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Oracle® Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55919-08
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9 システム構成属性の管理

この章では、Oracle Internet Directory LDAPサーバーを制御する構成属性について説明し、それらの属性をOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、WebLogic Scripting Tool (wlst)、LDAPツールおよびOracle Directory Services Manager (ODSM)を使用して管理する方法について説明します。

Oracle Internet Directoryレプリケーション・サーバーを制御する属性の詳細は、第42章「レプリケーション構成属性の管理」を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

9.1 システム構成属性の管理の概要

この概要の項目は次のとおりです。

9.1.1 構成属性とは

大部分のOracle Internet Directory構成情報は、ディレクトリ自体に格納されます。情報は、特定の構成エントリの属性として格納されます。システム構成属性を設定するには、スーパーユーザー権限を持っている必要があります。

一部の構成属性は、Oracle Internet Directoryサーバーの個々のインスタンスに固有の属性です。インスタンス固有の属性は、Oracle Internet Directoryインスタンス・エントリの特定のサブエントリである、インスタンス固有の構成エントリにあります。図8-1「2つのインスタンス固有の構成エントリを示すDIT」は、これらのエントリのDIT内の位置を示しています。

一部の構成属性は、同じデータベースに接続される、WebLogicサーバー・ドメイン内のすべてのOracle Internet Directoryサーバー・インスタンスによって共有されます。共有属性はDSA構成エントリにあります。レプリケーション固有の属性は、レプリカ・サブエントリ、レプリケーション構成エントリおよびレプリケーション承諾エントリにあります。

一部の属性はDSEルートにあります。これらの属性のほとんどは構成できません。


注意:

Oracle Internet Directory構成属性(インスタンス固有属性または共有属性のいずれか)は、レプリケートされません。たとえば、OrclComputedAttributeからの計算属性定義は、DSA構成エントリに格納されます。レプリケートはされません。デプロイメントで構成属性のレプリケートが必要な場合、手動でレプリケートする必要があります。

すべての構成属性はコマンド行から管理できます。また、構成属性の多くは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlまたはOracle Directory Services Managerに特定のタスク指向の管理インタフェースを持っています。Oracle Directory Services Managerのデータ・ブラウザ機能を使用してエントリを直接管理することもできます。

9.1.2 操作属性とは

構成属性を操作属性と混同しないようにしてください。操作属性はディレクトリ・サーバーにとって特別な意味があり、サーバー自体で処理を行ったり、サーバーで管理されている(クライアントから明示的に提供されることのない)その他のデータを保持するために必要な情報を格納する場合に使用されます。これらはサーバーによって管理される属性であり、エントリについてサーバーが管理する情報を反映したり、サーバー操作に影響を与えます。

操作属性は、検索リクエストで名前を指定するか、または+オプションを使用して具体的にリクエストしないかぎり、検索操作によって返されることはありません。詳細は、第13.3.2項「ldapsearchを使用した操作属性のリスト」を参照してください。

操作属性の例として、第29.1.6項「パスワード・ポリシー関連の操作属性」で説明されているように、エントリのタイムスタンプ、パスワード・ポリシーの適用に必要な状態の値などがあります。操作属性は変更できません。

リリース11.1.1.9.0以降では、Oracle Internet Directoryサーバーによって、numsubordinate操作属性が返されます。これは、特定のベース識別名の子エントリの数を指定します。


注意:

デフォルトでは、numsubordinate操作属性は、検索リクエストに+オプションを指定したときに返されません。cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directoryエントリで、orcldseecompatibleフラグを明示的に1に設定する必要があります。

9.1.3 インスタンス固有の構成エントリの属性

インストール時、Oracle Identity Management 11gインストーラにより、最初のOracle Internet Directoryインスタンスに対してインスタンス固有の構成エントリが作成されます。cn=configset0の下にある読取り専用エントリからデフォルト値がコピーされます。(インストール時に、SSLポートと非SSLに対して異なる値を指定できます。)

インスタンス固有の構成エントリの識別名の形式は次のとおりです。

cn=componentname,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry

たとえば、サーバー・インスタンスのコンポーネント名がoid1の場合、インスタンス固有の構成エントリのDITは次のようになります。

cn=oid1,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry

表9-1に、インスタンス固有の構成エントリの属性を示します。更新メカニズムの列には、次の略称が含まれています。

表9-1 インスタンス固有の構成エントリの属性

属性 説明 更新メカニズム デフォルト 使用可能な値

orclmaxpsearchconns

LDAP永続検索操作に許可される最大接続数。

「永続LDAP検索操作」を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

1024までの整数。

orclserverprocs

サーバー・プロセスの数

変更した後、サーバーを再起動します。

第4章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1

1024までの整数。

orclreqattrcase

ldapsearchリクエストで指定された必須属性名の大/小文字を保持します。

第7章を参照してください。

EM、LDAP

0

0: 属性の大/小文字は保持されません

1: 属性の大/小文字を保持します

orclhostname

ホスト名またはIPアドレス。

第10章を参照してください。

ホスト名を変更する場合は、opmnctl updatecomponentregistrationを実行してサーバーを再起動します。第8章「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」を参照してください。

