Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer Plusユーザーズ・ガイド 11gリリース1 (11.1.1) E51907-01 |
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この章では、他のDiscovererユーザーとワークブックを共有する方法を説明します。項目は次のとおりです。
Discovererワークブックの作成後は、通常、他のDiscovererユーザーによる作成したワークブックへのアクセスが可能になります。たとえば、売上を分析するためのワークブックを作成した後、このワークブックをDiscovererユーザーのグループに公開できます。
作成したワークブックを共有することによって、他のDiscovererユーザーが、このワークブックにアクセスできます。次の例のユーザーAは、ワークブックをユーザーB、ユーザーCおよびユーザーDと共有しています。この3人のユーザーは、Discoverer Plus RelationalまたはDiscoverer Viewerで、このワークブックにアクセスできます。
注意: Discovererでワークブックを共有する場合は、ワークブックのデータ自体ではなく、ワークブックの定義を共有します。この定義は、データベース・アクセス権限またはVirtual Private Database(VPD)ポリシーによって異なる場合があります。セキュリティの詳細は、「ワークブックの共有とセキュリティ」を参照してください。データベース・アクセス権限またはVPDポリシーに関係なく、すべてのユーザーがアクセスできる一連のワークシート結果を提供する場合は、スケジュール済ワークブックを作成し、そのスケジュール済ワークブックを共有します。スケジュール済ワークブックの詳細は、「スケジュール済ワークブックの使用」を参照してください。
スケジュール済ワークブックを共有する場合は、他のDiscovererユーザーに、そのスケジュール済ワークブックによって生成されたスケジュール済ワークブックの結果セットのすべてに対するアクセス権を付与します。たとえば、週1回処理されるワークブックを共有する場合、他のDiscovererユーザーには、すべての週次レポート(つまり、すでに生成されたレポートや今後生成されるレポート)に対するアクセス権があります。
次の例のユーザーAは、スケジュール済ワークブックをユーザーB、ユーザーCおよびユーザーDと共有しています。3人のユーザーは、Discoverer Plus RelationalまたはDiscoverer Viewerで、このスケジュール済ワークブックの結果セットにアクセスできます。
Discovererワークブックを共有する場合は、他のDiscovererユーザーに、そのワークブックへの読取り専用アクセス権を付与します。読取り専用アクセス権を付与されたDiscoverer Plus RelationalユーザーおよびDiscoverer Viewerユーザーは、次の処理を実行できます。
共有するワークブックの表示。
共有するワークブックの分析。
共有するワークブックの印刷。
共有するワークブックのプライベート・コピーを各自で保存。ワークブックを変更できるのは、元のワークブックの所有者のみです。
注意:
Discoverer Plus Relationalで作成したワークブックは、Discoverer Viewerで開くことができます。ただし、Discoverer Plus Relationalの起動で使用したのと同じユーザー名、パスワードおよびデータベースを使用してDiscoverer Viewerを起動した場合、またはワークブックがデータベースIDに対して共有されている場合に限定されます。
Discovererでは、ワークブックのセキュリティを管理するために、データベースのユーザー名とロール(およびApplicationsのユーザーIDと職責)が使用されます。ワークブックを共有できるのは、次のユーザーです。
すべてのDiscovererユーザー(PUBLICデータベース・ユーザーとワークブックを共有する)
個々のDiscovererユーザー(指定したデータベース・ユーザーまたはロールとワークブックを共有する)
注意: 多くのDiscovererユーザーは同じデータベース・ユーザー名を使用し、パブリック接続を介してDiscovererに接続できます(詳細は、「パブリック接続の概要」を参照)。
共有できるのは、所有しているワークブック(つまり、接続に使用するデータベース・ユーザー名で作成されたワークブック)のみです。
Discovererによるデータへのアクセス制御方法は、次のように、通常のワークブックを共有するか、またはスケジュール済ワークブックを共有するかによって異なります。
Discovererでワークブックを共有する場合、共有するのは、そのワークブックのデータ自体ではなく、そのワークブックの定義です。ユーザーがアクセスできるワークブック・データは、そのユーザーのデータベース・アクセス権限によって異なります。アクセスできるのは、Discovererユーザーにデータベース・アクセス権限があるデータのみです。たとえば、1つのワークブックをDiscovererユーザーのグループで共有する場合、各ユーザーが表示できるのは、データベース・アクセス権を持つデータが含まれたワークシートのみです。つまり、データベースへのアクセスはデータベース管理者(DBA)によって制御されます。
