この章では、ユーザー認証、シングル・サインオン、エージェントおよびプロバイダの管理、Webサービス・フィルタの構成、動的および静的レイアウト・ファイルのパブリッシュなどの、Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryの管理に必要な管理情報およびタスクについて説明します。
この章では、次の項目について説明します。
Oracle WebLogic Serverドメイン内で管理対象サーバーが実行されている場合、ユーザーとグループによるInbound RefineryへのアクセスはOracle WebLogic Serverによって制御され、システムのセキュリティ構成はWebLogic Serverコンソールを通じて処理されます。
Oracle Internet DirectoryまたはOracle Access Managerを使用したシングル・サインオンなどの追加のサービスが必要な場合は、WebLogic Serverのコントロールを使用して、Inbound Refineryを管理するOracle WebLogic Serverドメインにこれらのサービスをリンクできます。
デプロイ時に、Inbound RefineryロールrefineryadminにOracle Inbound Refineryを管理する権限が付与されています。Inbound Refineryに対する権利が必要なユーザーは、Oracle WebLogic Serverで対応するrefineryadminグループに属する必要があります。
追加情報については、次のドキュメントを参照してください。
Oracle Access Manager (OAM)はID管理とセキュリティ対策のための製品で、オラクル社のエンタープライズクラスの製品スイートの一部です。ID管理とセキュリティに関する多彩な機能が搭載されており、Fusion MiddlewareとカスタムのFusion Middlewareアプリケーションで使用できるシングル・サインオンのオプションも複数用意されています。Oracle Fusion Middleware 11gを使用している環境では、OAMのシングル・サインオン(SSO)ソリューションをお薦めします。
Oracle Fusion Middleware 11gのインストール規模が比較的小さく、OAMのようなエンタープライズクラスのシングル・サインオン・インフラストラクチャが不要な環境では、特定のFusion Middlewareアプリケーション内でSSO機能を実装すれば十分です。SAMLベースのSSOソリューションを構成してください。その他のエンタープライズ・アプリケーションにまたがるSSOが必要な場合、このソリューションはお薦めできません。
Microsoftのデスクトップ・ログインを使用して、Microsoftドメイン・コントローラに対してActive Directoryのユーザー・アカウントで認証を行っている企業では、Microsoftクライアントを使用してSSOを構成する方法も考えられます。
これらのSSOソリューションを設定する方法は、次のドキュメントに記載されています。
リファイナリはいずれかのコンテンツ・サーバー・インスタンスのプロバイダとして設定されています。ファイルがコンテンツ・サーバーにチェックインされると、/vault
ディレクトリ(ネイティブ・ファイル・リポジトリ)にネイティブ・ファイルのコピーが格納されます。ネイティブ・ファイルのフォーマットは、ファイルが元々作成されたフォーマット(Microsoft Wordなど)です。
ファイル形式が変換対象として設定されている場合、コンテンツ・サーバーは変換前キューに変換ジョブを作成します。次に、コンテンツ・サーバーは、リファイナリ・プロバイダのうちアクティブになっているリファイナリの1つ(変換を受け入れるように構成され、ビジーでないリファイナリ)に変換ジョブを配信しようとします。コンテンツ・サーバーは、アクティブなリファイナリに変換パラメータを送信します。
リファイナリは変換パラメータを受け取ると、次のデータをコンテンツ・サーバーに返します。
JobAcceptStatus: ステータスは次のいずれかになります。
ステータス | 説明 | コンテンツ・サーバーのアクション |
---|---|---|
ERROR | リクエストの処理中に予期しないエラーが発生しました。 | コンテンツ・アイテムはGenWWWステータスのまま残され、コンテンツ・サーバーの変換前キューから削除されます。 |
NEVER_ACCEPT | リファイナリは変換を承認するように構成されていないため、ジョブを受け入れることはありません。 | 変換ジョブが変換前キューから消去されるまで、リファイナリ・プロバイダは使用不可とマークされます。 |
ACCEPT | リファイナリは変換ジョブを受け入れます。 | ジョブは変換前キューから削除され、リファイナリに転送され、変換されます。 |
BUSY | リファイナリは変換ジョブを受け入れられますが、キューの合計最大値または特定の変換に対する変換ジョブの最大数に達しています。 | コンテンツ・サーバーに提供するRefineryBusyTimeSecondsが経過するまで、このリファイナリ・プロバイダは再度使用されません。 |
