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Oracle® Hyperion Financial Managementユーザーズ・ガイド

E79706-02
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Financial Managementのディメンション

ディメンションは、組織のデータを表し、通常は関連するメンバーのグループを含みます。ディメンションの例には、勘定科目、エンティティおよび期間があります。Oracle Hyperion Financial Managementには、システム定義のディメンションが8つ用意されており、勘定科目に適用できるカスタム・ディメンションを無制限に追加できます。

ディメンションを構成する要素はメンバーと呼ばれます。たとえば、GrossMarginおよびTotalRevenuesは勘定科目ディメンションのメンバーです。

ディメンション・メンバーは階層に配置されます。上位レベルのメンバーは親メンバーと呼ばれ、親メンバーの直下のメンバーはと呼ばれます。親の下にいるすべてのメンバーは子孫と呼ばれます。最下位レベルの階層の階層メンバーは基本レベルのメンバーと呼ばれます。

一部のデータ・ディメンションでは階層を定義できません。たとえば、年ディメンションでは階層をサポートしていません。

データはディメンションの基本レベルのメンバーに入力され、親メンバーには入力されません。親レベルのメンバーの値は、親レベルのメンバーの子から集計されます。基本レベルのメンバーのデータが計算される場合もあります。

次の項では、システム定義のディメンションについて説明します。ディメンション属性の設定について、Oracle Hyperion EPM Architectを使用している場合は、『Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Architect管理者ガイド』を参照し、Financial Managementクラシック・アプリケーション管理を使用している場合は、『Oracle Hyperion Financial Management管理者ガイド』を参照してください。

シナリオ・ディメンション

シナリオ・ディメンションは、実績、予算、予測などの一連のデータを表します。たとえば、実績シナリオは、過去と現在の企業経営を表す一般会計のデータを含むことができます。予算シナリオは、対象とする企業経営を表すデータを含むことができます。予測シナリオは一般に、将来の期間の予測に対応するデータを含みます。リーガル・シナリオは、リーガルGAAPのフォーマットとルールに従って計算されたデータを含むことができます。

1つのアプリケーションに対して任意の数のシナリオを定義し、デフォルトの頻度、デフォルトのビュー、ゼロ・データの設定など、シナリオ・ディメンションのメンバーの属性を定義できます。

年ディメンション

年ディメンションは、データの会計年度またはカレンダ年を表します。アプリケーションは、2年以上のデータを含むことができます。アプリケーションを作成して、年ディメンションからデータを処理する年を選択する場合は、年の範囲を指定します。

期間ディメンション

期間ディメンションは、四半期や月などの期間を表します。期間を階層で表示すると、期間と期間単位が含まれます。たとえば、実績シナリオでデータを毎月管理する場合は、通常、このシナリオで1年に12個のデータ期間を使用できます。Financial Managementは、期間ディメンションに対して年、月および週をサポートします。

エンティティ・ディメンション

エンティティ・ディメンションは、管理構造および法的な報告構造などの会社の組織構造を表します。エンティティは、部門、子会社、工場、地域、国、法的部門、事業部門、部署、その他の組織単位などを表すことができます。任意の数のエンティティを定義できます。

エンティティ・ディメンションは、システムの連結ディメンションです。エンティティ・ディメンションの階層は、データの様々な連結ビューを示します。様々な階層は、地理的な連結、法的な連結またはアクティビティごとの連結に対応できます。組織に存在する各メンバー・コンポーネント間のすべての関係は保管されてこのディメンションで管理されます。ある組織のエンティティは従属エンティティ、基本エンティティまたは親エンティティに分類できます。依存エンティティは、組織内の他のエンティティによって所有されます。基本エンティティは、組織構造の下部に存在し、他のエンティティを所有しません。親エンティティは、1つ以上の依存エンティティを含み、直接報告を受けます。

デフォルト通貨やセキュリティ・クラスなどのエンティティ・ディメンションのメンバーの属性を定義し、エンティティで調整が可能かどうか、および内部取引の詳細を保管するかどうかを指定する属性を定義します。

値ディメンション

値ディメンションは、アプリケーションに保管された様々なタイプの値を表し、入力通貨、親通貨、調整および比例、消去、コントリビューションの詳細などの連結の詳細を含めます。たとえば、エンティティ通貨のメンバーはエンティティの値をその現地通貨に保管します。親通貨のメンバーは、親エンティティの通貨に換算されたエンティティの値を保管します。値ディメンションは、データに適用される取引の監査証跡を作成する際に便利です。

勘定科目ディメンション

勘定科目ディメンションは、通常の勘定科目の階層を表します。勘定科目は、エンティティとシナリオの財務データをアプリケーションに保管します。各勘定科目には、会計の動作を定義する収益、費用などのタイプがあります。

勘定科目の種別、表示する小数点以下の桁数、勘定科目が計算済勘定科目か、連結済勘定科目か、内部取引パートナの勘定科目かなど、勘定科目ディメンションのメンバーの属性を定義します。

内部取引ディメンション

内部取引ディメンションは、勘定科目に存在するすべての内部取引残高を表します。これは、勘定科目ディメンションと任意のカスタム・ディメンションとの組合せに使用される予約ディメンションです。Financial Managementは、すべての勘定科目とエンティティについて、内部取引の詳細を追跡および消去できます。また、内部取引照合レポートを実行して内部取引を表示できます。

ビュー・ディメンション

ビュー・ディメンションは、次のようなカレンダ・インテリジェンスの様々なモードを表します; 期別、年次累計、四半期累計などの期間単位。ビューを「期別」に設定すると、各月の値が表示されます。ビューを「年次累計」または「四半期累計」に設定すると、年次または四半期の累積値が表示されます。

カスタム・ディメンション

カスタム・ディメンションは、勘定科目に関連付けられたディメンションです。これらのディメンションを使用すると、製品、マーケット、チャネル、貸借対照表の動向または消去のタイプなど、勘定科目に関連付けられているその他の詳細を指定できます。たとえば、カスタム・ディメンションには、製品ライン、地域、チャネル、顧客などがあります。SalesおよびCOGS勘定科目に関連付けられている製品のカスタム・ディメンションでは、売上と費用の詳細を製品ごとに追跡できます。