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Oracle® Fusion Middleware Identity Managementリリース・ノート
11gリリース1 (11.1.1.9)
E57529-04
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2 Oracle Internet Directory

この章では、Oracle Internet Directoryに関連する問題について説明します。次のトピックが含まれます:

2.1 一般的な問題と回避策

この項では、一般的な問題および回避策について説明します。次のトピックが含まれます:

2.1.1 集合属性でサポートされていない部分文字列フィルタ

Oracle Internet Directoryでは、集合属性の部分文字列フィルタをサポートしていません。たとえば、次の部分文字列フィルタはサポートされていません。

tenantguid=*234*

ただし、同等のフィルタ、tenantguid=12345が部分文字列属性でサポートされています。

2.1.2 rootDSE lastchangenumber属性での検索が1つの属性で同時に機能する

ldapsearchをrootDSEで実行し、lastchangenumber属性およびその他の属性をフェッチすると、lastchangenumberが取得されません。

たとえば、次に示すコマンドを実行すると、lastchangenumber属性は取得されません。

ldapsearch -p port -D "cn=orcladmin" -w password -b "" -s base "objectclass=*"
changelog lastchangenumber

この問題を回避するには、次のようにして、rootDSE上でlastchangenumber属性のみにldapsearchを実行します。

ldapsearch -p <port> -h <hostname> -b ' ' -s base '(objectclass=*)' lastchangenumber

lastchangenumber=4714

2.1.3 集合属性のAND演算を含むフィルタでの検索の非サポート

検索フィルタに集合属性式のみが含まれる場合、AND(&)演算を実行すると、サーバーは期待される結果を返しません。

たとえば、次のコマンドを集合属性のみで実行し、AND操作を実行すると、サーバーは期待される結果を返しません。

ldapsearch -b 'cn=u1,cn=collandbug' '&(description=coll1 desc) 
(description=coll2 desc)' dn 

2.1.4 Oracle Databaseでジョブ削除のエラーを修正するためのパッチが必要

いくつかのOracle Databaseバージョン、たとえば、10.1.0.5.0rec.jul10、10.2.0.4.5.psu、10.2.0.5.1psu、11.1.0.7.4psuおよび11.2.0.1.2psuでは、Oracle Internet Directoryでジョブを削除する際の障害を修正するために、パッチが必要です。

このパッチを適用していない場合、パージ・ジョブが正しく機能しません。また、次の現象が発生する可能性があります。

  • Oracle Internet Directoryの変更ログがパージされず、パージ・ログにORA-23421エラーが表示されます。

  • 変更ログのパージ・ジョブを実行する際にorclpurgenowを1に設定するとハングします。

リストしたOracle Databaseのいずれかのバージョンを使用し、このようなジョブ削除の問題を経験している場合、最新のパッチ・セット更新(PSU)を使用するOracle Databaseに適用すると、RDBMS bug 9294838が解決します。RDBMSパッチを使用するデータベースに適用してください。 Oracle Internet Directoryをインストールした後に、パッチを適用できます。

2.1.5 ODSMがカスタム必須フィールドでカスタムobjectclassのエントリを作成しない

「スキーマ」タブでカスタム属性とカスタムobjectclassを作成し、索引付けされたカスタム属性を選択します。次に、「データ・ブラウザ」タブでobjectclass="custom object class"のエントリを作成する場合、カスタム属性フィールドに必須値を入力できません。

この問題に対する回避策はありません。

2.1.6 ODSMがエクスポート中にチェイン・コンテナに疑似エントリを追加して重複エントリを表示する

ODSMで、Oracle Directory Server Enterprise Edition (ODSEE)とのサーバー・チェーンをバックエンドとして設定すると、次の問題が発生します。

  • ODSMを使用してエントリを作成すると、ODSMはチェーンを介してリモート・サーバーにエントリを追加するふりをします。しかし、エントリはリモート・サーバーであるODSEEには追加されません。

  • 前述のエントリをリモート・バックエンドに直接追加し、「データ・エクスプローラ」タブを使用して親エントリに移動してから、同じエントリをLDIFにエクスポートすると、重複エントリが表示されます。

2.1.7 Oracle Internet Directoryの10.1.4.3から11.1.1.9.0へのアップグレードがAIXの構成中に失敗する

AIXでOracle Internet Directoryを10.1.4.3から11.1.1.9.0にアップグレードする場合、この問題が発生します。アップグレードは構成中に失敗し、次のエラーが発行されます。

javax.net.ssl.SSLException: Received fatal alert: illegal_parameter

この問題を回避するには、次の例に示すように、Javaオプションを追加して、Oracle Internet Directory 11.1.1.9.0の構成中にECDH暗号化を無効化します。