JobAcceptStatusMsg: リファイナリのステータスを説明する文字列。リファイナリとコンテンツ・サーバーの両方でログに記録されます。
JobCanAccept: ジョブが承認されたことを示すブール値。
RefineryBusyTimeSeconds: リファイナリにジョブを送信すべきではない秒数(これは単にヒントであり、リファイナリがリクエストの承認を停止するわけではありません)。
リファイナリがジョブを受け入れない場合、コンテンツ・サーバーは次に使用可能なリファイナリに配信しようとします。いずれかのリファイナリがジョブを承認するか、最大転送時間に達するまで、コンテンツ・サーバーはジョブの転送を試行し続けます。最大転送時間に達すると、ジョブはコンテンツ・サーバーの変換前キューから削除され、コンテンツ・アイテムはGenWWWステータスのままとなります。
リファイナリがジョブを受け入れると、コンテンツ・サーバーは変換データと変換対象ファイルが格納されているZIPファイルをリファイナリにアップロードします。さらに、コンテンツ・サーバーは、変換ジョブの追跡に使用するエントリをRefineryJobs表に配置します。リファイナリは、変換ジョブをその変換前キューに配置します。
次に、リファイナリは必要に応じて適切な変換オプションをコールして、指定された変換の実行を試みます。リファイナリは、変換ジョブの処理を完了すると、変換ジョブをその変換後キューに配置します。コンテンツ・サーバーは、リファイナリを定期的にポーリングし、そのRefineryJobs表内の変換ジョブが完了したかどうかを調べます。リファイナリが変換ジョブの処理の完了を報告すると、コンテンツ・サーバーは変換されたファイル(たとえば、Webで表示可能なサムネイル・ファイルやPDFファイルなど)をリファイナリからダウンロードし、変換ジョブをその変換後キューに配置し、必要な場合は変換後機能を起動します。
リファイナリ・キューの管理設定は、コンテンツ・サーバーとリファイナリの両方で構成できます。リファイナリ・キューの管理には、次のページが使用されます。
リファイナリ変換オプション・ページ: このページには、コンテンツ・サーバーとそのすべてのリファイナリ・プロバイダとの対話方法に影響する設定が含まれます。
次に転送を試みるまでの待機秒数: 各変換ジョブに対して、次に転送を試みるまで待機する秒数を設定するために使用します。デフォルトでは、コンテンツ・サーバーはそのいずれかのリファイナリ・プロバイダへの変換ジョブの配信を次に試みるまでに10秒待機します。
単一ジョブの転送に許容される分数: 各変換ジョブの転送に許容される分数を設定するために使用します。デフォルトでは、コンテンツ・サーバーはそのいずれかのリファイナリ・プロバイダへの変換ジョブの転送を30分間試行します。
ネイティブ・ファイルの圧縮しきい値: ネイティブ・ファイルの圧縮しきい値をMB単位(デフォルト・サイズは1024MB (1GB))で設定するために使用します。ネイティブ・ファイルは、しきい値サイズを超えないかぎり、圧縮されてから、コンテンツ・サーバーによってリファイナリに転送されます。この設定によって、ビデオ・ファイルなどの非常に大きなファイルの圧縮に伴うオーバーヘッドを回避できます。転送前にネイティブ・ファイルの圧縮を解除したままにするには、しきい値サイズを0に設定します。
ジョブ転送の有効期限が切れると、変換に失敗します。: 変換に失敗する時間を指定するために使用します。変換ジョブの最大許容時間に達すると、変換ジョブはコンテンツ・サーバーの変換前キューから削除され、コンテンツ・アイテムはGenWWWステータスのままとなります。変換ジョブが失敗するように指定した場合、コンテンツ・アイテムはGenWWWステータスのままとなります。変換エラーが「再送信」ボタンとともに「コンテンツ情報」ページに表示され、ユーザーはそのボタンを使用してコンテンツ・アイテムを変換用に再送信できます。
Inbound Refineryに送信した変換が失敗した場合、変換を「Refinery通過」に設定します: 失敗した変換をコンテンツ・サーバーがどのように処理するかを指定するために使用します。ファイルがリファイナリに送信され、変換が失敗した場合に、リファイナリ通過を有効にすることにより、ネイティブ・ファイルのコピーをWebレイアウト・ディレクトリに配置するようにコンテンツ・サーバーを構成できます。
注意: ファイルが変換用にリファイナリに送信される場合、ネイティブ・ファイルのコピーのかわりにHCSTファイルを使用することはできません。コンテンツ・サーバーがリファイナリに送信されないファイルをどのように処理するかを構成する方法の詳細は、第21.4.3項を参照してください。 |
送信ソケット・プロバイダの追加/「送信ソケット・プロバイダの編集」ページ: 個々のリファイナリ・プロバイダに対する設定を指定するために使用します。
Inbound Refinery変換ジョブの処理: プロバイダが変換ジョブを処理するかどうかを指定するために使用します。このオプションを選択しなかった場合、コンテンツ・サーバーはこのプロバイダとの間で変換ジョブの転送を試みません。
