "posFound = 5" Console.WriteLine("posFound = " + posFound); // Erase 4 bytes of data starting at byte offset 1 // Sets bytes to zero blob.Erase(1, 4); byte[] erasedBuffer = blob.Value; //Prints "erasedBuffer = 100002" Console.Write("erasedBuffer = "); for(int index = 0; index < erasedBuffer.Length; index++) { Console.Write(erasedBuffer[index]); } Console.WriteLine(); blob.Close(); blob.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
OracleBlob
メンバーは次の表にリスト表示されています。
OracleBlobコンストラクタ
OracleBlob
コンストラクタを、表13-10にリストします。
OracleBlob静的フィールド
OracleBlob
静的フィールドを、表13-11にリストします。
表13-11 OracleBlob静的フィールド
フィールド | 説明 |
---|---|
|
|
|
|
OracleBlob静的メソッド
OracleBlob
静的メソッドを、表13-12にリストします。
OracleBlobインスタンス・プロパティ
OracleBlob
インスタンス・プロパティを、表13-13にリストします。
表13-13 OracleBlobインスタンス・プロパティ
プロパティ | 説明 |
---|---|
|
LOBストリームが読取り可能かどうかを示します |
|
順方向および逆方向検索操作を実行するかどうかを示します |
|
LOBオブジェクトが書込みをサポートしているかどうかを示します |
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|
現行インスタンスにNULL値があるかどうかを示します |
|
現行インスタンスが一時 |
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|
|
パフォーマンスを向上させるため、読取りおよび書込み操作で使用する必要のある、最適なデータ・バッファ長(またはその倍数)を示します。 |
|
LOBストリームの現行の読取りまたは書込み位置を示します |
|
データを |
OracleBlobインスタンス・メソッド
OracleBlob
インスタンス・メソッドを、表13-14にリストします。
表13-14 OracleBlobインスタンス・メソッド
メソッド | 説明 |
---|---|
|
指定されたデータを現行の |
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|
現行のストリームをクローズし、それに関連するリソースを解除します |
|
現行インスタンスが参照するデータと指定されたオブジェクトのデータを比較します |
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現行の |
|
|
|
このオブジェクトによって割り当てられたリソースを解除します |
|
現行の |
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|
データを消去します(オーバーロード) |
|
サポート対象外 |
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2つの |
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ODP.NET LOBタイプのインスタンスから指定バイト数を読み取り、 |
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|
現行のLOBストリームに位置を設定します |
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指定されたバッファを |
|
|
OracleBlob
コンストラクタを、表13-10にリストします。
オーバーロード・リスト:
このコンストラクタでは、一時BLOB
にバインドされたOracleBlob
クラスのインスタンスをOracleConnection
オブジェクトとともに作成します。
OracleBlob(OracleConnection, bool)
このコンストラクタでは、一時BLOB
にバインドされたOracleBlob
クラスのインスタンスを、OracleConnection
オブジェクトおよびキャッシング用のブール値とともに作成します。
このコンストラクタでは、一時BLOB
にバインドされたOracleBlob
クラスのインスタンスをOracleConnection
オブジェクトとともに作成します。
宣言
// C#
public OracleBlob(OracleConnection con);
パラメータ
con
OracleConnection
オブジェクト
例外
InvalidOperationException
- OracleConnection
はオープンされていません。
備考
接続は、アプリケーションによって明示的にオープンされる必要があります。OracleBlob
では、接続を暗黙的にオープンしません。
一時BLOB
では、指定された接続を使用してBLOB
データを格納します。このコンストラクタでは、キャッシングをオンにしません。
このコンストラクタでは、一時BLOB
にバインドされたOracleBlob
クラスのインスタンスを、OracleConnection
オブジェクトおよびキャッシング用のブール値とともに作成します。
宣言
// C# public OracleBlob(OracleConnection con, bool bCaching);
パラメータ
con
OracleConnection
オブジェクト
bCaching
サーバー側のキャッシングを有効または無効にするフラグ
例外
InvalidOperationException
- OracleConnection
はオープンされていません。
備考
接続は、アプリケーションによって明示的にオープンされる必要があります。OracleBlob
では、接続を暗黙的にオープンしません。
一時BLOB
では、指定された接続を使用してBLOB
データを格納します。bCaching
入力パラメータによってサーバー側のキャッシングが使用されるかどうかが判別されます。
OracleBlob
静的フィールドを、表13-15にリストします。
表13-15 OracleBlob静的フィールド
フィールド | 説明 |
---|---|
|
|
|
|
MaxSize
フィールドでは、BLOB
