Oracle® Fusion Middleware Microsoft SharePointのためのOracle WebCenter Contentストレージ・コネクタの管理 11g リリース1 (11.1.1) E49677-01 |
|
![]() 前 |
![]() 次 |
この章では、WebCenter Content環境およびSharePoint環境で、Microsoft SharePoint 2010用にWebCenter Contentストレージ・コネクタをインストールする方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
この項では、SharePoint環境およびWebCenter Content環境でのコネクタのソフトウェア要件を示します。
この項では、SharePoint環境でコネクタがサポートするSharePointのバージョンとデータベースを示します。
Microsoft SharePoint 2010 Enterprise Edition Service Pack 1
SQL Server 2008 R2 Enterprise Edition
コネクタをインストールする前に、次の点を確認する必要があります:
1つ以上のSharePointコンテンツ・データベースにリモートBLOBストレージ(RBS)がインストールされ、有効になっている。
適切なSQLデータベース・ユーザーおよびActive Directoryアカウントがある。
デフォルトのJavaオーセンティケータ(-DUseSunHttpHandler)を使用するようにWebLogic Serverオーセンティケータが構成されている。
SharePoint Central Administration WebアプリケーションがNetwork LAN Manager (NTLM)認証モードを使用している。
WebCenter Contentサーバーのシステム・ユーザーに、SharePoint Serverへのアクセス権がない。
注意: WebCenter Contentサーバーを実行するシステム・ユーザーが、SharePoint Serverへのアクセス権を持つことはできません。このアクセス権があると、2つのシステム間でNTLM認証が発生した場合に、接続構成用に指定されたSharePointサービス・アカウント資格証明ではなく、このシステム・ユーザーの資格証明を使用して認証が行われ、最終的にはエラーとなります。 |
コネクタをインストールする前に、コネクタを使用する各SharePointコンテンツ・データベースにRBSがインストールされ、有効になっている必要があります。RBSのインストール方法については、http://technet.microsoft.com/en-us/library/ff629463(v=office.14).aspx#Section3
を参照してください。
RBSを有効化する方法については、次を参照してください。
http://technet.microsoft.com/en-us/library/ff629463(v=office.14).aspx#enableRBS
コネクタをインストールする前に、適切なSQLデータベース・ユーザーおよびActive Directoryアカウントがあることを確認する必要があります。
SQL ServerのSharePointインスタンスにデータベース・ユーザーがある必要があります。次の点も確認する必要があります:
このデータベース・ユーザーにdbCreator、sysadminおよびserveradmin権限がある。
このデータベース・ユーザーがパスワード・ポリシーを強制しない。
SQL Server SharePointインスタンスの「サーバーのプロパティ」ページで、SQL ServerおよびWindows認証モードが有効になっている。
SharePointおよびWebCenter Contentとの相互作用の際にコネクタが使用できるActive Directoryアカウントを持っている必要があります。Active Directoryアカウントは、SharePoint Central AdministrationサイトのSharePointファーム管理者グループに属している必要があります。
注意: SharePointへの接続の構成には、別のActive Directoryアカウントを使用するようにしてください。SharePointの接続にシステム・アカウントなどのSharePointファーム・アカウントを使用すると、認証エラーや無効ユーザー・エラーとなる場合があります。 |
このセクションの内容は次のとおりです。
SharePoint ServerでSharePoint用のコネクタ・パッケージ・コンテンツを抽出する必要があります。マルチサーバーSharePointファーム環境がある場合、SharePointファーム内の各サーバーでパッケージのコンテンツを抽出する必要があります。SharePoint用のコネクタ・パッケージ・コンテンツを抽出すると、次のファイルを取得します。
DeploySolution.ps1
RetractSolution.ps1
WCCConnector.wsp
WCCConnectorInstaller.exe
WCCRBSProvider.config
コネクタは、SharePointファーム内の1つのサーバーのみにデプロイおよびインストールする必要があります。コネクタは、Central Administration WebアプリケーションをホストするSharePoint Serverにデプロイおよびインストールすることをお薦めします。
SharePointファームにコネクタをデプロイおよびインストールする手順は次のとおりです。
注意: この手順を実行する前に、SharePoint Serverにログインするユーザーに、ファーム管理権限およびシステム管理権限があることを確認する必要があります。 |
コネクタをデプロイおよびインストールするSharePoint Serverで、管理者としてSharePoint 2010管理シェルを開きます。
ディレクトリを、WCCConnector.zipパッケージを抽出した場所に変更します。詳細は、2.3.1項を参照してください。
SharePointファームにWCCConnector Webソリューション・パッケージ(WSP)をデプロイするには、次のコマンドを使用します。
.\DeploySolution.ps1
SharePointファームにコネクタをインストールするには、次のコマンドを使用します。
.\WCCConnectorInstaller.exe Install
資格証明を求められたら、SQL ServerのSharePointインスタンス上のデータベース・ユーザーの資格証明を入力します。詳細は、2.2.2.1項を参照してください。
次のコマンドを使用して、IISサーバーを再起動します。
iisreset
