この章では、Oracle B2Bインタフェースを使用して、設計時データが格納されているB2Bリポジトリをインポートおよびエクスポートする方法について説明します。
この章では、次の項目について説明します。
antを使用したデータのインポートおよびエクスポートの詳細は、第20章「B2Bコマンドライン・ツール」
を参照してください。
Oracle B2Bの設計時データは、ZIPファイルにエクスポートして保存できます。このZIPファイルは、その後、B2Bインタフェースでデータを使用できるようにOracle B2Bに再インポートできます。これは、テスト環境から本番環境にデータを移行する際に役立ちます。
データは、Oracle B2Bインタフェースの次の領域からもエクスポートできます。
「パートナ」→「プロファイル」をクリックして、取引パートナのデータをエクスポートします。詳細は、第5.2項 取引パートナ・プロファイルの作成を参照してください。
「パートナ」をクリックしてから、アグリーメントを選択してエクスポートします。詳細は、第6.4項 アグリーメントの削除とエクスポートを参照してください。
「管理」→「デプロイメントの管理」をクリックして、デプロイされたアグリーメントをエクスポートします。詳細は、第9.2.3項 アクティブなアグリーメントのエクスポートを参照してください。
ドキュメント・タイプとしてカスタム、EDI EDIFACT、EDI X12、HL7およびRosettaNetを使用するサンプル・ファイルもインポートできます。ダウンロード場所、およびサンプルで紹介されているシナリオの詳細は、第1.7項 Oracle B2Bのサンプルと解説を参照してください。
図7-1に、設計時データをインポートおよびエクスポートする「インポート/エクスポート」タブを示します。
メタデータのインポート時に、「既存のメタデータの置換」オプションを選択しないと、既存のB2Bに対する更新内容が累積されます。メタデータをインポートする前に既存のデータをすべて削除するには、「管理」リンクの下にある「パージ」タブを使用します。詳細は、第15章 データのパージを参照してください。
注意: エクスポート操作は、中断やアイドル時間なしで完了してください。エクスポート操作中にブラウザを数分以上アイドル状態にすると、ファイルが破損する場合があります。 |
「管理」リンクをクリックします。
「インポート/エクスポート」タブをクリックします。
「参照」をクリックして、メタデータ・リポジトリのZIPファイルを検索します。
エクスポートするメタデータのデフォルト名はMDS_EXPORT
_DD_MM_YEAR
.zip
です。
複数のZIPファイルが含まれているZIPファイルをインポートする場合は、そのZIPファイルを解凍し、中に含まれている各ZIPファイルを個別にインポートする必要があります。各ZIPファイルは、複数のアグリーメントを同時にエクスポートするときに作成されます。
「既存のメタデータの置換」を選択すると、メタデータ・サービス(MDS)リポジトリ内の現行のメタデータが上書きされます。このオプションを選択しないと、新規データのみがMDSリポジトリにコピーされます。
「インポート」をクリックします。
インポート処理は、設計時リポジトリの内容のサイズに応じて時間がかかる場合があります。
注意: アクティブなアグリーメントをエクスポートし、そのリストに複数のアグリーメントが含まれている場合、all.zip を示すエクスポート・ファイルは、多数のzipファイル(a.zip 、b.zip など)で構成されており、それぞれが個別のアグリーメントで構成されています。a.zip やb.zip などの基本となるZIPファイルは個別にインポートする必要があります。all.zip のインポートを試行すると、次のエラーが戻されます。
Import of file all.zip failed. Error -: B2B-52321: No meta data found to import |
注意: エクスポートしたファイルは手動で編集しないでください。 |
「管理」リンクをクリックします。
「インポート/エクスポート」タブをクリックします。
「リポジトリ全体」または「アクティブなアグリーメント」を選択します。
リポジトリ全体には、B2B設計時リポジトリ内のすべてのデータ(すべての状態のアグリーメント、すべての取引パートナ構成など)が含まれています。
アクティブなアグリーメントとは、非アクティブ、リタイア済またはパージ済以外のすべてのデプロイ済アグリーメントです。
(オプション)「検索」オプションを使用して、アグリーメントのリストを絞り込みます。
