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Oracle® Hyperion Financial Managementユーザーズ・ガイド

E79706-02
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許容差を使用した手動照合

取引IDのレコードに食い違いがあったり、金額に多少の差異があるために、取引とパートナの取引を手動で照合しなければならない場合があります。手動で照合を行うと、取引のステータスが「一致」に更新されて取引の照合コードが生成されます。

取引を手動で照合するには、「許容差による内部取引の手動照合」というセキュリティ役割を割り当てられている必要があります。

手動照合プロセスを実行するには、フィルタ・オプションを使用して、指定したエンティティとパートナのペアに関する未照合の取引のみを表示します。取引グループを選択して、手動照合を実行できます。

手動照合プロセスを実行する前に、ステータスが「不一致」の取引がないかどうかが確認されます。手動照合を行うと、取引が有効なペアであるかどうかが確認されます。たとえば、AとBの間の取引と、BとAの間の取引を選択した場合、取引は有効なペアとみなされます。AとBの間の取引を選択し、BとCの間の取引を選択した場合、取引は有効な取引ペアとみなされません。

手動照合では、有効なパートナ取引のない片側のみの取引は使用できません。たとえば、AからB、AからBのように、同じ方向の2つの取引を選択することはできません。

「許容差を使用した手動照合」というセキュリティ役割を持つユーザーが照合を実行する場合は、金額が取引に一致するかどうかも確認されます。システムによって、アプリケーション通貨への換算が行われます。照合に含まれる取引ごとに、まず換算通貨額を使用して取引が照合されます。つまり、アプリケーションで設定されているデフォルトの換算ルールに基づいて、取引金額をアプリケーション通貨に換算し、その金額を差額に適用します。差額が照合許容差の範囲外の場合は、エンティティ通貨額をアプリケーション通貨に換算して、差額を期間に指定した照合許容差と比較します。

差額が許容範囲内の場合は、取引が一致したとみなされ、取引グループに照合コードが割り当てられます。照合ステータス照合コードを参照してください。

「手動照合」というセキュリティ役割がある場合は、許容金額はチェックされません。許容差を使用しない手動照合を参照してください。

手動照合では、取引は取引通貨別にグループ化されません。このため、取引通貨の異なる取引を選択すると、取引ごとに換算が行われます。

手動照合における勘定科目の種別のグループ

手動照合を行うと、取引IDまたは参照IDが同じ内部取引が、勘定科目の種別ごとにグループに細分化されます。手動照合に含まれる取引のグループ全体が一致してからでなければ、取引に「一致」ステータスと照合コードは割り当てられません。

両方のサブグループが一致すると、すべての取引に「一致」ステータスと1つの照合コードが割り当てられます。一方のサブグループのみ一致し、もう一方は一致しない場合は、すべての取引は不一致とみなされます。

これらの取引は、次のように、それぞれの勘定科目の種別(貸借対照表または損益)によってグループ化されます。

貸借対照表グループ

  • 資産

  • 負債

  • 残高

  • 経常残高

損益計算書グループ

  • 収益

  • 費用

  • フロー

次の例では、すべての内部取引が「123」という同じ取引IDを持っています。

エンティティ パートナ 勘定科目 金額 勘定科目の種別

A

B

Recltic

100

資産

A

B

売上高

110

収益

B

A

Payltic

100

負債

B

A

Cog

100

費用

取引は、次のように、BSグループとPLグループに細分されます。

BSグループ

A、B、Recltic、100、資産

B、A、Payltic、100、負債

サブグループのステータス: 一致。

PLグループ

A、B、Sales、110、収益

B、A、COG、100、支出

サブグループのステータス: 不一致。

一方のサブグループのみが一致して、他方が一致しないため、すべての取引は不一致とみなされます。この手動照合プロセスではすべての取引に「不一致」ステータスが割り当てられ、照合コードは割り当てられません。

内部取引を手動で照合するには:

  1. 「連結」「内部取引」「管理」の順に選択します。
  2. 取引リストから、照合する取引の横にあるチェック・ボックスを選択します。
  3. 「手動照合」をクリックするか、「アクション」「手動照合」の順に選択します。