ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7.0)
B62263-04
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

2 Oracle Data Integratorのインストール

この章では、Oracle Data Integratorのインストールと構成の方法について説明します。また、インストール後の構成パラメータについても説明します。

次のトピックについて説明します。

2.1 システムおよびネットワーク環境の確認

システム環境がインストールの最小要件を満たしていることを確認するには、Oracle Technology Network (OTN)で入手できる次のドキュメントを参照してください。

2.2 データベースのインストールとODIデータベース・スキーマの作成

この項では、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の使用方法についての簡単な概要を示します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

次のトピックについて説明します。

2.2.1 データベースのインストールと構成

Oracle Data Integratorは、データベース・スキーマに保存されているリポジトリに情報を格納します。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)により、データベース内にスキーマとリポジトリを作成できます。RCUは、Oracle、Microsoft SQL ServerおよびIBM DB2の各データベースをサポートし、単一スキーマへのマスター・リポジトリと作業リポジトリのインストールに対応しています。

RCUを使用しないで、ODI Studioを使用して手動でリポジトリを作成することもできます。付録E「Oracle Data Integrator Studioを使用したリポジトリの作成」を参照してください。


注意:

ODIコンポーネントとリポジトリ間では頻繁に通信が行われるため、リポジトリとその他のODIコンポーネントを、リモート・サイトではなく同じLAN上に配置することをお薦めします。


2.2.2 データベース・スキーマを作成するためのRCUの使用方法

RCUを使用してスキーマを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 最新バージョンのRCUを入手する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のRCUの入手に関する項を参照してください。

  2. RCUを起動する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のRCUの起動に関する項を参照してください。

  3. 『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のRepository Creation Utilityの画面に関する項の説明に従って、各画面で必要な情報を入力します。

  4. 「コンポーネントの選択」画面で、インストールするスキーマのコンポーネントを選択します。図2-1に示すように、Oracle Data Integratorの場合は、「Oracle Data Integrator」を展開して「マスターおよび作業リポジトリ」を選択します。「コンポーネントの選択」画面の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

    図2-1 リポジトリ作成ユーティリティの「コンポーネントの選択」画面

    図2-1の説明が続きます
    「図2-1 リポジトリ作成ユーティリティの「コンポーネントの選択」画面」の説明

  5. 「カスタム変数」画面で、図2-2に示す情報を表2-1の説明に従って入力します。

    表2-1 RCUの「カスタム変数」画面の値

    コンポーネント変数 説明

    マスター・リポジトリID

    新しいマスター・リポジトリの固有ID。マスター・リポジトリIDの値は、0から899までにする必要があります。デフォルト値は001。

    スーパーバイザ・パスワード

    スーパーバイザ・ユーザーのパスワード。次の行にこのパスワードを確認入力する必要があります。

    作業リポジトリ・タイプ

    作業リポジトリの使用方法を指定します。

    • 開発リポジトリを作成するには、開発 (D)を使用します。このリポジトリ・タイプにより、データ・モデルやプロジェクト(インタフェース、プロシージャなどを含む)などの設計時のオブジェクトを管理できます。開発リポジトリには、ランタイム・オブジェクト(シナリオとセッション)も含まれます。このリポジトリ・タイプは開発環境に適しています。

      Dはデフォルトの作業リポジトリのタイプです。

    • 実行リポジトリを作成するには「実行(E)」を使用します。このタイプのリポジトリに含まれるのは、ランタイム・オブジェクト(シナリオ、スケジュール、セッションなど)のみです。オペレータ・ナビゲータで、データ統合ジョブを起動および監視できます。これにより、「オペレータ・ナビゲータ」で、データ統合ジョブを起動および監視できます。このタイプのリポジトリには設計時のオブジェクトを含めることができず、これを「デザイナ・ナビゲータ」で使用することはできません。実行リポジトリは本番環境に適しています。

    作業リポジトリID

    新しい作業リポジトリの固有ID。デフォルト値は001。

    作業リポジトリ名

    作業リポジトリの一意名。デフォルトはWORKREPです。

    作業リポジトリ・パスワード

    作業リポジトリのパスワードを入力します。



    注意:

    このバージョンのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)では、リポジトリIDおよびリポジトリ・タイプのユーザー入力値は限定されています。

    マスター・リポジトリID値は0から899まで、作業リポジトリID値は0から899までにする必要があります。リポジトリ・タイプ値は、D(開発)またはE(実行)のいずれかにする必要があります。

    このいずれかの入力値が正しくない場合、RCUは、リポジトリ作成処理中に次のエラーを表示して異常終了します。

    RCU-6135: Error while trying to execute Java action
    

    このエラーが表示された場合は、ODIのRCUの「カスタム変数」画面に戻り、正しい値を入力してください。


    図2-2 ODIのRCUの「カスタム変数」画面

    図2-2の説明が続きます
    「図2-2 ODIのRCUの「カスタム変数」画面」の説明

  6. 「次へ」をクリックして、残りの画面の設定を続行します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のRepository Creation Utilityの画面に関する項を参照してください。

