この章では、Oracle Identity Federation用のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの監視機能およびロギング機能について説明します。これらの項目が含まれます。
注意: Liberty 1.xのサポートは非推奨です。 |
この項では、Oracle Identity Federatiornサーバーを監視する方法について説明します。
Oracle Identity Federationサーバー・インスタンスのホーム・ページを次に示します。
このページには、サーバー・インスタンスに関する統計が要約されています。ここに表示されるメトリックの詳細は、第7.1.2項「パフォーマンス・サマリー」を参照してください。
Oracle Identity Federationが提供する様々な組込みメトリックを使用すると、アプリケーション開発者、システム管理者、その他のユーザーは、アプリケーション固有のパフォーマンス情報を測定できます。システム・イベント、状態イベントおよびフェーズ・イベントのメトリックは、次の機能領域で使用できます。
プロトコル・プロファイル
エンタープライズ・データ層の接続性
セキュリティ・プロトコル・メッセージ
データ・モデル(JVT DiscoveryProviders)
この項は次のトピックで構成されています。
DMSセンサーの重みは、Oracle Identity Federationが実行されている管理対象サーバーの設定の一つです。センサーの重みによって、表示されるメトリックが次のように異なります。
all - すべてのセンサーがアクティブになります。
normal(または、重みの値が設定されていない場合) - 標準レベルのすべてのセンサーがアクティブになります。
heavy - デフォルト・レベルおよびheavyレベルのすべてのセンサーがアクティブになります。
None - すべてのセンサーが非アクティブになります。
高負荷の計測によるコストを考慮すると、必要なセンサーのみを条件付きでアクティブにするようにセンサーの重みを設定することにより、サーバーに関する関連メトリック・データを効率的に収集できます。
センサーの重みの設定
管理コンソールを使用してOracle WebLogic Serverを起動する場合は、サーバーのservers/
serverName
/server start/
argumentsセクションで-Doracle.dms.sensors=
level
プロパティを設定します。ここで、
level
は前述のセンサー・レベルのいずれかです。
スクリプトによってOracle WebLogic Serverを起動する場合は、domain_home
/bin/startManagedWebLogic.sh
スクリプトで-Doracle.dms.sensors=
levelプロパティを設定します。
この項は次のトピックで構成されています。
注意: 表にあるラベルおよび説明は、Fusion Middleware Controlでメトリックに付けられているショート・ラベルと、そのメトリックの説明を示しています。 |
表7-1に、プロトコル・プロファイルのメトリックを示します。
表7-1 プロトコル・プロファイルのイベント
名前 | ラベル、説明 | 重み |
---|---|---|
Requests |
HTTPおよびSOAPリクエスト 受信したリクエストの合計数。RequestsHTTPとRequestsSOAPを加算したリクエスト・メッセージの数です。 |
normal |
RequestsHTTPRedirect |
リダイレクト・バインディングを使用したHTTPリクエスト HTTPリダイレクト・バインディングを使用して送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
RequestsHTTPPOST |
POSTバインディングを使用したHTTPリクエスト HTTP-POSTバインディングを使用して送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
RequestsHTTPPOSTSimpleSign |
POSTシンプル署名バインディングを使用したHTTPリクエスト HTTP-POSTシンプル署名バインディングを使用して送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
RequestsSOAP |
SOAPリクエスト SOAPバインディングを使用して送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
WellFormedRequests |
正常に解析された受信XMLリクエスト 受信した形式が正しいリクエスト、つまりXML変換エラーのないリクエストの合計数。 |
normal |
BadlyFormedRequests |
解析が失敗した受信XMLリクエスト 形式が正しくないリクエスト、つまりXML変換エラーとなるリクエストの合計数。 |
normal |
SignedRequests |
署名したリクエスト メッセージ・レベルの署名で送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
EncryptedRequests |
暗号化されたリクエスト メッセージ・レベルの暗号化で送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
SignedAndEncryptedRequests |
署名と暗号化の両方が行われたリクエスト メッセージ・レベルの署名および暗号化で送受信したリクエストの合計数。 |
normal |
Responses |
HTTPまたはSOAPレスポンス 送受信したレスポンスの合計数。ResponsesHTTPおよびResponsesSOAPレスポンス・メッセージの合計です。 |
normal |
ResponsesHTTPRedirect |
リダイレクト・バインディングを使用したHTTPレスポンス HTTPリダイレクト・バインディングを使用して送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