LDAP

インストール時に設定

ホストまたはIPアドレス

orclnonsslport

非SSLポート

第9.2.1項「サーバー・プロパティの構成」を参照してください。ポート番号を変更する場合は、サーバーを再起動し、opmnctl updatecomponentregistrationを実行します。第8章「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」を参照してください。

EM、LDAP、WLST

3060

ポート番号

orclsslport

SSLポート

第9.2.1項「サーバー・プロパティの構成」を参照してください。ポート番号を変更する場合は、サーバーを再起動し、opmnctl updatecomponentregistrationを実行します。第8章「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」を参照してください。

EM、LDAP、WLST

3131

ポート番号

orcltraceconndn

orclDebugFlagがゼロ(0)以外の値に設定されている場合に、指定された接続DNによって実行される操作のメッセージをOracle Internet Directoryサーバーに記録させる接続の識別名(DN)。

EM、LDAP、WLST

なし

1つ以上の接続DNを指定できる複数値属性。

orcltraceconnip

orclDebugFlagがゼロ(0)以外の値に設定されている場合に、指定された接続IPアドレスによって実行される操作のメッセージをOracle Internet Directoryサーバーに記録させる接続IPアドレス。

EM、LDAP、WLST

なし

1つ以上の接続IPアドレスを指定できる複数値属性。

orcltxntimelimit

1つのトランザクションで許容される最大時間(秒)。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアプリケーション開発者ガイド』のLDAPトランザクションの使用に関する説明、および第9.2.1項「サーバー・プロパティの構成」を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

正の整数(秒)

orcltxnmaxoperations

1つのトランザクションで許容される操作の最大数。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアプリケーション開発者ガイド』のLDAPトランザクションの使用に関する説明、および第9.2.1項「サーバー・プロパティの構成」を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

正の整数

orclservermode

サーバー・モード

第15章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

rw

R: 読取り専用

rw: 読取り/書込み

rm: 読取り/更新

orclaudcustevents

監査されるイベント名とカテゴリ名のカンマ区切りのリスト。カスタム・イベントは、orclAudFilterPresetCustomの場合のみ適用できます。第23章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

次に例を示します。

Authentication.SUCCESSESONLY,
Authorization(Permission -eq 'CSFPermission') 

orclaudfilterpreset

10g(10.1.4.0.1)以前のリリースで使用されていた監査レベルを置き換えます。第23章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

なし

NoneLowMediumAllおよびCustom

orclaudsplusers

orclAudFilterPresetNoneの場合でも、監査が常に有効化されるユーザーのカンマで区切られたリスト。第23章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

有効なユーザー。次に例を示します。

cn=orcladmin

orclcachenotifyip

キャッシュされたデータが変更されたときに、クラスタ環境でOracle Internet Directoryサーバーが相互に通信できるように、IPアドレスにポート番号を関連付けます。

LDAP

なし

ポート番号およびIPアドレス

第10.3項「クラスタ内通知用のIPアドレスの構成」を参照してください。

orcldebugflag

デバッグ・フラグ

第24章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

0 ~ 117440511

表24-3を参照してください。

orcldebugforceflush

強制フラッシュ・デバッグ・メッセージ

第24章を参照してください。

LDAP

0

0: 無効

1: 有効

orcldebugop

デバッグ操作の有効化

第24章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

511

表24-4「orcldebugop属性を設定するためのデバッグ操作」を参照してください。

orclmaxlogfiles

ローテーション状態を保つログ・ファイルの最大数

第24章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

100

整数

orclmaxlogfilesize

最大ログ・ファイル・サイズ(MB)

第24章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1MB

サイズ(MB)