が保持できる最大バイト数、4,294,967,295(2^32 - 1)バイトを保持します。
宣言
// C# public static readonly Int64 MaxSize = 4294967295;
備考
このフィールドは操作が許容最大長を超えているかどうかをチェックするコードに便利です。
OracleBlob
インスタンス・プロパティを、表13-17にリストします。
表13-17 OracleBlobインスタンス・プロパティ
プロパティ | 説明 |
---|---|
|
LOBストリームが読取り可能かどうかを示します |
|
順方向および逆方向検索操作を実行するかどうかを示します |
|
LOBオブジェクトが書込みをサポートしているかどうかを示します |
|
|
|
|
|
|
|
現行インスタンスにNULL値があるかどうかを示します |
|
現行インスタンスが一時 |
|
|
|
パフォーマンスを向上させるため、読取りおよび書込み操作で使用する必要のある、最適なデータ・バッファ長(またはその倍数)を示します。 |
|
LOBストリームの現行の読取りまたは書込み位置を示します |
|
データを |
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・プロパティではLOBストリームが読取り可能かどうかを示します。
宣言
// C# public override bool CanRead{get;}
プロパティ値
LOBストリームが読取り可能の場合はtrue
を戻し、それ以外の場合はfalse
を戻します。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・プロパティでは、順方向および逆方向シーク操作が実行可能かどうかを示します。
宣言
// C# public override bool CanSeek{get;}
プロパティ値
順方向および逆方向シーク操作が実行可能の場合はtrue
を戻し、それ以外の場合はfalse
を戻します。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・プロパティでは、LOBオブジェクトが書込みをサポートしているかどうかを示します。
宣言
// C# public override bool CanWrite{get;}
プロパティ値
LOBストリームが書き込み可能の場合は、true
を戻し、それ以外の場合はfalse
を戻します。
このインスタンス・プロパティでは、BLOB
データの取得および書込みに使用するOracleConnection
を示します。
宣言
// C# public OracleConnection Connection {get;}
プロパティ値
OracleConnection
のオブジェクト
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
このインスタンス・プロパティでは、BLOB
が空かどうかを示します。
宣言
// C# public bool IsEmpty {get;}
プロパティ値
BLOB
が空かどうかを示すbool
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
このインスタンス・プロパティでは、BLOB
がオープンされているために索引更新が遅延するかどうかを示します。
宣言
// C# public bool IsInChunkWriteMode{get;}
プロパティ値
BLOB
がオープンされている場合はtrue
を戻し、それ以外の場合はfalse
を戻します。
このプロパティは現行インスタンスにNULL値があるかどうかを示します。
宣言
// C# public bool IsNull{get;}
プロパティ値
現行インスタンスにNULL値がある場合はtrue
、それ以外の場合はfalse
を戻します。
このインスタンス・プロパティでは、現行インスタンスが一時BLOB
にバインドされているかどうかを示します。
宣言
// C# public bool IsTemporary {get;}
プロパティ値
bool
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・プロパティでは、BLOB
データのサイズをバイト数で示します。
宣言
// C# public override Int64 Length {get;}
プロパティ値
BLOB
データのサイズを示すバイト数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
このインスタンス・プロパティは、パフォーマンスを向上させるため、読取りおよび書込み操作で使用する必要のある、最適なデータ・バッファ長(またはその倍数)を示します。
宣言
// C# public int OptimumChunkSize{get;}
プロパティ値
取得または送信する最小バイトを表す数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンスでは、LOBストリームの現行の読取りまたは書込み位置を示します。
宣言
// C# public override Int64 Position{get; set;}
プロパティ値
読取りまたは書込み位置を示すInt64
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- Position
は0
未満です。
このインスタンス・プロパティでは、BLOB
の最初のバイトの起点データをバイト配列として戻します。
宣言
// C# public Byte[] Value{get;}
プロパティ値
バイト配列
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- Value
は0
未満です。
備考
Position
の値はこのプロパティで使用または変更されません。このプロパティで戻すことができる最大バイト配列は2GBです。
OracleBlob
インスタンス・メソッドを、表13-18にリストします。
表13-18 OracleBlobインスタンス・メソッド
メソッド | 説明 |
---|---|
|
指定されたデータを現行の |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
現行のストリームをクローズし、それに関連するリソースを解除します |
|
現行インスタンスが参照するデータと指定されたオブジェクトのデータを比較します |
|
現行の |
|
|
|
このオブジェクトによって割り当てられたリソースを解除します |
|
現行の |
|
|
|
|
|
|
|
データを消去します(オーバーロード) |
|
サポート対象外 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
2つの |
|
ODP.NET LOBタイプのインスタンスから指定バイト数を読み取り、 |
|
|
|
|