ORACLE_HOME/config.sh -Doracle.ldap.odi.sslsocketfactory.disable-ecc=true

2.1.8 Internet Explorer 7でのODSMの問題

ODSMインタフェースは、Internet Explorer 7で説明されているように表示されないことがあります。

たとえば、「ログアウト」リンクが表示されないことがあります。

これが問題の原因となる場合は、Internet Explorer 8または9にアップグレードするか、別のブラウザを使用してください。

2.1.9 クローニングしたOracle Internet Directoryインスタンスの失敗または低速実行

クローニングしたOracle Internet Directory環境では、好ましくないホスト名はエラー、失敗またはパフォーマンスの低下を引き起こす可能性があります。

Oracle Internet Directoryインスタンスをクローニングして、クローニングされたターゲット・インスタンスがソース・インスタンスから好ましくないホスト名を取得した場合に、この問題が発生する可能性があります。このようなホストには、ファイアウォールの外にあるものや、そうでない場合はターゲット・インスタンスにアクセスできないものがあります。

クローニングされたOracle Internet Directoryインスタンスではクラスタ環境内にあることが前提となっており、通知および他の変更のために好ましくないホストにアクセスしようとします。しかし、クローニングされたインスタンスはいくつかのホストにはアクセスできず、その後失敗してエラーを返すか低速で実行されます。

たとえば、クローニングされたOracle Internet Directoryターゲット・インスタンスに対する次の操作の実行中に、この問題が発生する可能性があります。

  • Oracle Virtual Machine (VM)を作成するためにfaovmdeploy.sh createTopologyコマンドを実行

  • 異なるOracle Virtual Machine内でEnterprise Managerエージェントをデプロイ

この問題を修正するには、クローニングされたOracle Internet Directoryインスタンスから、好ましくないホスト名を次のように削除します。

  1. 必要な環境変数を設定します。次に例を示します。

    export ORACLE_INSTANCE=/u01/oid/oid_inst
    export ORACLE_HOME=/u01/oid/oid_home
    export PATH=$ORACLE_HOME/bin:$ORACLE_INSTANCE/bin:$PATH
    export TNS_ADMIN=$ORACLE_INSTANCE/config
    
  2. Oracle Databaseに接続し、好ましくないOracle Internet Directoryホスト名を持つエントリを削除します。たとえば、次の問合せで、sourceHostnameの好ましくないホスト名を置き換えます。

    sqlplus ods@oiddb
    delete from ods_shm where nodename like '%sourceHostname%';
    delete from ods_shm_key where nodename like '%sourceHostname%';
    delete from ods_guardian where nodename like '%sourceHostname%';
    delete from ods_process_status where hostname like '%sourceHostname%';
    commit;
    
  3. クローニングされたOracle Internet Directoryコンポーネントを停止してから再起動します。次に例を示します。

    opmnctl stopproc ias-component=oid1
    opmnctl startproc ias-component=oid1
    
  4. 好ましくないOracle Internet Directoryホスト名を持つcnエントリを検索します。次に例を示します。

    ldapsearch -h oid_host -p oid_port -D cn=orcladmin -w admin_password -b
    "cn=subregistrysubentry" -s sub "objectclass=*" dn
    cn=oid1_1_hostName1,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry
    cn=oid1_1_hostName2,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry
    cn=oid1_1_myhost.example.com,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry
    
  5. 前の手順の結果から、好ましくないホスト名を持つエントリを削除します。次に例を示します。

    ldapdelete h oid_host -p oid_port -D cn=orcladmin -w admin_password
    "cn=oid1_1_hostName1,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry"
    ldapdelete h oid_host -p oid_port -D cn=orcladmin -w admin_password
    "cn=oid1_1_hostName2,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry"
    
  6. 好ましくないホスト名が削除されたことを確認します。次に例を示します。

    ldapsearch h oid_host -p oid_port -D cn=orcladmin -w admin_password -b
    "cn=subregistrysubentry" -s sub "objectclass=*" dn
    cn=oid1_1_myhost.example.com,cn=osdldapd,cn=subregistrysubentry
    

関連項目:

『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareのクローニングに関する説明。

2.1.10 Oracle Internet DirectoryがISMを使用するSolaris SPARCシステム上で起動できない

Oracle Internet Directoryは、Intimate Shared Memory (ISM)を使用する次のOracle Solaris SPARCシステム上で起動できません: 5.11 11.1 sun4v sparc sun4v