Inbound Refineryの読取り専用モード: コンテンツ・サーバーが新しい変換ジョブをこのリファイナリ・プロバイダに送信しないようにするために使用します。ただし、リファイナリ・プロバイダは引き続き、終了した変換ジョブを返します。
次のリファイナリのページには、リファイナリ・キューの管理に使用される情報および設定が含まれます。
「キュー内のアイテム」ページ: 特定のリファイナリ・エージェント(コンテンツ・サーバーなど)に対する変換前および変換後キュー内のアイテムを表示するために使用します。
「変換リスト」ページ: 特定のリファイナリ・エージェント(コンテンツ・サーバーなど)に対する変換前および変換後キュー内のアイテムを表示するために使用します。
キューに入れることのできる変換の最大数: リファイナリがキューに入れることのできる変換ジョブの合計数を設定するために使用します。デフォルト: 0 (無制限)。
変換後キューに入れることのできる変換の最大数: リファイナリの変換後キューに入れることのできる変換の数を設定するために使用します。デフォルト: 1000。
リファイナリをビジーとみなす秒数: 変換が最大数に達しているとき、リファイナリをビジー状態とみなす秒数を指定するために使用します。デフォルト: 30 (秒)。リファイナリの変換ジョブが最大数に達した場合、コンテンツ・サーバーはこの時間待機してから、リファイナリとの通信を再度試行します。
最大変換数: リファイナリが同時に処理できるジョブの最大数を指定できます。デフォルトは5です。
エージェントを管理する際に実行するタスクは、次のとおりです。
各リファイナリ・エージェントに対して詳細ロギングを有効にできます。詳細ロギングがオンになっていると、一般的なエージェント・ステータス情報、各変換エンジン・アクションの詳細な説明(いつ変換が開始されたか、ファイルの詳細、変換ステップの詳細、変換結果など)、およびエラーがリファイナリ・エージェント・ログに記録されます。詳細ロギングがオフになっていると、一般的なエージェント・ステータス情報およびエラーのみがリファイナリ・エージェント・ログに記録されます。
リファイナリ・エージェントに対して詳細ロギングを有効にする手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
「リファイナリ管理」→「エージェント管理」を選択します。
「エージェント管理」ページで、該当するリファイナリ・エージェントに対する「詳細ロギングの有効化」チェック・ボックスを選択します。
最後に保存した設定に戻すには、「リセット」をクリックします。
「更新」をクリックして変更を保存します。
リファイナリ・エージェントは、リファイナリ・エージェントの変換前または変換後キューに変換ジョブがない場合にのみ削除できます。リファイナリ・エージェントを削除する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
「リファイナリ管理」→「エージェント管理」を選択します。
「エージェント管理」ページで、リファイナリ・エージェントの「アクション」メニューから「エージェントの削除」を選択します。
「エージェントの削除」ページで、「エージェントagent_nameの削除の確認」チェック・ボックスを選択して、エージェントの削除を承認します。エージェント・キュー内の履歴、ログおよびジョブも削除されることに注意してください。
「エージェントの削除」をクリックします。
リファイナリ・プロバイダを構成する必要はありません。WebベースのInbound Refineryインタフェースを使用してリファイナリ・プロバイダ情報を表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから、「リファイナリ管理」→「プロバイダ」を選択します。
この項では、リファイナリの情報を表示する方法を説明します。
WebベースのInbound Refineryインタフェースを使用してリファイナリの構成情報を表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから、「リファイナリ管理」→「構成情報」を選択します。
「構成情報」ページが開き、メイン・システム設定の概要が表示されます。さらに、現在有効化または無効化されているすべてのインストール済のサーバー・コンポーネントやカスタム・コンポーネントも一覧表示されます。
「構成情報」ページは、情報の提供のみを目的としたページであり、編集できません。
WebベースのInbound Refineryインタフェースを使用してリファイナリのシステム監査情報を表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから、「リファイナリ管理」→「システム監査情報」を選択します。
「システム監査情報」ページが開き、問題のトラブルシューティングやサーバーのパフォーマンス調整に役立つ情報が表示されます。このページの「一般的な情報」セクションには、次の情報が表示されます。
受信するリクエストの数が多すぎるかどうかに関する情報。