|
現行のLOBストリームに位置を設定します |
|
|
|
|
|
指定されたバッファを |
|
|
Append
では、指定されたデータを現行のOracleBlob
インスタンスの最後に追加します。
オーバーロード・リスト:
このインスタンス・メソッドでは、指定されたOracleBlob
オブジェクトが参照するBLOB
データを現行のOracleBlob
インスタンスに追加します。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたバイト配列バッファのデータを現行のOracleBlob
インスタンスの最後に追加します。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたOracleBlob
オブジェクトが参照するBLOB
データを現行のOracleBlob
インスタンスに追加します。
宣言
// C#
public void Append(OracleBlob obj);
パラメータ
obj
OracleBlob
のオブジェクト
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- パラメータにオブジェクト以外の接続があるか、OracleConnection
がオープンされていないか、またはOracleConnection
が再オープンされています。
備考
キャラクタ・セット変換は行われません。
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたバイト配列バッファのデータを現行のOracleBlob
インスタンスの最後に追加します。
宣言
// C# public void Append(byte[] buffer, int offset, int count);
パラメータ
buffer
バイトの配列
offset
データ読取り元バッファのゼロ・ベースのバイト・オフセット
count
追加するバイト数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class AppendSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob = new OracleBlob(con); // Append 2 bytes {4, 5} to the OracleBlob byte[] buffer = new byte[3] {4, 5, 6}; blob.Append(buffer, 0, 2); byte[] appendBuffer = blob.Value; // Prints "appendBuffer = 45" Console.Write("appendBuffer = "); for(int index = 0; index < appendBuffer.Length; index++) { Console.Write(appendBuffer[index]); } Console.WriteLine(); blob.Close(); blob.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
このインスタンス・メソッドではBLOB
をオープンします。
宣言
// C# public void BeginChunkWrite();
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
備考
BeginChunkWrite
はBLOBデータ処理前に呼び出す必要はありません。これはパフォーマンス上の理由で提供されています。
このメソッドを呼び出した後は、書き込み操作を行っても列上のドメインまたは機能ベースの索引は更新されません。索引を更新できるのは、EndChunkWrite
を呼び出した後に1回のみです。
このインスタンス・メソッドではOracleBlob
オブジェクトのコピーを作成します。
宣言
// C# public object Clone();
戻り値
OracleBlob
オブジェクト
実装
ICloneable
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
備考
複製されたオブジェクトのプロパティ値は、複製元のオブジェクトのプロパティ値と同じです。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class CloneSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob1 = new OracleBlob(con); // Prints "blob1.Position = 0" Console.WriteLine("blob1.Position = " + blob1.Position); // Set the Position before calling Clone() blob1.Position = 1; // Clone the OracleBlob OracleBlob blob2 = (OracleBlob)blob1.Clone(); // Prints "blob2.Position = 1" Console.WriteLine("blob2.Position = " + blob2.Position); blob1.Close(); blob1.Dispose(); blob2.Close(); blob2.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・メソッドは現行のストリームをクローズし、それに関連する任意のリソースを解放します。
宣言
// C# public override void Close();
このインスタンス・メソッドでは、現行のインスタンスが参照するデータと指定されたオブジェクトのデータを比較します。
宣言
// C# public int Compare(Int64 src_offset, OracleBlob obj, Int64 dst_offset, Int64 amount);
パラメータ
src_offset
現行インスタンスの比較開始ポイント(バイト)
obj
指定されたOracleBlob
オブジェクト
dst_offset
指定されたOracleBlob
の比較開始ポイント(バイト)
amount
比較するバイト数
戻り値
次の値を戻します。
ゼロ未満:現行のインスタンスが参照するデータが、指定されたインスタンスのデータより小さい場合
ゼロ:どちらのオブジェクトも同じデータを参照する場合
ゼロ超過:現行のインスタンスが参照するデータが、指定されたインスタンスのデータより大きい場合
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- パラメータにオブジェクト以外の接続があるか、OracleConnection
がオープンされていないか、またはOracleConnection
