Oracle® Essbase

新機能

リリース11.1.2.4


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著者: EPM 情報開発チーム

このソフトウェアおよび関連ドキュメントの使用と開示は、ライセンス契約の制約条件に従うものとし、知的財産に関する法律により保護されています。ライセンス契約で明示的に許諾されている場合もしくは法律によって認められている場合を除き、形式、手段に関係なく、いかなる部分も使用、複写、複製、翻訳、放送、修正、ライセンス供与、送信、配布、発表、実行、公開または表示することはできません。このソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルは互換性のために法律によって規定されている場合を除き、禁止されています。

ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。

このソフトウェアまたは関連ドキュメントを、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供する場合は、次の通知が適用されます。

U.S. GOVERNMENT END USERS:

Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations. As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs. No other rights are granted to the U.S. Government.

このソフトウェアもしくはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアもしくはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

OracleおよびJavaはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

Intel、Intel Xeonは、Intel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARCの商標はライセンスをもとに使用し、SPARC International, Inc.の商標または登録商標です。AMD、Opteron、AMDロゴ、AMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標です。UNIXは、The Open Groupの登録商標です。

このソフトウェアまたはハードウェア、そしてドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に別段の定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても一切の責任を負いかねます。


目次:

Essbase 11.1.2.4新機能

このドキュメントでは、Oracle Essbase Release 11.1.2.4の新機能について説明します。これらの機能の詳細は、『Oracle Essbaseデータベース管理者ガイド』『Oracle Essbaseテクニカル・リファレンス』および『Oracle Essbase APIリファレンス』を参照してください。

並列操作のスレッド・プール

従来、Essbaseでは、並列計算、並列データ・ロードおよび並列再構築などの並列操作に対して動的にスレッドを作成していました。ただし、このリリース以降では、次の並列操作でスレッドを動的に作成しません。かわりに、設定した数のスレッドを、スレッドの事前作成プールから使用します。

  • CALCPARALLELまたはFIXPARALLELを使用した並列計算

  • 集約ストレージ・データベースおよびブロック・ストレージ・データベースの並列データ・ロード

  • ブロック・ストレージ・データベースの並列エクスポート

  • 並列の再構築

スレッド・プールのサイズをカスタマイズできます。詳細は、Oracle Essbaseテクニカル・リファレンスのWORKERTHREADS構成設定に関するトピックを参照してください。

XMLアウトライン編集

XMLアウトライン編集では、XMLファイルを使用して、基本的な変更をデータベース・アウトラインに行うことができます。この方法は、ルール・ファイルを使用したりアウトラインAPIを呼び出したりせずに、アウトライン編集を行う合理的な手段です。XMLアウトライン編集を実行するには、付属の.xsdファイルを参照し、.xmlファイルを作成して、C Main API関数EssBuildDimXML (またはJava APIメソッドbuildDimensionXml)をコールします。詳細は、Oracle Essbase APIリファレンスのEssBuildDimXMLに関する項を参照してください。

Essbase 11.1.2.4でXMLアウトライン編集機能を使用するには、まず以前のリリースで作成された集約ストレージ・アウトラインを11.1.2.4に移行する必要があります。

ハイブリッド集約の拡張機能

ハイブリッド集約モードは、ブロック・ストレージ・データベースの計算効率を改善するための方法としてリリース11.1.2.3.500で導入されました。このリリースでは、Time-Balanceタグが付けられたメンバーと動的時系列メンバーをハイブリッド集約モードで計算することもできます。

また、ハイブリッド集約モードで計算できるメンバー式のリストに、さらに多くの計算関数が含まれています。一覧は、Oracle Essbaseテクニカル・リファレンスハイブリッド集約モードでサポートされる関数に関するトピックを参照してください。

ハイブリッド集約モードの詳細は、Oracle Essbaseテクニカル・リファレンスのASODYNAMICAGGINBSO構成設定に関するトピックを参照してください。

Oracle Exalyticsメモリー内マシンの最適化

Oracle Exalyticsメモリー内マシンで実行するEssbaseサーバーに拡張機能が導入されています。それに伴う仮想メモリー使用量の増加は、正常であり、予測されます。仮想メモリー使用量は、ページ・ファイルのサイズによって増加します。