ResponsesHTTPPOST |
POSTバインディングを使用したHTTPレスポンス HTTP-POSTバインディングを使用して送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
ResponsesHTTPPOSTSimpleSign |
POSTシンプル署名バインディングを使用したHTTPレスポンス HTTP-POSTシンプル署名バインディングを使用して送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
ResponsesSOAP |
SOAPレスポンス SOAPバインディングを使用して送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
ErrorResponses |
エラー・レスポンス エラー・ステータスで送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
SignedResponses |
署名したレスポンス メッセージ・レベルの署名で送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
EncryptedResponses |
暗号化されたレスポンス メッセージ・レベルの暗号化で送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
SignedAndEncryptedResponses |
署名と暗号化の両方が行われたレスポンス メッセージ・レベルの署名および暗号化で送受信したレスポンスの合計数。 |
normal |
AttributeQueryRequests |
AttributeQueryリクエスト SPが送信またはIdPが受信した |
normal |
AttributeQueryResponses |
AttributeQueryレスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
AttributeQueryErrorResponses |
AttributeQueryエラー・レスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
AuthnRequestRequests |
AuthnRequestリクエスト SPが送信またはIdPが受信した |
normal |
AuthnRequestResponses |
AuthnRequestレスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
AuthnRequestErrorResponses |
AuthnRequestエラー・レスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
SecurityTokenResponses |
RequestSecurityTokenレスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
LogoutRequests |
ログアウト・リクエスト 送受信した |
normal |
LogoutResponses |
ログアウト・レスポンス 送受信したLogoutResponseメッセージの数。 |
normal |
LogoutErrorResponses |
ログアウト・エラー・レスポンス 送受信したエラー・ステータスのLogoutResponseメッセージの数。 |
normal |
NameIDManagementRequests |
ManageNameIDリクエスト 送受信した |
normal |
NameIDManagementResponses |
ManageNameIDレスポンス 送受信した |
normal |
NameIDManagementErrorResponses |
ManageNameIDエラー・レスポンス 送受信した |
normal |
ArtifactResolutionRequests |
ArtifactResolveリクエスト SPが送信またはIdPが受信した |
normal |
ArtifactResolutionResponses |
ArtifactResolveレスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
ArtifactResolutionErrorResponses |
ArtifactResolveエラー・レスポンス IdPが送信またはSPが受信した |
normal |
NameIdentifierFormat_Persistent |
処理された永続フォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内の永続名前識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_Transient |
処理された一時フォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内の一時名前識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_Unspecified |
処理された未指定フォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内の未指定名前識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_EmailAddress |
処理されたEmailAddressフォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内の電子メール・アドレス名前識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_X509DN |
処理されたX509SubjectNameフォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内のX.509サブジェクト名前識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_Windows |
処理されたWindowsDomainQualifiedNameフォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内のWindowsドメイン修飾名識別子の合計数。 |
normal |
NameIdentifierFormat_Kerberos |
処理されたKerberosフォーマットの名前ID SPまたはIdPで処理したメッセージ内のKerberosプリンシパル名前識別子の合計数。 |
normal |
RequestProcessed |
ApplicationControllerリクエスト ApplicationControllerが処理したリクエストの合計数。 |
normal |
表7-2に、プロトコル・プロファイルのメトリックを示します。
注意: 表にあるラベルおよび説明は、Fusion Middleware Controlでメトリックに付けられているショート・ラベルと、そのメトリックの説明を示しています。 |
表7-2 セキュリティ処理のイベント
名前 | ラベル、説明 | 重み |
---|---|---|
XMLSignatures_Signed |
生成されたXML署名 生成されたXML署名の合計数。 |
normal |
XMLSignatures_Verified |
XML署名検証成功 XML署名検証成功の合計数。 |
normal |
XMLSignatures_VerifyFailed |
XML署名検証失敗 XML署名検証失敗の合計数。 |
normal |
XMLEncryption_Encryptions |
生成されたXML暗号化 生成されたXML暗号化の合計数。 |
normal |
XMLEncryption _Decryptions |
XML復号化成功 XML復号化成功の合計数。 |
normal |
XMLEncryption _DecryptionFailures |
XML復号化失敗 XML復号化失敗の合計数。 |
normal |
次のメトリックはエンタープライズ・データ層の接続性に対して収集されます。
Server_OpenSessions - このメトリックのFusion Middleware Controlのラベルは「オープン・サーバー接続」です。LDAPまたはRDBMSサーバーとのオープン接続の合計数を表します。
センサーの重みは「all」です。
この項は次のトピックで構成されています。
表7-3に、フェーズ・イベント・センサーによるJVTDiscoveryProvidersメトリックを示します。
注意: 表にあるラベルおよび説明は、Fusion Middleware Controlでメトリックに付けられているショート・ラベルと、そのメトリックの説明を示しています。 |
表7-3 JVTDiscoveryProviderイベント
名前 | ラベルおよび説明 | 重み |
---|---|---|
ArtifactCreation |
SAMLアーティファクト作成時間(ミリ秒) Artifact DiscoveryProviderでアーティファクトの作成に要した時間。 |
heavy |
LocateArtifact |
SAMLアーティファクト取得時間(ミリ秒) Artifact DiscoveryProviderのアーティファクトの検出に要した時間。 |
heavy |
LocateConfiguration |
サーバー構成取得時間(ミリ秒) Configuration DiscoveryProviderによるプロトコル/サーバー構成の検出に要した時間。 |
heavy |
LocateMetadata |
プロバイダ・メタデータ取得時間(ミリ秒) メタデータ検出プロバイダがメタデータ検出に要した時間。 |
heavy |
ProfileStateCreation |
ProfileStateオブジェクト作成時間(ミリ秒) ProfileState DiscoveryProviderのプロファイル・ステータスの検出に要した時間。 |
heavy |
LocateProfileState |
ProfileStateオブジェクト取得時間(ミリ秒) ProfileState DiscoveryProviderのプロファイル・ステータスの検出に要した時間。 |
heavy |
SessionCreation |
ユーザー・セッション取得または作成時間(ミリ秒) Session DiscoveryProviderのユーザーの作成または検出に要した時間。 |
heavy |
LocateUser |
ユーザー・オブジェクト取得時間(ミリ秒) User DiscoveryProviderのユーザーの検出に要した時間。 |
heavy |
LocateSession |
セッション・オブジェクト取得時間(ミリ秒) セッションの検出に要した時間。 |
heavy |
CreateActiveServiceProviderFederation |
アクティブなSPフェデレーションの作成時間(ミリ秒) アクティブ・サービス・プロバイダ・フェデレーションの作成に要した時間。 |
heavy |
LocateActiveServiceProviderFederation |
アクティブなSPフェデレーションの取得時間(ミリ秒) アクティブ・サービス・プロバイダ・フェデレーションの検出に要した時間。 |
heavy |
CreateActiveIdentityProviderFederation |
アクティブなIdPフェデレーションの作成時間(ミリ秒) アクティブ・アイデンティティ・プロバイダ・フェデレーションの作成に要した時間。 |
heavy |
LocateActiveIdentityProviderFederation |
アクティブなIdPフェデレーションの取得時間(ミリ秒) アクティブ・アイデンティティ・プロバイダ・フェデレーションの検出に要した時間。 |
heavy |
LocateProviderFederation |
プロバイダ・フェデレーション取得時間(ミリ秒) プロバイダ・フェデレーションの検出に要した時間。 |
heavy |
LocateTemporaryProviderFederation |