この問題の回避策として、次の手順に示されるように値を設定します。

  • Oracle Internet Directoryについて、オペレーティング・システムの許容される物理ロック・メモリーの合計(project.max-locked-memory)を2GB以上に設定して、値がサポートされるページ・サイズと合うようにします。pagesize -aコマンドは、Solarisシステムのサポートされるすべてのページ・サイズをリストします。

  • orclecachemaxsize属性をproject.max-locked-memoryよりも小さくなるように設定し、その値がOSによってサポートされるページ・サイズと合うことを確認します。たとえば、値を256MBに設定します。

次の手順では、Oracle Internet Directoryサービスは"oracle"という名前のオペレーティング・システム・ユーザーによって管理されていると仮定されています。

  1. Solaris SPARCシステムにルート・ユーザーとしてログインします。

  2. OIDユーザーのプロジェクト・メンバーシップを確認します。

    OIDユーザーがデフォルト・プロジェクトに属する場合、次のようになります。

    1. 2GB以上に設定された最大ロック・メモリーの値で新しいプロジェクトを作成し、OIDユーザーを新しく作成したプロジェクトと関連付けます。Solaris 10および11でプロジェクトID 3はデフォルト・プロジェクトを表します。次に例を示します。

      # id -p oracle
      uid=2345(oracle) gid=529(dba) projid=3(default)
      # projadd -p 150 -K "project.max-locked-memory=(priv,2G,deny)" oidmaxlkmem
      # usermod -K project=oidmaxlkmem oracle
      
    2. リソース・コントロールの値project.max-locked-memoryが、予期したとおり2GBに設定されたことを確認します。次に例を示します。

      # su - oracle
      
      $ id -p oracle
      uid=2345(oracle) gid=529(dba) projid=150(oidmaxlkmem)
      
      $ prctl -n project.max-locked-memory -i project 150
      project: 150: oidmaxlkmem
      NAME    PRIVILEGE       VALUE    FLAG   ACTION                   RECIPIENT
      project.max-locked-memory
              privileged      2.00GB      -   deny                             -
              system          16.0EB    max   deny                             -
      

    OIDユーザーが非デフォルト・プロジェクトに属する場合、次のようになります。

    1. 対応するプロジェクトを変更してproject.max-locked-memoryリソース・コントロールを含め、値を2GB以上に設定します。次に例を示します。

      # id -p oracle
      uid=2345(oracle) gid=529(dba) projid=125(oraproj)
      
      # projmod -a -K "project.max-locked-memory=(priv,2G,deny)" oraproj
      
    2. リソース・コントロールの値project.max-locked-memoryが、予期したとおり2GBに設定されたことを確認します。次に例を示します。

      # projects -l oraproj
      oraproj
              projid : 125
              comment: ""
              users  : (none)
              groups : (none)
              attribs: project.max-locked-memory=(priv,2147483648,deny)
                       project.max-shm-memory=(priv,34359738368,deny)
      
      # su - oracle
      $ id -p
      uid=2345(oracle) gid=529(dba) projid=125(oraproj)
      
      $ prctl -n project.max-locked-memory -i project 125
      project: 125: oraproj
      NAME    PRIVILEGE       VALUE    FLAG   ACTION  RECIPIENT
      project.max-locked-memory
              privileged      2.00GB      -   deny    -
              system          16.0EB    max   deny    -
      
  3. エントリ・キャッシュ最大サイズ(orclecachemaxsize属性)を、OSによって許可される最大ロック・メモリー・サイズよりも小さい値でOSがサポートするページ・サイズに合う値に設定します。

    たとえば、SQL*Plusを使用して値を256MBに設定します。

    sqlplus ods@oiddb
    update ds_attrstore set attrval='256m'
      where entryid=940 and attrname='orclecachemaxsize';
    commit;
    
  4. config.shスクリプトを実行してOracle Internet Directoryを構成します。

2.1.11 Enterprise Managerを使用するとカスタム監査ポリシー設定が失敗する

11g Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してOracle Internet Directoryのカスタム監査ポリシー設定を行い、監査カスタム・イベントを「失敗のみ」に選択すると、監査ログは生成されず、失敗イベントの監査プロセスは失敗します。その後、「監査ポリシー設定」が「低」、「中」、「高」など、別の値に変更されても、その他の監査イベントはログに記録されません。