SPARC T5/Solaris Exalyticsメモリー内マシンでは、最適なパフォーマンスを実現するために、システム上のすべてのデータベースに対して、システム上のスワップ・スペースを、計算機の動的キャッシュの合計予測サイズよりも大きくなるように構成します。

Smart View 11.1.2.5.400のPOVおよびピボット拡張機能のサポート

EssbaseおよびOracle Hyperion Provider Servicesは、Oracle Smart View for OfficeのPoint of View (POV)ツールバーとピボット動作を次のようにサポートするように拡張されています。

  • グリッドからPOVツールバーに複数のメンバーをピボットできます。

  • POVツールバーからグリッドに複数のメンバーをピボットできます。

  • POVツールバーで単一のディメンションを保持できます。

以前のリリースでは、グリッドからPOVおよびPOVからグリッドにピボットできるのはディメンション内の1人のメンバーのみでした。また、以前のリリースでは、EssbaseおよびOracle Hyperion Provider Servicesは、Oracle Smart View for OfficeのPOVツールバーに2つ以上のディメンションがある場合のみをサポートしていました。

計算の強化

新しい計算関数

@RELXRANGE: 現在計算中のセルの相対位置およびオフセットに基づき、ディメンション間リストを生成します。

計算関数の変更

XrangeListパラメータのサポートが多数の関数に追加されています。XrangeListは、1つ以上のディメンションのメンバーの範囲です。これは時空連続移動の組込みに役立ちます。XrangeListをサポートする関数は次のとおりです。

  • @COMPOUND

  • @COMPOUNDGROWTH

  • @CORRELATION

  • @COUNT

  • @DECLINE

  • @DISCOUNT

  • @GROWTH

  • @INTEREST

  • @IRR

  • @IRREX

  • @MEDIAN

  • @MODE

  • @NEXT

  • @NEXTS

  • @NPV

  • @PRIOR

  • @PRIORS

  • @PTD

  • @RANK

  • @RELXRANGE (新関数)

  • @SHIFT

  • @SHIFTMINUS

  • @SHIFTPLUS

  • @SLN

  • @SYD

  • @VARIANCE

  • @VARIANCEP

構成設定(essbase.cfg)の変更

新しい構成設定

  • WORKERTHREADS: 「並列操作のスレッド・プール」を参照してください。

  • CRASHDUMPLOCATION: 異常終了時にEssbaseがコア・ダンプ・ファイルを保存する場所を設定します。

  • CONNECTIONTIMEOUT: EssbaseがタイムアウトまでにSQL接続を待機する最大時間を指定します。

  • QUERYTIMEOUT: Oracle EssbaseがタイムアウトまでにSQL問合せの実行を待機する最大時間を指定します。

MaxLの文法の変更

MaxLのexport data文には、エクスポートしたデータを匿名にするために使用可能な文法が含まれます。ここでは、実際のデータは生成された値に置き換えられます。このため、機密データ開示のリスクがなくなります。また、これは特定の問題の再現に関して技術サポートにモデルを提供する必要がある場合に使用できます。

Essbase APIの変更

新しいC Main API関数

EssBuildDimXML: 「XMLアウトライン編集」を参照してください。

新しいCアウトラインAPI関数

EssOtlVerifyOutlineEx3: アウトラインを検証するための新しいAPI関数。この関数は、メンバー警告と式エラーの両方を提供する点でEssOtlVerifyOutlineExとは異なります。

API関数および構造の変更

ESS_PERF_CUSTCALC_TおよびESS_PERF_ALLOC_Tには、追加フィールドdataloadOptionがあります。生成された計算値または割当て値は、上書きせずに既存の値に追加できます。

以前のリリースで導入された機能

Cumulative Feature Overviewツールを使用して、以前のリリースで追加された新機能のレポートを作成します。このツールにより、現在の製品、現在のリリース・バージョンおよびターゲット実装リリース・バージョンを識別できます。1回のクリックで、ツールは現在とターゲットのリリース間に開発された製品機能の概要説明のカスタマイズされたセットをすばやく生成します。このツールはこちらにあります:

https://support.oracle.com/oip/faces/secure/km/DocumentDisplay.jspx?id=1092114.1