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Oracle® Application Expressリリース・ノート
リリース5.0
E64890-02
 

 

Oracle® Application Express

リリース・ノート

リリース5.0

E64890-02(原本部品番号:E39143-04)

2015年8月

このリリース・ノートでは、Oracle Application Expressのドキュメントに記載されていない重要な情報を示します。


ヒント:

Oracle Application Expressリリース5.0の新機能のサマリーは、各ドキュメントの冒頭の「このリリースでの変更点」を参照してください。Oracle Application Expressリリース5.0のOracle Help Centerにアクセスするには、https://docs.oracle.com/cd/E59726_01/index.htmlを参照してください。

1 始める前に

1.1 最新リリースのチェックについて

Oracle Application Expressは、Oracle Databaseよりも頻繁にリリースされます。最新のリリースに関する情報またはダウンロードについては、次の場所を参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/downloads/index.html

1.2 最新のOracle Application Expressリリースへのアップグレードについて

Oracle Application Expressをすでにインストールしている場合は、入手可能な最新バージョンに定期的にアップグレードすることをお薦めします。詳細は、『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』の以前のOracle Application Expressリリースからのアップグレードに関する項を参照してください。

1.3 Oracle Application Expressリリース・バージョンの確認

現在実行しているOracle Application Expressのリリースを確認するには、次のいずれかを実行します。

  • ワークスペースのホームページで、リリース番号を表示します

    • Oracle Application Expressにサインインします。

      ワークスペースのホームページが表示されます。現在のリリース・バージョンが右下隅に表示されます。

  • 「Application Expressについて」ページを表示します。

    • Oracle Application Expressにサインインします。

      ワークスペースのホームページが表示されます。

    • ページ上部の「ヘルプ」メニューをクリックし、「バージョン情報」を選択します。

      Application Expressのバージョン情報ページが表示されます。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のOracle Application Expressへのサインインに関する項

1.4 以前のリリースから更新する場合の重要情報

以前のOracle Application Expressから更新する場合は、『Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.2』『Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.1』および『Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.0』の、変更された動作に関する項を参照してください。

これらのドキュメントは次の場所にあります。

Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.2:

https://docs.oracle.com/cd/E37097_01/index.htm

Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.1:

https://docs.oracle.com/cd/E23903_01/index.htm

Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.0:

https://docs.oracle.com/cd/E17556_01/index.htm

1.5 Oracle DatabaseでOracle Workspace Managerを使用する場合の重要情報

データベースでOracle Workspace Managerを使用する場合は、インストールを試行する前に、My Oracle SupportからOracle Bug#11061801用のパッチをダウンロードして、データベースに適用する必要があります。このパッチを検索するには、「パッチ」タブで「11061801」を検索します。

1.6 Oracle Databaseバージョン12c CDBからアップグレードする場合の重要情報

Oracle Database 12c リリース1 (12.1)マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)をアップグレードする場合は、My Oracle SupportからOracle Bug#20618595用のパッチをダウンロードして、データベースに適用する必要があります。このパッチを検索するには、「パッチ」タブで「20618595」を検索します。

2 構成要件

基礎となるデータベース・キャラクタ・セットにかかわらず、mod_plsqlデータベース・アクセス記述子(DAD)の構成におけるPlsqlNLSLanguageのキャラクタ・セット部分の値は、AL32UTF8に設定されている必要があります。

現在、データベース・アクセス記述子には、PlsqlRequestValidationFunction用のパラメータが含まれています。このパラメータは、mod_plsqlによって起動可能なプロシージャの数を制限するために使用されます。デフォルトでは、起動可能なプロシージャはOracle Application Expressのパブリック・エントリ・ポイントのみです。これは、Oracle Application Expressに付属の検証機能を使用して拡張できます。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』のデータベース・アクセス記述子(DAD)によるOracle Application Expressへのアクセスの制限に関する説明を参照してください。

データベース・アクセス記述子に対してPlsqlRequestValidationFunctionを有効にすると、パブリックに実行可能なプロシージャに依存している既存のアプリケーションで障害が発生します。データベース・アクセス記述子の定義からPlsqlRequestValidationFunctionを省略するか、または推奨される方法(提供されている検証機能の拡張)を実行できます。

3 新機能

この項では、Oracle Application Expressリリース5.0の新機能について説明します。これらは、Oracle Application Expressリリース4.2およびそれ以前のリリースには存在しない新機能です。

3.1 ページ・デザイナ統合開発環境(IDE)

ページ・デザイナは、ページを拡張および保存するための新しいIDEです。コンポーネント・ビューとツリー・ビューでは、新しいダイアログを頻繁に開いて、コンポーネントを更新する必要があります。ページ・デザイナに備えられたツリー・ペイン、グリッド・レイアウトおよびプロパティ・エディタは同期化されているため、ページ・デザイナを終了せずに任意の属性を更新できます。

コンポーネント・ビューおよび関連する編集ページは、引き続き使用可能です。ただし、ページ・デザイナが提供する大幅な生産性向上を利用するために、ページ・デザイナを試すことをお薦めします。


注意:

ページ・デザイナをキーボードのみで、またはJAWSなどのスクリーン・リーダーで使用する場合は、「グリッド・レイアウト」ペインではなく、左ペインの「レンダリング」ペインを使用することをお薦めします。左ペインで使用されているツリー・ウィジェットは、アクセス可能なツリー・ウィジェットとしてコード化され、WCAG 2.0およびWAI-ARIAガイドラインに従ってコード化されているため、「グリッド・レイアウト」で提供されるよりも予測可能で一貫したユーザー・エクスペリエンスを提供します。

クラシック・レポート列のプロパティ・ネーミングの違い

表1に、コンポーネント・ビューとページ・デザイナの間での、クラシック・レポート列のプロパティ・ネーミングの違いを示します。

表1 クラシック・レポート列のプロパティ・ネーミングの違い

コンポーネント・ビュー ページ・デザイナ

「表示形式」=「標準レポート列」「列の表示」=「はい」

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「特殊文字をエスケープ」=「いいえ」

「表示形式」=「標準レポート列」

「列の表示」=「いいえ」

「タイプ」=「非表示列」

「特殊文字をエスケープ」=「いいえ」

「表示形式」=「テキストとして表示(LOVに基づき、状態は保存しない)」

「列の表示」=「はい」

「タイプ」=「プレーン・テキスト(LOVに基づく)」

「表示形式」=「テキストとして表示(LOVに基づき、状態は保存しない)」

「列の表示」=「いいえ」

「タイプ」=「非表示」

「特殊文字をエスケープ」=「いいえ」

「表示形式」=「テキストとして表示(状態を保存する)」

「タイプ」= *「テキストとして表示(状態を保存する)」(非推奨)

「表示形式」=「テキストとして表示(特殊文字をエスケープし、状態は保存しない)」

「列の表示」=「はい」

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「特殊文字をエスケープ」=「はい」

「表示形式」=「テキストとして表示(特殊文字をエスケープし、状態は保存しない)」

「列の表示」=「いいえ」

「タイプ」=「非表示列」

「特殊文字をエスケープ」=「はい」

「表示形式」=「日付ピッカー(クラシック)」

「タイプ」= *「日付ピッカー(クラシック)」(非推奨)

「表示形式」=「日付ピッカー」

「タイプ」= *「日付ピッカー」(非推奨)

「表示形式」=「テキスト・フィールド」

「タイプ」= *「テキスト・フィールド」(非推奨)

「表示形式」=「テキスト領域」

「タイプ」= *「テキスト領域」(非推奨)

「表示形式」=「選択リスト(静的LOV)」

「タイプ」= *「選択リスト」(非推奨)

「表示形式」=「選択リスト(名前付きLOV)」

「タイプ」= *「選択リスト」(非推奨)

「表示形式」=「選択リスト(問合せに基づくLOV)」

「タイプ」= *「選択リスト」(非推奨)

「表示形式」=「ラジオ・グループ(静的LOV)」

「タイプ」= *「ラジオ・グループ」(非推奨)

「表示形式」=「ラジオ・グループ(名前付きLOV)」

「タイプ」= *「ラジオ・グループ」(非推奨)

「表示形式」=「ラジオ・グループ(問合せベースLOV)」

「タイプ」= *「ラジオ・グループ」(非推奨)

「表示形式」=「非表示」

「タイプ」= *「非表示フィールド」(非推奨)

「表示形式」=「ポップアップLOV(名前付きLOV)」

「タイプ」= *「ポップアップLOV」(非推奨)

「表示形式」=「ポップアップLOV(名前付きLOV)」

「タイプ」= *「ポップアップLOV」(非推奨)

「表示形式」=「ポップアップLOV(問合せベースLOV)」

「タイプ」= *「ポップアップLOV」(非推奨)

「表示形式」=「ポップアップ・キーLOV(名前付きLOV)」

「タイプ」= *「ポップアップ・キーLOV」(非推奨)

「表示形式」=「ポップアップ・キーLOV(問合せベースLOV)」

「タイプ」= *「ポップアップ・キーLOV」(非推奨)

「表示形式」=「単純なチェック・ボックス」

「タイプ」= *「単純なチェック・ボックス」(非推奨)

「HTML式」は定義される

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「列リンク」は定義される

「HTML式」は定義されない

「タイプ」=「リンク」

「数値/日付書式」はPCT_GRAPH:で始まる

「タイプ」=「パーセント・グラフ」

「数値/日付書式」はIMAGE:で始まる

「タイプ」=「イメージの表示」

「数値/日付書式」はDOWNLOAD:で始まる

「タイプ」=「BLOBのダウンロード」


対話モード・レポート列のプロパティ・ネーミングの違い

表2に、コンポーネント・ビューとページ・デザイナの間での、対話モード・レポート列のプロパティ・ネーミングの違いを示します。

表2 対話モード・レポート列のプロパティ・ネーミングの違い

コンポーネント・ビュー ページ・デザイナ

「表示形式」=「標準レポート列」

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「特殊文字をエスケープ」=「いいえ」

「表示形式」=「テキストとして表示(特殊文字をエスケープ)」

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「特殊文字をエスケープ」=「はい」

「表示形式」=「テキストとして表示(LOVに基づき、特殊文字をエスケープ)」

「タイプ」=「プレーン・テキスト(LOVに基づく)」

「表示形式」=「HTMLの削除および特殊文字のエスケープ」

「タイプ」=「HTMLの削除」
(エスケープ、属性は表示されない)

「表示形式」=「非表示」

「タイプ」=「非表示列」
(エスケープ、属性は表示されない)

「HTML式」は定義される

「タイプ」=「プレーン・テキスト」

「列リンク」は定義される

「タイプ」=「リンク」

「数値/日付書式」はPCT_GRAPH:で始まる

「タイプ」=「パーセント・グラフ」

「数値/日付書式」はIMAGE:で始まる

「タイプ」=「イメージの表示」

「数値/日付書式」はDOWNLOAD:で始まる

「タイプ」=「BLOBのダウンロード」


3.2 柔軟なワークスペース認証

アプリケーション・ビルダー内で管理者と開発者を定義するときに、この機能を使用して認証スキームを定義できます。Oracle Application Express 4.2では、Application Expressユーザー認証を使用してすべてのユーザーを定義する必要があります。インスタンス管理者は、この機能を使用して、Single Sign-On (SSO)、LDAPなどの様々な認証スキームを定義できます。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の開発環境認証スキームの編集に関する項を参照してください。

3.3 対話モード・レポートのピボット・ビュー

この機能は、ピボット・レポートを定義するための新しいエンド・ユーザー対話モード・レポート機能です。エンド・ユーザーは、ピボット・レポート内で表現されるピボット列および行を選択し、その後、関数を指定します。ピボット・レポートは、チャートやグループ化がアイコンによって表現されるのと同様の方法で、「アクション・バー」に新しいアイコンとして表示されます。


注意:

Oracle Application Expressリリース5.0へのアップグレード前に存在していたアプリケーションについては、アプリケーションのアップグレード・ウィザードを使用してピボット・レポートを有効化できます。『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』の新しいコンポーネントを含めるためのアプリケーションのアップグレードに関する項。

