動的時系列メンバーの設定

動的時系列(DTS)メンバーを使用して四半期累計支出などの期間累計データを表示するレポートが作成できます。DTSのメンバーは期間ディメンション・メンバーとともに使用されます。たとえば、四半期累計値を算出する場合、Q-T-Dメンバーを使用可能にし、世代番号2へ割り当てます。その後、Q-T-D DTSメンバーを使用して、その四半期における本月までの月次値を算出できます。

定義済のDTSメンバーを次に示します:

  • Y-T-D: 年次累計

  • H-T-D: 累計

  • S-T-D: 季節累計

  • Q-T-D: 四半期累計

  • P-T-D: 期間累計

  • M-T-D: 月次累計

  • W-T-D: 週次累計

  • D-T-D: 日次累計

注意!

Y-T-DメンバーまたはP-T-Dメンバーを使用している場合、年ディメンションまたは期間ディメンションの名前を変更して、動的時系列で生成された名前の年および期間と競合しないようにする必要があります。Y-T-Dを使用する前に年ディメンションの名前を変更し、P-T-Dを使用する前に期間の名前を変更します。名前変更後、メンバー式やビジネス・ルール、名前によるディメンションを参照するあらゆるレポートなど、変更によって影響を受けるすべてのアプリケーションのアーティファクトを更新する必要があります。

DTSメンバーは期間累計レポートの8レベルまでを提供します。データおよびデータベースのアウトラインでどのメンバーが使用できるかを決定できます。たとえば、データベースに1時間、1週間、1ヶ月、四半期および1年ごとのデータが含まれる場合、日次累計(D-T-D)、週次累計(W-T-D)、月次累計(M-T-D)、四半期累計(Q-T-D)および年次累計(Y-T-D)の情報をレポートできます。データベースに過去5年間の月次データが含まれる場合、特定年までの年次累計(Y-T-D)および累計(H-T-D)の情報をレポートできます。データベースが季節ごとのデータを記録する場合は、期間累計(P-T-D)または季節累計(S-T-D)の情報をレポートできます。

動的計算のために設定されたメンバーには(動的時系列計算で使用する予定の場合)、タイム・バランス・プロパティ(First、Averageなど)を割り当てないでください。割り当ててしまうと、勘定科目ディメンションの親メンバーの値に誤りが生じる場合があります。詳細は、 『Oracle Essbaseデータベース管理者ガイド』を参照してください。

「DTSマネージャ」ダイアログ・ボックスを使用すると、次のオプションでDTSメンバーを設定できます。「DTS使用可能」「DTS世代」および「別名」。(DTSメンバー以外にDTSプロパティを設定しても影響はありません。)それ以外の期間プロパティはDTSメンバーには適用されません。

Performance Management ArchitectでのDTSメンバーの使用についての考慮事項を次に示します:

  • DTSメンバーはレベル0のメンバーで、rootメンバー(「期間」など)の子である必要があります。

  • DTSメンバーの期間タイプ・プロパティは「DTS期間」です。

  • DTSとして使用可能なメンバーには、「DTS世代」を選択する必要があります。

  • 「Y-T-D」を使用している場合、年ディメンションの名前を年にはできません。

  • 「P-T-D」を使用している場合、期間ディメンションの名前を期間にはできません。

  • DTSメンバーは期間ディメンション階層の実際のメンバーとしては表示されません。Planningの場合、アプリケーションがデプロイされるとPlanningおよびEssbaseでDTSメンバーが使用可能になります。

DTSメンバーを設定するには:

  1. ディメンション・ライブラリで期間ディメンションを右クリックします。次に、「DTSマネージャ」を選択します。

    「DTSマネージャ」ダイアログ・ボックス
  2. 「DTSマネージャ」ダイアログ・ボックスで、使用するDTSの時系列に対して「使用可能」を選択します。時系列は、「Y-T-D」「H-T-D」「S-T-D」「Q-T-D」「P-T-D」「M-T-D」「W-T-D」、または「D-T-D」です。

  3. 世代を選択します。

    DTSメンバーは一番高い世代(ディメンション・ルート)と関連付けることはできません。

  4. オプション: ディメンションに別名が関連付けられている場合、別名を選択します。

  5. 「保存」をクリックします。