リリース・ノート
12c (12.1.2.1)
E67083-01(原本部品番号:E61861-07)
2015年11月
このドキュメントには、リリース12c (12.1.2.1)のOracle GoldenGate Applicationアダプタのリリース・ノートが含まれています。
このドキュメントの内容は、次のとおりです。
この項は、このリリースで発表された新機能の概要です。
この項では、リリース12.1.2.1.2の新機能について説明します。
Big Dataハンドラ
3つの部分からなる表名と統合証跡の形式の機能が、Big Dataハンドラでサポートされるようになりました。
トークン取得オプション
次の新しいトークン・プロパティの組合せを使用して様々なトークンを取得します。
この組合せ: | 次のトークンを取得します。 |
---|---|
gg.includeggtokens=false
|
ユーザー・トークン |
gg.includeggtokens=true
|
ユーザーおよびGGトークン |
gg.includeggtokens=true
|
トークンなし |
GGSトークンの取得
新しいgg.includeggtokens=true
プロパティを使用して、データ・ソースからGGSトークンを取得します。トークンが使用可能である場合、op.getToken(
<ggstokenname>
)
を使用して値を取得します。
すべての使用可能なトークンの取得
gg.handler{
handlername
}.includeTokens=true
の場合、ハンドラには既存のレコードに対するすべての使用可能なユーザー・トークン (キー値のペア)が含まれます。これには、対応するレコードに使用可能なGGSトークンが含まれます。
この項では、リリース12.1.2.1.1の新機能について説明します。
Javaユーザー・イグジット・レポート
PASSTHRU
モードでJavaユーザー・イグジットを実行すると、統計レポートが無効になり、Extract処理レポートにレポート数を含めることができなくなります。リリース12.1.2.1.1以降では、新しくドキュメント化されたgg.report.time
プロパティでレポート間隔を設定することで、レポート数の統計を収集してExtractに送信するようにユーザー・イグジットをトリガーできます。次に、レポートを出力するようにExtractが構成されている場合、またはリクエストがSEND
REPORT
で送信されると、ユーザー・イグジットが含まれるようになります。
簡素化されたロギング
ロギングが組込みJavaロギングjava.util.logging
(JUL
)にデフォルトで設定されるようになりました。オプションで、java.util.logging
をlog4j
またはlogback
のいずれかに変更できます。
ロギングに必要な設定を簡素化するために、3つの各実装にデフォルトが設定されています。ロギングのタイプが特定されると、ユーザーはプロパティの入力が不要になります。
デフォルトでは、ログ・ファイルはOracle GoldenGateアダプタのインストール・ディレクトリのdirrpt
サブディレクトリに書き込まれます。ログ・ファイル名の形式は変化しますが、3つの実装では、すべてExtractグループをデフォルト名の一部として使用します。
グループ化されたトランザクション
リリース12.1.2.1.1には、操作の数に基づいて、トランザクション・サイズを制限するオプションが用意されています。プロパティの詳細は2.2.1.1項「トランザクション・グループ・プロパティ」参照してください。
グループ・トランザクション・プロパティを使用している場合、gg.handler.name.mode
プロパティおよびgg.handler.name.format
をメッセージごとに1つのトランザクションに設定する必要があります(トランザクション・モード)。
統合証跡の形式のサポート
リリース12.1.2.1.1では、統合証跡の形式の証跡の読取りをサポートしています。これにより、12.1.x Oracle GoldenGate証跡をOracle GoldenGateアダプタのフラット・ファイル・ライターまたはユーザー・イグジットで処理できます。統合証跡の形式の書込みのサポートは、次のリリースに延期されています。
3つの部分からなる表名のサポート
リリース12.1.2.1.1では、3つの部分からなる表名(database.schema.table
)を使用して書き込まれる証跡の読取りがサポートされています。Javaファイル・ライターおよびフラット・ファイル・ライターでも3つの部分からなる表名がサポートされるようになりました。
この項では、このリリースで初めて追加、変更またはドキュメントされたプロパティについて説明します。