orcleventlevel

統計収集のイベント・レベル

第25章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

表25-5「イベント・レベル」を参照してください。

orcloptracklevel

セキュリティ・イベント追跡レベル

第25章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

表25-3「orcloptracklevelの値」


orclstatsflag

OID統計データをオンまたはオフにするフラグ

第25章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1

0: 無効

1: 有効

orclstatslevel

ユーザー統計収集の有効化

第25章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

0: 無効

1: 有効

orclstatsperiodicity

統計をデータベースにフラッシュする頻度

第25章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

30

60

orclsslauthentication

SSL認証

変更した後、サーバーを再起動します。

第27章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1

1: SSL認証なし

32: 一方向認証

64: 双方向認証

orclsslciphersuite

SSL暗号スイート

変更した後、サーバーを再起動します。

第27章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

表27-1「Oracle Internet DirectoryでサポートされるSSL暗号スイート」の左列を参照してください。

orclsslenable

SSL有効化

変更した後、サーバーを再起動します。WLSTまたはEMを使用してサーバーを構成する場合、orclsslenable1または2に設定します。

第27章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

2

0: 非SSLのみ

1: SSLのみ

2: 非SSLおよびSSLモード

orclsslinteropmode

SSL相互運用性モード

変更した後、サーバーを再起動します。

第27章を参照してください。

LDAP

0

0: 無効

1: 有効

orclsslversion

SSLバージョン

変更した後、サーバーを再起動します。

第27章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

3

3

orclsslwalleturl

SSLウォレットURL

変更した後、サーバーを再起動します。

第27章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

ファイル

SSLウォレット・ファイルの場所。

orclanonymousbindsflag

匿名ユーザーによるバインドを許可

第33章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

2

表33-4「orclanonymousbindsflagの値とディレクトリ・サーバーの動作」を参照してください。

orclsaslauthenticationmode

SASL認証

モードを変更した後、サーバーを再起動します。

第33章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1

auth、auth-int、auth-conf。3つとも、あるいは3つのサブセットをカンマ区切りの文字列で指定します。

orclsaslcipherchoice

SASL暗号選択

変更した後、サーバーを再起動します。

第33章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

Rc4-56、rc4-40、rc4、des、3des

Rc4-56、des、3des、rc4、rc4-40の任意の組合せ

orclsaslmechanism

SASLメカニズム

変更した後、サーバーを再起動します。

第33章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

DIGEST-MD5、EXTERNAL

DIGEST-MD5、EXTERNAL

orclmaskrealm

DITマスキング

第39章を参照してください。

LDAP

値なし

DITサブツリーのリスト

orclmaskfilter

DITマスキング

第39章を参照してください。

LDAP

値なし

LDAP属性フィルタ

orclmaskattribute

DITマスキング

第39章を参照してください。

LDAP

値なし

属性のリスト(先頭に!が付く可能性あり)

orcldispthreads

1サーバー・プロセス当たりのディスパッチャ・スレッドの最大数

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照

変更した後、サーバーを再起動します。

EM、LDAP、WLST

1

整数(最大16)

orclldapconntimeout

LDAP接続タイムアウト(分単位)

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

0

整数

注意: 統計追跡用に構成されているユーザーはこの設定に従ってタイムアウトしません。

orclmaxcc

DB接続の最大数

変更した後、サーバーを再起動します。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

2

128までの整数

orclmaxconnincache

キャッシュされたユーザー・グループ接続の最大数

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

100000

整数

orclmaxldapconns

1サーバー・プロセス当たりの同時接続の最大数

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

1024

Int(プロセス当たりの最大システムの最大ファイル記述子)

orclmaxserverresptime

サーバー・プロセスがディスパッチャ・プロセスに応答する最大時間(秒)

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

300秒

秒数

0: ディスパッチャはサーバーのハングを検出しません。

orclnwrwtimeout

LDAPクライアントによる読取り/書込み操作への応答に対するOIDサーバーの最大待機時間(秒)。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

30秒

整数

orcloptrackmaxtotalsize

セキュリティ・イベント追跡で各タイプの操作に使用できるRAMの最大バイト数。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

100000000バイト

使用可能なRAM(バイト)

orcloptracknumelemcontainers;1stlevel

操作を行っているユーザーに関する情報を格納するインメモリー・キャッシュ・コンテナの数。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

256

整数

orcloptracknumelemcontainers;2ndlevel

詳細比較操作統計がプログラムされている場合に、パスワードを比較および追跡する対象のユーザーに関する情報を格納するインメモリー・キャッシュ・コンテナの数。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

256

整数

orclpluginworkers

1サーバー・プロセス当たりのプラグイン・ワーカー・スレッドの最大数

変更した後、サーバーを再起動します。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

2

整数(最大64)

orclsizelimit

ldapsearchの結果で返すことができるエントリの最大数

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

10000

整数

orcltimelimit

特定のldapsearch操作でサーバーが使用できる最大時間

EM、LDAP、WLST

3600

整数(秒)

orclsdumpflag

スタック・ダンプを生成します。

付録Rを参照してください。

LDAP

0

0: スタック・トレース・ファイルを生成します。

1: スタック・トレース・ファイルは生成しませんが、コア・ファイルは生成します。

orclskipspecialinfilter

Oracle Internet Directoryで検索操作中にフィルタ値に指定された特殊文字の処理をスキップするかどうかを評価します。

LDAP

0

0: フィルタ値に指定された特殊文字を処理します。

1: フィルタ値に指定された特殊文字を処理しません。

orclcryptoversion

使用するSSL/TLSバージョンを指定できます。

LDAP

0

0: サポートされているすべてのプロトコル(デフォルト)