3.4 モーダル・ダイアログのサポート

この機能では、ページをモーダルまたは非モーダルとして作成する機能を導入しています。モーダル・ページでは、エンド・ユーザーは基になるページを選択できず(ページはグレーアウトされています)、一方、非モーダル・ページでは基になるページを選択できます。これらの新しいモーダルおよび非モーダル・ページ・タイプは、リージョン、プロセス、ブランチなどの定義時に、標準ページと同じ宣言機能を持ちます。テーマ26およびテーマ42には、モーダル・ダイアログのサポートが含まれます。

3.5 1ページ上の複数の対話モード・レポートを許可

この機能では、開発者は複数の対話モード・レポート・リージョンが含まれるページを作成できます。

3.6 jQuery MobileスマートフォンおよびjQuery Mobileタブレットの新しいテーマ

最近導入されたjQuery Mobile機能とウィジェット(パネル、ポップアップ、ダイアログなど)を利用するため、およびすべてのテンプレートでjQuery Mobileテーマ・サンプルが一貫して使用されるようにするために、jQuery Mobileとタブレットの新しいテーマが追加されました。

3.7 Application Expressリリース5.0のユニバーサル・テーマ

ユニバーサル・テーマは、過剰なテンプレートを排除した新しいアプリケーション・ユーザー・インタフェースです。ユニバーサル・テーマによって、開発者はHTML、CSSまたはJavaScriptの専門知識がなくても、最新で応答性が高く洗練されたアクセスしやすいアプリケーションを構築できます。ユニバーサル・テーマに関連付けられた主な機能は次のとおりです。

  • テーマ・スタイル。テーマ・スタイルは、新しいテーマ(ユニバーサル・テーマ - 42モバイル - 51など)で使用可能です。テーマ・スタイルは、ベースCSSに追加されるCSSです。

  • テーマ・ローラー。スタイル属性の数を調整し、アプリケーションに適用された変更内容をリアルタイムで確認します。適切な結果が得られたら、変更内容をテーマ・スタイルとしてアプリケーションに直接保存できます。

  • テンプレート・オプション。ボタン、リージョン、リスト、およびその他のテンプレートベースのコンポーネントの表示方法を簡単にカスタマイズできます。テンプレート・オプションを使用すると、単一のテンプレートを複数の様々な方法で表示でき、少ないテンプレートを使用してはるかに多用途のアプリケーションを構築できます。

ユニバーサル・テーマの詳細を理解するには、ユニバーサル・テーマのサンプル・アプリケーションをインストールします。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のパッケージ・アプリケーションのインストールに関する項、および「新しいブラウザ要件」

3.8 認可の改善

新しいAPEX_AUTHORIZATIONパッケージには、アプリケーション内で認可を管理するための管理者APIが含まれています。ワークスペース・グループを他のワークスペース・グループに付与して、間接的なグループ・メンバーシップをサポートできます。認証中に動的グループを有効化できます。これらのグループは、Oracle Application Expressの外部にすることができます(LDAPまたはワークスペース・グループを使用して問い合せるなど)。グループがワークスペースに存在する場合、権限付与されたグループは自動的に有効化されます。Application Expressアカウント認証の場合、ユーザーのグループは自動的に有効化されます。新しい認可スキーム・タイプ「グループ内」「グループ内にない」を使用して、グループ・メンバーシップをチェックできます。アプリケーションの認証スキームが「データベース・アカウント」である場合、データベース・ロール・メンバーシップもチェックされます。

3.9 ラベル・アクセシビリティの改善

Oracle Application Expressリリース5.0では、一部のアイテム・タイプのアクセシビリティが改善されており、これらのアイテム・タイプは、HTML LABEL要素ではアイテムにラベル・アクセシビリティを十分に提供できない標準フォーム要素(入力、テキスト領域、選択など)に基づいていません。この新しいサポートが機能し、フレームワークに必要な参照を提供してアイテムをラベルに関連付けるには、ラベル・テンプレートで、テーマのラベル・テンプレートの「ラベルの前」属性で定義されているLABEL HTML要素内にid="#LABEL_ID#"を確実に含める必要があります。

3.10 対話モード・レポートの固定されたヘッダー

対話モード・レポートでは、列ヘッダーの固定(ユーザーがレポートを下方へスクロールするときにヘッダーを固定の位置に維持するなど)を定義する機能を提供するようになりました。この機能は、ユニバーサル・テーマを使用するアプリケーションの場合にのみサポートされます。

3.11 Flashチャートの改善

Oracle Application Expressリリース5.0では、大量のデータを含むFlashチャートのレンダリング・パフォーマンスが改善されました。

4 変更された動作

このセクションでは、Oracle Application Expressリリース5.0での動作の変更について説明します。


ヒント:

このセクションは、このドキュメントを作成していた時点での最新です。変更された動作の最新のリストについては、次の場所の「Known Issues」ページを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/application-express/apex-50-known-issues-2504535.html


注意:

Application Expressリリース4.2からリリース5.0に更新していない場合、他の変更については、『Oracle Application Expressリリース・ノート リリース4.2』の変更された動作に関する項を参照してください。

Oracle Application Expressリリース5.0での動作の変更には次のものが含まれます。

4.1 互換性モード

アプリケーション属性「互換性モード」は、Application Expressランタイム・エンジンの互換性モードを制御します。特定のランタイム動作は、リリース間で異なります。互換性モード属性を使用して、特定のアプリケーション動作を取得できます。この項では、互換性モードの変更内容をリリース別に示します。すべてのモードでの変更内容は包括的であること、つまり、古いリリースでのすべての変更内容が新しいリリースに含まれることに注意してください。


関連項目:

互換性モード属性の設定の詳細は、『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のアプリケーション属性の編集に関する項、およびプロパティに関する項

4.1.1 互換性モードの変更内容(モード4.1)

Oracle Application Expressリリース4.1では、アイテムのソースの列名が無効である場合、ページのレンダリング時にAutomatic DMLフォームによってエラーが生成されます。Oracle Application Expressリリース4.1以前では、アイテムのソースの列名が無効であっても、ページのレンダリング時にエラーが生成されませんでしたが、アイテムのセッション・ステートも設定されませんでした。

また、Oracle Application Expressリリース4.1では、「キャッシュ」および「フレームへの埋込み」という2つの新しいアプリケーション・セキュリティ属性があり、ブラウザ・セキュリティを制御することができます。Cache属性を有効にすると、ブラウザでアプリケーションのページ・コンテンツをメモリー内とディスク上の両方のキャッシュに保存できます。Embed in Frames属性は、ブラウザのフレーム内にアプリケーションのページを表示させるかどうかを制御します。4.1より前の互換性モードで実行中のアプリケーションは、キャッシュが有効化され、「フレームへの埋込み」が許可に設定されているかのように機能します。互換性モード4.1以上で実行中のアプリケーションでは、特定のブラウザ・セキュリティ属性が考慮されます。

また、Oracle Application Expressリリース4.1では、Oracle Bug#12990445のため、行の自動処理(DML)のプロセス・タイプに次の変更が実装されました。列をINSERT文に含める必要があるかどうかを判断するように、INSERTを実行するコードが変更されました。これらは、UPDATEの前のチェックと同じチェックであることに注意してください。新しいチェックは次のとおりです。

  • ソース・タイプは「DB列」であるか。

  • 指定した「ビルド・オプション」のステータスは「含む」であるかまたは何も指定されていないか。

  • ページ・アイテムはPOSTリクエストに含まれているか。たとえば、ページ・アイテムが条件付きで、ページのレンダリング中に条件がFALSEと評価された場合、POSTリクエストには含まれません。

  • ページ・アイテムは、「状態の保存」が「いいえ」に設定されている「表示のみ」タイプでないか。

これらの動作を有効化するには、「互換性モード」を4.1以上に設定します。前のリリースと一致する動作の場合は、「互換性モード」を「4.1前」に設定します。

4.1.2 互換性モードの変更内容(モード4.2)

Oracle Application Expressリリース4.2では、新規グリッド・レイアウトが変更されたため、ページのレンダリング時、特定の表示ポイントのすべてのリージョンが、その表示ポイントのレンダリング前に評価され、そのリージョンを表示するかどうかが特定されます(このため、グリッド・レイアウトでレンダリングする列数を決定できます)。評価の戻り値がtrueのリージョンは実行および表示されます。ただし、これは、PL/SQLベースのリージョンにセッション・ステートが設定されている場合には機能せず、表示ポイントをレンダリングする前にすでに条件をチェックしているため、後続のリージョン条件に使用されてリージョンを表示するかどうかが決定されます。計算またはPL/SQLプロセスを使用して、リージョンが表示される前にセッション・ステートを設定します。前のバージョンでは、各リージョンが表示される直前に条件が評価されていました。

Oracle Application Expressリリース4.2では、プロセス・ポイントが「リージョンの前」の計算およびプロセスは、リージョンがレンダリングされる前に実行されます。プロセス・ポイントが「リージョンの後」の計算およびプロセスは、すべてのリージョンのレンダリング後に実行されます。前のバージョンでは、計算およびプロセスは、リージョン表示ポイントのページ・テンプレート・ボディ(1-3)の前後に実行されていました。

Oracle Application Expressパッチ・セット4.2.2では、互換性モード4.2に次の2つの新しい互換性モード変更が追加されました。

  • テキスト領域が、テキスト入力を制限する「最大幅」属性を常に使用するように変更されました。

  • レポート列リンクに対してセキュリティが拡張され、リンクにJavaScriptと他のレポート列置換への参照の両方が含まれ、次のようになります。

    javascript:alert( 'Delete #NAME#' );
    

    前述の例で、NAMEはレポート内の列名です。

Oracle Application Expressリリース4.2.1以前では、クロスサイト・スクリプティングの脆弱性から保護するために、レポート・ソースの列値を明示的にエスケープして、JavaScriptリンクで安全に使用できるようにする必要がありました。互換性モード4.2で実行する場合、列が特殊文字をエスケープするように定義されていると、Oracle Application ExpressはJavaScriptリンクで参照されている列名置換をJavaScriptで自動的にエスケープします。

詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/application-express/apex-422-patch-set-notes-1940408.html「Compatibility Mode」を検索して参照してください。

4.1.3 互換性モードの変更内容(モード5.0)

Oracle Application Expressリリース5.0では、#WORKSPACE_IMAGES#を使用して静的アプリケーション・ファイルを参照した場合に、アプリケーション・ファイルが返されなくなりました。かわりに、#APP_IMAGES#を使用します。

#APP_IMAGES#による静的アプリケーション・ファイル参照では、共有コンポーネントの静的アプリケーション・ファイルで定義されている静的アプリケーション・ファイルのみが返されます。以前は、「ファイル参照」アイテム・タイプを使用してアップロードされ、APEX_APPLICATION_FILESに格納されているすべてのファイルが返されました。

wwv_flow_custom_auth_std.logoutwwv_flow_custom_auth_std.logout_then_go_to_pagewwv_flow_custom_auth_std.logout_then_go_to_urlおよびapex_custom_auth.logoutのAPIコールはサポートされなくなり、Oracle Application Expressセッションからログアウトするかわりに実行時エラーが生成されます。apex_authentication.logoutエントリ・ポイントをかわりに使用します。

Oracle Application Expressリリース5.0以降、データのアップロード・プロセスにUnique Columnsが含まれます。データのロード・プロセスの2番目のステップである列のマッピングでは、アップロードされるデータの列を基礎となる表の列にマップします。リリース5.0以前では、Unique Columnsとして定義されていた列は、データのアップロード・プロセスから除外されていました。リリース5.0では、Unique Columns列は含まれます。

リリース5.0以前では、データのアップロードを使用する開発者には、日付書式を選択するオプションが提供されていませんでした。かわりに、パーサーがユーザーのエントリに最適な書式を選択していたか、エンド・ユーザーがユーザー独自の書式を入力できました。Oracle Application Expressリリース5.0に含められた新しいアイテムにより、ユーザーは、アプリケーションの日付書式か、ユーザーが入力した書式を選択できます。リリース5.0より前に作成されたアプリケーションにはアイテムがないため、5.0の互換性モードでは、ユーザーがデータを入力したかどうかがチェックされます。データが入力されていない場合は、アプリケーションの日付書式が適用されます。

