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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA Suite、WebCenter PortalおよびADFアップグレード・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
B55926-09
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8 Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFアプリケーションのアップグレードの概要

この章では、Oracle SOA Suite、WebCenterおよびJava EEアプリケーションをOracle Fusion Middleware 11gへ移行し再デプロイするための推奨プロセスについて説明します。

Oracle Fusion Middleware環境をインストールしてアップグレードした後は、Oracle Application Server 10g リリース2 (10.1.2)および10g リリース3 (10.1.3)のアプリケーションをアップグレードして、新規のOracle Fusion Middlewareトポロジに再デプロイできます。

この章の内容は次のとおりです。

8.1 タスク1: サンプル・アプリケーションでのアップグレード手順の確認

カスタムOracle SOA Suite、Oracle WebCenterまたはOracle ADFアプリケーションのアップグレードを開始する前に、典型的なサンプル・アプリケーションのアップグレードで、ひととおりの手順を確認することを検討してください。

  • 大規模なアップグレードを実行する前にサンプルOracle ADFアプリケーションのアップグレードを試す場合は、Oracle Technology Network (OTN)から情報を入手できます。ここでは、ADF Facesコンポーネントを使用するADF 10.1.3 JSFアプリケーションであるSRDemoサンプル・アプリケーションをOracle JDeveloper 11gへ移行する方法の詳細が説明されています。

    詳細は、 Oracle Technology Network (OTN)で提供されている10.1.3 SRDemoサンプルの11gへの移行に関する説明を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/products/jdev/tips/muench/1013srdemo/index.html
    
  • サンプルOracle SOA Suite 10gアプリケーションのアップグレードのステップ全体を確認する場合は、付録A「例: SOA Order Bookingのアップグレードと再デプロイ」を参照してください。

8.2 タスク2: アプリケーションがOracle Application Server 10g上で正常に稼働していることの確認

Oracle Application Server 10gアプリケーションをOracle Fusion Middleware 11gに再デプロイする前に、アプリケーションがOracle Application Server 10g上に正常にデプロイされていて、アプリケーションの全コンポーネントが現在稼働していることを確認する必要があります。

特に、アプリケーションが依存している外部参照が現在稼働していて、使用できる状態であることを確認する必要があります。たとえば、外部Webサービスに依存するアプリケーションがある場合、11gのアップグレードと再デプロイの処理を開始するときに、それらのWebサービスは稼働中である必要があります。

このステップは次の2つの理由から必要になります。

  • Oracle Fusion Middleware 11gのアップグレードおよび再デプロイの失敗の原因となる10g環境の問題がアプリケーションに含まれていないことの確認。

  • アプリケーションのソース・コードの外部参照を再定義するために必要な作業量の削減。

    たとえば、Oracle Enterprise Service Busプロジェクトで外部BPELプロセスを呼び出す場合、10g リリース3 (10.1.3)のBPELプロセスが稼働していて、Oracle Enterprise Service Busアプリケーションをアップグレードする際に使用できる状態であることが重要です。

    そうでない場合、外部参照が新しい11g BPELプロセスを指すようにアップグレード前にOracle Enterprise Service Busプロジェクトを変更する必要があります。外部参照が使用できない場合、Oracle JDeveloper 11gへのアップグレードは失敗します。

    Oracle JDeveloper 11gの開発機能によって、Oracle JDeveloper 11gにアップグレードした後にこのタスクを実行すると、外部参照の再定義プロセスがより容易になり、一部が自動化されます。

特定のデモ・アプリケーション(SOA Order Bookingデモ・アプリケーション)の外部パートナを識別および確認する方法の例は、A.2.3項「タスク1c: すべての外部パートナが使用可能であることの確認」を参照してください。

8.3 タスク3: アップグレードするアプリケーションのタイプに固有の考慮事項の確認

各10gアプリケーションのアップグレード・プロセスを開始する前に、Oracle Application Server 10g上でアプリケーションを開発およびデプロイする際に使用したテクノロジとOracle SOA SuiteおよびWebCenterの機能のリストを作成します。

