式を含むレポートの例

式バーを使用して、データの合計や平均を求める式や、選択したその他の関数を実行する式を作成できます。たとえば、ある年のデータを合計する行の式を作成する場合、式バーを使用して、結果を戻す関数とディメンションを選択します。次の図に例を示します。

このイメージは、式バーを使用して、結果を戻す関数やディメンションを選択する場合の例を示しています。
  • Product(商品)ディメンションの月次合計。

  • すべての月の合計。Sum関数で計算します。

  • 1か月当たりの平均。Avg関数で計算します。

    注:

    Total列とAverage列のタイトルを作成するには、カスタム見出しを使用します。この詳細は、レポートの作成を参照してください。

この例を作成するには、デザイナで行にProductがあり列にYearがあるグリッドを作成します。Yearをダブルクリックすると、メンバー選択ウィンドウが表示されます。選択したペインに12か月すべての月を配置し、Yearを除去します。「OK」をクリックします。

メンバーを選択したら、年間の合計および月間の平均を求める2つの式の列を挿入します。

この例では、Yearメンバーの月の外側にある最初の式の列にはSum関数が含まれます。この関数は、各月の値を合計します。すべての月が1つのセルのみで定義されているので、参照はそのセルの位置になります。式は、式バーで作成します。

Sum(Cell [A,1])

2番目の式の列は、Yearメンバーの月の平均を計算します。1年には12か月あるので、Avg関数は月間のすべての合計を足した合計を12で割ります。式を次に示します。

Average(Cell [A,1])

一般に、グリッドでデータを計算する式を指定するには、行や列の式を指定する方法とセルの式を指定する方法の2つがあります。

  • 行/列: 行または列の各セルに対し、行全体または列全体に1つの式を適用します。式を定義するには、式の行または列ヘッダーをクリックして行全体または列全体をハイライトし、式バーに式を入力します。行/列の式を適用すると、パフォーマンスが向上します。

  • セル: 式の行または式の列のセルだけに1つの式を適用します。式を定義するには、セルをクリックし、プロパティ・シートから「カスタム式を使用」を選択して、式バーに式を入力します。セルが式の行および式の列と交差する場合、セルの式として行の式または列の式を使用できます。詳細は、セル・レベルでの計算を参照してください。

このため、行または列の各セルで式が繰り返される場合は、行/列の式を使用します。各セルで異なる式が実行される場合は、セルの式を使用します。

 式バーにアクセスするには:

  1. レポートを開くか、作成します。

  2. グリッドでディメンションの見出しまたは式の行/列を選択して式バーを使用可能にします。