セッション・タイムアウトが発生し、タイムアウトURLが指定されていない場合、Oracle Application Expressはアプリケーションのホームページにリダイレクトするかわりにエラーを生成します。Ajaxリクエストのセッション設定が失敗した場合も、Oracle Application Expressはエラーを生成します。JSONを想定するAjaxリクエストの場合、応答は、エラーについて説明するメンバーを含むJSON文字列となります。他のリクエストの場合、エラーはエラー・ページに表示されます。

属性「使用されるソース」が「セッション・ステートの値がNULLの場合のみ」に設定されているデータベース列に基づくページ・アイテムは、そのページ・アイテムがレンダリングされるとエラーを生成します。複数のレコードを表示および保存する場合、この設定をデータベース列に使用することは非常に危険であり、誤ってデータを上書きする可能性があります。常に「使用されるソース」属性を「セッション・ステートの既存の値を常に置換」に設定してください。

4.2 新しいブラウザ要件

Oracle Application Expressは標準準拠のHTML5、CSS3およびJavaScriptに依存しているため、最適な操作性のために、入手可能な最新のWebブラウザ・ソフトウェアを使用することをお薦めします。次のアプリケーションは、Oracle Application Expressでテスト済です。

  • Mozilla Firefox 35

  • Google Chrome 40

  • Apple Safari 7

  • Microsoft Internet Explorer 9

レガシー・テーマを使用して、以前のWebブラウザ・リリース(Microsoft Internet Explorer 7および8など)をサポートするOracle Application Expressアプリケーションを開発できます。ただし、Oracle Application Expressアプリケーションの実行がサポートされるMicrosoft Internet Explorerの最小バージョンはMicrosoft Internet Explorer 9.0です。Oracle Application Expressには、以前のブラウザでは正しく機能しない可能性がある拡張ウィジェット(ツリー、メニュー、リッチ・テキスト・エディタ、その他のサード・パーティ・コンポーネントなど)が多数含まれています。

4.3 JavaScriptライブラリの更新

Oracle Application Expressが使用するjQueryおよびjQueryUIのJavaScriptライブラリが次のように更新されました。

  • jQueryは、バージョン1.7.1からバージョン2.1.3に更新されました。

  • jQueryUIは、バージョン1.8.14からバージョン1.10.4に更新されました。

バグ修正および拡張のリストは、次の場所にあるjQueryおよびjQueryUIのリリース・ノートを参照してください。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のjQueryおよびjQueryUIの更新されたJavaScriptライブラリに関する項

4.4 CKEditorの更新

Oracle Application Expressリリース5.0で使用されるCKEditorが、CKEditorバージョン4.4.6に更新されました。

4.5 AnyChart Flashチャートの更新

Oracle Application Expressで使用されるAnyChart Flashチャートが、最新バージョンの6.2.0に更新されました。

AnyChart 6.2.0では、Internet Explorer 6.x、7.x、8.xのHTML5エンジンのレンダリング・パフォーマンスが改善されました。AnyChart FlashパラメータXMLFileのサポートはなくなり、AnyChart JavaScript setXMLFile()メソッドをかわりに使用する必要があります。

次に例を示します。

var chart = new AnyChart('#IMAGE_PREFIX#flashchart/anychart6/swf/OracleAnyChart.swf');
    chart.width = 700;
    chart.height = 300;
    chart.setXMLFile('#IMAGE_PREFIX#flashchart/anychart6/swf/anychart.xml');
    chart.write();

3DプロットがHTML5エンジンに追加されました。チャートをHTML5としてレンダリングする場合、3D列、3D積上げ列、3D積上げ列(%)、3D横棒、3D積上げ横棒、3D積上げ横棒(%)および3D円グラフを作成できるようになりました。3Dレンジ・チャートは、HTML5エンジンでは現在のところサポートされていません。

バグ修正および拡張については、次のAnyChart Webサイトを参照してください。

http://6.anychart.com/products/anychart7/history/

AnyChartドキュメントを確認するには、次の場所を参照してください。

http://6.anychart.com/products/anychart/docs/

4.6 AnyGanttチャートの更新

Oracle Application Expressで使用されるAnyGanttチャートが、最新バージョンの4.3.0に更新されました。

Oracle Application Expressリリース4.2以前では、AnyGanttチャートでAnyChart.jsというJavaScript Integration LibraryとAnyChartの関連付けられたクラス名が使用されていました。

Oracle Application Expressリリース4.2以上では、AnyGantt JavaScript Integration Libraryがリファクタリングされ、AnyGantt.jsに名前変更されています。関連付けられたクラスは、AnyGanttに名前が変更されます。AnyGantt 4.1.0チャートが含まれている既存のアプリケーションは、Oracle Application Expressリリース5.0では自動的にAnyGantt 4.2.0チャートにアップグレードされます。ただし、カスタムAnyGantt 4.1.0チャート・リージョンは手動で更新し、古いJavaScriptライブラリ名AnyChart.jsへの参照を新しい名前AnyGantt.jsに変更する必要があります。

バグ修正および拡張については、次のAnyChart Webサイトを参照してください。

http://6.anychart.com/products/anygantt7/history/

4.7 Oracle Database 11g以上のネットワーク・サービスの有効化

この項では、Oracle Database 11g以上でネットワーク・サービスを有効化する方法について説明します。


ヒント:

このセクションで示されている例を実行するには、データベースのcompatible初期化パラメータが11.1.0.0.0以上に設定されている必要があります。デフォルトでは、12cデータベースのパラメータは事前に適切に設定されますが、以前のバージョンから11gにアップグレードされたデータベースのパラメータは適切に設定されない場合があります。データベース初期化パラメータの変更については、『Oracle Database管理者ガイド』の「Oracle Databaseの作成および構成」を参照してください。

次の例は、ご使用の環境およびOracle Database 12cプラガブル・データベース・アーキテクチャに応じて修正してから各PDBで実行する必要があります。

4.7.1 ネットワーク・サービスを有効化する場合と理由

Oracle Database 11gリリース1または2以上では、ネットワーク・サービスとの通信機能が、デフォルトで無効化されています。このため、Oracle Database 11gリリース1または2以上でOracle Application Expressを実行している場合は、新しいDBMS_NETWORK_ACL_ADMINパッケージを使用して、APEX_050000データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する必要があります。これらの権限の付与に失敗すると、次の場合に問題が発生します。

  • Oracle Application Expressにおけるアウトバウンド・メールの送信

    ユーザーは、APEX_MAILパッケージのメソッドをコールできますが、アウトバウンド電子メールの送信時に問題が発生します。

  • Oracle Application ExpressにおけるWebサービスの使用

  • PDFレポートの印刷


ヒント:

このセクションで示されている例を実行するには、データベースのcompatible初期化パラメータが11.1.0.0.0以上に設定されている必要があります。デフォルトでは、Oracle Database 11gまたは12cのパラメータは事前に適切に設定されていますが、以前のリリースからOracle Database 12cにアップグレードされたデータベースのパラメータは適切に設定されていない場合があります。データベース初期化パラメータの変更については、『Oracle Database管理者ガイド』の「Oracle Databaseの作成および構成」を参照してください。

4.7.2 Oracle Database 12c以前での接続権限の付与

次の例は、APEX_050000データベース・ユーザーに対して、任意のホストへの接続権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続するとします。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to '*' and give APEX_050000
  -- the "connect" privilege if APEX_050000 does not have the privilege yet.
 
  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;
 
  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_050000'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --
  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;
 
  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_050000', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_050000', TRUE, 'connect'); 
  END IF;
 
EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to '*'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('power_users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_050000', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('power_users.xml','*');
END;
/
COMMIT;

次の例は、ローカル・ネットワーク・リソースへのアクセス権について、より少ない権限を付与する方法を示しています。この例では、電子メール・サーバーやレポート・サーバーなど、ローカル・ホストのサーバーへのアクセスのみを有効にします。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to 'localhost' and give APEX_050000
  -- the "connect" privilege if APEX_050000 does not have the privilege yet.
  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = 'localhost' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;
 
  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_050000'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --
 
  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;
 
  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_050000', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_050000', TRUE, 'connect'); 
  END IF;
 
EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to 'localhost'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('local-access-users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_050000', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('local-access-users.xml','localhost');
END;
/
COMMIT;

4.7.3 Oracle Database 12cでの接続権限の付与

DBMS_NETWORK_ACL_ADMINのプロシージャCREATE_ACLASSIGN_ACLADD_PRIVILEGEおよびCHECK_PRIVILEGEは、Oracle Database 12cでは非推奨です。かわりにAPPEND_HOST_ACEを使用することをお薦めします。次の例は、APEX_050000データベース・ユーザーに対して、任意のホストへの接続権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続するとします。

BEGIN
    DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.APPEND_HOST_ACE(
        host => '*',
        ace => xs$ace_type(privilege_list => xs$name_list('connect'),
                           principal_name => 'apex_050000',
                           principal_type => xs_acl.ptype_db));
END;
/

次の例は、ローカル・ネットワーク・リソースへのアクセス権について、より少ない権限を付与する方法を示しています。この例では、電子メール・サーバーやレポート・サーバーなど、ローカル・ホストのサーバーへのアクセスのみを有効にします。

BEGIN
    DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.APPEND_HOST_ACE(
        host => 'localhost',
        ace => xs$ace_type(privilege_list => xs$name_list('connect'),
                           principal_name => 'apex_050000',
                           principal_type => xs_acl.ptype_db));
END;
/

4.7.4 無効なACLエラーのトラブルシューティングについて

前述のスクリプトを実行した後にORA-44416: 無効なACLのエラーが表示された場合は、次の問合せを使用して、無効なACLを特定します。

REM Show the dangling references to dropped users in the ACL that is assigned
REM to '*'.

SELECT ACL, PRINCIPAL
  FROM DBA_NETWORK_ACLS NACL, XDS_ACE ACE
 WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL AND
       NACL.ACLID = ACE.ACLID AND
       NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

次に、次のコードを実行してACLを修正します。

DECLARE
  ACL_ID   RAW(16);
  CNT      NUMBER;
BEGIN
  -- Look for the object ID of the ACL currently assigned to '*'
  SELECT ACLID INTO ACL_ID FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- If just some users referenced in the ACL are invalid, remove just those
  -- users in the ACL. Otherwise, drop the ACL completely.
  SELECT COUNT(PRINCIPAL) INTO CNT FROM XDS_ACE
   WHERE ACLID = ACL_ID AND
         EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

  IF (CNT > 0) THEN

    FOR R IN (SELECT PRINCIPAL FROM XDS_ACE
               WHERE ACLID = ACL_ID AND
                     NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS
                                  WHERE USERNAME = PRINCIPAL)) LOOP
      UPDATE XDB.XDB$ACL
         SET OBJECT_VALUE =
               DELETEXML(OBJECT_VALUE,
                         '/ACL/ACE[PRINCIPAL="'||R.PRINCIPAL||'"]')
       WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
    END LOOP;

  ELSE
    DELETE FROM XDB.XDB$ACL WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
  END IF;

END;
/

REM commit the changes.