次に、このマニュアルの他の章に記載されている、アプリケーションに関連する情報を確認します。他の章には、Oracle SOA SuiteおよびWebCenterの特定の機能をOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする際に必要な情報が記載されています。

各章は、アプリケーションを開発およびデプロイする際に使用したコンポーネントおよび各種テクノロジ別にまとめられています。したがって、特定のタイプのアプリケーションに該当する章および項を参照できます。

8.4 タスク4: 10g環境から11g環境へのアップグレードが完了していることの確認

アプリケーションを11gにアップグレードする前に、Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFの各環境についてアップグレード・タスクを実行する必要があります。詳細は、第III部「Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADF環境のアップグレード」を参照してください。

特に、環境のアップグレードの一部として次の作業を完了していることが必要です。

  • 新しいOracle Fusion Middleware 11g環境が稼働していることの確認。

  • OC4J構成設定のOracle Fusion Middleware 11gへの適用。これには、Oracle Fusion Middleware 11gに再デプロイするアプリケーションに必要なデータ・ソースやシステム・プロパティなどの構成設定が含まれます。


注意:

Oracle B2B関連のBPELプロジェクト・ノートをアップグレードする前に、第12.3.3項「B2B関連のOracle BPELプロセスのアップグレード時の考慮事項」を参照してください。

8.5 タスク5: Oracle JDeveloper 11gのインストールと起動

Oracle JDeveloper 11gのダウンロード、インストールおよび起動についての手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperインストレーション・ガイド』を参照してください。

Oracle JDeveloper 11gを起動後、開発するアプリケーションに対するOracle JDeveloperの拡張子が適切であることを確認します。詳細は、次の項を参照してください。


注意:

アプリケーション設定をJDeveloper 10.1.3.xから移行する場合は、Oracle JDeveloper 11gを初めて起動する前に、Oracle JDeveloper 10.1.3.xからWebCenterアプリケーションを終了して削除し、WebCenter Oracle JDeveloper 11gの拡張機能をインストールします。

アプリケーションをOracle JDeveloperから削除するには、アプリケーション・ナビゲータでアプリケーション名を右クリックし、ショートカット・メニューから「削除」を選択します。アプリケーションを削除すると、アプリケーションはOracle JDeveloperのみから削除され、ディスクからは削除されません。


8.6 タスク6: Oracle JDeveloperでアプリケーションを開いてアップグレード

Oracle Application Server 10gのOracle SOA Suite、WebCenterおよびADFのアプリケーションにはそれぞれ、Oracle JDeveloper 10gワークスペース・ファイル(.jws)があります。以前のバージョンのOracle JDeveloperのワークスペースを開くと、移行ウィザードによってアプリケーションが自動的にOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードされます。

この方法では、より少ない時間と労力で、Oracle Fusion Middleware 11gでサポートされている新しいバージョンのJavaテクノロジに移行することができます。

次の手順に従って、Oracle JDeveloper 10gワークスペースをOracle JDeveloper 11gで開きます。

  1. Oracle JDeveloper 10g リリース3 (10.1.3.1.0)で管理できるプロジェクトのコピーを、ディスク上の別のフォルダまたはディレクトリに保存します。

    Oracle JDeveloperでは、すべてのプロジェクト・ディレクトリについて、Oracle JDeveloper 11gにインポートしアップグレードする際、バックアップを取ります。それでも、最善の開発方法として、アップグレード処理の開始前に作業のバックアップを取ることをお薦めします。

    Oracle JDeveloperでは、プロジェクト・ディレクトリのみバックアップが取られ、ワークスペース・ファイル(.jws)はバックアップが取られません。また、ワークスペースをOracle JDeveloper 11gで開いてアップグレードした後は、アップグレードしたワークスペースのコピーを以前のバージョンのOracle JDeveloperで開くことはできなくなります。

