式の行や列の定義

式は、グリッド参照、算術関数および算術演算子の組合せで構成されます。グリッド参照は、計算で現在のグリッドまたは別のグリッドからの値を使用します。グリッドの式の行、式の列、式のセル、または式のセルの範囲で算術式を定義できます。たとえば、1つ以上の行を追加する式を作成できます。あるいは、2つの行を乗算し、3番目の行を追加して結果を表示できます。式で使用できる算術関数のリストの詳細は、算術関数を参照してください。

式の行または列を定義するときは、次のことに注意してください。

  • 式の結果は、指定された1つ以上のセルの基礎となるデータ値に基づいて計算されます。式で使用されるセルが、位取りを使用するようにフォーマットされている場合、式の結果がセルに表示されている値と異なることがあります。式では、基礎となるフォーマットされていないデータ値が使用されるためです。

  • デフォルトでは、データなし(#MISSING)のセルは、IfNonNumberプロパティを使用して異なる値を指定しないかぎり、式でゼロ(0)とみなされません。除算を使用する式では、ERRORが戻されます。

  • Financial Managementデータベース接続を使用した場合は、JConsole.exeファイルのMissingValuesAreZeroInFormulas (以前はMissingValuesAreZeroInFormulasInHFM)オプションの設定によって結果が異なります。JConsoleの詳細は、Oracle Hyperion Financial Reporting管理者ガイドのプロパティ情報に関するトピックを参照してください。プロパティを(1)に設定すると、#Missing値はゼロとみなされます。しかし、プロパティをゼロ(0)に設定すると、#Missing値はデータなしとみなされ、#missing値または#error値が戻されます。デフォルトの設定は(1)です。

  • 算術プロパティを指定するには、ドット表記を使用します。ドット表記は、グリッドのプロパティまたは別のプロパティを指定する構文です。プロパティ名の後ろにピリオド( . )を使用してプロパティを指定します。

構文:

gridname.row\column[x].property

引数

説明

gridname

グリッドの名前。グリッド名にはスペースを含めることはできません。グリッド参照の詳細は、算術関数を参照してください。

x

行、列、番号およびプロパティ

たとえば、mygrid1.row[3].sumは、mygrid1の行3のすべての要素を合計します。

注:

完全なグリッド名表記を使用する場合は、行、列またはセルも指定する必要があります。

次の例は、列Cの合計を戻します。

  mygrid2.column[C].sum

現在のグリッド、行、列またはセルへの参照は省略できます。次の例は、現在のグリッドの行5と列Bの交差にあるセルの絶対値を戻します:

  ABS([5,B])

式の行や列を定義するには:

  1. レポートを開きます。

  2. グリッドの行または列を選択します。

  3. 「挿入」「行」「式」の順に選択するか、「挿入」「列」「式」の順に選択します。

  4. 式の行または列、あるいはセルの範囲を選択します。

  5. 計算式バーのドロップダウン・メニューで関数を選択します。算術関数の一覧は、算術関数を参照してください。

  6. 「式」テキスト・ボックスにカーソルを移動して、式の残りを入力します。

  7. 必要に応じて、手順4から6を繰り返して式を作成します。

  8. 式の結果を表示するには、「ファイル」「印刷プレビュー」の順に選択します。