が再オープンされています。
ArgumentOutOfRangeException
- src_offset
、dst_offset
またはamount
パラメータが0
より小さい場合。
備考
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
CopyTo
では、現行のインスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトにデータをコピーします。
オーバーロード・リスト:
このインスタンス・メソッドでは、現行のインスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトにデータをコピーします。
このインスタンス・メソッドでは、データを現行のOracleBlob
インスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトに、指定されたオフセット先とともにコピーします。
CopyTo(Int64, OracleBlob, Int64, Int64)
このインスタンス・メソッドでは、データを現行のOracleBlob
インスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトに、指定されたソース・オフセット、オフセット先および文字数とともにコピーします。
このインスタンス・メソッドでは、現行のインスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトにデータをコピーします。
宣言
// C#
public Int64 CopyTo(OracleBlob obj);
パラメータ
obj
データのコピー先のOracleBlob
オブジェクト
戻り値
戻り値はコピーされた数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- この例外は次のいずれかの条件が存在する場合に表示されます。
OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされた場合
LOBオブジェクト・パラメータにオブジェクト以外の接続がある場合
備考
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
このインスタンス・メソッドでは、データを現行のOracleBlob
インスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトに、指定されたオフセット先とともにコピーします。
宣言
// C# public Int64 CopyTo(OracleBlob obj, Int64 dst_offset);
パラメータ
obj
データのコピー先のOracleBlob
オブジェクト
dst_offset
OracleBlob
オブジェクトをコピーするオフセット(バイト)
戻り値
戻り値はコピーされた数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
ArgumentOutOfRangeException
- dst_offset
は0
未満です。
InvalidOperationException
- この例外は次のいずれかの条件が存在する場合に表示されます。
OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされた場合
LOBオブジェクト・パラメータにオブジェクト以外の接続がある場合
備考
dst_offset
がOracleBlob
データの終点を超えている場合は、dst_offset
に到達するまでOracleBlob
に空白が書き込まれます。
オフセットは0
ベースです。この操作で文字変換は実行されません。
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
このインスタンス・メソッドでは、データを現行のOracleBlob
インスタンスから指定されたOracleBlob
オブジェクトに、指定されたソース・オフセット、オフセット先および文字数とともにコピーします。
宣言
// C# public Int64 CopyTo(Int64 src_offset,OracleBlob obj,Int64 dst_offset, Int64 amount);
パラメータ
src_offset
データの読取り元の現行インスタンス内のオフセット(バイト)
obj
データのコピー先のOracleBlob
オブジェクト
dst_offset
OracleBlob
オブジェクトをコピーするオフセット(バイト)
amount
コピーするデータ容量
戻り値
戻り値はコピーされた数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- パラメータにオブジェクト以外の接続があるか、OracleConnection
がオープンされていないか、またはOracleConnection
が再オープンされています。
ArgumentOutOfRangeException
- src_offset
、dst_offset
またはamount
パラメータが0
より小さい場合。
備考
dst_offset
がOracleBlob
データの終点を超えている場合は、dst_offset
に到達するまでOracleBlob
に空白が書き込まれます。
オフセットは0
ベースです。この操作で文字変換は実行されません。
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class CopyToSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob1 = new OracleBlob(con); OracleBlob blob2 = new OracleBlob(con); // Write 4 bytes, starting at buffer offset 0 byte[] buffer = new byte[4] {1, 2, 3, 4}; blob1.Write(buffer, 0, 4); // Copy 2 bytes from byte 0 of blob1 to byte 1 of blob2 blob1.CopyTo(0, blob2, 1, 2); byte[] copyBuffer = blob2.Value; //Prints "Value = 012" Console.Write("Value = "); for(int index = 0; index < copyBuffer.Length; index++) { Console.Write(copyBuffer[index]); } Console.WriteLine(); blob1.Close(); blob1.Dispose(); blob2.Close(); blob2.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