Enterprise Managerを介して再度監査機能を使用するには、デフォルト・ポリシーを選択するか、すべて失敗以外のカスタム・イベントを含むポリシーを選択してから、Oracle Internet Directoryサーバー・プロセスを再利用します。

また、ldapmodifyなどのLDAPコマンドライン・ツールを使用して、カスタム監査ポリシーを設定することもできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』のコマンドラインからの監査の管理に関する項を参照してください。

2.1.12 objectClassが参照する必須のattributeTypesの削除が成功する

Oracle Internet Directoryスキーマにある、このスキーマのobjectClassが参照している必須のattributeTypesを削除すると、エラーが返されず、attributeTypesが正常に削除されます。この問題は、必須のattributeTypesを使用しているobjectClassを使用して作成したDNエントリでも発生します。必須属性がスキーマから削除されると、何の通知もなくその属性はDNエントリからなくなります。

2.1.13 Oracle Unified Directory 11.1.2.0 orclguid属性がサーバー・チェーンにマップされない

Oracle Unified Directory 11.1.2.0でOracle Internet Directoryサーバー・チェーンを構成してから、ユーザーを検索する場合、検索結果からorclguid属性が欠落します。

orclguid属性が欠落するのは、Oracle Unified Directoryでiplanetのデフォルト設定(cn=oidsciplanet,cn=oid server chaining,cn=subconfigsubentry)を使用し、デフォルトのiplanetマッピングではorclguidがマップされないためです。

2.1.14 ODSMブラウザ・ウィンドウが使用できなくなる

Fusion Middleware ControlからODSMを起動し、新規ODSMを選択すると、ブラウザ・ウィンドウが使用できなくなることがあります。たとえば、ウィンドウが繰り返しリフレッシュしたり、空白ページとして表示されたり、ユーザー入力を受け付けなかったり、nullポインタ・エラーを表示します。

回避策として、URL: http://host:port/odsmに移動して、hostおよびportでODSMが実行されている場所を指定します(例: http://myserver.example.com:7005/odsm)。これにより、ODSMウィンドウを使用してサーバーにログインできるようになります。

2.1.15 Bulkmodifyでエラーが生成される

Oracle Internet DirectoryでOracle Database 11g リリース1 (11.1.0.7.0)を使用している場合、bulkmodify操作の実行中にORA-600エラーが表示される場合があります。この問題を修正するには、Oracle Bug#7019313およびOracle Bug#7614692用の修正をOracle Databaseに適用します。

2.1.16 トルコ文字の点付きのIが正しく処理されない

不具合により、Oracle Internet Directoryでは、トルコ語文字セットに含まれる点付きの大文字のIを正しく処理できません。そのため、Oracle Directory Services Managerまたはコマンドライン・ユーティリティで問題が発生する可能性があります。

2.1.17 OPSS ldapsearchのSQLでCPU%が高くなる可能性がある

OPSSの1レベルldapsearch操作のSQLでフィルタorcljaznprincipal=valueおよび必須属性を使用すると、DB CPUパーセンテージが過度に高くなる可能性があります。この検索パフォーマンスがマシンおよび他のプロセスのパフォーマンス全体に影響する場合、Oracle Databaseで次の手順を実行することにより、問題を軽減できます。

  1. Oracle DatabaseにユーザーODSとしてログインし、次のSQLを実行します。

    BEGIN
    DBMS_STATS.GATHER_TABLE_STATS(OWNNAME=>'ODS',
                                  TABNAME=>'CT_ORCLJAZNPRINCIPAL',
                                  ESTIMATE_PERCENT=>DBMS_STATS.AUTO_SAMPLE_SIZE,
                                  CASCADE=>TRUE);
    END;
    /
    
  2. ALTER SYSTEM文を使用して共有プールをフラッシュします。詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

2.2 構成に関する問題と回避策

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。次のトピックが含まれます:

2.2.1 SSLサポートのためのTLSプロトコルの受入れ

Oracle Internet DirectoryをSSLモードで構成する際、SSLv3が無効になっている場合に、TLSモードのみを有効にしようとすると、Oracle Internet Directory構成はハングします。これが発生するのは、orclsslciphersuite属性にサポートされていない暗号化スイートが移入されている場合です。

これを回避するには、orclsslciphersuite属性からサポートされていない暗号化スイートを削除します。サポートされる暗号化スイート・リストの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイドのサポートされる暗号化スイートに関する項を参照してください。

