Oracle Fail Safe Managerでは、「計画的なフェイルオーバー」と呼ばれるプロセスを使用して、クラスタ内のノード間で作業負荷のバランスを簡単に調整できます。「計画的なフェイルオーバー」を使用して、クラスタの初期設定を調整したり、クラスタ環境が変化した場合に設定を調整します。
3つのグループ、「Sales」、「Marketing」、「Customers」を作成します。「Node4」に「Sales」、「Marketing」および「Customers」を作成します。
各グループに対するフェイルバックを有効にし、各グループの現行ノードを「優先所有者ノード」リストの最上部に設定します。
次の図はクラスタの最初の構成を表しています。
最近「Node3」にCPUを追加したと想定します。これにより、「Node3」の方が「Sales」、「Marketing」および「Customers」グループの負荷をより効率よく処理できるようになります。ユーザーへのサービスの中断を最小限に押さえながら、グループを新しいより強力なシステムに移動できます。
「Node3」がより堅牢なシステムであるため、最初の手順は「Sales」、「Marketing」および「Customers」グループを「Node3」に移動します。
「Sales」グループを「Node4」から「Node3」に移動するには、「Sales」グループを右クリックして「移動」を選択します。(実際のノード名は異なる場合があります。)または、「Sales」グループ・ビューの「アクション」メニューの「移動」を選択します。
クラスタ内に3つ以上のノードがある場合、可能なノードを示すサブメニューが表示されます。サブメニューから必要なターゲット・ノードを選択する必要があります。
グループの移動ウィンドウに移動操作の進行状況が表示されます。移動が完了したら、クラスタワイド操作の状態ウィンドウで「OK」をクリックし、「グループ"Sales"をノード"NODE3"に移動中」ウィンドウで「閉じる」をクリックします。
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ・マネージャ・ウィンドウの「Sales」グループを選択して、ウィンドウの右下のペインの「Actions」メニューの「Properties」アクションをクリックします。「Sales」グループの「General」プロパティ・ページが開きます。
「Preferred owners」リストを確認します。このウィンドウのデータは、「Node4」が優先所有者ノードであることを示します。ただし、構成を配置しなおしたため、「Node3」を優先所有者ノードにします。現在の設定を使用すると、「Node3」に失敗し、「Sales」グループが「Node4」にフェイルオーバーする場合、「Preferred owners」リストは、「Node4」の「Sales」グループを優先し、「Node3」がオンラインになる際にフェイルバックが発生しないことを示します。
「Node3」がリストの最初になり、「Node4」が2番目になるように、「Preferred owners」リストを配置しなおします。「Preferred owners」リストから「Node3」を選択して、「Up」ボタンをクリックします。「Preferred owners」リストでは、「Node3」がリストの最初になり、「Node4」が2番目になります。
この処理を「Customers」および「Marketing」グループについても繰り返し、両方のノードが稼働しているときに各グループを置くノードが、それぞれの「Preferred owners」リストの最初になるようにします。