COMMIT;

ACLを修正したら、このセクションにある最初のスクリプトを実行して、APEX_050000ユーザーにACLを適用する必要があります。「Oracle Database 12c以前での接続権限の付与」を参照してください。

4.8 共有コンポーネントの静的ファイルの変更

以前は、アプリケーション・ビルダー共有コンポーネントの静的ファイルでは、3つの異なるファイル格納(カスケード・スタイルシート、イメージおよび静的ファイル)がサポートされていました。Oracle Application Expressリリース5.0の共有コンポーネントでは静的ファイルが削除されました。ユーザーは、特定のアプリケーション(静的アプリケーション・ファイル)またはワークスペース内のすべてのアプリケーション(ワークスペース・アプリケーション・ファイル)が使用可能な中央リポジトリに静的ファイルをアップロードするようになりました。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』の静的アプリケーション・ファイルの管理に関する項およびワークスペース・ファイルの管理に関する項

4.9 アプリケーションのエクスポートに含まれる静的アプリケーション・ファイル

共有コンポーネントにアップロードされた静的アプリケーション・ファイルは、アプリケーション・エクスポートに自動的に含まれます。Oracle Application Expressリリース5.0では、サポートするオブジェクトのスクリプトをインストールするためにそれらのスクリプトを作成する必要はありません。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のアプリケーションおよびアプリケーション・コンポーネントのエクスポートに関する項

将来のバージョンのOracle Application Expressでは、ディクショナリ・ビューAPEX_APPLICATION_FILESには、共有コンポーネントにアップロードされたCSSファイル、イメージ・ファイルまたは静的ファイルは含まれなくなります。かわりに、新しいビューAPEX_WORKSPACE_STATIC_FILESおよびAPEX_APPLICATION_STATIC_FILESを使用します。

4.10 非推奨のAPIコールによる実行時エラーの生成

次のAPIコールはOracle Application Expressリリース4.2.2で非推奨となりました。WWV_FLOW_CUSTOM_AUTH_STD.LOGOUTWWV_FLOW_CUSTOM_AUTH_STD.LOGOUT_THEN_GO_TO_PAGEWWV_FLOW_CUSTOM_AUTH_STD.LOGOUT_THEN_GO_TO_URLAPEX_CUSTOM_AUTH.LOGOUTAPEX_CUSTOM_AUTH.LOGOUT_THEN_GO_TO_PAGEおよびAPEX_CUSTOM_AUTH.LOGOUT_THEN_GO_TO_URL。アプリケーションの互換性モードが5.0の場合、これらの非推奨APIコールは、Oracle Application Expressセッションからログアウトするかわりに実行時エラーを生成します。APEX_AUTHENTICATION.LOGOUTエントリ・ポイントをかわりに使用します。

4.11 APEX_APPLICATION_FILESビューとWWV_FLOW_FILESビューの変更

ビューAPEX_APPLICATION_FILESおよびWWV_FLOW_FILESの内部的変更により、SELECT FOR UPDATEで行をロックしたり、INSERT文またはDELETE文のRETURNING句を使用することはできなくなりました。

4.12 アプリケーションまたはWebシートの実行による新しいウィンドウの表示

アプリケーションを実行すると、アプリケーションまたはWebシートは新しいウィンドウに表示されます。新しいウィンドウが新しいタブであるか新しいブラウザ・ウィンドウであるかは、使用しているWebブラウザによって異なります。Google ChromeまたはApple Safariを使用している場合、実行中のアプリケーションは新しいタブに表示されます。Microsoft Internet ExplorerまたはMozilla Firefoxを使用している場合、アプリケーションは新しいブラウザ・ウィンドウに表示される場合があります。アカウントのプリファレンスを編集して、アプリケーションの実行時にOracle Application Expressがタブやウィンドウを管理する方法をさらに制御できます。

4.13 「ユーザー・インタフェースの詳細」に移動したアプリケーションレベル属性

以前にアプリケーションレベル属性であった、「コンテンツ配信ネットワーク」、「JavaScriptファイルURL」および「レガシーJavaScriptを含める」属性は、「ユーザー・インタフェースの詳細」ページに移動しました。

4.14 テンプレートベースのボタンに移行されたボタン

すべてのボタンがテンプレートに基づくようになりました。イメージ・ベースのボタンおよびHTMLボタンは、テンプレート・ベースのボタンに自動的に移行されました。アプリケーションでのユーザー・インタフェースへの影響はありませんが、ビューAPEX_APPLICATION_PAGE_BUTTONSは、BUTTON_TEMPLATEBUTTON_TEMPLATE_IDBUTTON_CSS_CLASSESBUTTON_ATTRIBUTESCOMPONENT_SIGNATUREIMAGE_NAME(*)およびIMAGE_ATTRIBUTES(*)列で異なるデータを返します。アスタリスク(*)が付いている列は廃止されており、常にnullになります。これらのビューの列からの情報に依存するすべてのカスタマ・コードを確認して変更することをお薦めします。

4.15 「使用可能な更新」リージョン

アプリケーション・ビルダーおよびOracle Application Express管理サービスのホームページでの「使用可能な更新」リージョンは、更新がOracle Application ExpressおよびOracle REST Data Servicesで使用可能かどうかを示します。インストールが最新である場合は、次のメッセージが表示されます。

System is up-to-date

更新を構成するには、「使用可能な更新のプリファレンスの設定」をクリックします。「使用可能な更新の確認」で「はい」または「いいえ」を選択して、更新を有効化または無効化できます。

この確認を実行するために、Application ExpressはOracle Application Expressおよびその他のシステム・コンポーネントのバージョン番号をオラクル社に送信します。オラクル社では、弊社の製品を継続的に改善するため、製品の使用状況を把握したいと考えております。そのために、使用中の製品機能を記述した統計が時々Oracleに送信される場合があります。個人情報は送信されません。オラクル社のプライベート・ポリシーを確認するには、次の場所を参照してください。

http://www.oracle.com/us/legal/privacy/overview/index.html

4.16 サーバー側ページおよびリージョン・キャッシュの改善

サーバー側ページ・キャッシングとリージョン・コンテンツは、Application Expressセッションでのキャッシングをサポートするために統一および拡張されました。以前、キャッシングは、ページまたはリージョンにセッション特有のチェックサムで保護されたURLおよび非同期JavaScriptとXML (Ajax)コールバックURLまたはプラグイン・リージョンやアイテムが含まれていた場合は使用できませんでした。新しいキャッシング・オプション「セッション別のキャッシュ」をページおよびリージョンで有効化すると、開発者はキャッシュされたコンテンツにそのようなURLが含まれている場合でもサーバー側キャッシュを使用できます。開発者は、リージョンのキャッシュがアイテム値に依存することを指定することもできます。Oracle Application Expressは、アイテム値が変更されると、リージョンをレンダリングし、キャッシュをリフレッシュします。リージョン・キャッシングは、グローバル・ページのリージョンに関して、およびリクエストURLにアイテムが含まれている場合、前はサポートされていませんでした。Oracle Application Expressは、これらのユースケースをサポートするようになりました。

4.17 プラグイン・ヘルプ・テキストの追加

プラグイン・ヘルプ・テキストは、ページ・デザイナ内の多くの場所に表示されます。主な例として、「ギャラリ」内のコンポーネントにカーソルをあわせた場合や、使用可能なアイテム、リージョンおよび動的アクション・タイプのリストのプロパティ・ヘルプを表示した場合が含まれます。プラグインを開発する場合、開発者はヘルプ・テキストのサマリー情報のみを含める必要があります。このことから、プラグイン・ヘルプ・テキストは使用可能なHTMLタグ数を制限したシンプルなテキストのみを受け入れるようにする必要があります。プラグイン開発者は、プラグインに関する詳細な情報を提供する場合、「URL情報」属性を使用することをお薦めします。

4.18 対話モード・レポートのカスタマイズ

Oracle Application Expressリリース5.0では、対話モード・レポート対して大幅なアーキテクチャ上の変更が加えられました。最初に、単一ページ上の複数のレポートをサポートするために、クライアント側コードがjQuery UIウィジェットとして再実装されました。2番目に、レンダリングされる基礎となるマークアップが大幅に改善され、無駄が少なく、よりセマンティックかつアクセス可能となりました。残念ながら、CSSまたはJavaScript (動的アクションのカスタムJavaScriptコードを含む)を使用した対話モード・レポートに対するカスタマイズは、機能しなくなる可能性があります。これには、JavaScriptコードのgReport変数を使用するすべてのカスタマイズが含まれます(グローバル変数が新しいアーキテクチャに存在しなくなったため)。


注意:

これは、対話モード・レポートをカスタマイズするアプリケーションで使用されるプラグインにも影響する可能性があります。対話モード・レポートで問題があることが知られているプラグインのリストは、「互換性のないサード・パーティ・プラグイン」を参照してください。

4.19 対話モード・レポートの列IDおよびヘッダー値

Oracle Application Expressリリース5.0では、対話モード・レポートで、ページごとの複数のレポートや、より最新のインタフェースがサポートされるようになりました。これらの変更には、レンダリングされる内部マークアップの改善も含まれ、無駄が少なく、よりセマンティックなマークアップとなっています。この作業の一部では、レポートの表の列のマークアップに重点が置かれました。以前のリリースでは、レポート内の列は対応する表ヘッダー(TH)セルのIDの列名を、対応する表データ(TD)セルのHEADERS値として使用していました。1ページ上の複数のレポートをサポートし、ページ上でのID競合を回避するために、列名ではなく列の内部IDを使用するように変更されました。ただし、これらの属性値の列名をレポートで引き続き使用する場合は(依存CSSまたはJavaScriptベースのカスタマイズがある場合など)、新しい「静的ID」列属性があります。「静的ID」列属性を列名に設定している場合は、以前のリリースと同様、列名がかわりに使用されます。さらに、Oracle Application Expressリリース5.0環境にアップグレードされた、またはインポートされた既存アプリケーションでは、この「静的ID」が自動的に列名に設定されて、既存の動作を保持します。

4.20 ネストしたリストのレンダリングの変更

Oracle Application Expressでネストしたリストをレンダリングするとき、すべてのトップ・レベル・リスト・ノード間に、リスト・テンプレートのリスト要素間HTMLフラグメントが生成されるようになりました。以前は、後続のリスト・ノードにサブ・ノードが含まれない場合にのみ、リスト要素間が生成されていました。サブリスト・アイテム間HTMLフラグメントも、一部の兄弟サブノード間で生成されませんでした。

これらの問題は、Oracle Application Express 5.0で修正されましたが、この修正により予期しないリスト要素間およびサブリスト・アイテム間のHTMLフラグメントが既存アプリケーションでレンダリングされる場合があります。この変更による影響を受ける可能性があるアプリケーションとテンプレートを見つけるには、次の問合せを使用します。

select distinct
       r.workspace,
       r.application_id,
       t.template_name,
       t.between_items,
       t.between_sub_list_items
  from apex_application_page_regions r,
       apex_application_temp_list t
 where r.application_id = t.application_id
   and r.list_template_override_id = t.list_template_id
   and (t.between_items is not null
        or t.between_sub_list_items is not null)

4.21 アプリケーション・ビルダーのパスワード有効期限およびサインイン

Oracle Application Expressリリース5.0へのアップグレード後、アプリケーション・ビルダーへのログイン試行に成功すると、パスワードを変更するように求められる場合があります。これは、ワークスペースのパスワード有効期限にnull値がある場合でも、開発者アカウントのパスワード有効期限にデフォルトのインスタンス設定(有効期限は45日ごと)が考慮されるようになったためです。この変更された動作は、アプリケーション・ビルダーへのサインインにのみ適用され、ワークスペース内のアプリケーションには適用されません。これらのアプリケーションでは、パスワード有効期限に対するワークスペース設定を引き続き考慮し、nullである場合、アプリケーションのユーザーは、パスワードを変更するように要求されません。

4.22 表示専用アイテムの変更されたHTMLエスケープ・ルール

表示専用アイテムのレンダリングに対する変更は、既存のアプリケーションで過剰なエスケープを発生させる場合があります。これは、次のような表示専用アイテムに影響を与える可能性があります。