一時プロバイダ・フェデレーション取得時間(ミリ秒) 一時プロバイダ・フェデレーションの検出に要した時間。 |
heavy |
CreateAffiliationProviderFederation |
アフィリエーション・フェデレーション作成時間(ミリ秒) アフィリエイション・プロバイダ・フェデレーションの作成に要した時間。 |
heavy |
LocateAffiliationFederation |
アフィリエーション・フェデレーション取得時間(ミリ秒) アフィリエイション・フェデレーションの検出に要した時間。 |
heavy |
CreateServiceProviderFederation |
SPフェデレーション作成時間(ミリ秒) サービス・プロバイダ・フェデレーションの作成に要した時間。 |
heavy |
CreateIdentityProviderFederation |
IdPフェデレーション作成時間(ミリ秒) アイデンティティ・プロバイダ・フェデレーションの作成に要した時間。 |
heavy |
DeleteSession |
セッション削除時間(ミリ秒) セッションの削除に要した時間。 |
heavy |
CreateBinaryLargeObject |
データベースBLOB作成時間(ミリ秒) BLOB作成に要した時間。 |
heavy |
LocateBinaryLargeObject |
データベースBLOB取得時間(ミリ秒) BLOBの検出に要した時間。 |
heavy |
SessionPersistence |
セッション・データを維持する時間(ミリ秒) セッションの維持に要した時間。 |
heavy |
DeleteArtifact |
SAMLアーティファクト削除時間(ミリ秒) アーティファクトの削除に要した時間。 |
heavy |
DeleteProfileState |
ProfileStateデータ削除時間(ミリ秒) プロファイル・ステータスの削除に要した時間。 |
heavy |
DeleteActiveIdPFederation |
アクティブなIdPフェデレーションの削除時間(ミリ秒) アクティブIdPフェデレーションの削除に要した時間。 |
heavy |
DeleteActiveSPFederation |
アクティブなSPフェデレーションの削除時間(ミリ秒) アクティブSPフェデレーションの削除に要した時間。 |
heavy |
DeleteProviderFederation |
プロバイダ・フェデレーション削除時間(ミリ秒) プロバイダ・フェデレーションの削除に要した時間。 |
heavy |
ProviderFederationPersistence |
プロバイダ・フェデレーションを維持する時間(ミリ秒) プロバイダ・フェデレーションの維持に要した時間。 |
heavy |
表7-4に、リクエストおよびレスポンスに対して、フェーズ・イベント・センサーで収集されるプロトコル・プロファイルのメトリックを示します。
注意: 表にあるラベルおよび説明は、Fusion Middleware Controlでメトリックに付けられているショート・ラベルと、そのメトリックの説明を示しています。 |
表7-4 プロトコル・プロファイル・イベント
名前 | ラベルおよび説明 | 重み |
---|---|---|
LocalAuthn |
ローカル・ユーザー認証時間(ミリ秒) ユーザーがIdP/SPでローカルに認証されるのに要した時間。 |
normal |
AuthnRequestProcessing |
IdPでのAuthnRequestの処理時間(ミリ秒) IdPでAuthnRequestの処理に要した時間。 |
heavy |
AuthnResponseProcessing |
SPでのAuthnResponseの処理時間(ミリ秒) SPでAuthnResponseの処理に要した時間。 |
normal |
ArtifactProcessing |
SAMLアーティファクト処理時間(ミリ秒) アーティファクトの処理に要した時間。 |
heavy |
Logout |
グローバル・ログアウト時間(ミリ秒) グローバル・ログアウトに要した時間。 |
heavy |
RequestProcessing |
受信リクエスト処理時間(ミリ秒) ApplicationControllerがリクエスト処理に要した時間。 |
normal |
EventProcessing |
イベント処理時間(ミリ秒) ActionStateMachineのイベント処理に要した時間。 |
heavy |
表7-5に、セキュリティ処理時にフェーズ・イベント・センサーで収集されるメトリックを示します。
注意: 表にあるラベルおよび説明は、Fusion Middleware Controlでメトリックに付けられているショート・ラベルと、そのメトリックの説明を示しています。 |
表7-5 フェーズ・イベントのセキュリティ処理
名前 | ラベルおよび説明 | 重み |
---|---|---|
XMLSigner |
XMLメッセージ署名時間(ミリ秒) XMLSignerがメッセージの署名に要した時間。 |
heavy |
XMLSignatureVerifier |
XMLメッセージ署名検証時間(ミリ秒) XMLSignatureVerifierがメッセージ署名の検証に要した時間。 |
heavy |
QueryStringSigner |
URL問合せ文字列署名時間(ミリ秒) 問合せ文字列の署名に要した時間。 |
heavy |
QueryStringSignatureVerifier |
URL問合せ文字列署名検証時間(ミリ秒) 問合せ文字列の署名検証に要した時間。 |
heavy |
XMLEncryptionService |
XMLメッセージ暗号化時間(ミリ秒) メッセージの暗号化に要した時間。 |
heavy |
XMLDecryptionService |
XMLメッセージ復号化時間(ミリ秒) メッセージの復号化に要した時間。 |
heavy |
SerializeMessage |
XMLメッセージ整列化時間(ミリ秒) LibertyProtocolMarshallerがメッセージをシリアライズするのに要した時間。 |
heavy |
