用語集

ACS

(1) Oracle StorageTek の Automatic Cartridge System (自動カートリッジシステム)。(2) マルチ LSM 構成。

ACS ルーチン

自動クラス選択ルーチンを指す SMS 用語。HSC 用語の ACS (自動カートリッジシステム) と混同しないこと。

ACSLS

ACSLS (Automated Cartridge System Library Software) は、自動テープライブラリを異機種混在環境で共有できるようにし、オープンシステム環境におけるライブラリ操作の中心的なサービスプロバイダとして機能する。

AMT

自動移行限界値 (automatic migration threshold)。AMT 値は仮想テープボリュームの移行の開始時期と終了時期を決定するユーザー定義のパーセント値である。VTV 移行は、VTSS バッファーが上限 AMT に達すると開始され、下限 AMT に達するか下回ると終了する。これらの限界値は、すべての VTSS に適用される。

CAP

人手で LSM に挿入することなく、複数のカートリッジを LSM から出し入れできる機構。

CDS

制御データセット。HSC データベース。VSM は、CDS 内の現在の情報と VSM に関するすべての不変データを維持する。

クラスタ VTSS 構成

1 つ以上の Nearlink 接続で接続されたプライマリ VTSS およびセカンダリ VTSS からなる構成 (クラスタリンク)。

MGMTclas 文の REPLICAT パラメータ (拡張管理機能が必要) を使用して、クラスタリンクを介してプライマリ VTSS からセカンダリ VTSS に VTV を複製 (コピー) できる。プライマリ VTSS が使用不能になった場合には、VT VARY VTSS コマンドを使用して、プライマリ VTSS をオフラインにできる。次に、MVC に対してセカンダリ VTSS の VTD をオンラインにし、処理を引き継がせることができる。したがって、セカンダリは、プライマリ VTSS の「ウォームスタンバイ」として機能する。

DBU

ディスクバッファー使用率 (disk buffer utilization)。VTSS バッファー容量全体に対する使用容量の割合。

HSC

Sun StorageTek Host Software Component。

HSM

階層ストレージ管理プログラム (Hierarchical Storage Manager)。

LMU

1 つ以上の LSM を制御するライブラリ管理ユニット。

LSM

カートリッジ、ドライブパネル、CAP のストレージセルを含むライブラリ格納モジュール (Library Storage Module)。

移行

VTSS から RTD へのデータの移動 (RTD では、VTV が MVC へスタックされる)。移行は、上限 AMT レベルに達すると VSM によって開始される。VTV は使用状況とサイズに基づいて移行に選択される。使用されていない期間が長い、もっとも大きな VTV がまず選択される。VSM は要求に応じて VTV を移行する機能や VTV の複数のコピーを移行する機能がある。

MVC

マルチボリュームカートリッジ。1 つまたは複数の VTV を含む、またはまったく VTV を含まない LSM の物理カートリッジで、VTV スタックに選択できるボリュームとして特定されている。このデータは CDS に保存される。

リコール

VTV を MVC から VTSS へ戻すこと。VSM は必要に応じて VTV をリコールできる。

リクレイム

MVC スペースリクレイム処理に関する用語。VTCS では MVC 上で断片化されている空きスペースの容量と、移動する必要がある VTV データの量に基づいて、スペースリクレイム処理が必要かどうか判別される。VSM は必要に応じて MVC をリクレイムできる。

RTD

実テープドライブ。VSM/HSC で制御される物理トランスポート。トランスポートは 1 つの VTSS へのデータ経路を持つ (オプションで MVS やほかの VTSS へのデータ経路を持つこともできる)。

SMC

Sun StorageTek Storage Management Component (IBM の z/OS オペレーティングシステムと HSC や MVS/CSC とのインタフェース)。

SMS

システム管理ストレージ (System Managed Storage)

TMM

テープマウント管理 (Tape Mount Management)

VSM

仮想ストレージマネージャー (Virtual Storage Manager)。VTSS バッファーのボリュームとトランスポートの仮想化によって、メディアとトランスポートの使用効率を改善するストレージソリューション。ハードウェアには、ディスクバッファーである VTSS と RTD がある。ソフトウェアには、VTCS、HSC ベースのホストソフトウェア、および VTSS マイクロコードが含まれる。

VTCS

仮想テープ制御システム (Virtual Tape Control System)。VTSS、VTV、RTD、MVC に関する動作や情報を制御するプライマリホストソフトウェア。このソフトウェアは、HSC と同じアドレス空間で動作し、HSC と緊密に通信する。

VTD

仮想テープドライブ。物理 3490E を MVS にエミュレートする VTSS のトランスポート。VTD へ書き込まれたデータは、実際にはディスクに書き込まれる。VTSS には、VTV の仮想マウントを実行する 64 の VTD がある。

VTSS

仮想テープストレージサブシステム (Virtual Tape Storage Subsystem)。仮想ボリュームとトランスポートを含むディスクバッファー。VTSS は、32 台または 64 台のトランスポートのエミュレーションを可能にするマイクロコードを備えたディスクデバイスである。デバイスは、「テープ」データのディスクからの読み取りとディスクへの書き込み、そのデータの RTD からの読み取りと RTD への書き込みを実行できる。

VTV

仮想テープボリューム (Virtual Tape Volume)。MVS カタログと TMS (テープ管理システム) にボリューム番号がテープデータセットとして通知されている「カートリッジ」。