  • 「セッション・ステートの保存」を「いいえ」に設定している。

  • 「特殊文字をエスケープ」を「はい」に設定している。

  • アプリケーションの値を取得する(たとえば、計算で、またはヘッダーの前プロセスで)。

  • 置換構文で参照される。

以前のリリースのOracle Application Expressでは、これらのアイテムの「特殊文字をエスケープ」属性は、置換の適用時に無視されていました。たとえば、開発者が「ヘッダーの前」プロセスを作成してP1_DISPLAY_ONLYのようなアイテムを初期化し、それが静的コンテンツ・リージョン・ボディで&P1_DISPLAY_ONLYとして後で使用されていました。初期値にHTMLが含まれていた場合は、リージョンでエスケープされずにレンダリングされていました。Oracle Application Expressリリース5.0以降、「特殊文字をエスケープ」が「はい」に設定されている場合、アイテム値はエスケープされます。この変更による影響を受ける可能性があるアイテムを見つけるには、次の問合せを使用します。

select i.workspace,
       i.application_id,
       i.page_id,
       i.item_name,
       r.region_name
  from apex_application_page_items   i,
       apex_application_page_regions r
 where i.application_id                   = r.application_id
   and i.page_id                          = r.page_id
   and i.display_as_code                  = 'NATIVE_DISPLAY_ONLY'
   and nvl(i.attribute_01,'N')            = 'N' /* save state */
   and nvl(i.escape_on_http_output,'Yes') = 'Yes'
   and (   nvl(instr(r.region_name, '&'||i.item_name||'.'),0)        > 0
        or nvl(instr(r.region_source, '&'||i.item_name||'.'),0)      > 0
        or nvl(instr(r.region_header_text, '&'||i.item_name||'.'),0) > 0
        or nvl(instr(r.region_footer_text, '&'||i.item_name||'.'),0) > 0 )
 order by 1,2,3,4

4.23 実行時開発者ツールバーの変更

「作成」ボタンと「キャッシュ」ボタンは削除されました、「編集リンクの表示」機能は、「クイック編集」に置き換えられました。「クイック編集」は、ページ・デザイナで機能するように統合されました。「クイック編集」は、「編集リンクの表示」でサポートされていたのと同じタイプのコンポーネントをすべてサポートするわけではありません。たとえば、編集タブやリスト・アイテムはサポートしていません。ページに列ヘッダーなどのコンポーネントが非常に多数存在する場合、またはコンポーネント要素に重複するIDがある場合、クイック編集は一部のコンポーネントで機能しない場合があります。

4.24 動的アクション「値の設定」のアクション設定タイプ「JavaScript式」の厳密化

以前は、動的アクション「値の設定」のアクション「JavaScript式」設定タイプにより、式ではないコードが許可されていました。現在、JavaScriptコードは式である必要があります。たとえば、if文にすることはできません。1つ以上の文を1つの式にするには、それらの文を自己起動関数にラップし、値の設定対象とするすべての式の前にreturnを置きます。

次に例を示します。

if (/*some test expression*/) {
  $v("Px_V1");
} else {
  $v("Px_V2");
}

この例を次のように変更できます。

(function() {
if (/*some test expression*/) {
 return $v("Px_V1");
} else {
  return $v("Px_V2");
}
})()

4.25 アイテム・ボタンの非推奨

以前、Oracle Application Expressは「アイテム・ボタン」および「リージョン・ボタン」という個別の2つのボタン・タイプをサポートしていました。このタイプにより、ボタンを配置できる場所が決まっていました。Oracle Application Express 5.0では、ボタン・タイプは、リージョン内またはアイテムの横に配置できるもの1つのみとなります。

4.26 グローバルにトリガーされるイベントのjQuery非推奨

Oracle Application Expressリリース5.0には、更新されたjQueryライブラリ・バージョン(1.7.1から2.1.3への更新)が含まれます。アプリケーションのエラーの原因となる可能性がある1つの重要な更新は、グローバルにトリガーされるイベントが非推奨になったことです。このことは、たとえば、カスタム・イベント(myEventなど)で起動する動的アクションを定義し、それが次のようなコードでJavaScriptによってトリガーされていた場合に影響する可能性があります。

$.event.trigger( "myEvent" );

このような動的アクション・コードのトリガーは、Oracle Application Expressリリース4.2では機能します。ただし、リリース5.0では機能しなくなり、コード変更が必要になる可能性が高くなります(引き続き機能する場合に関する注意を参照)。イベントは、それ自体が関連する要素でトリガーする必要があり、たとえば、動的アクションをトリガーするJavaScriptは、動的アクションの「時期」属性で定義された要素と一致するように変更する必要があります。

このため、たとえば、前述の動的アクションがmyEventイベントで起動され、かつ「選択タイプ」が「時期」の「アイテム」があり、「アイテム」が「P1_ITEM」である場合、そのイベントはその要素でトリガーする必要があります。

$( "#P1_ITEM" ).trigger( "myEvent" );

「時期」要素がリージョンである場合、そのリージョンの「静的ID」を指定してから、前の例に類似したカスタム・トリガー・コードでそのIDを使用する必要があります。


注意:

動的アクション自体がドキュメントで定義されている場合、この非推奨は問題とならない可能性があります。グローバルにトリガーされたイベントは、イベント・ハンドラがドキュメント・レベルで定義されている場合は引き続き機能するように見えます。このことによってエラーが発生しない場合でも、このロジックを見直し、ドキュメントのスコープがそのイベントに適したスコープであるかどうかを最初に評価し(実際にはリージョン・レベルで処理している可能性があります)、その後、動的アクションとトリガー・ロジックの両方を更新して同じ要素に基づくようにすることをお薦めします。

5 非推奨となった機能

この項では、Oracle Application Expressリリース5.0で非推奨となったパラメータ、オプション、構文、機能およびコンポーネントについて説明します。

非推奨となった機能は、今後のリリースのOracle Application Expressでサポートを終了するか、削除する予定の機能です。機能がアプリケーション・メタデータまたはAPIに関連する場合、既存のアプリケーションはこの機能を引き続き使用できますが、この項の説明に従って開発者がアプリケーションを変更することをお薦めします。Oracle Application Express Advisorを使用して、非推奨となった属性に関して既存のアプリケーションをスキャンします。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のアプリケーションの整合性をチェックするアドバイザの実行に関する項

5.1 非推奨となったページ属性

非推奨となったページ属性は次のとおりです。

  • ボディ・ヘッダー - 「ボディ・ヘッダー」属性は使用できなくなりました。このリージョン位置を複製する場合は、新しいページ・テンプレートを作成し、未使用のリージョン表示位置プレースホルダー(#REGION_POSITION_10#など)を#BODY#プレースホルダーの前に追加します。

  • 標準JavaScriptとCSSを含める - 含まれている標準JavaScriptとCSSを削除するには、新しいページ・テンプレートを作成し、#APEX_JAVASCRIPT#プレースホルダーと#APEX_CSS#プレースホルダーを削除します。

5.2 非推奨となったクラシック・レポート属性

非推奨となったクラシック・レポート列タイプは次のとおりです。

  • 非推奨となった列タイプ - 次の列タイプは、クラシック・レポートで非推奨になりました。「日付ピッカー」、「日付ピッカー(クラシック)」、「ポップアップLOV」、「ポップアップ・キーLOV」、「ラジオ・グループ」、「行セレクタ」、「単純なチェック・ボックス」、「テキスト領域」、「テキスト・フィールド」、「テキストとして表示(状態を保存する)」。

    クラシック・レポートではなく表形式フォームを作成することをお薦めします。クラシック・レポートは、入力可能フィールドを含めるように設計されていません。

  • 非表示列タイプ - このタイプのすべての列は、「非表示列」に変更する必要があります。

5.3 非推奨となった表形式フォーム属性

表形式フォーム「列タイプ」、「日付ピッカー(クラシック)」は非推奨になりました。このタイプのすべての列は、「日付ピッカー」に更新する必要があります。

5.4 非推奨となったリージョン属性

非推奨となったリージョン・タイプは次のとおりです。

  • クラシック・ツリー - リージョン・タイプ「ツリー」を指定し、同じSQL文を使用して、これらのリージョンを再作成します。

  • 「SVGチャート」と「単純なチャート」 - 同じSQL文を使用して、これらのリージョンをタイプ「チャート」に置き換えます。

5.5 非推奨となったアイテム属性

非推奨となったアイテム属性は次のとおりです。

  • 「タイプ」、「日付ピッカー(クラシック)」 - これらのアイテムを「日付ピッカー」に更新します。

  • 「タイプ」、「グリッド・レイアウトの停止と開始」 - 「グリッド・レイアウトの停止と開始」アイテムを削除し、次のページ・アイテムの「新規グリッドの開始」を「はい」に設定します。

  • ファイル参照の記憶域タイプ、「WWV_FLOW_FILES表」 - WWV_FLOW_FILESでの選択、更新または削除操作は、APEX_APPLICATION_TEMP_FILES表を使用するように変更する必要があります。リクエストの後、またはセッションがパージされると、ファイルは自動的にパージされるため、削除は必要なくなりました。


    ヒント:

    永続ストアとしてWWV_FLOW_FILESを使用していた場合、ファイルは、スキーマ内の表の、そのファイル独自のBLOB列にコピーする必要があります。

5.6 非推奨となったボタン属性

非推奨となったボタン属性は次のとおりです。

  • 「前のテキスト」、「後のテキスト」 - ボタンのいずれの側にもテキストを追加できなくなりました。

  • アクション - 「前のページ」、「次のページ」および「ページのリセット」の各ボタンは、表に対するフォームとレポートを作成する場合など、リージョンを作成するときに自動的に生成されなくなりました。類似のボタンを手動で再作成し、適切なボタン動作を入力できます。

5.7 非推奨となった条件タイプ

表3 Oracle Application Expressリリース5.0で非推奨となった条件タイプ:

表3 非推奨となった条件タイプ

属性 条件タイプ 操作

条件、読取り専用条件、サーバー・キャッシュ条件、リンク条件

CGI_ENV: DAD_NAME =/!= ValueCGI_ENV: HTTP_POST =/!= ValueCGI ENV: SERVER_NAME =/!= Value

SYS.OWA_UTIL.GET_CGI_ENV('XYZ') APIなどのPL/SQL式をかわりに使用します。

条件、読取り専用条件、サーバー・キャッシュ条件、リンク条件

クライアントのブラウザはMicrosoft Internet Explorer 7.0以上、クライアントのブラウザはMozilla、Netscape 6.x/7x以上、クライアントのブラウザはその他のブラウザ(または以前のバージョン)、クライアント・ブラウザはXHTML / CSS対応ブラウザ

SYS.OWA_UTIL.GET_CGI_ENV('HTTP_USER_AGENT')などのPL/SQL式をかわりに使用します。

条件、読取り専用条件、サーバー・キャッシュ条件、リンク条件

SQLレポート、カレント・ページ =/!= 送信ページ(ポスト済)、テキスト =/!= 値、テキストは値/アイテムに含まれる/含まれない

ブール条件タイプを戻すPL/SQL式またはPL/SQLファンクションを使用します。

条件、サーバー・キャッシュ条件、リンク条件

常時

条件を指定しないことで、同じ結果が実現されます。


5.8 非推奨となったブランチ属性

「ブランチ処理の前にステートを保存」属性は非推奨になりました。ブランチ処理の前にセッション・ステートを保存する場合、必要な値がページ送信時にまだ設定されていなければ、それらを設定するためのプロセスまたは計算を作成する必要があります(:P10_DEPTNO := 10;を使用するなど)。


注意:

ブランチ処理時にブランチによってアイテムが設定されない場合は、このフラグを「いいえ」に設定しても影響はありません。

5.9 非推奨となったプロセス属性

次のプロセス属性は非推奨になりました。

  • 「タイプ」、「行のレガシー自動処理」 - これらのプロセスを「行の自動処理(DML)」に置き換えます

  • 「タイプ」、「レガシーWebサービス」 - これらのプロセスを「Webサービス」に置き換えます。

  • 「フェッチ・モード」、「表示時にメモリー・キャッシュを設定」 - フェッチ・モードでは、ページ・アイテムにフェッチされた値はフェッチ・プロセスの実行時にただちに割り当てられず、かわりに、ページ・アイテムのレンダリング時に割り当てられます。この属性を「NULL」に設定して、フェッチ・プロセスの実行時にセッション・ステートがただちに設定されるようにすることをお薦めします。

5.10 非推奨となった動的アクションの同期Ajax

今後のリリースで、Oracle Application Expressは、属性「結果を待機」が「はい」の動的アクションで非同期Ajaxリクエストを使用するように変更されます。Oracle Application Expressアプリケーションは、現在の同期動作に依存しないようにする必要があります。特に、ページのアンロード(unload)イベントまたはページの送信前(apexbeforepagesubmit)イベントへの応答で、動的アクションまたはその他の方法を使用してAjaxリクエストを実行しないでください。