2.3 アプリケーション・サーバーのインストールとMiddlewareホームの作成

Oracle Data Integrator Java EEコンポーネントを使用するには、システムにアプリケーション・サーバー(Oracle WebLogic ServerまたはIBM WebSphereのどちらか)とMiddlewareホーム・ディレクトリが必要です。Oracle Data Integratorをインストールするためにドメイン(Oracle WebLogic Severの場合)またはセル(IBM WebSphereの場合)を構成する必要はないことに注意してください。必要なのは、アプリケーション・サーバーをインストールすることとMiddlewareホーム・ディレクトリを作成することのみです。

Oracle WebLogic Serverをインストールすると、自動的にMiddlewareホームが作成されます。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のMiddlewareおよびWebLogicのホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。Oracle WebLogic Serverをインストールする場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の次に示す各項を参照してください。

IBM WebSphereをインストールする場合は、Middlewareホーム・ディレクトリ構造を手動で作成する必要があります。Middlewareホームには、IBM WebSphereインストールの場所への依存関係はありません。IBM WebSphereをインストールする場合、詳細はOracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphereでのOracle Fusion Middlewareのインストールおよび構成に関する項を参照してください。

2.4 Oracle Data Integratorのインストール

この項では、Oracle Data Integratorのインストールに関する情報と手順について説明します。


注意:

UNIXシステムに最初にインストールする場合には、rootユーザーとしてORACLE_HOME/oracleRoot.shスクリプトを実行して、必要なインストール・ディレクトリをすべて作成するよう求められる場合があります。


2.4.1 インストーラの入手

具体的なニーズに応じて、Oracle Fusion Middlewareソフトウェアを入手できる場所は複数あります。詳細は、「Oracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADME」ページにある、特定のリリースのREADMEファイルを参照してください。

いずれかのダウンロード場所を選択して、Oracle Data Integratorをダウンロードします。これは、.zipアーカイブ・ファイルとして使用システムに保存されます。

アーカイブ・ファイルをダウンロードした後、インストールを実行するマシンの選択したディレクトリにアーカイブ・ファイルを解凍します。

2.4.2 インストーラの起動

インストーラを実行するには、アーカイブ・ファイルを解凍したディレクトリに移動し、Disk1ディレクトリに切り替えます。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

cd unpacked_archive_directory/Disk1
./runInstaller -jreLoc JRE_LOCATION

Windowsオペレーティング・システムの場合:

cd unpacked_archive_directory\Disk1
setup.exe -jreLoc JRE_LOCATION

インストーラに必要なシステムのJava Runtime Environment (JRE)の場所を、-jreLocパラメータを使用してフルパスで指定する必要があります。Oracle WebLogic Serverをインストールした場合(第2.3項「アプリケーション・サーバーのインストールとMiddlewareホームの作成」)、JREはシステムのMiddlewareホーム内のjdk160_versionディレクトリにインストールされています。この場所をJRE_LOCATIONとして使用してインストーラを実行できます。

IBM WebSphereをアプリケーション・サーバーとして使用している場合、システムにインストール済の動作保証されているJREのフルパスを指定する必要があります。動作保証されているJREのバージョンは、Oracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポートされているプラットフォームのドキュメントのOracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成に関するページを参照してください。

インストール中に作成されるログ・ファイルの詳細は、第H.2項「インストール・ログ・ファイルと構成ログ・ファイル」を参照してください。

2.4.3 インストール手順の実行

表2-2の手順に従い、Oracle Data Integratorをインストールおよび構成します。

インストール画面に関する詳細なヘルプが必要な場合は、付録A「Oracle Data Integratorのインストール画面」を参照するか、「ヘルプ」をクリックしてオンライン・ヘルプにアクセスしてください。

表2-2 Oracle Data Integratorのインストール・フロー

画面 この画面が表示されるタイミング 説明

ようこそ


常時

この画面には最新の製品リリース・ノートへのリンクが示されます。インストールを開始する前に、この情報を確認してください。

ソフトウェア更新のインストール


常時

ソフトウェア更新の取得に使用する方法を選択するか、更新しない場合は「ソフトウェア更新のスキップ」を選択します。

更新が見つかった場合、インストーラではその更新がこの時点で自動的に適用されます。一部の更新は、インストーラの自動再起動を要求します。再起動した場合、次回の手順では「ソフトウェア更新のインストール」画面は表示されません。

