この章では、Oracle B2Bのパフォーマンスをチューニングする方法について説明します。内容は次のとおりです。
Oracle B2B (Business to Business)は、企業と取引パートナ間におけるセキュアで信頼性の高いビジネス・ドキュメントの交信を可能にするE-Commerceゲートウェイです。Oracle B2Bは、Business-to-Businessのドキュメント標準、セキュリティ、トランスポート、メッセージング・サービス、および取引パートナ管理をサポートしています。Oracle B2BをOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーション内でバインディング・コンポーネントとして使用すると、エンドツーエンドのビジネス・プロセスを実装できます。
Oracle SOA Suiteの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。
次の項では、チューニング中にも考慮する必要がある、基本的なチューニング構成について説明します。
メタデータ・サービス(MDS)インスタンスのキャッシュ・サイズの値を変更すると、パフォーマンスを改善できます。xmx-to-mdsCache
値の比率として5:1をお薦めします。たとえば、xmx
サイズが1024の場合、mdsCache
に200MBを維持します。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、これらの設定を変更できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のOracle B2Bの構成に関する項を参照してください。
b2b.inboundThreadCount
およびb2b.outboundThreadCount
の値を変更すると、Oracle B2Bのメッセージ処理を改善できます。推奨値は、使用しているシステムによって異なります。たとえば、2GBのコンピュータの場合、3から5の間の設定をお薦めします。b2b.inboundThreadSleepTime
およびb2b.outboundThreadSleepTime
プロパティは、メッセージ処理後にスレッドをスリープします。10から1000(ミリ秒)の間の設定をお薦めします。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、これらの設定を変更できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のOracle B2Bの構成に関する項を参照してください。
JMSアウト・キュー・コンポーネントは、B2BでJMSキューからデータを受け取れるようにする要素です。パフォーマンスを最大化するには、複数のJMSOUTQUEUESを有効にすることを検討し、対応するリスニング・チャネルをB2Bに作成してください。