DeSerializeMessage |
XMLメッセージ非整列化時間(ミリ秒) LibertyProtocolMarshallerがメッセージをデシリアライズするのに要した時間。 |
heavy |
Oracle Identity Federationは、Fusion Middleware Controlによって可用性が追跡されるJavaコンポーネントです。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの使用の概要に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Identity Federationのロギングついて説明します。
Oracle Fusion Middlewareのロギングの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のログ・ファイルと診断データの管理に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Identity Federationのロギングの基本概要を説明します。この項の内容は次のとおりです。
Oracle Identity Federationには、次の2つのタイプのログがあります。
永続ログ - このログは、コンポーネントを再起動しても保持されます。
ランタイム・ログ - このログは、実行時にサーバーで自動的に作成され、特定の機能がアクティブになったときにアクティブになります。
永続ログ・ファイルの内容は次のとおりです。
servername
-diagnostic.log
- 一般的なアプリケーション・ログ・メッセージ、デバッグ・メッセージおよびエラー・メッセージが含まれます。このログは、フェデレーション・ログとも呼ばれます。
Oracle Identity Federationに関するロギング・メッセージが含まれる可能性のあるログ・ファイルはこの他に、servername
.log
とservername
.out
があります。
表7-6は、Oracle Identity Federationのログ・メッセージのログ・レベルを示しています。
Oracle Identity Federationのログ・メッセージは、次のカテゴリに分類されます。
表7-7 Oracle Identity Federationのメッセージ・カテゴリ
メッセージIDの範囲 | メッセージ・カテゴリ |
---|---|
FED-10000からFED-10099 |
コンプライアンス |
FED-10100からFED-10999 |
構成 |
FED-11000からFED-11699 |
データ |
FED-11700からFED-11999 |
ネットワーク |
FED-12000からFED-12999 |
その他 |
FED-13000からFED-14999 |
プログラム関連 |
FED-15000からFED-17999 |
リクエストおよびレスポンス |
FED-18000からFED-19999 |
セキュリティ |
FED-20000からFED-20099 |
スレッド |
Oracle Identity Federationには、ログの構成および管理用として次の2つのツールが用意されています。
Fusion Middleware Control(GUIベースで構成する場合)
wlst
(コマンドラインで構成する場合)
Fusion Middleware Controlにログインして、Oracle Identity Federationインスタンスに移動します。「Oracle Identity Federation」ドロップダウン・メニューで、「ログ」→「ログ・メッセージの表示」の順に選択します。
表示するメッセージを選択するには、次の手順を実行します。
「Oracle Identity Federation」メニューで、「ログ」→「ログ・メッセージの表示」の順に選択します。「ログ・メッセージ」ページが表示されます。
表示するログの日付範囲を選択します。「最新」は、分単位、時間単位または日単位で選択できます。また、「時間間隔」を選択し、開始日時と終了日時を指定することもできます。
表示する「メッセージ・タイプ」を選択します。
追加条件を指定します(任意の文字列を含むメッセージのみを表示する場合など)。
特定の検索を実行するには、「フィールドの追加」を選択し、検索するフィールドを追加します。各フィールドに対し、基準をリストから選択した後、テキストをボックスに入力します。フィールドを削除するには、赤いXを選択します。フィールドを追加するには、「フィールドの追加」を選択します。基準の追加が終了した後、「検索」をクリックします。
表示するメッセージを指定する他に、次のような表示オプションが用意されています。
ドメインに関するメッセージを表示するには、「広範囲のターゲット・スコープ」リストを使用します。
ログ・メッセージをXML、テキストまたはカンマ区切りのリストとしてファイルにエクスポートするには、「メッセージをファイルにエクスポート」を選択します。
個々のログ・ファイルに関する情報を表示するには、「ターゲット・ログ・ファイル」をクリックします。
表示をリフレッシュするタイミングを指定できます。右上のリストから「手動リフレッシュ」、「30秒リフレッシュ」または「1分間リフレッシュ」を選択します。
リストされている列の変更や列の並替えには、「表示」リストを使用します。
メッセージのグループ分けの変更には、「表示」リストを使用します。
ログ・メッセージのリストのみを表示するには、「検索」ラベルを閉じます。
ログ・ファイルの内容を表示するには、「ログ・ファイル」列でファイル名をダブルクリックします。「ログ・ファイルの表示:filename」ページが表示されます。「時間」、「メッセージ・タイプ」および「メッセージID」列で上向きまたは下向きの矢印を使用してファイル内のレコードを並べ替えることができます。
このページは、Oracle Identity Federationサーバーのログを表示および構成する際に使用します。
ログ構成ページに移動するには、次の手順を実行します。
Fusion Middleware Controlにログインして、Oracle Identity Federationインスタンスに移動します。