Discovererでスケジュール済ワークブックを共有する場合は、ワークブックの定義およびそのスケジュール済ワークブックで生成されたすべてのスケジュール済ワークブックの結果セットのワークブック・データを共有します。たとえば、1つのワークブックをDiscovererユーザーのグループで共有する場合、各ユーザーは、付与されているデータベースのアクセス権に関係なく、すべてのデータを表示できます。
つまり、これによって、Discovererデータを公開するための強力な方法が提供されます。したがって、スケジュール済ワークブックのデータを共有しているのは、そのデータへのアクセスが許可されているDiscovererユーザーのみであることを確認する必要があります。スケジュール済ワークブックの共有方法の詳細は、「ワークブックの共有とセキュリティ」を参照してください。
Discovererワークブックは次の2つの方法で共有できます。
1回の操作で、1名のワークブックを複数のデータベース・ユーザー(またはロール)と共有できます。このオプションは、少数のワークブックを多数のDiscovererユーザーと共有する場合に使用します(詳細は、「現在開いているワークブックを他のDiscovererユーザーと共有する方法」を参照)。
1回の操作で、複数のワークブックを1名のデータベース・ユーザー(またはロール)と共有できます。このオプションは、多数のワークブックを少数のDiscovererユーザーと共有する場合に使用します(詳細は、「複数のワークブックを1名のDiscovererユーザーと共有する方法」を参照)。
現在開いているワークブックを他のDiscovererユーザーと共有することによって、他のユーザーは、Discoverer Plus RelationalまたはDiscoverer Viewerを使用して、ワークブックにアクセスできます。たとえば、作成した売上のワークブックに他のDiscovererユーザーがアクセスできるようにします。
現在開いているワークブックを他のDiscovererユーザーと共有するには:
共有するワークブックを開きます(詳細は、「ワークブックを開く方法」を参照)。
「ファイル」→「共有」を選択して「ワークブックの共有」ダイアログ: 「ワークブック→ユーザー」タブを表示します。
このワークブックは、「ワークブック」のドロップダウン・リストでデフォルトで選択されています。
デフォルトでは、「選択可能」リストに、有効なすべてのデータベース・ユーザー(またはロール)が表示されます。「検索」フィールドは、特定のデータベース・ユーザー(またはロール)の検索に使用します。
ヒント: 「選択可能」リストでは、データベース・ユーザーは人型アイコンで表されます。データベース・ロールはマスク型アイコンで表されます。
選択したワークブックをデータベース・ユーザー(またはロール)と共有するには、データベース・ユーザーを「選択可能」リストから「共有」リストに移動します。
ヒント: 複数のデータベース・ユーザー(またはロール)を選択するには、{Ctrl}キーを押しながら別のデータベース・ユーザー(またはロール)をクリックします。
「OK」をクリックすると、選択したDiscovererユーザーとワークブックを共有できるようになり、「ワークブックの共有」ダイアログが閉じます。
選択したデータベース・ユーザー(またはロール)で接続しているDiscovererユーザーは、次回、Discovererに接続したときにワークブックにアクセスできます。
注意:
現在開いていないワークブックを共有するには:
「ファイル」→「ワークブックの管理」を選択し、「ワークブックの管理」ダイアログを表示します。
「ワークブック」のリストから、共有するワークブックを選択します。
「共有」を選択して「ワークブックの共有」ダイアログ: 「ワークブック→ユーザー」タブを表示します。
注意: 「共有」ボタンは、所有しているワークブックに対してのみ有効です(詳細は、「ワークブックの共有とセキュリティ」を参照)。
別のユーザーがDiscovererを使用してワークブックにアクセスできるようにする場合は、複数のワークブックを1名のDiscovererユーザーと共有します。たとえば、作成した複数の売上のワークブックに1名のDiscovererユーザーがアクセスできるようにします。
複数のワークブックを1名のDiscovererユーザーと共有するには:
「ツール」→「ワークブックの管理」を選択し、「ワークブックの管理」ダイアログを表示します。
リストからワークブックを選択して「共有」をクリックし、「ワークブックの共有」ダイアログ: 「ワークブック→ユーザー」タブを表示します。
「ワークブックの共有」ダイアログ: 「ユーザー→ワークブック」タブを表示します。
ヒント: 「ユーザー」リストでは、データベース・ユーザーは人型アイコンで表されます。データベース・ロールはマスク型アイコンで表されます。
「ユーザーの選択」をクリックして、「ユーザーの選択」ダイアログを表示します。
「ユーザーの選択」ダイアログを使用して、ワークブックを共有するデータベース・ユーザー(またはロール)を検索および選択します。
「共有」リストには、現在選択しているユーザー(またはロール)と共有するワークブック(存在する場合)が表示されます。
選択したデータベース・ユーザー(またはロール)と追加のワークブックを共有するには、「選択可能」リストから「共有」リストにワークブックを移動します。
ヒント: [Ctrl]キーを押しながら別のアイテムをクリックすると、複数のワークブックを選択できます。
「OK」をクリックすると、選択したワークブックがデータベース・ユーザーまたはロールと共有できるようになり、「ワークブックの共有」ダイアログが閉じます。
選択したデータベース・ユーザー(またはロール)で接続しているDiscovererユーザーは、次回、Discovererに接続したときにワークブックにアクセスできます。