インストール・タイプの選択


常時

実行するインストール・タイプを選択します。

インストール・タイプの詳細は、第1.2項「ODIのインストール・タイプ」を参照してください。

前提条件のチェック


常時

インストーラでは、オペレーティング・システムの動作保証、推奨されるオペレーティング・システム・パッケージおよび物理メモリーなどのシステム前提条件がチェックされます。問題がある場合は簡単なエラー・メッセージが表示されるため、インストールを続行する前に問題を修正することができます。

インストール場所の指定


常時

この画面では、Oracleホームの場所(このガイドではこれ以降ODI_HOMEと呼びます)の絶対パスを指定できます。

注意: 指定するOracleホーム・ディレクトリは、空のディレクトリか、既存のOracle Data Integratorホームの場所である必要があります。

「インストール・タイプの選択」画面で「Java EEインストール」を選択した場合、Middlewareホームの場所も入力するように要求されます。

アプリケーション・サーバー


「インストール・タイプの選択」画面で「Java EEインストール」が選択されている場合のみ。

Java EEコンポーネントで使用するアプリケーション・サーバーを選択します。

リポジトリ構成


常時

この画面では、Oracle Data Integrator Studioおよびスタンドアロン・エージェントを、既存のマスター・リポジトリと作業リポジトリの組合せを使用して構成するかどうかを選択できます。

注意: 「リポジトリ構成をスキップ」を選択した場合は、第3.1項「ODI Studio、リポジトリおよびスタンドアロン・エージェントの手動構成手順」の説明に従って、手動でOracle Data Integrator Studioおよびスタンドアロン・エージェントを構成する必要があります。

マスター・リポジトリ


「リポジトリ構成」画面で「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」が選択されている場合のみ。

この画面では、マスター・リポジトリをホストするデータベースへの接続文字列と、データベースのユーザー名とパスワードを指定できます。

スーパーバイザ・ユーザーの詳細


「リポジトリ構成」画面で「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」が選択されている場合のみ。

この画面では、ODI SUPERVISORユーザーのパスワードを指定できます。このパスワードは、RCUを実行してスキーマを作成したときに「カスタム変数」画面で指定したパスワードと同じです。第2.2.2項「データベース・スキーマを作成するためのRCUの使用方法」を参照してください。

作業リポジトリの詳細の指定


「リポジトリ構成」画面で「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」が選択されている場合のみ。

この画面では、リストから既存の作業リポジトリを選択できます。

エージェントの詳細の指定


「インストール・タイプの選択」画面で「スタンドアロン・エージェント」が選択され、「リポジトリ構成」画面で「既存のマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを使用して構成」が選択されている場合のみ。

エージェント名とエージェント・ポート番号を入力します。名前はトポロジで宣言済みの別のエージェントと同じ名前にすることはできません。

注意: エージェント名は5から30文字の長さで、英文字で始める必要があり、英数字とアンダーバー(_)のみ使用できます。

インストール・サマリー


常時

この画面では、選択したインストール・オプションを検証できます。

「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

インストールの進行状況


常時

この画面では、インストールの進行状況を参照できます。

構成の進行状況


「インストール・タイプの選択」画面で「Developerインストール」または「スタンドアロン・エージェント」が選択されている場合のみ。

この画面では、選択したインストール後の構成タスクの進行状況を参照できます。

インストール完了


常時

「保存」をクリックして構成情報をファイルに保存します。この情報には、後でアクセスするときに必要となるポート番号、インストール・ディレクトリ、ディスク領域使用量、URLおよびコンポーネント名が含まれます。

構成情報を保存後、「終了」をクリックして画面を終了します。


2.4.4 Java EEインストールのためのWebLogic Serverドメインの構成

「インストール・タイプの選択」画面で「Java EEインストール」を選択した場合、コンポーネントを使用するには、次のいずれかを実行する必要があります。

  • アプリケーション・サーバーとしてWebLogic Serverを使用する場合、第3.2.1項「WebLogicドメインまたはWebSphereセルの構成」を参照して、WebLogic Serverドメインを構成します。

  • アプリケーション・サーバーとしてIBM WebSphereを使用する場合、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドの新しいIBM WebSphereセルでのOracle Fusion Middlewareコンポーネントの構成に関する項を参照して、WebSphereセルを構成します。

2.5 ODIのインストールの検証

インストールの完了後、次のタスクを正常に実行することでインストールを検証できます。

2.5.1 インストール・ログ・ファイルの確認

インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、何も問題が発生していないことを確認します。ログ・ファイルとその場所の詳細は、第H.2項「インストール・ログ・ファイルと構成ログ・ファイル」を参照してください。

2.5.2 ディレクトリ構造のチェック

ODIインストールの内容は、インストール中に選択したオプションによって異なります。主なディレクトリの一覧は第1.4.1項「11gインストール・ディレクトリの内容」に示されています。すべてのコンポーネントが正常にインストールされているか、ディレクトリを確認します。