「Oracle Identity Federation」ドロップダウン・メニューで、「ログ」→「ログ構成」の順に選択します。
この項の内容は次のとおりです。
このページでは、次の操作を行います:
Oracle Identity Federationのロギング・レベルを表示および更新します。
新しい永続ログ出力を作成します。
各ログ出力は、特定のサーバー機能のメッセージを記録します。たとえば、EJBデプロイメント・ログ出力は、EJBモジュールのメッセージを記録します。
ログ出力レベルの表示または更新
ログ出力を選択するには、「表示」ドロップダウンを使用します。
次のフィールドがあります。
ログ出力名 - ログ出力の名前です。
Oracle Diagnostic Loggingレベル - ロギング・レベルです。「レベル」ドロップダウンを使用してログ・レベルを変更します。
ログ・ファイル - ログ・ファイルの名前です。ログ・ファイルのプロパティを表示および更新するには、ログ・ファイル名をクリックします。
ログ出力の指定
ページのこの部分は、「表示」ドロップダウンで永続ログ・レベルのログ出力を選択した場合に表示されます。
永続ログ出力を作成するには、次の情報を指定します。
名前 - 新しいログ出力の名前を入力します。
Oracle Diagnostic Loggingレベル - ロギング・レベルです。「レベル」ドロップダウンを使用してログ・レベルを選択します。
ページにあるボタンの機能は次のとおりです。
適用 - ログ出力構成の更新を保存します。または新しいログ出力情報を生成します。
元に戻す - 構成の更新を破棄します。
ログ・ファイルの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のログ・ファイルの設定の構成に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Identity Federationのログに表示される可能性のある一般的なメッセージについて説明します。
管理対象サーバーのログ・ファイルに次のようなメッセージが表示される場合があります。
oracle.security.fed.jvt.discovery.model.session.RDBMSSessionDiscoveryProvider run WARNING: InterruptedException: thread interrupt occurred during sleep() java.lang.InterruptedException: sleep interrupted
これらのメッセージは、RDBMSの停止中のスレッドが構成のリロードにより中断されたことを示す通知にすぎません。このスレッドに置き換わる新しいスレッドが作成されています。アクションは不要です。
Oracle Identity Federationは、Fusion Middleware監査フレームワークを使用して監査を行います。
この項では、監査対象のイベントについて、およびOracle Identity Federationの監査を構成する方法について説明します。これらの項目が含まれます。
関連項目: 監査の構成の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査の構成と管理に関する項を参照してください。 |
この項では、各種カテゴリで監査可能なイベントをリストし、監査レベルについて説明します。
Oracle Identity Federationの監査イベントには、次の4つのカテゴリがあります。
ユーザー・セッション管理
プロトコル・フロー
サーバー構成
セキュリティ
各カテゴリのイベントについては、次の各項で説明します。
セッション管理のイベントと各イベントの属性は、次のとおりです。
CreateUserSession - ログイン成功後のユーザー・セッションの作成
SessionID
AuthenticationMechanism
UserID
DeleteUserSession - ログアウト後のユーザー・セッションの削除
SessionID
AuthenticationMechanism
UserID
CreateUserFederation - 2つのリモート・サーバー間でのユーザー・フェデレーションの作成
FederationID
FederationType (SP/IdP/Affiliation)
UserID
RemoteProviderID
ProtocolVersion
NameIDFormat
NameIDQualifier
NameIDValue
UpdateUserFederation - 2つのリモート・サーバー間でのユーザー・フェデレーションの更新
FederationID
FederationType (SP/IdP)
UserID
RemoteProviderID
ProtocolVersion
NameIDFormat
NameIDQualifier
NameIDValue
OldNameIDQualifier
OldNameIDValue
DeleteUserFederation - 2つのリモート・サーバー間でのユーザー・フェデレーションの削除
FederationID
FederationType (SP/IdP)
UserID
RemoteProviderID
ProtocolVersion
NameIDFormat
NameIDQualifier
NameIDValue
CreateActiveUserFederation - ログイン成功後のアクティブ・フェデレーションの作成
FederationID
FederationType (SP/IdP)
SessionID
UserID
RemoteProviderID
ProtocolVersion
DeleteActiveUserFederation - ログアウト後のアクティブ・フェデレーションの削除
FederationID
FederationType (SP/IdP)
SessionID
UserID
RemoteProviderID
ProtocolVersion
LocalAuthentication - OIFでのユーザーの認証
AuthenticationMechanism