2: SSL v3.0の場合

4: TLS 1.0の場合

8: TLS 1.1の場合

16: TLS 1.2の場合

注意: 属性の性質は、加算方式です。つまり、対応する値を指定することで、複数のプロトコルを追加できます。詳細は、第27.1.2項「サポートされているプロトコルのバージョン」を参照してください。


9.1.4 DSA構成エントリの属性

DSA構成エントリには、次のような識別名があります。

cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory

表9-2に、DSA構成エントリの共有属性を示します。更新メカニズムの列には、次の略称が含まれています。


注意:

DSAは、ディレクトリ・サーバーを意味するX.500用語です。

表9-2 DSA構成エントリの属性

属性 説明 更新メカニズム デフォルト 使用可能な値

orclblockdnip

新しい接続を拒否してそのIPアドレスからの既存の接続をOracle Internet DirectoryサーバーにクローズさせるIPアドレス。

EM,LDAP

なし

IPアドレス

orclcomputedattribute

特定のルールに基づいて構成可能な属性およびその値を動的に計算するメカニズム。

第17章を参照してください。

LDAP

なし

複数値属性

orclmaxlatencylog

その時間を超えるとOracle Internet Directoryサーバーの操作がアラート・ログに記録される時間(マイクロ秒)。

EM,LDAP

500マイクロ秒

最小は10マイクロ秒です。

マイクロ秒。

orclmaxtcpidleconntime

Oracle Internet Directoryサーバーが対応するOracle Databaseにキープ・アライブ・メッセージを送信するためにOCIPing()をコールする頻度(分)。この属性に、Oracle Internet DirectoryサーバーとOracle Database間のファイアウォールのタイムアウト値(通常は30分)よりも小さい値を設定することによって、データベース接続の切断が避けられます。

LDAP

20分

整数

0: OCIPing()なし


ダウンタイムなしのパッチ適用を実現するには、orclmaxtcpidleconntime; ttlを5に設定し、データベースがオフになるまで数サイクル待機します。数サイクルが完了すると、データベースは初期設定値が0になってオフになります

この属性の値は分単位です。

LDAP

0

整数

0: 無効

orclmaxfiltsize

最大フィルタ・サイズ

第9.2.2項「共有プロパティの構成」を参照してください。

EM、LDAP

24576

整数

orclrefreshdgrmems

動的グループ・メンバーシップのリフレッシュ。第14章を参照してください。

LDAP

0

1: リフレッシュを実行します。サーバーによって0にリセットされます。

orclautocatalog

最初の検索で属性を索引付けします。第21.1.3.4項「属性の索引付けについて」を参照してください。

EM、LDAP

1

0: 無効

1: 有効

orclrienabled

参照整合性。第22章を参照してください。

EM、LDAP

0

0: 無効

1: 有効

orclstatsdn

統計収集用ユーザー識別名。第25章を参照してください。

EM、LDAP

エントリの識別名

orcldataprivacymode

返す際に機密の属性を暗号化

第28章を参照してください。

LDAP

0

0: 無効

1: 有効

orclencryptedattributes

機密の属性を暗号化形式で格納

第28章を参照してください。

LDAP

表28-1を参照してください。

属性

orclhashedattributes

属性をハッシュされた形式で格納。

第28章を参照してください。

EM、LDAP

属性

orclpkimatchingrule

ユーザーのPKI証明書の識別名をそのユーザーのエントリ識別名にマッピングするためのPKI一致ルール。第33章を参照してください。

EM、LDAP

2

0: 完全一致。

1: 証明書検索。

2: 0と1の組合せ。

3: マッピング・ルールのみ。

4: 3、2の順に試行

orclgeneratechangelog

ユーザー操作の変更ログを生成するかどうか。

第43章および『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

1

1: 有効

0: 無効

orcljvmoptions

サーバー・プラグインが起動されたときに、JVMに渡されるオプション。第45章を参照してください。

EM、LDAP

-Xmx64M

有効なJVMオプション

orclinmemfiltprocess

メモリーで処理される検索フィルタの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』のリストを参照

有効な検索フィルタ

orclmatchdnenabled

検索のベース識別名が存在しないときに、詳細な一致DN情報を提供するかどうか。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP

1

0: 一致なしですが、データベースにベース識別名が存在するかどうかを検証します。

1: 一致

2: ベース識別名が存在するかどうかについてDBを確認しません。

orclskewedattribute

スキュー属性。

変更後サーバーを再起動することをお薦めします。

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP

objectclass

属性のリスト

orclskiprefinsql

検索の参照をスキップします。

変更後サーバーを再起動することをお薦めします。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP

0

0: 無効

1: 有効

orcltlimitmode

正確な時間か、おおよその時間のいずれかの最大検索時間モードを指定。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