SharePoint Timer Serviceを再起動するには、次のコマンドを使用します。
net stop sptimerv4
net start sptimerv4
コネクタをデプロイおよびインストールしたサーバーを除き、SharePointファーム内の各サーバーに対して、WebCenter Content RBSプロバイダを登録する必要があります。単一サーバーSharePointファーム環境の場合は、この手順を実行する必要はありません。
SharePointファームでWebCenter Content RBSプロバイダを登録する手順は次のとおりです。
WebCenter Content RBSプロバイダを登録するSharePoint Serverで、管理者としてSharePoint 2010管理シェルを開きます。
ディレクトリを、WCCConnector.zipパッケージを抽出した場所に変更します。詳細は、2.3.1項を参照してください。
WebCenter Content RBSプロバイダを登録するには、次のコマンドを使用します。
.\WCCConnectorInstaller.exe RegisterProvider
IISサーバーを再起動するには、次のコマンドを使用します。
iisreset
SharePoint Timer Serviceを再起動するには、次のコマンドを使用します。
net stop sptimerv4
net start sptimerv4
この項の内容は、次のとおりです。
SharePointConnectorコンポーネントをインストールする手順は次のとおりです。
WebCenter Contentに管理者としてログオンします。
コンテンツ・サーバー・ポータルで、「管理」を選択し、さらに「管理サーバー」→「コンポーネント・マネージャ」を選択します。「コンポーネント・マネージャ」ページが開き、コンポーネント・カテゴリのリストおよびコンポーネント名のリストが表示されます。
「拡張コンポーネント・マネージャ」リンクをクリックします。「拡張コンポーネント・マネージャ」ページが表示されます。
注意: コンポーネント・マネージャの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』の「コンポーネントの管理」の章を参照してください。 |
「新規コンポーネントのインストール」リージョンで「ファイルの選択」をクリックします。「アップロードするファイルの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。
SharePointConnector.zipファイルを選択し、「開く」をクリックします。
「拡張コンポーネント・マネージャ」ページで、「インストール」をクリックします。
インストールされるアイテムが表示される次のページで、「続行」をクリックします。「Content Serverメッセージ」ページに、WebCenter Contentで正常にコンポーネントのアップロードおよびインストールが行われたというメッセージが表示されます。
SharePointConnectorコンポーネントを有効化する手順は次のとおりです。
WebCenter Contentに管理者としてログオンします。
コンテンツ・サーバー・ポータルで、「管理」を選択し、さらに「管理サーバー」→「コンポーネント・マネージャ」を選択します。「コンポーネント・マネージャ」ページが表示されます。
「拡張コンポーネント・マネージャ」リンクをクリックします。「拡張コンポーネント・マネージャ」ページが表示されます。
「無効なコンポーネント」リストで「SharepointConnector」を選択し、「有効化」をクリックします。「無効なコンポーネント」リストにSharepointConnectorコンポーネントが表示されない場合は、SharePointConnectorコンポーネントをインストールする必要があります。詳細は、2.4.1項を参照してください。
構成の変更内容を反映するには、コンテンツ・サーバー・インスタンスを再起動する必要があります。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』のFusion Middleware Controlを使用したContent Serverの再起動に関する項を参照してください。
SharePointとの相互作用の際にコネクタが使用できるWebCenter Contentユーザーを作成する必要があります。このユーザーは、SharePointコンテンツをマップするすべてのWebCenter Contentセキュリティ・グループおよびアカウントに対する権限のある管理権限を持っている必要があります。このユーザーには、SharePointがWebCenter Contentとの接続に使用するコアWebCenter Contentサーバー・サービスに対する権限も必要です。
SPConnectorServices WSDLを作成する手順は次のとおりです。
WebCenter Contentに管理者としてログオンします。
コンテンツ・サーバー・ポータルで、「管理」、「Soap WSDL」の順に選択します。「WSDL情報」ページが表示されます。
SPConnectorServicesというWSDLを作成します。
SPConnectorServices WSDLに対して次のサービスを追加し、各サービスの応答パラメータおよびリクエスト・パラメータを更新します。
WSDLを生成します。
表2-1 SPConnectorServices WSDLのサービス
サービス名 | IdcService | 応答パラメータ名 | 応答パラメータ・タイプ | リクエスト・パラメータ名 | リクエスト・パラメータ・タイプ |
---|---|---|---|---|---|
CheckInArchive |
CHECKIN_ARCHIVE |
diD |
Int |
dID dDocName dDocTitle IsNative dDocAuthor dSecurityGroup Action primaryFile |
Int String String Boolean String String String File |
CheckInNewDocument |
CHECKIN_NEW |
dID |
String |
dDocType dDocTitle dDocAuthor dSecurityGroup primaryFile dDocName |
String String String String File String |
CheckInSelectedDocument |
CHECKIN_SEL |
diD |
String |
dID dDocName dDocTitle dDocType dDocAuthor dSecurityGroup dDocAccount dRevLabel primaryFile |
Int String String String String String String String File |