AuthenticationEngineID
RemoteIP
SessionID
UserID
LocalLogout - Oracle Identity Federationでのユーザーのログアウト
RemoteIP
SessionID
UserID
プロトコル・フローのイベントとその属性は、次のとおりです。
IncomingMessage - Oracle Identity Federationが受信したメッセージ
RemoteIP
Binding(SOAP、GET、POST、Artifactなど)
ProtocolVersion(SAML2、Libv11など)
RemoteProviderID
Role(サービス・プロバイダ、アイデンティティ・プロバイダ、属性認証局など)
IncomingMessageString(CLOB)
MessageType(SSOLoginRequest、SSOLoginResponse、SSOLogoutRequestなど)
OutgoingMessage - Oracle Identity Federationが送信したメッセージ(成功した場合のみ)
RemoteIP
Binding(SOAP、GET、POST、Artifactなど)
ProtocolVersion(SAML2、Libv11など)
RemoteProviderID
Role(サービス・プロバイダ、アイデンティティ・プロバイダ、属性認証局など)
OutgoingMessageString(CLOB)
MessageType(SSOLoginRequest、SSOLoginResponse、SSOLogoutRequestなど)
AssertionCreation - Oracle Identity Federationによるアサーションの作成(成功した場合のみ)
RemoteIP
ProtocolVersion(SAML2、Libv11など)
AssertionVersion(2.0など)
IssueInstant
Issuer
NameIDQualifier
NameIDValue
NameIDFormat
AssertionID
UserID
SessionID
FederationID
RemoteProviderID
AssertionConsumption - Oracle Identity Federationによるアサーションの処理(成功した場合のみ)
ProtocolVersion(SAML2、Libv11など)
AssertionVersion(2.0など)
IssueInstant
Issuer
NameIDQualifier
NameIDValue
NameIDFormat
AssertionID
UserID
SessionID
FederationID
RemoteProviderID
サーバー構成のイベントとその属性は、次のとおりです。
CreateConfigProperty - 新しい構成プロパティの追加(成功した場合のみ)
PropertyName
PropertyType(PropertiesList、PropertiesMap、String、Booleanなど)
値
PeerProviderID
Hierarchy
ChangeConfigProperty - 既存の構成プロパティ値の変更(成功した場合のみ)
PropertyName
PropertyType(PropertiesList、PropertiesMap、String、Booleanなど)
OldValue
NewValue
PeerProviderID
Hierarchy
DeleteConfigProperty - 構成プロパティの削除(成功した場合のみ)
PropertyName
PropertyType(PropertiesList、PropertiesMap、String、Booleanなど)
OldValue
PeerProviderID
Hierarchy
CreatePeerProvider - 信頼できるプロバイダ・リストへの新しいプロバイダの追加(成功した場合のみ)
PeerProviderID
ProviderType(sp、idp、sp idpなど)
ProtocolVersion
説明
UpdatePeerProvider - 信頼できるプロバイダ・リストに存在するプロバイダの情報の更新(成功した場合のみ)
PeerProviderID
ProviderType(sp、idp、sp idpなど)
ProtocolVersion
説明
DeletePeerProvider - 信頼できるプロバイダ・リストからのプロバイダの削除(成功した場合)
PeerProviderID
ProviderType(sp、idp、sp idpなど)
ProtocolVersion
説明
LoadMetadata - メタデータのロード(成功した場合のみ)
Metadata
説明
SetDataStoreType - データ・ストアのタイプの変更(成功した場合のみ)
DataStoreName
OldValue
NewDataStoreType
ChangeDataStore - フェデレーション・データ・ストアの設定(成功した場合のみ)
DataStoreBefore
DataStoreAfter
ChangeFederation - 信頼できるプロバイダの変更(成功した場合のみ)
COTBefore
COTAfter
ChangeServerProperty - サーバー構成プロパティの変更(成功した場合のみ)
ServerConfigBefore
ServerConfigAfter
セキュリティのイベントとその属性は、次のとおりです。
CreateSignature - Oracle Identity Federationによるデジタル署名の作成
Type(XML、String)
VerifySignature - Oracle Identity Federationによるデジタル署名の検証
Type(XML、String)
EncryptData - Oracle Identity Federationによるデータの暗号化
Type(XML、String)
DecryptData - Oracle Identity Federationによるデータの復号化
Type(XML、String)