0

0: 正確な時間

1: おおよその時間

orclcachemaxsize

サブタイプ(rsまたはmd)で指定される結果セット・キャッシュまたはメタデータ・キャッシュのサイズ(バイト)。

有効にするにはサーバーの再起動が必要です。

LDAP

結果セット・キャッシュ: 64MB (64MBは最小キャッシュ・サイズです)

メタデータ・キャッシュ: 128MB (128MBは最小キャッシュ・サイズです)。

サブタイプ: rs (結果セット・キャッシュ)またはmd (メタデータ・キャッシュ)

サイズ: M (MB)またはG (GB)。

orclecacheenabled

エントリ・キャッシュまたは結果セット・キャッシュを有効または無効にします。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

2

0: 両方のキャッシュを無効にします。

1: エントリ・キャッシュのみを有効にします

2: 両方のキャッシュを有効にします。

4: サーバーの起動時またはキャッシュの破棄時にキャッシュ・データを事前ロードします。Oracle Internet Directoryサーバーは、orclecacheenabled4に設定されている場合、キャッシュを再構築します。

注意: エントリ・キャッシュの事前ロードは、orclrscacheattr設定に基づきます。

orclecachemaxentries

エントリ・キャッシュ内の最大エントリ。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

100000

整数

orclecachemaxsize

エントリ・キャッシュ・サイズ(バイト)。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

200000000バイト

サイズ: M (MB)またはG (GB)。

例: 200M

orclrscacheattr

結果セット・キャッシュ属性

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

EM、LDAP、WLST

cn

uid

mail

orclguid

結果セット・キャッシュの属性を指定する複数値属性。

通常、これらの属性はエントリの存続期間中変更できません。参照整合性を有効にした属性は、使用すべきではありません。

orclenablegroupcache

グループ・キャッシュの有効化/無効化

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

LDAP

1

1: 有効。

0: 無効

orcldseecompatible

orcldseecompatibleが1に設定されている場合、検索リクエストに+必須属性が含まれると、属性numsubordinatesが返されます。


なし



9.1.5 DSEの属性

DSA固有のエントリ(DSE)はDITのルートです。Oracle Internet Directoryは、ネーミング・コンテキスト、サポートされている制御、一致規則などの自身の情報をここに公開します。大部分のDSEの属性は直接変更できません。


注意:

Oracle Internet Directory 11g リリース1(11.1.1.6.0)以降では、orclcompatibleversion DSE属性にはOracle Internet Directoryのバージョンが含まれます。この属性は、複数値です。値は次のとおりです。
  • orclcompatibleversion: 11.1.1.6.0

  • orclcompatibleversion: 11.1.1.7.0

orclcompatibleversionは変更しないでください。対応するスキーマで動作するにはOracle Internet Directoryに存在する必要があります。


表9-3に、変更の必要の可能性があるDSE属性をリストします。

表9-3 DSEの属性

属性 説明 更新メカニズム デフォルト 使用可能な値

namingcontexts

ネーミング・コンテキスト。第11章を参照してください。

LDAP

c=us

dc=com

有効なネーミング・コンテキスト。

ref

参照の指定。第20章を参照してください。

LDAP



orclaci

ルートDSEレベルでのアクセス制御。第30章を参照してください。

LDAP



orclcryptoscheme

パスワードを保護するハッシング・アルゴリズム。第31章を参照してください。

LDAP

SSHA

MD4、MD5、SHA、SSHA、SHA256、SHA384、SHA512、SSHA256、SSHA384、SSHA512、SMD5、UNIX Crypt

subentry

DSEルートを規定するパスワード・ポリシーの識別名を指定。第29章を参照してください。

LDAP

cn=default,cn=pwdPolicies,cn=Common,cn=Products,cn=OracleContext


orclsimplemodchglogattributes

変更ログにすべての値のリストではなく変更のみを含む複数値属性のリスト。第43.1.3項「ディレクトリ・レプリケーションの変更ログ」を参照してください。

LDAP

member, uniqueMember

複数値属性


9.2 Fusion Middleware Controlを使用したシステム構成属性の管理

Oracleディレクトリ・サーバーのほとんどの構成属性は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して表示および設定できます。

この項の内容は次のとおりです。

9.2.1 サーバー・プロパティの構成

インスタンス固有の構成エントリのほとんどの属性は、次のように、Fusion Middleware ControlのOracle Internet Directoryの「サーバー・プロパティ」ページを使用して構成できます。