GoldenGate Big Data Adapterの以前のリリースでは、デフォルトで、トランザクション・モードで動作が処理に失敗した場合、トランザクションを無視していました。トランザクション全体がスキップされ、アダプタ・プロセスは異常終了せず、アダプタは次のトランザクションの処理を続行するものでした。
リリース12.1.2.1.4からは、アダプタ・プロセスはトランザクション・モードでの例外の発生時にABEND
して、データの損失を防ぎます。障害のあるトランザクションはフェイルファストであり、スキップされなくなりました。この変更はトランザクション・モードのすべてのハンドラに影響します(操作モード・ハンドラではすでにこの動作が行われています)。
すでに処理され、ターゲットに送信された操作またはトランザクションをスキップするには、goldengate.userexit.nochkpt
プロパティをfalseに設定することをお薦めします。こうすることで、重複レコードを避けられます。
次のプロパティは、12.1.2.1.1リリースで追加、変更またはドキュメント化されています。
これらの新しいプロパティまたは以前にドキュメント化されていないプロパティは、リリース12.1.2.1.1で実装されています。
これらのプロパティでは、グループ化トランザクションの下限および上限を指定します。
gg.handler.
name
.minGroupSize
では、トランザクションの送信前に累積する必要のある操作の最小数を指定します。
gg.handler
.name
.maxGroupSize
では、トランザクションの送信前に累積可能な操作の最大数を指定します。
この項では、非推奨になったプロパティおよびプロパティ・オプションについて説明します。
この項では、リリース12.1.2.1.1で非推奨になったプロパティおよびプロパティ・オプションについて説明します。
この項では、12.1.2.1.1で非推奨になったアダプタ・プロパティについて説明します。
この項では、リリース12.1.2.1.1のJavaロギングで非推奨になったロギング・プロパティについて説明します。
gg.log.logname
現在の日付をyyyymmdd
形式で追加した接頭辞を指定し、ログ名を形成します。ファイル拡張子はlog
です。2014年8月3日に、writer
の値を入力すると、writer_20140803.log
の名前のファイルが生成されます。
gg.log.level
レポートされるメッセージのレベル(エラー、警告、情報またはデバッグ)を指定します。
gg.log.tostdout
ログ情報を標準出力に書き込むかどうかを制御します。
gg.log.tofile
ログ情報をログ・ファイルに書き込むかどうかを制御します。
gg.log.modules
, log.level.modules
ユーザー・イグジットを構成する各ソース・モジュールのログ・レベル(エラー、警告、情報またはデバッグ)を指定します。通常は、拡張デバッグに使用されます。
gg.log.debug
ロギング・フレームワークの設定のデバッグを指定します。
この項では、インストールおよびアップグレード手順の変更点について説明します。
Oracleからダウンロードしたインストール・ファイルは、gzipで圧縮されたファイルではなく、標準の.zipファイルです。
この項では、このリリースのインストール手順の変更点について説明します。
リリース12.1.2.1.1のインストール手順が変更され、リクエストしたリリースにパッチがあるかどうかについて、最初にMy Oracle Support (MOS)の「Patches and Upgrades」で確認するようにユーザーに指示しています。利用可能なパッチがない場合は、https://edelivery.oracle.comにアクセスするように指示されます。
ドキュメントの新しい項では、Oracle GoldenGateコアの非汎用インスタンスで12.1.2.1.1ユーザー・イグジットを実行する場合の考慮事項が説明されています。これには、制限事項(同じメジャー・リリースのOracle GoldenGateインスタンスでアダプタを実行する場合など)も記載されています。
ドキュメントの新しい項では、Javaユーザー・イグジットを非汎用Oracle GoldenGateインスタンスにインストールする場合に必要な手順の概要が記載されています。
Oracle Bug#number
は、Bug DBチケットの番号です。特定のチケットまたは問題に関する不明点は、Oracleカスタマ・サポートにお問い合せください。
次のチケットは、12.1.2.1.7 Applicationアダプタで実装されています。
