Oracle NoSQL Database 12c R1
リリース・ノート

リリース 12cR1.3.3.4 Enterprise Edition、2015-04-24 09:03:10 UTC

概要

Oracle NoSQL Databaseはキー/値ペアによる分散型ストアで、水平拡張によって膨大な量のデータを処理できます。

Oracle NoSQL DatabaseはJava SE 7以降と互換性があり、Oracle JDK 7u67に対してテストと認証が完了しています。最新のJavaリリースにアップグレードして、最新のバグ修正および改善したパフォーマンスを利用することをお薦めします。

このリリースをJava 7より前のバージョンのJavaで使用すると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

Exception in thread "main" java.lang.UnsupportedClassVersionError:
  oracle/kv/impl/util/KVStoreMain : Unsupported major.minor version 51.0

本製品は、Oracle NoSQL Database Enterprise Editionリリース12cR1.3.3.4です。これは、メジャー・リリースである3.0.5、パッチ・リリースである3.0.9および3.0.14、マイナー・リリースである3.1.5、パッチ・リリースである3.1.7、マイナー・リリースである3.2.15に続くリリースです。

リリース12cR1.3.3.4 Enterprise Editionとリリース3.1.7の相違

Oracle NoSQL Database 12cR1.3.3.4 Enterprise Editionはマイナー・リリースです。以前のバージョンをご使用の場合には、このリリースにアップグレードすることをお薦めします。変更点の詳細なリストは変更ログを参照してください。

リリース3.3の新機能

このリリースのOracle NoSQL Databaseで実施されたすべての変更に関する詳細なリスト(すべてのバグ修正も含む)は、変更ログを参照してください。

認可機能の強化

データ定義言語(DDL)で表レベル認可、ユーザー定義ロールおよびセキュリティ操作をサポートするために、KVStoreにおけるロールベースの認可が強化されました。

新機能には次が含まれます。

管理の改善

管理サービスの構成が強化され、管理サービスがデプロイされているゾーンのタイプを照合します。新しくデプロイされる管理サービスにより、管理サービスがデプロイされているゾーンのタイプを照合します。verify configurationおよびplan repair-topologyコマンドは、管理サービスのタイプをチェックし、この構成に合せて管理サービスをチェックおよび修正できるよう変更されました。可用性向上のために、これらのツールはゾーンにデプロイされた管理Adminの数を予測し、そのゾーンのレプリケーション係数と照合するようになりました。

また、管理コマンドライン・インタフェースは、マスター以外のレプリカにある管理サービスにしかアクセスできない場合に機能を限定して動作できるように変更されました。

その他の変更

新しい診断ユーティリティが追加され、管理CLIには新しいコマンドが追加されて複数行とセミコロンにより入力の終止がサポートされました。複雑なタイプに対処し、DDL操作でステータスを取得できるように、DDL APIにはマイナーな変更と機能追加があります。

リリース3.2の新機能

このリリースのOracle NoSQL Databaseで実施されたすべての変更に関する詳細なリスト(すべてのバグ修正も含む)は、変更ログを参照してください。

C言語ドライバ

Oracle NoSQL Database表用のAPIを提供する新しいC言語ドライバが使用可能です。この新しいドライバはC専用であり、古いドライバのようにJava JNIインタフェースに依存することはありません。

表定義の宣言言語

Oracle NoSQL Database表および索引を作成および管理するための宣言インタフェースを提供する新しいデータ定義言語(DDL)が追加されました。この新しい言語は、JavaのAPIと新しいCドライバから、また管理コマンド・ライン・インタフェース(管理CLI)の新しい"execute"コマンドを通じてアクセスできます。

拡張された索引

マップに対する索引の実装が拡張され、マップのキー文字列に対する索引とマップの値に対する索引を作成できるようになりました。これらの索引により、マップ・エントリ数を最大として、特定の行の索引エントリが複数作成されます。これらの索引の使用に役立つAPIが追加されました。

リリース3.1の新機能

認可

APIと管理CLIの両方に対するロールベース認可をサポートします。KVStoreの各認証済ユーザーには、ユーザーがアクセスできるAPIおよびCLIコマンドを決定するロールを付与できます。

新機能には次が含まれます。

この機能は、セキュリティ・ガイドに加え、管理者ガイドおよび製品javadocで詳しく説明します。

リリース3.0の新機能

このOracle NoSQL Databaseリリースでは、ユーザー/パスワード認証やネットワーク・セキュリティなどの新機能、セカンダリ・ゾーンに加え、型指定されたデータ、表形式のデータ・モデル、および表フィールドの2次索引のサポートが追加されています。