  1. 「Oracle Internet Directory」メニューから「管理」を選択し、「サーバー・プロパティ」を選択します。

  2. 構成するパラメータに応じて、「一般」「パフォーマンス」「SASL」「統計」「ロギング」のいずれかを選択します。

  3. 構成を変更した後、「適用」を選択します。

表9-4に、「サーバー・プロパティ」ページの「一般」タブでのサーバー・プロパティと構成属性の対応関係を示します。

一般

表9-4 「サーバー・プロパティ」ページ、「一般」タブの構成属性

フィールドまたはヘッダー 構成属性

サーバー・モード

orclservermode

検索で返される最大エントリ数

orclsizelimit

検索の完了までに許可された最大時間(秒)

orcltimelimit

検索リクエストで指定した必須属性名の大/小文字区別を保持

orclreqattrcase

匿名バインド

orclanonymousbindsflag

1つのトランザクションで許容される最大時間(秒)。

orcltxntimelimit

1つのトランザクションで許容される操作の最大数。

orcltxnmaxoperations

非SSLポート

orclnonsslport

SSLポート

orclsslport


パフォーマンス

表9-5に、「サーバー・プロパティ」ページの「パフォーマンス」タブでのサーバー・プロパティと構成属性の対応関係を示します

表9-5 「サーバー・プロパティ」ページ、「パフォーマンス」タブの構成属性

フィールドまたはヘッダー 構成属性

OID LDAPサーバー・プロセス数

orclserverprocs

1サーバー・プロセス当たりのDB接続の数

orclmaxcc

権限グループのメンバーシップ・キャッシュ内のユーザー数

orclmaxconnincache

LDAPアイドル接続タイムアウト

orclldapconntimeout

OIDサーバー・ネットワーク読込み/書込み再試行タイムアウト

orclnwrwtimeout

1サーバー・プロセス当たりのLDAP接続の最大数

orclmaxldapconns

サーバー・プロセスがディスパッチャ・プロセスに応答する最大時間(秒)

orclMaxServerRespTime

1サーバー・プロセス当たりのディスパッチャ・スレッドの数

orcldispthreads

1サーバー・プロセス当たりのプラグイン・スレッドの数

orclpluginworkers

変更ログの生成の有効化

orclgeneratechangelog


orclserverprocsorclmaxccorcldispthreadsまたはorclpluginworkersを変更した後、サーバーを再起動します。

SASL

「サーバー・プロパティ」ページの「SASL」タブのサーバー・プロパティと構成属性の対応は、表33-1「「サーバー・プロパティ」ページ、「SASL」タブの構成属性」に示します。

統計

「サーバー・プロパティ」ページの「統計」タブのサーバー・プロパティと構成属性の対応は、表25-2「「サーバー・プロパティ」ページ、「統計」タブの構成属性」に示します。

ロギング

「サーバー・プロパティ」ページの「ロギング」タブのサーバー・プロパティと構成属性の対応は、表24-2「「サーバー・プロパティ」ページ、「ロギング」タブの構成属性」に示します。

9.2.2 共有プロパティの構成

DSA構成エントリの一部の共有システム構成属性は、Fusion Middleware ControlのOracle Internet Directoryの「共有プロパティ」ページを使用して構成できます。「Oracle Internet Directory」メニューの「管理」を選択し、「共有プロパティ」を選択してから、「一般」「スーパーユーザー・パスワードの変更」または「レプリケーション」を選択します。構成を変更した後、「適用」を選択します。対応関係は次のとおりです。

一般

表9-6 「共有プロパティ」、「一般」タブの構成属性

フィールドまたはヘッダー 構成属性

ユーザーDN

orclstatsdn

検索の参照のスキップ

orclskiprefinsql

スキュー属性

orclskewedattribute

メモリーで処理される検索フィルタ

orclinmemfiltprocess

ハッシュ属性

orclhashedattributes

一致DN

orclMatchDnEnabled

PKI一致ルール

orclPKIMatchingRule

参照整合性

orclrienabled

最大フィルタ・サイズ

orclmaxfiltsize

エントリ・キャッシュの有効化

orclecacheenabled

エントリ・キャッシュ内の最大エントリ

orclecachemaxentries

最大エントリ・キャッシュ・サイズ(MB)

orclecachemaxsize

EMページ上にない権限グループのメンバーシップ・キャッシュ内のユーザー数

orclmaxconnincache

結果セット・キャッシュ属性

orclrscacheattr

JavaプラグインVMオプション

orcljvmoptions


orclskiprefinsqlまたはorclskewedattributeの変更後は、サーバーを再起動することをお薦めします。

スーパーユーザー・パスワードの変更

第12.5項「Fusion Middleware Controlを使用したスーパーユーザー・パスワードの変更」を参照してください。

レプリケーション

レプリケーションに関連する属性は、第42章「レプリケーション構成属性の管理」で説明されています。第42.2.1項「「共有プロパティ」、「レプリケーション」タブの構成属性」を参照してください。

9.2.3 その他のパラメータの構成

Oracle Internet Directoryの「SSL構成」ページを使用して、SSLパラメータを構成できます。第27.2項「Fusion Middleware Controlを使用したSSLの構成」を参照してください。SSL構成の変更を反映するには、サーバーを再起動する必要があります。