システムのメモリー・キャッシュに関する情報。メモリー不足に関するエラーのトラブルシューティングに役立ちます。また、ユーザー数とデータ量が多いリファイナリ・サーバーを実行しているときに重要となる情報です。
現在実行中のJavaスレッドに関する情報。この情報はエラーの原因を特定する場合に有用です。
監査メッセージのリスト。
リファイナリのトレースは、セクション単位でアクティブ化できます。アクティブなセクションのトレースが、「コンソール出力」ページに表示されます。セクション・トレースは、サーバーのどのセクションが問題の原因となっているかを特定する場合、または特定のセクションの詳細を表示するときに便利です。セクションを追加する場合は、追加するセクションを記載したカンマ区切りリストを作成します。
「トレース・セクション情報」見出しの横にある情報アイコンをクリックすると、トレースに使用できるセクションのリストが簡単な説明とともに表示されます。たとえば、refineryをアクティブ化すると変換ステータスに関する拡張情報が表示され、ref-configをアクティブ化すると現在の実行環境に対する変更がトレースされ、refsteplogicをアクティブ化するとどの変換ステップを使用するかを決定するロジックがトレースされます。ワイルドカード文字*がサポートされています。ref*は、refinery、ref-configおよびrefsteplogicを含む、接頭辞refで始まるすべてのセクションをトレースします。
トレース・セクションの中には、詳細出力をサポートするものもあります。詳細出力をサポートするアクティブなセクションを詳細にトレースする場合には、「完全な詳細トレース」を有効にします。
重要: このページで設定したオプションは、「保存」を有効にして「更新」をクリックしないかぎり、リファイナリの再起動時に失われます。 |
WebベースのInbound Refineryインタフェースを使用してリファイナリに対するWebサーバー・フィルタを構成する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから、「リファイナリ管理」→「フィルタ管理」を選択します。
「Webサーバー・フィルタの構成」ページが開きます。このページは、リファイナリとのWebサーバー・フィルタ通信を構成およびトラブルシューティングするために使用します。
動的および静的なレイアウト・ファイルをパブリッシュする手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
動的なレイアウト・ファイルをパブリッシュするには、「管理」→「管理アクション」を選択し、「Webレイアウト公開」セクションで「動的なレイアウト・ファイルのパブリッシュ」をクリックします。PUBLISH_WEBLAYOUT_FILESサービスが実行されます。
すべての動的なレイアウト・ファイル(.css
ファイルと .js
ファイル)はリファイナリの IntradocDir
/shared/config/templates
ディレクトリからweblayout
ディレクトリにパブリッシュされます。このサービスは、リファイナリのカスタマイズ時に使用されます。また、PUBLISH_WEBLAYOUT_FILESサービスは、リファイナリが再起動されるたびに実行されます。
静的なレイアウト・ファイルをパブリッシュするには、「管理」→「管理アクション」を選択し、「Webレイアウト公開」セクションで静的なレイアウト・ファイルのパブリッシュをクリックします。PUBLISH_STATIC_FILESサービスが実行されます。
すべての静的なレイアウト・ファイル(グラフィック・ファイル)はリファイナリのIntradocDir
/shared/publish
ディレクトリからweblayout
ディレクトリにパブリッシュされます。このサービスは、リファイナリのカスタマイズ時に使用されます。PUBLISH_STATIC_FILESサービスの実行には時間がかかることがあるため、このサービスはリファイナリが再起動されるたびに実行されることはありません。リファイナリのカスタマイズ時には、このサービスは手動で実行する必要があります。
使用可能なその他のパブリッシュ・オプションおよびコンテンツ・サーバーとリファイナリ・サーバーのカスタマイズの詳細は、コンテンツ・サーバーに付属のドキュメントを参照してください。
Windows上でのInbound Refineryの実行時には、一部のInbound Refineryおよびコンテンツ・サーバー・ディレクトリのアクティブ・ウィルス・スキャンにより変換が失敗することがあります。
アクティブ・ウィルス・スキャンから、次のコンテンツ・サーバー・ディレクトリを除外してください。
weblayout
ディレクトリ(WeblayoutDir
)
vault
ディレクトリ(VaultDir
)
IntradocDir
\data\
IntradocDir
\search\
ヒント: コンテンツ・サーバーの\vault\~temp ディレクトリはスキャンすべき最も重要なディレクトリであるため、除外しないでください。 |