Fusion Middleware監査フレームワークは、次の監査レベルをサポートしています。
なし
低
中
カスタム
次の監査イベントは、監査レベルが「低」および「中」の場合に監査されます。
注意: FAILURESONLYは、イベントが失敗した場合にのみ、監査されることを示しています。 |
「低」レベルで監査されるイベント
ServerConfiguration
CreateConfigProperty
ChangeConfigProperty
DeleteConfigProperty
CreatePeerProvider
UpdatePeerProvider
DeletePeerProvider
LoadMetadata
SetDataStoreType
ChangeDataStore
ChangeCOT
ChangeServerProperty
「中」レベルで監査されるイベント
ServerConfiguration
CreateConfigProperty
ChangeConfigProperty
DeleteConfigProperty
CreatePeerProvider
UpdatePeerProvider
DeletePeerProvider
LoadMetadata
SetDataStoreType
ChangeDataStore
ChangeCOT
ChangeServerProperty
UserSession.FAILUREONLY
CreateUserSession.FAILUREONLY
DeleteUserSession.FAILUREONLY
CreateUserFederation.FAILUREONLY
UpdateUserFederation.FAILUREONLY
DeleteUserFederation.FAILUREONLY
CreateActiveUserFederation.FAILUREONLY
DeleteActiveUserFederation.FAILUREONLY
LocalAuthentication.FAILUREONLY
LocalLogout.FAILUREONLY
ProtocolFlow.FAILUREONLY
IncomingMessage.FAILUREONLY
OutgoingMessage.FAILUREONLY
AssertionCreation.FAILUREONLY
AssertionConsumption.FAILUREONLY
Security.FAILUREONLY
CreateSignature.FAILUREONLY
VerifySignature.FAILUREONLY
EncryptData.FAILUREONLY
DecryptData.FAILUREONLY
「カスタム」レベルで監査されるイベント
「カスタム」監査レベルでは、監査するイベントのみを選択できます。
関連項目: 『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査の構成と管理に関する項 |
監査を構成するには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlまたはWLST
コマンドライン・インタフェースを使用します。
Fusion Middleware Controlで監査の構成を開始するには、次の手順を実行します。
Fusion Middleware Controlにログインして、「Identity Management」ドメインに移動します。
「WebLogicドメイン」ドロップダウン・メニューで、「セキュリティ」を選択してから、「監査ポリシー」を選択します。
Oracle Identity Federationコンポーネントを選択します。
「監査レベル」メニューで、希望の監査レベルを選択します。
各種カテゴリで実行される監査ポリシーを表示するには、コンポーネントの「+」チェック・ボックスを開きます。
オプションで「ユーザー」テキスト・ボックスを使用して、監査レベルに関係なくすべてのイベントで常に監査されるユーザーを追加できます。
「適用」をクリックします。
監査ポリシーを構成して、「カスタム」監査レベルを使用する場合は、次の手順を実行します。
「監査レベル」メニューで、監査レベルとして「カスタム」を選択します。
監査対象のイベントをイベントの表で選択します。
コンポーネント名の横にある「+」記号をクリックして、監査イベントのカテゴリのリストを取得します。
カテゴリ名の横にある「+」記号をクリックして、イベントのリストを取得します。
イベント名の横にある「+」記号をクリックして、「成功」または「失敗」監査オプションを取得します。
監査対象のイベントまたはカテゴリの横にある「監査の有効化」ボックスを選択します。(たとえば、「セキュリティ」の横のボックスを選択すると、すべてのセキュリティ・イベントが監査されます。)CreateUserSession Failure
イベントの横にあるボックスを選択すると、すべてのCreateUserSession
失敗イベントが監査されます。
オプションで、フィルタを追加すると、ファイングレイン監査を実行できます。
イベントまたはカテゴリ名の右にある鉛筆のアイコンをクリックします。必要なフィルタ条件を追加します。
終了したら、「OK」をクリックします。
関連項目: 監査ポリシーの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査の構成と管理に関する項を参照してください。 |
監査データは、ファイル(バスストップ・ファイルとも呼ばれます)内に置くことも、データベース監査ストア内に置くこともできます。
監査データがバスストップ・ファイル内に存在する場合は、次の場所のファイルを直接検索できます。
<domain_home>/servers/<server_name>/logs/auditlogs/OIF/audit.log
監査データがデータベース内に存在する場合は、Oracle Business Intelligence Publisherなどのツールを使用して、監査レポートを表示できます。
関連項目: 『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査分析とレポートの使用に関する項 |