値の設定やクリア、データの計算、通貨の換算、データの連結、別の場所へのデータの配賦を実行するルールや、データの入力を防ぐためのルールを作成できます。
表10-1 ルールのタイプ
ルールのタイプ | 説明 |
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計算 |
ユーザーが計算を実行するとき、計算ルールが実行されます。計算ルールを使用して、ディメンションの階層の自然な順序では計算できない計算を実行できます。たとえば、比率や期首残高を導出するための計算を作成できます。Calculate()ルーチンは、データの計算時や連結時に実行されます。 |
換算 |
ユーザーが換算を実行するとき、換算ルールが実行されます。換算ルールを使用して、標準でない換算に関連する計算を実行できます。Translate()ルーチンは、データの換算時または連結時に実行されます。 たとえば、アプリケーションで、資産と負債の勘定科目の換算にはデフォルトのClosingRate、収益と費用の勘定科目の換算にはAverageRateをそれぞれ使用している場合には、純利益に関連した換算差の計算には別の換算レートを使用する必要があります。 Oracle Hyperion Financial Managementは、次の場合に換算ルールを実行します。
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連結 |
ユーザーが連結を実行するとき、連結ルールが実行されます。連結ルールを使用して、法定アプリケーションで使われることが最も多い、標準ではない連結を実行します。Consolidate()ルーチンは、データの連結時に実行されます。 |
配賦 |
配賦ルールは、あるエンティティのデータをエンティティのリストに配賦します。たとえば、配賦ルールを使用して、他のエンティティの総管理支出に基づいたエンティティのリストの管理支出を計算できます。 |
Input |
入力ルールは、親エンティティ・レベルでの入力を可能にします。エンティティ通貨の値ディメンションのみがサポートされます。子から親エンティティのエンティティ通貨値ディメンションへのコントリビューション値はロールアップされません。Parent.Childの組合せのコントリビューション値は保管されます。 |
NoInput |
NoInputルールは、基本エンティティ・レベルでの入力を不可能にします。これにより、計算対象セルが予約されます。NoInputルールでNoInput関数を複数回使用して、連続していない複数のセルへのデータ入力を禁止できます。 NoInputルールには、次の制約事項とガイドラインが適用されます。
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動的計算 |
動的ルールを使用して式を定義し、勘定科目を動的に計算できます。基本勘定科目のみを動的に計算できます。親の勘定科目には動的ルールを使用できません。 動的計算ルールを作成するときは、次のことに注意してください。
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取引 |
取引ルールは、内部取引をサポートするアプリケーション内の勘定科目を指定します。取引をサポートするセルは、データ・グリッドとデータ・フォームで読取り専用です。 |
Equity Pickup |
エクイティ・ピックアップ・ルールは、所有エンティティ、所有者エンティティおよび出資比率を指定します。 これは、Sub EquityPickupセクションの実行時のデフォルトの視点です:
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オンデマンド |
オンデマンド・ルールはデータ・フォームで使用され、計算のサブセットを実行して、結果をデータ・フォームで迅速に確認できます。Sub Calculate (他にはなし)で使用できるすべてのHS関数は、オンデマンド・ルールでも使用できます。 |
Microsoft VBScript言語に基づいた一意のスクリプトでFinancial Managementのルールを作成します。ルールは、スクリプト構文を生成するための関数、オブジェクトおよびその他の引数の組合せを使用して構築されます。各ルーチン内で、2つのタイプの関数を使用してルールを記述します。
計算を定義するFinancial Managementの関数
条件付き文を作成するために使用されるVBScript関数