このインスタンス・メソッドでは、このオブジェクトによって割り当てられたリソースを解除します。
宣言
// C# public void Dispose();
実装
IDisposable
備考
Dispose()
を呼び出すと、OracleBlob
のオブジェクトは初期化前の状態になります。
引き続き一部のプロパティにアクセスすることはできますが、その値は信頼できません。リソースが解除されているため、メソッドを呼び出すと例外となる可能性があります。オブジェクトは、処理後は再度使用できません。
このインスタンス・メソッドでは、現行のOracleBlob
インスタンスが参照するBLOB
をクローズします。
宣言
// C# public void EndChunkWrite();
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
備考
BeginChunkWrite
メソッドによって遅延する書込み操作がある場合は、ただちに索引更新が行われます。
Erase
では、データの一部またはすべてを消去します。
オーバーロード・リスト:
このインスタンス・メソッドでは、すべてのデータを消去します。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたデータ部分を消去します。
このインスタンス・メソッドでは、すべてのデータを消去します。
宣言
// C# public Int64 Erase();
戻り値
消去したバイト数
備考
Erase()
では、すべてのデータをゼロ・バイト・フィルタと置き換えます。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたデータ部分を消去します。
宣言
// C# public Int64 Erase(Int64 offset, Int64 amount);
パラメータ
offset
消去元のオフセット
amount
消去する数(バイト)
戻り値
消去したバイト数
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- offset
またはamount
パラメータは0
未満です。
備考
指定されたデータのamount
をゼロ・バイト・フィルタで置き換えます。
このインスタンス・メソッドでは、2つのOracleBlob
が参照するLOBデータを比較します。
宣言
// C#
public bool IsEqual(OracleBlob obj);
パラメータ
obj
OracleBlob
オブジェクト
戻り値
現行のOracleBlob
および指定されたOracleBlob
オブジェクトが同じLOBを参照する場合は、true
を戻します。それ以外の場合はfalse
を戻します。
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
備考
2つの異なるOracleBlob
インスタンスが同じLOBを参照できるため、2つのOracleBlob
オブジェクトが==またはEquals()
に対してfalse
を戻す場合でも、このメソッドではtrue
を戻すことができます。
指定されたオブジェクトと現行のインスタンスには、同じ接続を使用する必要があります。つまり、同じOracleConnection
オブジェクトを使用します。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・メソッドでは、ODP.NET LOBインスタンスから指定バイト数を読み取り、buffer
に移入します。
宣言
// C# public override int Read(byte[] buffer, int offset, int count);
パラメータ
buffer
移入されるバイト配列バッファ
offset
バッファに移入される開始オフセット(バイト)
count
読取りバイト数
戻り値
戻り値はLOBから読み取られるバイト数を示します。
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- この例外は次のいずれかの条件が存在する場合に表示されます。
offset
またはcount
パラメータが0
未満の場合
offset
がbuffer
.Length
以上である場合
offset
およびcount
の合計がbuffer
.Length
より大きい場合
備考
LOBデータの読取りは、Position
プロパティにより指定された位置から開始されます。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class ReadSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob = new OracleBlob(con); // Write 3 bytes, starting at buffer offset 1 byte[] writeBuffer = new byte[4] {1, 2, 3, 4}; blob.Write(writeBuffer, 1, 3); // Reset the Position for Read blob.Position = 1; // Read 2 bytes into buffer starting at buffer offset 1 byte[] readBuffer = new byte[4]; int bytesRead = blob.Read(readBuffer, 1, 2); // Prints "bytesRead = 2" Console.WriteLine("bytesRead = " + bytesRead); // Prints "readBuffer = 0340" Console.Write("readBuffer = "); for(int index = 0; index < readBuffer.Length; index++) { Console.Write(readBuffer[index]); } Console.WriteLine(); blob.Close(); blob.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
このインスタンス・メソッドでは、OracleBlob
の現行インスタンスのバイナリ・パターンを検索します。
宣言
// C# public Int64 Search(byte[] val, int64 offset, int64 nth);
パラメータ
val
検索対象のバイナリ・パターン
offset
OracleBlob
の検索が開始される0
ベース・オフセット(バイト)
nth
絶対オフセット(バイト)が戻される特定の一致状況の発生(1ベース)
戻り値
一致のnth
回目の出現に対して、一致パターン(バイト表示)の起点の絶対offset
を戻します。それ以外の場合は、0
が戻されます。