さらに、Oracle Internet DirectoryをSSLモードで構成する場合は、SSLv3を完全に無効にして、TLSを有効にする必要があります。TLSのみを有効にする(およびSSLv3を無効にする)場合は、orclcryptoversion属性の値を28に変更する必要があります。この値はTLS 1.0、TLS 1.1またはTLS 1.2を参照します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイドのサポートされるプロトコル・バージョンに関する項を参照してください。

ldapmodifyコマンドを実行して、次のようにorclcryptoversionの値を28に更新します。

ldapmodify -D "cn=orcladmin" -q -p portNum -h hostname -f ldifFile

ldifFileには、次が含まれます。

dn: cn=oid1,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry
changetype: modify
replace: orclcryptoversion
orclcryptoversion: 28

2.2.2 TLSv1.2プロトコルおよび暗号がEMから構成できない

EMから、「OID」->「管理」->「サーバー・プロパティ」ページにナビゲートすると、「一般」タブの「SSL設定の変更」リンクに「プロトコルのバージョン」がv1の1つのみ表示されます。TLSv1.1、TLSv1.2プロトコルおよびそれに対応する暗号を構成する方法がありません。

回避策としては、ldapmodifyコマンドを使用してTLSプロトコルを構成します。

詳細は、『Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』のLDAPコマンドを使用したSSLの構成に関する項を参照してください。

2.2.3 ODSMセキュリティ・ページにEMからアクセスした場合、エラーでロードされる

EMのDirectory Service Managerから、「セキュリティ」タブを選択すると、ポップアップ・ウィンドウで「セキュリティ」タブが開きますが、その直後、そのページで次のようなエラーがスローされます。

「解決できないエラーが発生しました。詳細は管理者に連絡してください」


注意:

この問題は、断続的に発生します。

回避策として、エラー画面が表示されたら、「戻る」をクリックしてODSMに戻ります。同じページからさらにナビゲーションするとエラーは発生しません。

2.3 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。次のトピックが含まれます:

2.3.1 新しいスーパーユーザー・アカウントはDirectoryAdminGroupグループのダイレクト・メンバーである必要がある

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の12.6項のスーパーユーザー権限を持つ別のアカウントの作成に関する説明に、すべてのOracle Directory Services Manager (ODSM)機能を使用するには新しいスーパーユーザー・アカウントはDirectoryAdminGroupグループのダイレクト・メンバーである必要があることが記載されていません。

「セキュリティ」および「拡張」タブを含むすべてのODSM機能を使用するには、新しいスーパーユーザー・アカウントはDirectoryAdminGroupグループのダイレクト・メンバーである必要があります。新しいスーパーユーザー・アカウントは、DirectoryAdminGroupグループのメンバーとなるグループのメンバーであることはできません。この構成では、スーパーユーザーはODSMの「ホーム」、「スキーマ」および「データ・ブラウザ」タブにのみアクセスできます。

2.3.2 暗号化属性の追加後のサーバー再起動の説明がない

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』には、センシティブ属性のリストに暗号化属性を追加する場合、Oracle Internet Directoryサーバー・インスタンスを再起動し、新しい属性がセンシティブ属性の新しいリストに追加されてサーバーによって認識されるようにする必要があることが記載されていません。


注意:

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の表28-1のorclencryptedattributesに格納されるセンシティブ属性に記載されている属性は、Oracleによる使用のみが意図されています。Oracleサポートによって要求されないかぎり、この表に示される属性の追加または変更は行わないでください。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の「データ・プライバシの構成」の章を参照してください。

2.3.3 Oracle Internet Directory SSL相互認証の設定

Oracle Internet Directory管理者ガイドにも管理者ガイドにも、Oracle Internet Directory SSLクライアントおよびサーバー認証の設定方法が記載されていません。この情報は、次の場所にあるMy Oracle Supportのノート1311791.1に記載されています。

https://support.oracle.com/

2.3.4 アイデンティティ管理のチュートリアルのレプリケーションの指示が不完全

『Oracle Identity Managementスタート・ガイド』からリンクされているアイデンティティ管理のチュートリアルの第3章「Oracle Internet Directoryレプリケーション」から重要な情報が欠落しています。

特に、新しいコンシューマ・ノードが空でない限り、この指示は実行されません。新しいコンシューマ・ノードに事前ロードされたデータがある場合、レプリケーション・ログに様々な競合解決および無効な属性名形式のメッセージが表示されます。

詳細は、Oracle Internet Directory管理者ガイドの40.1.7 LDAPベースのレプリケーションの構成ルールに関する項を参照してください。