CheckOutDocument |
CHECKOUT |
なし |
なし |
dID |
Int |
DeleteDocument |
DELETE_DOC |
なし |
なし |
dID dDocName |
String String |
DeleteDocumentByRev |
DELETE_REV |
なし |
なし |
dID |
Int |
DiscardCheckOut |
UNDO_CHECKOUT |
なし |
なし |
dID |
Int |
GetDocFileByID |
GET_FILE |
downloadFile |
File |
diD |
Int |
PingServer |
PING_SERVER |
dUser StatusMessage |
String String |
なし |
なし |
UpdateDocumentInfo |
UPDATE_DOCINFO |
diD |
String |
dDocName dID dSecurityGroup dDocAuthor |
String String String String |
WebCenter Contentクラスタ環境にSharePointコネクタをインストールするには、第2.4.5.1項および第2.4.5.2項で述べた設定を行う必要があります。
SharePointサービスにアクセスするには、WebLogic Server管理コンソールから管理対象サーバー起動パラメータを設定する必要があります。このためには、次の手順に従います。
WLS管理コンソールにログインします。
「ロックして編集」をクリックして編集モードを有効にします。
「環境」をクリックし、「サーバー」を選択します。
管理対象サーバー名(UCM Sever 1)をクリックします。
「構成」タブをクリックし、タブの2行目で「サーバーの起動」タブを選択します。
「引数」ボックスに、起動パラメータを入力します。
DUseSunHttpHandler=true
「保存」をクリックし、構成変更を保存します。
クラスタ設定の場合は、クラスタ内のノードごとに手順4から8を繰り返します。
「変更のアクティブ化」をクリックします。
管理コンソールを使用して、UCM管理サーバーを停止し、起動します。
WebCenter Contentサービスにアクセスするには、OHSでWebルートを構成する必要があります。このためには、次の手順に従います。
次の場所にあるmod_wl_ohs.confファイルを開きます。
OHS_HOME/instances/ohs_instance1/config/OHS/ohs1/mod_wl_ohs.conf
mod_wl_ohs.confファイルに次の行を追加して、コンテキストURLの場所/_davを追加します。
#DAV <Location /_dav> WebLogicCluster ecmhost1:16200, ecmhost2:16200 SetHandler weblogic-handler WLCookieName JSESSIONID </Location>
OHSサービスを再起動します。
Oracle WebCenter Content製品にSharePointコネクタ機能がインストールされている場合、ドメインの作成後、Oracle WebLogic管理コンソールからstubs.jarライブラリを手動で追加する必要があります。管理対象サーバーを初めて起動する前に、Oracle WebCenter ContentのEARファイルのweblogic-application.xmlファイルにこのライブラリへの参照を追加する必要があります。
WebLogic WebCenter Contentドメインにstubs.jarを追加するには、次の手順を実行します。
ドメインの作成後、管理サーバーを起動します。管理対象WebCenter Contentサーバーがすでに起動されている場合、管理者は後で追加手順を実行し、デプロイされているWebCenter Contentサーバー・インスタンスへの参照を追加する必要があります。
ブラウザでWebLogicコンソールを開きます。左側のペインで「デプロイメント」をクリックします。各ページを参照し、WebLogic管理コンソール内にstubs.jarファイルがすでに存在するかどうかを確認します。すでに存在する場合は、これ以上の手順を実行する必要はありません。
stubs.jarファイルが存在しない場合は、「デプロイメント」表示で「インストール」をクリックします。ファイル選択ダイアログが開きます。使用可能なファイル・システムを参照し、次のパスでstubs.jarを選択します。
FMW_HOME/Oracle_ECM1/
ucm/idc/components/SharePointConnector/lib/stubs.jar
「次へ」をクリックします。ファイルをライブラリとして選択するためのオプション・ページが開きます。「このデプロイメントをライブラリとしてインストールする」を選択し、「次へ」をクリックします。
「ターゲット選択」画面が開きます。すべてのターゲットを選択し、「次へ」をクリックします。
「デプロイメント名」画面が開きます。「セキュリティ」セクションで、「DDのみ: デプロイメント・ディスクリプタ内に定義されたロールとポリシーのみを使用します。」を選択します。「ソースのアクセス可能性」セクションで、「すべてのターゲットにこのアプリケーションをコピーする」を選択し、「次へ」をクリックします。
「追加構成」セクションで、「はい、デプロイメントの構成画面に移動します。」を選択し、「終了」をクリックします。これで、ライブラリが使用環境にデプロイされます。
ドメインが作成された後に管理対象サーバーが少なくとも1回起動されている場合、次を実行します。
次の例のようなパスにあるデプロイ済WebCenter Contentドメイン内のOracle WebCenter Contentエンタープライズ・アプリケーションのweblogic-application.xml
を探します。
FMW_HOME/domain_path/servers/managed_server_name
/tmp/_WL_user/Oracle Universal Content Management - Content Server/k6ggd/META-INF/weblogic-application.xml
META-INF/weblogic-application.xmlを変更し、ライブラリ参照として次の行を追加します。
<library-ref> <library-name>stubs</library-name> </library-ref>
/FMW_HOME/domain path/servers/
内にUCM_server1
管理対象サーバーがない場合、この手順は必要ありません。これは、UCM_server1
をこの場所にデプロイしたはずの管理対象サーバーが起動されていないためです。