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- この例外は次のいずれかの条件が存在する場合に表示されます。
offset
が0
未満の場合
nth
が0
以下の場合
val
.Length
が16383
より大きい場合
nth
がOracleBlob.MaxSize
以上の場合
offset
がOracleBlob.MaxSize
以上の場合
備考
検索パターンの制限は16383バイトです。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class SearchSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob = new OracleBlob(con); // Write 7 bytes, starting at buffer offset 0 byte[] buffer = new byte[7] {1, 2, 3, 4, 1, 2, 3}; blob.Write(buffer, 0, 7); // Search for the 2nd occurrence of a byte pattern '23' // starting at offset 1 in the OracleBlob byte[] pattern = new byte[2] {2 ,3}; long posFound = blob.Search(pattern, 1, 2); // Prints "posFound = 6" Console.WriteLine("posFound = " + posFound); blob.Close(); blob.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・メソッドでは現行のLOBストリームに位置を設定します。
宣言
// C# public override Int64 Seek(Int64 offset, SeekOrigin origin);
パラメータ
offset
起点に相対的なバイト・オフセット
origin
新規位置を取得する場合に使用する参照ポイントを示すタイプSystem.IO.SeekOrigin
の値
戻り値
位置に対してInt64
を戻します。
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
備考
offset
が負の場合は、新規位置がoffset
によって指定されたバイト数だけ、origin
で指定した位置より前にあります。
offset
がゼロの場合は、origin
で指定した位置が新規位置となります。
offset
が正の場合は、新規位置はoffset
によって指定されたバイト数だけ、origin
で指定した位置より後にあります。
SeekOrigin.Begin
はストリームの開始を指定します。
SeekOrigin.Current
はストリーム内の現行位置を指定します。
SeekOrigin.End
はストリームの終点を指定します。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・メソッドでは、BLOB
値を指定された長さ(バイト表示)に切り捨てます。
宣言
// C#
public override void SetLength(Int64 newlen);
パラメータ
newlen
現行ストリームに必要な長さ(バイト)
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- newlen
は0
未満です。
Stream
をオーバーライドします。
このインスタンス・メソッドでは、指定されたバッファをOracleBlob
に書き込みます。
宣言
// C# public override void Write(byte[ ] buffer, int offset, int count);
パラメータ
buffer
データを指定するバイト配列buffer
offset
buffer
の読取りが開始される0
ベース・オフセット(バイト)
count
OracleBlob
に書き込まれるデータ量(バイト)
例外
ObjectDisposedException
- オブジェクトはすでに処理されています。
InvalidOperationException
- OracleConnection
がオープンされていないか、またはオブジェクトの存続中にクローズされています。
ArgumentOutOfRangeException
- この例外は次のいずれかの条件が存在する場合に表示されます。
offset
またはcount
が0
未満の場合
offset
がbuffer
.Length
以上である場合
offset
およびcount
の合計がbuffer
.Length
より大きい場合
備考
OracleBlob
のoffset
先はPosition
プロパティで指定できます。
例
// C# using System; using Oracle.DataAccess.Client; using Oracle.DataAccess.Types; class WriteSample { static void Main() { string constr = "User Id=scott;Password=tiger;Data Source=oracle"; OracleConnection con = new OracleConnection(constr); con.Open(); OracleBlob blob = new OracleBlob(con); // Set the Position for the Write blob.Position = 0; // Begin ChunkWrite to improve performance // Index updates occur only once after EndChunkWrite blob.BeginChunkWrite(); // Write to the OracleBlob in 5 chunks of 2 bytes each byte[] b = new byte[2] {1, 2}; for(int index = 0; index < 5; index++) { blob.Write(b, 0, b.Length); } blob.EndChunkWrite(); byte[] chunkBuffer = blob.Value; // Prints "chunkBuffer = 1212121212" Console.Write("chunkBuffer = "); for(int index = 0; index < chunkBuffer.Length; index++) { Console.Write(chunkBuffer[index]); } Console.WriteLine(); blob.Close(); blob.Dispose(); con.Close(); con.Dispose(); } }