セキュリティ

NoSQLクライアントのパスワードベース認証と、製品のCEとEEの両バージョンに対するSSLを使用したセキュアな通信がサポートされるようになりました。

新機能には次が含まれます。

この機能は、セキュリティ・ガイドに加え、管理者ガイドおよび製品Javadocで詳しく説明します。

セカンダリ・ゾーン

セカンダリ・ゾーンのサポートが追加されました。

ゾーンとは、データ・センターの新しい名称であり、これらのノード・グループ化が物理的なデータ・センターと必ずしも一致しないことを明らかにする意図を持つ名称です。ゾーンとは、相互に適切なネットワーク接続を維持し、他のゾーンのノードから物理的にある程度分離されているノードのコレクションです。

新しいセカンダリ・ゾーン機能では、データのコピーを離れた場所で使用可能にしたり、データの追加コピーを保持して冗長性または読取りキャパシティを増やすために使用できるゾーンのデプロイが可能になります。

この機能は、管理者ガイドで詳しく説明します。

Table API

新しいTable APIには、一連のデータ型と、それらを使用する表形式データ・モデルが含まれます。これにより、表のメタファを使用してデータを操作し、データを列に編成できます。このAPIによって、サブテーブルが無制限にサポートされます。2次索引を作成して、表に対する問合せ速度を向上できます。

表および索引は、管理CLIを使用して定義され、プログラムによるAPIを介してアクセスされます。データCLIも、表および索引に対する操作を実行するように拡張されました。APIは、Oracle NoSQL Database javadocに記述されており、主にoracle.kv.tableパッケージにあります。

NoSQL DBリリース2で作成されたデータが、準拠するAvroスキーマを使用して作成されている場合、そのデータをオーバーレイする表を定義できます。このオーバーレイは、準拠するリリース2のデータに2次索引を作成するために必要です。

この機能は、Table APIスタート・ガイドで詳しく説明します。

Oracle NoSQL Databaseには、Community Edition (CE)、Enterprise Edition (EE)およびClientの3種類のディストリビューションがあります。

CEバージョンはオープンソースです。ソース・コードが付属し、Affero General Public License (aGPL v3)のもとでリリースされています。これには、クライアントおよびサーバーのディストリビューションが含まれますが、一部のサーバー機能は含まれていません。

EEバージョンはソース・コードを含まず、Oracleのライセンスで出荷されます。EEバージョンには、クライアントおよびサーバーのディストリビューションに加え、CEバージョンにないいくつかの機能として、ストア監視のためのSNMPサポート、Oracle外部表のサポート、および外部のパスワード・ストレージのためのOracle Walletサポートが含まれます。

Clientバージョンはオープンソースです。ソース・コードが付属し、Apache 2.0 License (Apache 2.0)のもとでリリースされています。Clientバージョンには、CEまたはEEのいずれかで実行中のサーバーにアクセスするために使用するクライアントAPIの実装のみが含まれます。

Community Editionのソース・コードからのビルド

Community Editionをダウンロードした場合、リリース3.1の時点では、ソース変更を行った場合に、組込みのAntビルド・スクリプトを使用してJARファイルを再ビルドできます。

ビルドを実行するにはApache Antバージョン1.8.0以降が必要です。Antは、次の場所からダウンロードできます。

http://ant.apache.org/

依存関係をロードするには、Apache Ivyも必要です。Ivyは、次の場所からダウンロードできます。

http://ant.apache.org/ivy/

ivy JARファイルを~/.ant/libディレクトリに追加するか、ant -libオプションを使用してivyディレクトリを指定してください。

デフォルトのAntターゲットはすべてのJARファイルを再ビルドします。

既知の問題

ユーザーを削除するときは、ユーザーを削除する前にそのユーザーが所有している表を削除する必要があります。また表を削除するときは、表を削除する前に関係する権限を取り消す必要もあります。これらの要件は、今後のリリースでは削除される予定です。

アップグレード中に、まだアップグレードされていない管理サービスが使用不能になることがあります。ログ・ファイルには、次の例外が示されます。

2014-09-16 07:29:36.591 UTC SEVERE [admin1] Exception creating service admin1:
(JE 5.0.68) Mutation is missing to evolve class:
oracle.kv.impl.api.table.TableMetadata version: 0
Error: java.lang.ClassNotFoundException: oracle.kv.impl.api.table.TableMetadata

この問題が発生した場合は、他の管理サービス・ノードの1つのホストおよびポート値を使用して、管理CLIに接続し、開始できます。失敗した管理サービスは、ホスティング・ストレージ・ノードのアップグレード時にサービスを再開します。[#23856]

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