EPU調整を行うと、持株会社の資本価値が変わります。このため、ある関連子会社が別の関連子会社に所有されている場合、この所有されている関連子会社を調整してからでなければ、所有者である関連子会社を調整できません。
カスケード所有権の場合、EPU調整を正しい順序で行う必要があります。つまり、所有されている各関連子会社の調整を行った後で、その所有者の調整を行います。たとえば、BはAに所有されており、AはHに所有されている場合、EPUの計算は、B、A、Hの順に行います。
HはAの80%を所有しています。
HのAに対する投資の取得原価: 400
調整を行う前のAの実際の資本: 1000
AはBの30%を所有しています。
AのBに対する投資の取得原価: 70
Bの実際の資本: 500
Aの調整
EPU計算は、AのEPU調整から開始されます:
AはBの30%を所有しています。
AのBに対する投資の取得原価: 70
Bの実際の資本: 500
直接出資率 * エンティティ所有資本 - 投資 = EPU調整額
Bの投資に比例したAの調整額 =
30% * 500 = 150 — 70 = 80
Aに対する投資: 80(借方)
資本: 80(貸方)
EPU調整がAに転記され、Aの資本価値が調整されてBに対する投資の現在価値に反映されたら、HのAに対する投資に関連するEPU調整を計算できます。
この場合、EPU調整の計算式は次のようになります。
Adjustment amount = (Percentage of ownership * Equity of entity owned after EPU adjustment) — Investment at historical cost
HはAの80%を所有
取得原価でのAの投資額: 400
Bの調整後のAの実際の資本: 1,180
Aに対する投資に関するHの調整額:
80% * 1,080 = 864 – 400 = 464
Aに対する投資: 464(借方)
資本: 464(貸方)