換算プロセス

通貨の換算では、勘定科目のデータがある通貨から別の通貨に変換されます。依存エンティティの現地通貨のデータが、現地通貨の為替レートを使用して親の通貨に換算されます。

基本エンティティのエンティティで通貨レートを入力できます。換算時にエンティティで通貨レートを入力すると、直接換算レートに対して現在のエンティティが使用されます。たとえば、エンティティ通貨レートがユーロで、親通貨レートがUSドルの場合は、換算されるエンティティでRate.Euro.USDが使用されます。エンティティで通貨レートを入力しないと、通貨エンティティの間接レートから直接レートが取得されます。たとえば、Rate.USD.Euroで保管された金額がリバースされ、Euro/USDが取得されます。

通貨エンティティに通貨レートが見つからない場合は、Noneエンティティの直接レートが使用されます。直接レートが見つからない場合は、Noneエンティティの間接レートから直接レートが取得されます。たとえば、Rate.USD.Euroで保管されている金額がリバースされ、Euro/USDが取得されます。『Oracle Hyperion Financial Management管理者ガイド』を参照してください。

換算ルールが実行された後、換算済通貨ディメンションが保管されます。換算済金額を、仕訳を使用して各通貨で調整できます。

これら2つのレベル(換算済データと調整済データ)の合計は、連結プロセスの開始点です。エンティティと親のデフォルト通貨が同じ場合は、換算プロセスは発生しません。その場合は、自動的に連結プロセスに直接移動します。

依存エンティティの値は、連結時に親にロールアップするため、比率の詳細や消去の詳細などの連結の詳細を保管できます。比率の詳細には、連結ルールの実行結果である残高が含まれています。また、基本値に対する連結比率の結果も反映されます。消去の詳細には、消去ルールに基づいて連結時に取得された消去残高が含まれています。

コントリビューション(調整前)値が、集約として導出されます。この場合でも、仕訳を通してこのデータを調整できます。仕訳を転記すると、コントリビューションを調整するための計算ルールが実行されます。

コントリビューション・データ(調整前)と調整の合計は、その親への基本エンティティのコントリビューションを表します。そのコントリビューションは、親の連結データを取得するために、親のその他の直属の子のコントリビューションに追加されます。コントリビューションの中間レベルへの集約は、計算中に保存されません。ただし、親に連結されたデータはシステムによって保存されます。