Oracle Bug#22120256 - この修正では、ソース証跡レコードに見られるトランザクション・インジケータ・フラグの値を保持します。ユーザー・イグジット実装は、ダウンストリームまたは送信トランザクション・プロファイルに一致するよう、トランザクション・インジケータ・フラグの値を変更しなくなりました。トランザクション・インジケータ・フラグの値に依存するユーザー・イグジット実装にロジックがなくなります。
Oracle Bug#22146222 - 大きいソース・データがターゲットで4000バイトに切り捨てられる問題が修正されました。
次のチケットは、12.1.2.1.6 Applicationアダプタで実装されています。
Oracle Bug#21984176 - 同じソースに対して複数の「開始トランザクション」操作が受信されていた問題が修正されました。
次のチケットは、12.1.2.1.5 Applicationアダプタで実装されています。
Oracle Bug#21836162 - レコード位置の10進表現がドキュメント化されているものと異なっている問題が修正されました。10進表現のレコード位置は、(順序番号 x 10,000,000,000 + RBA)です。
次のチケットは、12.1.2.1.4 Big Dataで実装されています。
Oracle Bug#21548335 - トランザクション例外が無視されなくなりました。かわりに、アダプタ・プロセスがただちに異常終了してデータの損失を防ぎます。詳細は、2.1項「12.1.2.1.4で変更された動作 — Big Data」を参照してください。
次のチケットは、12.1.2.1.3アダプタで実装されています。
Oracle Bug#21099203 - v12.1.2 Javaアダプタには、トランザクション・モードで出力内に正しくトークンが含まれます。
次のチケットは、12.1.2.1.2 Big Dataで実装されています。
Oracle Bug#20432399 - GoldenGate Big Dataが統合証跡の形式の証跡ファイルの処理中に例外で異常終了しなくなりました。
Oracle Bug#21208201 - GoldenGateアダプタで12cソース定義ファイルが正しく読み取られます。
次のチケットは、12.1.2.1.1アダプタで実装されています。
Oracle Bug#20041455 - userexit.utf8mode=true
の場合に、無効な文字セットを処理するとクラッシュする問題が修正されました。
Oracle Bug#19982656 - XMLTYPE
列を処理するサポートが実装されました。
Oracle Bug#19611993 - アダプタ・ターゲットで互換性のない高速コンパイルが実行されると、Solaris x86_64がクラッシュする問題が修正されました。
Oracle Bug#13888220 - GUIDまたは一意の識別子列を処理するサポートが実装されました。
Oracle Bug#20523498 - 11.2.1.0.3で変更されたハンドラmetacols
のトランザクション・インジケータ(op.getTxState
)の動作が原因で、GETENVでエラーが発生していました。これを修正するために、その動作を非推奨とし、元の動作に戻しています。
Oracle Bug#19898067 - Javaローリング・ファイル・ハンドラが修正され、サイズまたは時間(あるいはその両方)で正しく動作するようになりました。
Oracle Bug#20731562 - ロールバック・イベント中のEventObject
ソースでのIllegalArguementException
が修正されました。
Oracle Bug#20657093 - Javaユーザー・イグジットで様々なキャラクタセットのデータが正しく処理されるようになりました。
Oracle Bug#20639793 - 基本プロセスによるチェックポイントがJavaイグジットのチェックポイントの前である場合に、Oracle GoldenGateで例外が発行されるようになりました。
Oracle Bug#20639752 - 複数のハンドラでグループ化を使用する場合に、Oracle GoldenGateで例外が発行されるようになりました。
Oracle Bug#20525694 - 3つの部分からなる表名(database.schema.table
)を使用して書き込まれている証跡の読取りが、Javaファイル・ライターとフラット・ファイル・ライターでサポートされるようになりました。
Oracle Bug#19607132 - JNDIプロバイダのかわりにConnectionFactory
APIからキューまたはトピック・オブジェクトを取得するために、JavaハンドラでphysicalDestination
プロパティがサポートされるようになりました。
Oracle Bug#18397579 - Oracle GoldenGate JMSアダプタでは、すべてのキリル文字に対して文字が正しくエンコードされるようになりました。