Oracle Internet Directoryの「監査ポリシー設定」ページを使用して、監査属性を構成できます。第23.2項「Fusion Middleware Controlを使用した監査の管理」を参照してください。

9.3 WLSTを使用したシステム構成属性の管理

マネージドBean(MBean)は、分散環境でのアプリケーション、サービス、コンポーネント、デバイスなどのJMX管理可能なリソースを表すJavaオブジェクトです。WebLogicサーバーでは、Oracle Internet DirectoryなどのOPMNで管理されるコンポーネントのインタフェースとしてカスタムMBeanを使用します。Oracle共通ホームのWebLogic Scripting Tool(wlst)を使用して、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlインタフェースを備えたOracle Internet Directoryインスタンス固有の構成エントリの属性を管理できます。


注意:

WLSTは、そのSSLポートを介してOracle Internet Directoryを管理します。Oracle Internet DirectoryのSSLポートは、認証なしまたはサーバー認証用に構成されている必要があります。Oracle Internet Directory SSLポートが相互認証用に構成されている場合、WLSTを使用してOracle Internet Directory属性を変更することはできません。第27.1.3項「SSL認証モード」を参照してください。


関連項目:


WLSTの使用方法は次のとおりです。

  1. WLSTを起動します。

    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    
  2. WebLogicサーバーに接続します。

    connect('username', 'password', 'localhost:7001')
    
  3. カスタムMBeanツリーにナビゲートするには、次のように入力します。

    custom()
    

    これをwlstプロンプトで入力します。

  4. カスタムMBeanツリーでMBeanの1レベル・リストを取得するには、次のように入力します。

    ls()
    

    ls()出力では、Oracle Internet Directory構成に関連するMBeanを含む2つのドメインが表示されます。ドメインは、oracle.as.management.mbeans.registeroracle.as.oidです。

  5. ドメインに移動するには、cd()コマンドを使用します。次に例を示します。

    cd('oracle.as.management.mbeans.register')
    

    または

    cd('oracle.as.oid')
    

    ls()と入力すると、そのドメインのMBeanのリストが表示されます。Oracle Internet Directory構成に関連するMBeanは、oracle.as.management.mbeans.registerに3つ、oracle.as.oidに2つあります。表9-7にこれを示します。

    表9-7 Oracle Internet Directoryに関連するMBean

    MBean名 MBeanドメイン ls()出力のMBean書式

    ルート・プロキシMBean

    oracle.as.management.mbeans.register
    
    oracle.as.management.mbeans.register:type=component,name=COMPONENT_NAME,instance=INSTANCE
    

    非SSLポートMBean

    oracle.as.management.mbeans.register
    
    oracle.as.management.mbeans.register:type=component.nonsslport,name=nonsslport1,instance=INSTANCE,component=COMPONENT_NAME
    

    監査MBean

    oracle.as.management.mbeans.register
    
    oracle.as.management.mbeans.register:type=component.auditconfig,name=auditconfig1,instance=INSTANCE,component=COMPONENT_NAME
    

    SSLポートMBean

    oracle.as.oid
    
    oracle.as.oid:type=component.sslconfig,name=sslport1,instance=INSTANCE,component=COMPONENT_NAME
    

    キーストアMBean

    oracle.as.oid
    
    oracle.as.oid:type=component.keystore,name=keystore,instance=INSTANCE,component=COMPONENT_NAME
    

    INSTANCECOMPONENT_NAMEはそれぞれ、Oracle Internet Directoryコンポーネントを含むOracleインスタンスとコンポーネントの名前を表します。


    注意:

    監査MBeanは、完全を期すためにここに示されていますが、wlstを使用した監査の管理には別のコマンドを使用します。「WLSTを使用した監査の管理」を参照してください。

  6. 特定のMBeanに移動するには、次のように入力します。

    cd('MBEAN_NAME') 
    

    たとえば、ドメインoracle.as.management.mbeans.registerにいて、Oracleインスタンスinstance1のOracle Internet Directoryコンポーネントoid1のルート・プロキシMBeanを管理する場合、次のように入力します。

    cd('oracle.as.management.mbeans.register:type=OID,name=oid1,instance=instance1')
    
  7. 目的のMBeanにナビゲートした後、次のように入力して属性の現在値を取得できます。

    get('ATTRIBUTE_NAME') 
    

    たとえば、orclserverprocsの値を取得するには、次のように入力します。

    get('orclserverprocs') 
    
  8. 属性を変更する前に、MBeanに現在のサーバー構成が設定されていることを確認する必要があります。これを行うには、Oracle Internet Directoryサーバーから構成をMBeanにロードします。次のように入力します。

    invoke('load',jarray.array([],java.lang.Object),jarray.array([],java.lang.String)) 
    