    したがって、元のアプリケーションまたはプロジェクトをリストアする必要がある場合は、アプリケーション・ディレクトリ構造全体のアップグレード前の独自のバックアップからアプリケーションをリストアすることをお薦めします。

  2. 「ファイル」メニューから「開く」を選択し、Oracle JDeveloper 10gの.jwsファイルを選択します。

    ワークスペース・ファイルを選択するときは、常に使用可能なディレクトリ・ロケーションでアプリケーション・ソース・コードを使用できるようにします。たとえば、ネットワーク・ドライブ・パス(\\110.34.40.43\share\Samples\mysample.jwsなど)に格納されているプロジェクトはアップグレードしないでください。

    移行ウィザードのステップ1の「ようこそ」ページが表示されます。

  3. 画面の指示に従い、プロジェクト・ファイルおよび選択したJavaテクノロジをOracle JDeveloperリリース11gおよびOracle Fusion Middleware 11gに移行します。

  4. Oracle JDeveloperのホーム・ディレクトリ内の次のディレクトリにあるアプリケーション移行ログ・ファイルを確認します。

    UNIXシステムの場合

    JDEV_HOME/JDeveloper/upgrade/logs/
    

    Windowsシステムの場合

    JDEV_HOME\JDeveloper\upgrade\logs\
    

注意:

個別のOracle JDeveloper 10gプロジェクト(.jpr)ファイルをアップグレードすることもできます。ただし、.jprファイルをアップグレードする際には次の手順に従うことをお薦めします。
  1. Oracle JDeveloper 11gを起動します。

  2. Oracle JDeveloper 11gで新しいアプリケーションを作成します。

  3. .jprファイルが新しく作成したアプリケーション内のプロジェクトになるように、ファイルをアプリケーション内から開きます。


8.7 タスク7: 使用しているアプリケーションのコンポーネントに関するアップグレード情報の検索

この章では、Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFアプリケーションをアップグレードして、Oracle Fusion Middleware 11gに再デプロイするための手順の概要を説明します。

ここで説明する一般的なタスクの他にも、実行する必要のあるアップグレード・タスクや重要な考慮事項があります。

Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFの各アプリケーションに関係する特別な考慮事項について、このマニュアルの他の章を参照して確認してください。

各章は、アプリケーションを開発およびデプロイする際に使用したコンポーネントおよび各種テクノロジ別にまとめられています。したがって、特定のタイプのアプリケーションに該当する章および項を参照できます。

8.8 タスク8: アプリケーションの確認および再コンパイル

Oracle JDeveloper 11gでアプリケーションを開いた後、次のタスクを実行する必要があります。

  1. Oracle JDeveloper 11g「ファイル」メニューから「すべて保存」を選択し、すべてのプロジェクトを選択したワークスペースに保存します。

  2. 「ビルド」メニューから「すべてメイク」を選択し、ワークスペース内のすべてのプロジェクトを再コンパイルするか、一度に1つのプロジェクトを右クリックしてproject_nameのメイク」を選択します。

  3. Oracle JDeveloperのウィンドウ下部に表示されるコンパイラ・メッセージのウィンドウの出力を確認します。

  4. 各コンパイラ・エラーのエラー・アイコンをダブルクリックして、問題のコードを調査します。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware 11gドキュメント・ライブラリにある適切な開発者向けドキュメントを参照してください。Oracle Fusion Middleware 11gドキュメント・ライブラリは、次の場所にあるOracle Technology Network (OTN)から入手できます。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/
    

8.9 タスク9: アプリケーションのデプロイ

入手可能なリソースを確認し、アプリケーションの各プロジェクトを正常に再コンパイルした後は、このアプリケーションをOracle Fusion Middleware 11gにデプロイできます。

アプリケーションのデプロイの詳細は、次のリソースを参照してください。

  • Java EEアプリケーションのOracle WebLogic Serverへのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

  • Oracle ADFアプリケーションのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のFusion Webアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware環境でのアプリケーションのデプロイに関する一般情報は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のデプロイメント・プロセスの理解に関する項を参照してください。