Oracle Bug#19368122 - アダプタによって取得される大きい文字オブジェクトに影響する、CLOBチャンク取得のロジックがOracle GoldenGateコアで修正されました。
Oracle Bug#17798874 - アダプタによって取得される大きい文字オブジェクトに影響する、LOBチャンク取得のロジックがOracle GoldenGateコアで修正されました。
初期リリース。
このリリースの既知の問題は次のとおりです。
リリース12.1.2.1.2のOracle GoldenGate Applicationアダプタの既知の問題は次のとおりです。
3つの部分からなる表名を含むJMSメッセージの解析中に、JMSキャプチャが異常終了することがあります。
リリース12.1.2.1.1のOracle GoldenGate Applicationアダプタの既知の問題は次のとおりです。
トランザクションをグループ化する場合、トランザクション送信の最小要件を満たすために、Javaユーザー・イグジットが追加の操作を待機する必要が生じることがあります。ユーザー・イグジットが待機しているときに、Extractチェックポイントが移動します。この時点でプログラムが異常終了すると、データを損失しないように、再起動を手動で配置する必要があります。この場合、レポート・ファイルおよびログ・ファイルには、"Alter Extract to SeqNo seq_no
and RBA rba
before restarting the Java Adapter."と同様のメッセージが出力されます。
基礎となるExtract (OGGCORE 12.1.2.1.1)に、取得したレコードの順序IDに基づいて、正しくない操作をチェックするロジックが含まれるようになりました。正しくない状態をプロセスが検出すると、エラー「ERROR OGG-04036 Positioning sequence ID is out of order.」がスローされます。これは、JMSキューの取得レコードが2つ(またはそれ以上の)の異なるデータ・ソースから取得される場合、すなわち、インタリーブされた順序IDの原因となる可能性のある独自の順序IDが各データ・ソースに生成される場合に発生する可能性があります。詳細は、Oracle Bug#20390986を参照してください。
この項では、Oracle GoldenGateアダプタのドキュメントの変更点について説明します。
リリース12.1.2.1.1のOracle GoldenGateアダプタのドキュメントの変更点は、次のとおりです。
新規ライブラリ・ページ - ドキュメント・ライブラリは、タスクベースの構造で編成されるようになったため、関心のあるタスクに関する情報を見つけやすくなりました。
フラット・ファイルおよびJavaアダプタのガイドが1つのOracle GoldenGate Applicationアダプタの管理のガイドにまとめられました。このガイドは、フラット・ファイル、Javaメッセージ取得およびJavaメッセージ配信の3つの部分に分割されています。
インストールおよびアップグレードは、個別のガイドに分割されています。
マニュアルおよび各章のタイトルが、よりタスク指向になるように変更されています。各章は、概要および各章に含まれるトピックのリストから始まります。各項は概要から始まります。
プロパティのドキュメントの改善:
プロパティ名の一部の変数がドキュメントに含まれるようになりました。管理ガイドの1.3項には、プロパティ名の変数の使用に関する説明もあります。
プロパティの説明が変更され、構文または例(あるいは両方)が含まれるようになりました。
Oracle標準に準拠するようにプロパティ構文が変更され、変数名から中カッコを削除し、かわりにイタリックで変数を表すようになりました。
各プロパティ変数のデフォルト値を指定するように、変更が加えられました。
以前は、略称を使用して一緒に定義していた複数のプロパティが分割または変更(あるいは両方)され、完全な名前を使用して、簡単に検索できるようになりました。
Oracleのアクセシビリティの詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
サポートをご契約のお客様には、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
か、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
を参照してください。
Oracle GoldenGate Applicationアダプタ・リリース・ノート12c (12.1.2.1)
E67083-01
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