アクティブ・ウィルス・スキャンから、次のInbound Refineryディレクトリを除外してください。
vault
ディレクトリ(VaultDir
)
weblayout
ディレクトリ(WeblayoutDir
)
IntradocDir
\data\
ヒント: 前述のディレクトリをスキャンする必要がある場合は、これらのディレクトリをアクティブにスキャンするのではなく、オフピーク時にコンテンツ・サーバーおよびInbound Refineryコンピュータに対して物理ディスク・スキャンを使用することをお薦めします。最良の結果を得るには、ローカル・ドライブのスキャンにはローカルのアンチウィルス・プログラムを使用してください。 |
この項では、デフォルトの日付書式とデフォルトのタイムゾーン設定の変更について説明します。
デフォルトのEnglish-USロケールでは、年は2桁('yy')で表現され、1969年から2068年の間のものとして解釈されます。たとえば、65は2065とみなされ、1965ではありません。English-USロケールで1969年より前の年が正しく解釈されるようにするには、そのロケールのデフォルトの日付フォーマットを、年が4桁(yyyy)で表されるように変更する必要があります。
この問題は、すでに年の表現に4桁を使用しているEnglish-UKロケールには当てはまりません。
デフォルトのEnglish-US日付書式を変更する手順は次のとおりです。
システム・プロパティ・ユーティリティを起動します。
Microsoft Windows: 「スタート」→「プログラム」→「Oracle Content Server」を選択します。「refinery_instance」→「ユーティリティ」→「システム・プロパティ」を選択します。
UNIX: リファイナリのインストール・ディレクトリの/bin
サブディレクトリにあるSystemProperties
スクリプトを実行します。
「ローカライズ」タブを選択します。
ロケールのリストでEnglish-USエントリを選択し、「編集」をクリックします。
「ロケールの構成」ダイアログで、日付書式を、2桁('yy')ではなく4桁('yyyy')を使用して年を表すように修正します。
編集が終了したら、「OK」をクリックして「ロケールの構成」ダイアログを閉じます。
「OK」をクリックして変更を適用し、「システム・プロパティ」を終了します。
リファイナリを停止して再起動します。
Inbound Refineryのインストール中に、選択したシステム・ロケールに対してデフォルトのタイムゾーンを使用することを指定している場合があります。この場合、インストーラによってオペレーティング・システムのタイムゾーンの検出と、それに応じたリファイナリのタイムゾーンの設定が自動的に試行されます。一部のシナリオでは、オペレーティング・システムのタイムゾーンが認識されないことがあります。この場合、タイムゾーンはUTC(協定世界時)に設定されます。これはグリニッジ標準時(GMT)と同じです。
この場合、タイムゾーンは手動で設定する必要があります。
システム・プロパティ・ユーティリティを起動します。
Microsoft Windows: 「スタート」→「プログラム」→「Oracle Content Server」を選択します。「refinery_instance」→「ユーティリティ」→「システム・プロパティ」を選択します。
UNIX: リファイナリのインストール・ディレクトリの/bin
サブディレクトリにあるSystemPropertiesスクリプトを実行します。
「サーバー」タブを選択します。
「システム・タイムゾーン」リストから、リファイナリに対して使用するタイムゾーンを選択します。
「OK」をクリックして変更を適用し、「システム・プロパティ」を終了します。
リファイナリを停止して再起動します。
作成されるログ・ファイルを使用して、リファイナリのステータスを監視できます。エージェントは、リファイナリにジョブを送信する、コンテンツ・サーバーなどのエンティティです。変換ステータス情報は、情報を見やすくし、詳細を見つけやすいように、エージェントによって切り離され、記録されます。
リファイナリに対して2つのタイプのログ・ファイルが作成されます。
リファイナリ・ログ: これらのログには、エージェントに対して実行される変換に固有のものではない、リファイナリの機能に関する一般的な情報(起動情報など)が含まれます。リファイナリが実行される日ごとに、1つのログ・ファイルが生成されます。詳細は、第22.11.1項を参照してください。
リファイナリ・エージェント・ログ: これらのログには、変換ジョブをリファイナリに送信するエージェントに対して実行される変換に固有の情報が含まれます。エージェントが少なくとも1つの変換ジョブをリファイナリに送信する日ごとに、エージェント別に、1つのログ・ファイルが生成されます。詳細は、第22.11.2項を参照してください。
エントリは、イベントの発生に従って終日にわたり適切なログ・ファイルに追加され、日付および時間別にリストされます。リファイナリ・ログ・エントリに付けられるタイムスタンプは、ログ・エントリが作成された日時を表し、これは必ずしもアクションが実行された日時ではありません。