  9. これで、setコマンドを使用して特定の属性を設定できます。次のように入力します。

    set('ATTRIBUTE_NAME', ATTRIBUTE_VALUE)
    

    たとえば、orclserverprocs = 12を設定するには、次のように入力します。

    set('orclserverprocs', 12) 
    
  10. 変更後は、Oracle Internet DirectoryサーバーにMBean構成を保存する必要があります。次のように入力します。

    invoke('save',jarray.array([],java.lang.Object),jarray.array([],java.lang.String))
    

9.4 LDAPツールを使用したシステム構成属性の管理

ほとんどのシステム構成属性は、コマンド行からldapmodifyを使用して変更できます。ほとんどのシステム構成はldapsearchを使用してリストできます。この項では、次の項目について説明します。

9.4.1 ldapmodifyを使用したシステム構成属性の設定

表9-1表9-2および表9-3の属性のほとんどはコマンド行を使用して変更できます。

ldapmodify -D cn=orcladmin -q -p portNum -h hostname -f ldifFile 

LDIFファイルの内容は、識別名および実行されている操作によって異なります。

インスタンス固有のエントリ内のorclgeneratechangelog属性の値を1に変更するLDIFファイルは、次のようになります。

dn: cn=componentname,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry
changetype: modify
replace: orclgeneratechangelog
orclgeneratechangelog: 1

DSA構成エントリにorclinmemfiltprocess属性を追加する場合、LDIFファイルは次のようになります。

dn: cn=dsaconfig, cn=configsets, cn=oracle internet directory
changetype: modify
add: orclinmemfiltprocess
orclinmemfiltprocess: (objectclass=inetorgperson)(orclisenabled=TRUE)

注意:

  • 11g リリース1(11.1.1)では、orcldebugflagorcloptracklevelの連続設定は加算方式です。

  • orclskiprefinsqlorclskewedattributeorclserverprocsorcldispthreadsorclmaxccorclpluginworkersまたは"orclssl"や"orclsasl"で始まる名前の属性の変更後、サーバーを再起動します。

  • orclnonsslportまたはorclsslportの変更後、第8.3.4項「opmnctlを使用したOracleインスタンスのコンポーネント登録の更新」に記載のとおり、サーバーを再起動し、opmnctl updatecomponentregistrationを実行します。



関連項目:

  • LDIFファイルの例の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

  • ldapmodifyの詳細とそのオプションのリストは、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementリファレンス』ldapmodifyコマンド行ツールのリファレンスを参照してください。

  • 変更可能なシステム構成属性の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementリファレンス』のOracle Identity Management LDAP属性のリファレンスを参照してください。


9.4.2 ldapsearchによる構成属性のリスト

ldapsearchを使用してほとんどの属性をリストできます。

インスタンス固有の構成エントリ

サーバー・インスタンスのコンポーネント名がoid1の場合、コマンド行で次のように指定してインスタンス固有の構成エントリ属性をリストできます。

ldapsearch -p 3060 -h myhost.example.com -D cn=orcladmin -q \
   -b "cn=oid1,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry" -s base "objectclass=*"

DSA構成エントリ

コマンド行で次のように指定して属性をリストできます。

ldapsearch -p 3060 -h myhost.example.com -D cn=orcladmin -q \
   -b "cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory" \
   -s base "objectclass=*"

DSE

コマンド行で次のように指定して属性をリストできます。

ldapsearch -p 3060 -h myhost.example.com  -D cn=orcladmin -q \
    -b "" -s base "objectclass=*" 

9.5 ODSMデータ・ブラウザを使用したシステム構成属性の管理

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、システム構成属性を管理するために推奨されるグラフィカル・ユーザー・インタフェースです。また、ODSMを使用してシステム構成属性を管理することもでき、これは、Fusion Middleware Controlを利用できない場合やFusion Middleware Controlインタフェースがない属性を変更する必要がある場合に便利です。

ディレクトリ・エントリ属性の変更方法の詳細は、第13.2項「Oracle Directory Services Managerを使用したエントリの管理」を参照してください。以降の項では、システム構成属性を含むエントリへODSMで移動する方法を説明します。

9.5.1 インスタンス固有の構成エントリへの移動

「データ・ブラウザ」タブのナビゲーション・ツリーで、subconfigsubentryosdldapdの順に展開します。次に、管理するOracle Internet Directoryコンポーネントの名前を選択します。

9.5.2 DSA構成エントリへの移動

「データ・ブラウザ」タブのナビゲーション・ツリーで、oracle internet directoryを展開してからconfigsetsを展開し、次に、エントリdsaconfigを選択します。

9.5.3 DSEルートへの移動

「データ・ブラウザ」タブのナビゲーション・ツリーで「ルート」をクリックし、DSEを選択します。