5.11 非推奨となったレガシーJavaScriptメニューAPI

今後のリリースで、Oracle Application Expressでは次のメニュー関連APIがlegacy.js.DeprecatedメニューAPIに移動します。item_menudhtml_CloseAllSubMenusapp_AppMenuMultiClosedhtml_DocMenuCheckdhtml_ButtonDropDowndhtml_MenuOpendhtml_SingeMenuOpenapp_AppMenuMultiOpenBottomapp_AppMenuMultiOpenBottom2およびapp_AppMenuMultiOpenBottom3。前述のAPIのいずれかを現在使用しているアプリケーションは、宣言的メニュー(つまり、メニュー・ナビゲーションまたはメニュー・リスト・テンプレート)を使用するように変更する必要があります。

5.12 非推奨となったJavaScript APIのhtmldb_Getオブジェクト

今後のリリースのOracle Application Expressでは、htmldb_Getオブジェクトがlegacy.jsに移動します。現在htmldb_Getを使用しているコードは、apex.serverネームスペースのAPIを使用するように書き直す必要があります。

5.13 非推奨となったリッチ・テキスト・エディタ属性値

非推奨となったリッチ・テキスト・エディタ属性値は次のとおりです。

  • エディタ: Internet ExplorerおよびFCKEditor 2 - これらのエディタ・タイプをCKEditor 4に置き換えます。

5.14 DOMオブジェクトに基づく動的アクションの非推奨

DOMオブジェクトに基づく動的アクションは非推奨になりました。DOMオブジェクトのかわりにjQueryセレクタまたはJavaScript式を使用するように動的アクションを変更します。

5.15 APEX_PLSQL_JOBパッケージの非推奨

APEX_PLSQL_JOBパッケージは非推奨になっており、Oracle Application Expressの次のメジャー・リリースでは使用できなくなります。ユーザーは、この機能を、ネイティブなデータベース提供パッケージDBMS_SCHEDULERに置き換える必要があります。

5.16 jsTreeリージョンの非推奨

jsTreeリージョンは非推奨になりました。新しいAPEXツリー・リージョンを使用するようにjsTreeリージョンを変更します。

5.17 WebシートのPL/SQLセクション・タイプの非推奨

WebシートのPL/SQLセクション・タイプは非推奨になりました。既存のPL/SQLセクション・タイプの編集は、Oracle Application Expressの次のメジャー・リリースで使用できなくなります。

6 サポートが終了した機能

この項では、Oracle Application Expressリリース5.0でサポートが終了したパラメータ、オプション、構文、機能およびコンポーネントについて説明します。

サポートが終了した機能は使用できなくなりました。アプリケーションのメタデータまたはAPIに関する機能である場合、既存のアプリケーションは前のように機能しなくなり、その機能を置き換えるために変更する必要がある場合があります。

6.1 サポートが終了した対話モード・レポート属性

対話モード・レポートの「検索バー」属性である「ボタン・テンプレート」、「アクション・メニューのイメージ」および「ファインダ・イメージ」は、Oracle Application Expressリリース5.0で削除されました。これらの属性を以前定義していた場合、Oracle Application Expressリリース5.0の対話モード・レポートには影響しません。

6.2 サポートが終了したレポート・ヘッダー・ソート・アイコン

レポート・ヘッダー・ソート・アイコンの定義に使用されていた次の属性は、対話モード・レポートおよびクラシック・レポートでのサポートが終了しました。「昇順イメージ」「降順イメージ」「昇順イメージ属性」および「降順イメージ属性」。イメージを直接参照するかわりに、Oracle Application ExpressはCSSを使用してソート・アイコンをレンダリングするようになりました。

対話モード・レポートでは、次のクラスを使用します。

.a-Icon.icon-irr-sort-ascおよび.a-Icon.icon-irr-sort-desc

クラシック・レポートでは、次のクラスを使用します。

.a-Icon.icon-rpt-sort-ascおよび.a-Icon.icon-rpt-sort-desc

6.3 サポートが終了したデフォルト・レポート・テンプレート

デフォルトのテンプレート(つまり、デフォルトのlook 1から4、および縦のlook 1と2)はサポートされなくなり、1つのデフォルトHTML標準レポートと1つのデフォルトの縦のレポートのみに置き換えられました。一般に、これらのデフォルトのテンプレートは使用しないでください。かわりに、アプリケーションのテーマで定義されている適切なレポート・テンプレートを使用します。

6.4 サポートが終了したリッチ・テキスト・エディタ属性値

サポートが終了したリッチ・テキスト・エディタ属性値は次のとおりです。

  • スキン: Office 2003およびバージョン2 - デフォルトのスキンに自動的に変更されます。

6.5 サポートが終了したアイテム・タイプ

サポートが終了したアイテム・タイプは次のとおりです。

  • 計算ポップアップが含まれるテキスト・フィールド - これらのアイテムは、テキスト・フィールド・アイテムに自動的に更新されます。

6.6 プラグイン・ファイル内の#PLUGIN_PREFIX#置換のサポート終了

プラグイン・ファイル内の#PLUGIN_PREFIX#置換の使用はサポートされなくなったため、Oracle Application Expressリリース5.0では使用しないでください。Oracle Application Express 5.0では、プラグイン・ファイルはディレクトリ階層に格納できるため、他のプラグイン・ファイルを参照するためにプラグイン・ファイル内の#PLUGIN_PREFIX#置換を使用する必要はありません。かわりに、相対URLを使用します。#PLUGIN_PREFIX#を使用する既存のプラグイン・ファイルは、アップグレード中またはインポート中に自動的に修正されるため、必要な処理はありません。

6.7 APEX_SITE_ADMIN_PRIVSパッケージのサポート終了

APEX_SITE_ADMIN_PRIVSパッケージは削除されました。制限付きスキーマおよびスキーマ例外を管理するプロシージャは、APEX_INSTANCE_ADMINパッケージに含まれるようになりました。Utilitiesディレクトリ内のSQL*Plusスクリプトreport_instance_configuration.sqlにより、制限付きスキーマやスキーマ例外など、Oracle Application Expressインスタンスに関する情報が表示されます。

6.8 Flash 3チャートのサポート終了

Flash 3チャートは、4.2.5リリースで非推奨となり、Oracle Application Expressリリース5.0で削除されました。

既存のFlash 3チャートを使用しているユーザーは、最新バージョンのAnyChartに自動的にアップグレードされます。カスタムXMLチャートを使用しているユーザーは、これらのチャートが自動的にアップグレードされる一方で、チャートは作成されずにエラーXML Parser failure: The element type must be terminated by the matching end-tagが発生することに気付きます。ユーザーが次のことを実行するまでは、正常にレンダリングされません。

  1. 以前の完全に異なるFlash 3 XMLではなく、Flash 6対応のXMLを使用するように、カスタムXMLリージョンのコンテンツを手動で更新します。

  2. これらのチャートで「カスタムXMLの使用」「いいえ」に変更すると、Oracle Application Expressはそのチャート・リージョンに必要なXMLを自動的に生成します。

6.9 Microsoft Internet Explorer 6用アプリケーション構築のサポート終了

Oracle Application Expressは、Microsoft Internet Explorer 6ブラウザで機能するアプリケーションの構築をサポートしなくなりました。Microsoft Internet Explorer 6用の以前のバージョンのOracle Application Expressで構築されたアプリケーションは、Oracle Application Expressリリース5.0にアップグレードした後は機能しなくなる可能性があります。

6.10 サード・パーティ・ライブラリiOS Inspired jQuery Mobileテーマの削除

以前は/i/libraries/ios-inspired-themeディレクトリに置かれていたサード・パーティ・ライブラリiOS Inspired jQuery Mobileテーマは、jQuery Mobile 1.4と互換性がないため、削除されました。

6.11 削除されたパッケージ・アプリケーション

Oracle Application Expressリリース5.0で削除されたパッケージ・アプリケーションは次のとおりです。

  • パッケージ・アプリケーション:

    • アートワーク・カタログ

    • 問題トラッカ

    • システム・カタログ

  • サンプル・アプリケーション:

    • サンプル・フォームおよびグリッド・レイアウト

    • サンプル・ダイアログ

    • サンプル・リスト

    • サンプル検索

    • サンプル・ウィザード

これらのパッケージ・アプリケーションを前にインストールしている場合、それらは引き続きロック解除されており、使用可能です。ただし、これらのパッケージ・アプリケーションは、「パッケージ・アプリケーション・ギャラリ」では使用できなくなります。

7 オープン・バグおよび既知の問題

この項では、Oracle Application Expressリリース5.0のバグおよび既知の問題について説明します。


ヒント:

このセクションは、このドキュメントを作成していた時点での最新です。変更された動作の最新のリストについては、次の場所の「Known Issues」ページを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/application-express/apex-50-known-issues-2504535.html

7.1 移動後にモバイル・ページのカレンダで現在の日付のエントリの表示に失敗する

カレンダ・ページを実行する際のデフォルトの動作は、月グリッドがレンダリングされ、月グリッドのエントリがある場所には青い点が表示されます。青い点があるフィールドをタップすると、月グリッドの下に日付エントリが表示されます。現在の月を実行し、今日の日付エントリがある場合、今日をタップしなくても、その日付エントリがそのページのロード時に表示されます。現在、「次」または「前」ボタンを使用して、デフォルトのAJAXナビゲーションを使用して、前後に移動すると、現在の日付エントリが存在する場合、ロード時に表示されません。

この問題は、Oracle Bug#14532665で追跡されます。

対処方法:

ナビゲーション後に、今日をタップして、月グリッドの下の日付エントリの詳細を表示します。

7.2 テンプレートがないリージョンで動的アクションが実行されない

リージョン・テンプレートが「テンプレートなし」と定義されているリージョンをリフレッシュするよう動的アクションを設定している場合、「テンプレートなし」には動的アクションに必要なリージョンIDがないため、フィージョンはリフレッシュされません。

対処方法:

次のようにテンプレート「空白」などを定義します。

<section id="#REGION_STATIC_ID#" #REGION_ATTRIBUTES#>
  <div>
    #BODY#
  <div>
</section>

7.3 Chrome 21以降におけるAnyMapマップ表示の問題

リージョンが空白になったり、マップが表示されないなど、Chrome 21でAnyMapマップの表示に問題が発生した場合、Pepper-based Flash Playerの無効化を試行します。Chrome 21でPepper-base Flash Playerを無効化するには、次の手順を実行します。

  1. Chrome 21ブラウザを起動します。

  2. 検索フィールドにchrome://pluginsと入力します。

  3. Flashプラグイン・リストの下で、「プラグイン」タイトルの右側の「詳細」ノードを展開します。

  4. PEPFLASHPLAYER.dll Shockwave Flashプラグインを見つけ、「無効化」をクリックします。


    関連項目:

    AnyChart Support Center: http://support.anychart.com/のナレッジベース文書「AnyMap Maps Display problem in Chrome 21」

7.4 SVGチャートでの問題

SVGチャートで問題が発生した場合は、Flashチャートにアップグレードしてみてください。

SVGチャートをFlashにアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. 該当する「ページ定義」に移動します。

  2. 「リージョン」で、リージョン名をクリックします。SVGチャートの左側にリージョン名が表示されます。

  3. 「リージョン定義」の「タスク」リストで、「SVGチャートのFlashチャートへのアップグレード」をクリックします。

  4. 「アップグレード」をクリックします。


関連項目:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のチャートの作成に関する説明を参照してください。

7.5 バインド変数および2つのダッシュを含む文字列を指定した問合せの問題

2つのダッシュを含む文字列を指定した問合せに基づいてレポート・リージョンを作成すると、アイテムのバインド変数の参照に対するApplication Expressエンジンの処理能力が低下します。次に例を示します。

SELECT ename, job, sal, comm, deptno
FROM   emp
WHERE instr ('-'||'-dash-'||'-','uu') = 0 
AND deptno = :P18_X 
AND 1 = 1 