各エージェントに対して複数の変換が同時に実行される場合があるため、各リファイナリ・エージェント・ログ・エントリの先頭には変換番号が示されます。たとえば、「変換ジョブ'3513'のログ・エントリ」というように表示されます。次のタイプのログ・エントリが生成されます。
ログ・エントリ | 説明 |
---|---|
情報 | ステータス情報を表示します。たとえば、起動情報や変換エンジン・アクションの説明など。 |
エラー | 発生したエラーを表示します。 |
詳細ロギングを有効化できます。オンになっていると、一般的なエージェント・ステータス情報、各変換エンジン・アクションの詳細な説明(いつ変換が開始されたか、ファイルの詳細、変換ステップの詳細、変換結果など)、およびエラーが記録されます。詳細ロギングがオフになっていると、一般的なエージェント・ステータス情報およびエラーのみがリファイナリ・エージェント・ログに記録されます。
ログ・ファイルには「詳細」リンクが含まれている場合があります。「詳細」リンクをクリックすると、ログの詳細が開いたり閉じたりします。通常、ログの詳細は、スタック・ダンプかエラーを生成したコードへのトレース・バックのどちらかです。
次の項では、様々なタイプの変換ステータスの情報を表示する方法について説明します。
リファイナリは、最初の変換ジョブをリファイナリに送信するときに各エージェントを作成します。それまではリファイナリでエージェントの情報を使用できません。
すべてのリファイナリ・エージェントに対する変換の現在のステータスを表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
「メイン」メニューの「ホーム」を選択するか、「メイン」メニューの「ステータス」→「リファイナリのステータス」を選択します。
リファイナリのログ・ファイルを表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
「メイン」メニューの「ホーム」を選択して「リファイナリ・ログ」タブを選択するか、「メイン」メニューの「ステータス」→「リファイナリのステータス」を選択して「リファイナリ・ログ」タブを選択します。
「リファイナリ・ログ」ページで、ログ・リンクをクリックしてリファイナリ・ログを表示します。
リファイナリのコンソール出力を表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
「メイン」メニューの「ホーム」を選択して「コンソール出力」タブを選択するか、「メイン」メニューの「ステータス」→「リファイナリのステータス」を選択して「コンソール出力」タブを選択します。
コンソール出力をリフレッシュするには、「更新」をクリックします。
コンソール出力を消去するには、「クリア」をクリックします。
特定のリファイナリ・エージェントに対する、変換履歴内の最新の50個の変換を表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
メニューから「ステータス」→「agent_name」を選択して「変換履歴」タブを選択するか、「リファイナリのステータス」ページでエージェントに対する「アクション」メニューから「変換履歴の表示」を選択します。
「変換履歴」ページで、「コンテンツID」リンクをクリックして「変換の詳細」ページを表示します。
特定のエージェントのステータス、およびすべてのエージェントに対するキューを表示できます。
特定のリファイナリ・エージェントに対する変換の現在のステータスを表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
次のいずれかの方法で、「エージェントのステータス」ページに移動します。
エージェント名をクリックします。
ナビゲーション・メニューから「ステータス」→「agent_name」を選択します。
「リファイナリのステータス」ページで、該当エージェントの「アクション」メニューから「詳細ステータスの表示」を選択します。
特定のリファイナリ・エージェントに対する変換前および変換後キュー内のアイテムを表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから「ステータス」→「agent_name」を選択して「キュー内のアイテム」タブを選択するか、「リファイナリのステータス」ページでエージェントに対する「アクション」メニューから「キュー内のアイテムの表示」を選択します。
「キュー内のアイテム」ページで、「リフレッシュ」をクリックして、ページの情報を更新します。
特定のリファイナリ・エージェントに対するログ・ファイルを表示する手順は次のとおりです。
リファイナリにログインします。
ナビゲーション・メニューから「ステータス」→「agent_name」を選択して「エージェント・ログ」タブを選択するか、「リファイナリのステータス」ページでエージェントに対する「アクション」メニューから「エージェント・ログの表示」を選択します。
「エージェント・ログ」ページで、ログ・リンクをクリックしてリファイナリ・エージェント・ログを表示します。