「アグリーメント」または「ドキュメント・タイプ」を選択します。
アグリーメント名またはドキュメント・タイプ名の一部または全部を入力して、「検索」をクリックします。
「検索」をクリックします。
検索結果から1つ以上のアグリーメントを選択します。
複数のアグリーメントを選択した場合、各アグリーメントはそれぞれ独自のZIPファイルでエクスポートされ、それらのZIPファイルがすべてエクスポートZIPファイルに含まれます。
「エクスポート」をクリックします。
「開く」または「ディスクに保存」を選択します。
システムに用意されているファイル名はMDS_EXPORT_
DD_MM_YYYY
.zip
です。図7-2に示すように、ファイルを開くか保存するかを選択できます。保存する場合は、ファイル名とダウンロード場所を指定できます。
「インポート」をクリックすると、エクスポート・ファイル(つまり、以前にエクスポートしたファイル)の内容がインポートされます。その中には、B2BUserおよびParameterValueオブジェクトが含まれている場合があります。ファイルに資格証明やポリシーに関連するデータが含まれている場合は、そのことを示す警告メッセージが表示されるため、資格証明ストアおよびポリシー・ストアもインポートする必要があります。
リポジトリをエクスポートするときに、ドキュメント・タイプ・アクセスのユーザー権限(第1.4.2項 ドキュメント・タイプへのアクセス制限を参照)を含むユーザー情報はコピーされません。
パスワードのParameterValueオブジェクトは、リポジトリをエクスポートするときにコピーされます。
B2Bのインポート/エクスポート機能は、資格証明ストアおよびポリシー・ストアのインポート/エクスポート機能と異なります。アイデンティティ・ストア、資格証明ストアおよびポリシー・ストアをインポート/エクスポートするには、Oracle WebLogic Serverツールを使用します。
リポジトリをインポートするときに、パスワードはコピーされません。パスワードは、インポート先のB2Bインスタンスで再作成する必要があります。また、設計時リポジトリをエクスポートするとき、パスワードはコピーされません。
インポートおよびエクスポート時に、コールアウト・ライブラリJARファイルはコピーされません。詳細は、表13-1 コールアウトの詳細を参照してください。
設計時リポジトリをエクスポートし、続いてそのリポジトリの内容をOracle B2Bインタフェースで変更した場合、およびエクスポートしたファイル(内容は古い)を後でインポートした場合は、次のように更新されます。
インポート時に「既存のメタデータの置換」を選択していない場合、ファイルをエクスポートした後にOracle B2Bインタフェースで作成した新規データはそのままです。
インポート時に「既存のメタデータの置換」が選択されている場合、既存のメタデータがzipファイルのメタデータに置き換えられます(このオプションは内部的にはパージおよびインポートとして機能します)。
インポートに失敗すると、変更内容がロール・バックされ、設計時リポジトリは変更前の状態に戻ります。インポートに失敗したことを示すメッセージが表示されます。
ファイルにエクスポートされた設計時リポジトリの内容は、現行データのコピーを表します。このファイルは、Oracle B2Bに再インポートしないかぎり、Oracle B2Bユーザー・インタフェースからアクセスして変更することはできません。エクスポートしたファイルを手動で編集しないでください。
複数のアグリーメントをエクスポート対象に選択し、その中にマルチバイト・キャラクタ言語のアグリーメント名が含まれていた場合、エクスポートZIPファイルでは、アグリーメントごとに異なるZIPファイルが含まれますが、マルチバイト・キャラクタのアグリーメント名のZIPファイル名は文字化けします。これは、ZIPファイルをOracle B2Bにインポートして戻すときに影響を与えます。このタイプのファイルを処理するときは、次のいずれかの方法を使用してください。
1つ以上のアグリーメント名がマルチバイト・キャラクタ言語である複数のアグリーメントを含むZIPファイルをインポートするには、UTF-8ベースのunzipツール(WinZipバージョン11.2など)を使用して、エクスポート・ファイルを圧縮解除します。その後、個別のZIPファイルをB2Bにインポートします。
または、マルチバイト・キャラクタ言語を使用するアグリーメント名を一度に1つずつ(ZIPファイルごとに1つ)エクスポートします。その後、個別のZIPファイルを通常の方法でインポートします。