対処方法:

この動作は、バインド変数の書式を変更すると修正できます。たとえば、前述の例でこの問題を解決するには、:P18_Xv('P18_X')に変更します。

7.6 引用符を含むスプレッドシート・データのインポート

コピー・アンド・ペーストでスプレッドシート・データをインポートする場合に、列値に二重引用符が含まれていると、データは正しくインポートされません(54" Plasma Flat Screenなど)。この問題を回避するには、次の2つの方法があります。

  • オプション1:

    1. データを区切りフォーマット(カンマ区切り(.csv)またはタブ区切り)で保存します。

    2. 保存したファイルを、「テキスト・データのインポート」ウィザードを使用してアップロードおよびインポートします。

  • オプション2:

    1. 二重引用符を、次に示すように2つの二重引用符に置き換えます。

      54"" Plasma Flat Screen
      
    2. 「スプレッドシート・データのインポート」ウィザードを使用して、ファイルをインポートします。

7.7 以前のリリースからインポートされたアプリケーションでの実行時エラー

Oracle Application Expressの以前のリリースのアプリケーションをエクスポートし、アプリケーション・ビルダーのインストール・ページでそのアプリケーションをインポートおよびインストールした場合、まれにアプリケーションのインストール後に実行時エラーが発生する場合があります。

多くの場合、これらのエラーは、アプリケーション・コンポーネントに埋め込まれたPL/SQLコードのブロックに関連するPL/SQLパーサー・エラーまたは実行エラーです。インストール・プロセスによって、200文字を超える文字列が複数の行に分割される場合があります。たとえば、行がPL/SQLキーワードとPL/SQLキーワードの間、または解析エラーの原因となる箇所で分割される場合があります。

対処方法:

これらのタイプのエラーが発生し、インストール・プロセスによって長い文字列が分割された疑いがある場合、次の手順を実行します。

  1. エラーが発生したページをアプリケーション・ビルダーで編集して、アプリケーション内の問題がある疑いのあるPL/SQLを含む、エラーが発生したコンポーネントを隔離します。

  2. 不適切に分割されたコードのブロックの場所を検索します。

  3. コードのブロックをより適切な箇所で分割するか、または実行時エラーが発生しなくなるまで行に空白を挿入します。

  4. アプリケーションをエクスポートし、エクスポート・ファイルをインポートして再インストールします。

  5. 新しいエクスポート・ファイルを永続バックアップ・コピーとして保持します。

7.8 DBA認証の制限

次の制限事項が、DBA認証を必要とするOracle Application Expressの機能(「データベース監視」ページの「セッション」レポートなど)に適用されます。認証に使用するDBAアカウントには、二重引用符を使用できません。つまり、小文字で指定したり、大/小文字を組み合せて指定することはできません。

7.9 Microsoft Access用のエクスポータ・ツールのサポート

Microsoft AccessアプリケーションをOracle Application Expressアプリケーションに移行する場合は、エクスポータ・ツールを使用してMicrosoft Accessメタデータをエクスポートします。Microsoft Access用のエクスポータ・ツールでは、Microsoft Access 97、Microsoft Access 2000、Microsoft Access 2002、Microsoft Access 2003およびMicrosoft Access 2007をサポートしています。

7.10 ブラジルの地図の問題

ブラジルの地図の作成には問題があります。これは、連邦直轄区が周囲のゴイアス州に属しているためです。結果として、関連するデータが地図上に正しく表示されません。

7.11 AnyChartにおけるデータ・ポイント表示の問題

Oracle Application Expressリリース4.0以上で生成された、AnyChart 5チャート以上に関連付けられているすべてのデータ・ポイントを表示する場合、各データ・ポイントには、一意のラベルが必要です。AnyChart 6では、ラベルが重複しているデータ・ポイントの表示はサポートされておらず、ラベルが重複していると、チャートでデータ・ポイントが欠落してしまいます。チャート・シリーズ問合せが、チャートに表示されるデータ・ポイントごとに一意のラベルを持つ結果セットを戻すことを確認してください。

7.12 カスタム・レガシー・カレンダをサポートしていないテーマ

次のテーマでは、カスタム・カレンダをサポートしていません。

  • テーマ8

  • テーマ10

  • テーマ13

  • テーマ14

  • テーマ15

  • テーマ16

  • テーマ18

  • テーマ19

  • テーマ20

  • テーマ24

  • テーマ42

7.13 セッションの期限切れにおける対話モード・レポート・リージョンのハング

アプリケーションの互換性モードが5.0よりも小さい場合、対話モード・レポート・リージョンを含むページが表示されてからセッションの期限が切れた場合に、ユーザーが対話モード・レポートとやりとりを行おうとすると、レポートはやりとりの種類に応じて消去されるか、処理が何も行われません。

7.14 Webシート・オブジェクトでのアップグレード・エラー

アップグレード・ログ内の「警告」: 「Webシート・スキーマ」の接頭辞が付いたエラーは、ユーザーのWebシート・スキーマ固有のものです。それらのスキーマには、Webシート・オブジェクトのアップグレードが失敗する原因となる無効なWebシート・オブジェクトが含まれる可能性があります。これはOracle Application Expressのアップグレード全体には影響しません。

7.15 アクセシビリティの問題

この項では、アクセシビリティに関するOracle Application Expressのバグおよび既知の問題について説明します。

7.15.1 開発環境に影響する問題

この項では、開発環境に影響する次の問題について説明します。

  • クラシック・レポートのリージョンで列の別名にスペースが含まれていることによる、不正な表のマークアップ

    クラシック・レポート・リージョンでは、レポート問合せにスペースを含む列の別名が含まれている場合、Oracle Application Expressによって、スペースを含むIDおよびHEADERS値が生成され、これは不正なHTMLとなります。IDでは、スペースは無効で、HEADERSでは、スペースは異なるHEADERS値の境界を指定するために使用されます。この無効なHTMLによって、一部の補助技術(スクリーン・リーダーなど)では、表のセルとその列ヘッダーとの間の関連付けが認識されなくなる場合があります。

    この問題は、Oracle Bug#14025528で追跡されます。

    対処方法:

    対処方法は、対話モード・レポート・リージョン問合せで定義した列の別名にスペースを使用しないことです。そうすると、IDおよびHEADERS値は正常に生成され、補助技術に必要な関連付けが提供されます。

  • JustGageチャートによるアクセス不可SVGのレンダリング

    JustGageチャート・プラグインにはいくつかのSVGマークアップ問題があり、Mozilla FirefoxでJAWSを使用すると不正な動作が発生します。たとえば、チーム開発のホームページで「機能」リージョンを表示すると、完了率を示す円形チャートがチャートの塗りつぶしにより視覚的に表示され、円形の中央には割合値がテキストでも示されます。JAWSユーザーの場合、これは次のようにアナウンスされます。

    96% zero one zero zero.
    

    (値が96%の場合)。

    この問題は、Oracle Bug#20669080で追跡されます。

    対処方法:

    JAWSユーザーは、割合値の後にアナウンスされる後続情報は無視する必要があります。

  • チーム開発のホームページの200%ズームにおける軽微なトリミング問題

    200%にズームすると、テキスト「リリースxの最終マイルストンまでx日」を表示する「マイルストン」リージョンがわずかにトリミングされ、「までx日」テキストは上半分のみが表示されます。

    この問題は、Oracle Bug#20662230で追跡されます。

    対処方法:

    これは軽微な問題であり、回避方法はありません。

  • 「ページ・デザイナ」→「プロパティ・エディタ」→「はい」/「いいえ」タイプのプロパティがJAWSフォーム・フィールド・ダイアログで紛らわしい結果をもたらす

    ページ・デザイナのプロパティを使用してタブ移動する場合、たとえば、ラベル「NULL値の除外」の現在の値が「いいえ」である必須プロパティについて、JAWSは次のようにアナウンスします。

    Exclude Null Values Required, No radio button checked, 2 of 2
    

    ただし、問題があります。JAWSで(JAWSキー+[F5]を使用して)「フォーム」フィールド・ダイアログを使用する場合、ラジオ・ボタンと対応するボタンの両方がアナウンスされ、紛らわしい動作となります。前述のフィールドの場合、ダイアログには次の4つのフォーム・フィールドが示されます。

    • 「はい」ラジオ・ボタンが選択されていない「NULL値の除外」

    • 「NULL値の除外」の「はい」ボタン

    • 「いいえ」ラジオ・ボタンが選択された「NULL値の除外」

    • 「NULL値の除外」の「いいえ」ボタン

    この問題は、Oracle Bug#19989903で追跡されます。

    対処方法:

    JAWSユーザーは、プロパティ・エディタ内のフィールド間をナビゲートする場合、または「フォーム」ダイアログを使用する場合、[Tab]または[Shift]+[Tab]を使用する必要があります。ユーザーは、これらのプロパティのボタン・リストを無視する必要があります。

  • ワークスペース・ログイン・ページでのページ上およびページ下へのナビゲーション・リンクのリンク・テキストの欠落

    ワークスペース・ログイン・ページには同一ページの下と上へのリンクがあり、上下のコンテンツ間を移動するためのナビゲーション補助として機能しますが、リンク・テキストが欠落しています。aria-label="Jump down" (または類似テキスト)が含まれる必要があり、上リンクについても同様です。また、支援技術で非表示にする場合は、aria-hidden="true"をインライン・アイコン・スパンに追加します。

    この問題は、Oracle Bug#20796641で追跡されます。

    対処方法:

    標準のブラウザ・コントロールを使用して、ページをナビゲートします。

  • メニュー・アイテムから起動されたダイアログがメニューにフォーカスを返さない

    Application Expressがメニュー・アイテムから(たとえば、ナビゲーション・バーの「アカウント」メニューから)ダイアログを起動し、その後そのダイアログが閉じられた場合、フォーカスはページの最初に戻ります。ただし、フォーカスは、ダイアログを起動したメニュー・アイテムのメニュー・ボタンに戻る必要があります。

    この問題は、Oracle Bug#20692698で追跡されます。

    対処方法:

    回避策はなく、ユーザーは、フォーカスがページの最初に戻ること、および現在の目的の場所にナビゲートして戻る必要があることを認識する必要があります。

  • 「ページ定義」ページ・ヘッダー構造の改善の余地

    ページ定義(「ページ・レンダリング」、「ページ・プロセス」、「共有コンポーネント」など)でのヘッダー構造では、各列ヘッダーにH1を使用し、各列(「ページ」、「リージョン」など)のサブセクション・ヘッダーにもH1ヘッダーを使用します。これらのヘッダーの以降のサブセクションではH2を使用します(たとえば、リージョンの場合は「表示ポイント」: 「ヘッダーの後」など)。

    各列のサブセクションではH2を使用し、さらにそのサブセクションではH3を使用すると、より優れたヘッダー階層になります。

    この問題は、Oracle Bug#20669555で追跡されます。

    対処方法:

    回避策はありません。ヘッダー階層が重要となるユーザー(スクリーン・リーダーのユーザーなど)は、ページのナビゲート時に同じレベルの階層の存在を認識する必要があります。

  • ページ・デザイナ、プロパティ・エディタ、表示グループのヘッダーはボタンである必要がある

    現在、プロパティ・エディタでは、表示グループはキーボードでフォーカス可能なDIV要素としてマークアップされています。フォーカスされると、ユーザーは、上矢印キーと下矢印キーを使用して表示グループ間をナビゲートでき、プロパティ・エディタのキーボート・サポートの補助となります。ただし、JAWSでは、DIVがフォーカスされると、表示グループのタイトルが2回アナウンスされ、表示グループが初めてフォーカスされたときに、ARIAの展開状態が最初にアナウンスされません。ただし、展開時または折りたたみ時にアナウンスされます。

    この問題は、Oracle Bug#20693220で追跡されます。

    対処方法:

    ユーザーは、最初のフォーカス時に状態がアナウンスされないことを認識する必要があり、[Enter]を押してグループを展開または折りたたんでアナウンスを強制的に実行するか、[Tab]を押してフォーカス可能な次の要素(展開している場合はグループの最初のフィールド、折りたたまれている場合は次の表示グループ)に移動するかのいずれかを実行できます。

7.15.2 開発環境、Webシート・アプリケーションおよびデータベース・アプリケーションに影響する問題

この項では、開発環境、Webシート・アプリケーションおよびデータベース・アプリケーションに影響する次の問題について説明します。

  • 一部のシャトル、ラジオおよびチェック・ボックスでの不要な<label>タグの生成

    複合ネイティブ・フォーム・アイテム(シャトル、ラジオ・グループおよびチェック・ボックス)によって、複合要素が含まれた要素に関連する不要なラベル・タグが生成されます。

    この問題は、Oracle Bug#12683118で追跡されます。

    対処方法:

    回避策は必要ありません。すべてのアイテムにはアクセス可能なラベルがあるため、この問題によって機能が損なわれることはありません。

  • 単一の値/アイテム・チェック・ボックスによる不要なfieldsetタグとlegendタグのレンダリング

    ネイティブ・チェック・ボックス・アイテムをレンダリングすると、チェック・ボックスのグループのコンテナとして機能するFIELDSETタグ、FIELDSETにアクセス可能なタイトルを提供するLEGENDタグをレンダリングします。これは、グループ内に複数のチェック・ボックスがあるチェック・ボックスの場合は適切ですが、チェック・ボックスに1つのチェック・ボックスのみが含まれる場合、FIELDSETLEGENDをレンダリングすることは不適切です。

    この問題は、Oracle Bug#18188460で追跡されます。

    対処方法:

    単一の入力チェック・ボックスの場合は、次の場所にあるOracle Technology Networkで入手可能な単純なチェック・ボックス・アイテム・プラグインを使用します。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/application-express/apex-plug-ins-182042.html

  • スクリーン・リーダーがInternet Explorerでチェック・ボックス・アイテムのラベルの読取りに失敗する場合がある

    スクリーン・リーダーJAWSおよびNVDAは、Microsoft Internet Explorer 10を使用している場合にチェック・ボックス・アイテムのラベルのアナウンスに失敗する場合があります。アイテムのラベルは、そのアイテムに含まれるチェック・ボックスのグループのラベルとして読み取られる必要があります。アイテムのラベルは、[Tab]キーを使用してチェック・ボックス・グループをナビゲートする場合、読み取られません。ただし、JAWSフォーム・フィールド・ダイアログ(JAWSキー+[F5])を使用する場合は読み取られます。

    この問題は、Oracle Bug#19793650で追跡されます。

    対処方法:

    Microsoft Internet ExplorerではなくMozilla Firefoxを使用することを検討してください。この問題は、Mozilla Firefoxを使用する場合は発生しません。

  • 「行ヘッダーとして使用」は選択された列がプレーン・テキストの場合は機能しない

    表形式フォームには、列を行ヘッダーとして定義する機能があり、行コンテキストを提供することで、表形式フォーム内のフォーム・フィールドのラべリングが強化されます。ただし、これは、行ヘッダーとして定義された列がそれ自体フォーム要素でない場合(プレーン・テキストや読取り専用の場合など)は失敗します。

    この問題は、Oracle Bug#20107536で追跡されます。

    対処方法:

    開発者は、編集可能なフィールドをテキスト・フィールドなどの行ヘッダーとして定義する必要があります。

  • JAWSでダイアログ・クローズ・ボタンが2回アナウンスされる

    Oracle Application Expressで開かれたすべてのダイアログにはクローズ・ボタンがあり、CloseがJAWSによって2回アナウンスされます。

    この問題は、Oracle Bug#20608493で追跡されます。

    対処方法:

    これは軽微な問題であり、回避方法はありません。

7.16 AnyChartにおけるスタイルAquaLightおよびAquaDarkの使用の問題

「2D列」および「棒」FlashチャートにAquaLightまたはAquaDarkスタイルを使用して低い値から高い値までのデータを表示すると、低い値の上に影が表示され、実際に表示する値より大きく見えることがあります。

対処方法:

AquaLightまたはAquaDarkスタイルの使用時にこのような動作が発生した場合、「チャート属性」を編集して、「スタイル」設定を次のいずれかに変更します。

  • デフォルト

7.17 SVGチャートおよび単純なHTMLチャートの編集

ページ・デザイナでは、SVGチャートおよび単純なHTMLチャートの編集はサポートされていません。

対処方法:

非推奨となったチャート・タイプ(SVGチャートおよび単純なHTMLチャート)は、コンポーネント・ビューでページを表示することで編集できます。

7.18 Microsoft Internet Explorer 9での「古いブラウザ」メッセージの表示

Microsoft Internet Explorer 9を使用しているときに画面の上部に「古いブラウザ」メッセージが表示された場合、またはレガシー・テーマ・アプリケーションのレイアウトが崩れているように見える場合は、適切なブラウザ・モードを使用していない可能性があります。

適切なブラウザ・モードを選択するには、次の手順を実行します。

  1. キーボード上の[F12]を押します(中央のドロップ・ダウン)。

  2. ブラウザ・モードで「IE9」を選択し、ドキュメント・モードで「IE9 標準」を選択します。

    これでページがリロードされ、正しく表示されます。

7.19 対話モード・レポートの行の長さ制限

会話モード・レポートの各列は、32,767バイトに制限されています。

7.20 表形式フォームのポップアップLOVでは共有静的LOVがサポートされない

ポップアップLOVまたはポップアップ・キーLOVを表形式フォームで使用する場合、開発者はアイテム定義を使用してLOVソースとして定義された問合せを選択するか、または共有/名前付きLOVを選択できます。名前付きLOVを使用する場合は、問合せベースの名前付きLOVのみがサポートされます。静的名LOVは、表形式フォームのポップアップLOVで使用できません。

7.21 開発者ツールバーの「デバッグ」が有効な場合のMicrosoft Internet Explorer 9でのレンダリング問題

Microsoft Internet Explorer 9で実行時開発者ツールバーの「デバッグ」オプションを有効化すると、すべてのユニバーサル・テーマのページが誤ってレンダリングされます。Microsoft Internet Explorer 9では、CSSファイルのインポート文の数が自動的に制限され、そのページに必要なCSSファイルの一部のみがロードされます。非デバッグ・モードでは、インポートするのではなく、個々のCSSモジュールすべてを一緒に連結するCSSファイルをユニバーサル・テーマで使用するため、この問題はありません。ユニバーサル・テーマを使用してMicrosoft Internet Explorer 9のテストを完了するには、エミュレート・ブラウザ・モードが「IE9」に設定されたMicrosoft Internet Explorer 10またはMicrosoft Internet Explorer 11を使用することをお薦めします。

7.22 互換性のないサード・パーティ・プラグイン

オラクル社で開発およびサポートされていない次のサード・パーティ・プラグインは、Oracle Application Expressリリース5.0と互換性がないことが判明しています。新しいバージョンのプラグインが使用可能であるかどうかを確認するか、プラグインをアプリケーションから削除します。

表4 互換性のないサード・パーティ・プラグイン

名前 内部名

ClariFit IR Column Grouping

動的アクション

COM.CLARIFIT.APEXPLUGIN.IR_COLUMN_GROUPING

ClariFit Dialog

動的アクション

COM.CLARIFIT.APEXPLUGIN.APEX_DIALOG

IR Column Groups

動的アクション

COM.AF.PLUGIN.JQ.IR_COLUMN_GROUPS

IR Freeze Header

動的アクション

COM.AF.PLUGIN.JQ.IRFREEZEHEADER

jquery.menu

動的アクション

COM.AF.PLUGIN.JQ.MENU

SkillBuilders Super LOV

アイテムの種類

COM_SKILLBUILDERS_SUPER_LOV


次の問合せをSYSSYSTEMまたはその他の権限を付与されたユーザーとして実行し、プラグインが使用中であるかどうかを確認します。

select workspace, application_id, application_name, plugin_type, display_name, name
  from apex_appl_plugins
 where name = '<replace with internal name>'
 order by workspace, application_id

7.23 互換性のないサード・パーティJavaScriptライブラリ

オラクル社で開発およびサポートされていない次のサード・パーティJavaScriptライブラリは、Oracle Application Expressリリース5.0と互換性がないことが判明しています。ライブラリをアプリケーションから削除します。

表5 互換性のないサード・パーティ・ライブラリ

名前 URL 説明

showandtell.js

https://github.com/hypesystem/showandtell.js

対話モード・レポートのリージョンで互換性を損なう再帰問題が発生することが知られています。


7.24 互換性のないサード・パーティ・ブラウザ拡張機能

オラクル社で開発およびサポートされていない次のサード・パーティ・ブラウザ拡張(アドオン)は、Oracle Application Expressリリース5.0と互換性がないことが判明しています。

表6 互換性のないサード・パーティ・ライブラリ

名前 URL 説明

APEX開発者アドオン(以前のバージョン)

https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=APEX_DEVELOPER_ADDON:ABOUT:0

このアドオンの以前のバージョンは、Application Express開発環境全体で使用されるオラクル社独自のコード・エディタ・コンポーネントで互換性を損なうJavaScriptエラーが発生することが知られていました。最新バージョンのアドオンで、これらの問題が解決されました。これらの問題を回避するために、必ず最新バージョンに更新してください。


7.25 レガシー・カレンダでのイベント・タイトルの表示

レガシー・カレンダには2つのタイプ(列またはカスタム)の表示イベント・タイトルがあります。カスタム・タイプを使用した場合、カスタマイズされた表示テキストは自動的に移行されません。

この問題は、Oracle Bug#20798913で追跡されます。

対処方法:

カスタム列が「表示列」属性にマップできる列になるように、SQL文を変更します。または、「追加情報」属性を使用して、カスタム・ツールチップを追加します。

7.26 Oracle Workspace Manager使用時のインストールの失敗

Oracle Application ExpressをインストールしようとしているOracle DatabaseでOracle Workspace Managerが使用されている場合、索引のインストールが次のエラーで失敗する可能性があります。

ERROR at line 1:
ORA-00604: error occurred at recursive SQL level 1
ORA-06502: PL/SQL: numeric or value error: character string buffer too small
ORA-06512: at "WMSYS.NO_VM_CREATE_PROC", line 147
ORA-06512: at line 26

対処方法:

インストールを試行する前に、データベース・パッチ11061801を適用します。support.oracle.comの「パッチ」タブで「11061801」を検索して、パッチをダウンロードします。

7.27 Forms移行プロジェクト作成の問題

XMLファイルを新しいまたは既存のForms移行プロジェクトにアップロードしようとすると、500 - Internal Errorが表示される場合があります。この問題は、基礎となるデータベースのバグが原因で、大きいXMLファイルの解析に関して発生します。

この問題は、Oracle Bug#12328800で追跡されます。

7.28 サンプル・アプリケーション移行ファイルの実行によるエラーの発生

アプリケーション移行ワークショップを実行すると、「アプリケーションの移行」ページの「タスク」で使用可能なサンプル・アプリケーション移行ファイルがエラーになります。

この問題は、Oracle Bug#12328800で追跡されます。

8 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)を参照してください。

Oracle Supportへのアクセス

サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs)を参照してください。


Oracle Application Expressリリース・ノート, リリース5.0

E64890-02

Copyright © 2003, 2015, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.

このソフトウェアおよび関連ドキュメントの使用と開示は、ライセンス契約の制約条件に従うものとし、知的財産に関する法律により保護されています。ライセンス契約で明示的に許諾されている場合もしくは法律によって認められている場合を除き、形式、手段に関係なく、いかなる部分も使用、複写、複製、翻訳、放送、修正、ライセンス供与、送信、配布、発表、実行、公開または表示することはできません。このソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルは互換性のために法律によって規定されている場合を除き、禁止されています。

ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。

このソフトウェアまたは関連ドキュメントを、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供する場合は、次の通知が適用されます。

U.S. GOVERNMENT END USERS: Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs.No other rights are granted to the U.S. Government.

このソフトウェアもしくはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアもしくはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

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