Oracle Web Cacheリリース・ノート
11gリリース1 (11.1.1)
E67348-01(原本部品番号:E64094-01)
2015年6月
このドキュメントでは、Oracle Web Cacheに関連する問題およびリリース固有のユーザー情報について説明します。次のトピックが含まれています:
Oracle Web Cache製品は非推奨になりました。Oracle Web Cache管理者ガイドは11.1.1.7リリースから始まります。Oracle Web Cacheの現在のリリース(11.1.1.9)の詳細は、次のURLにあるOracle Web Tier - Statement of Direction (Doc ID 1576588.1)を参照してください。
Oracle Web Cachの11.1.1.9リリースでは、TLSv1.1およびTSLv1.2セキュリティ・プロトコルのサポートが追加されます。
Oracle Web Cachの現在のリリースでは、TLSv1.1およびTLSv1.2セキュリティ・プロトコルのサポートが追加されます。Oracle Web Cacheで使用されるセキュリティ・プロトコルは、webcache.xmlファイルのLISTENディレクティブのSSLENABLEDパラメータの値によって示されます。
SSLENABLEDパラメータのデフォルト値はSSL
です(過去のリリースではSSL
値にSSLv2およびSSLv3プロトコルが含まれていたためです)。11.1.1.9リリースでは、SSL
値はセキュリティ・プロトコルTLSv1.0、TLSv1.1およびTLSv1.2が使用されることを示します。
別のプロトコルまたはプロトコルの組合せを設定するには、webcache.xmlファイルを手動で編集する必要があります。新規プロトコルに対するGUIサポートはありません。
次の表に、様々なプロトコルおよびプロトコルの組合せを有効にするために、SSLENABLEDパラメータに設定する必要のある値を示します。
有効にするセキュリティ・プロトコル... | SSLENABLED属性に設定する値... |
---|---|
TLS1.1 | TLSV1_1 |
TLS1.2 | TLSV1_2 |
TLS1.0およびTLS1.1 | TLSV1V1_1 |
TLS1.0およびTLS1.2 | TLSV1V1_2 |
TLS1.1およびTLS1.2 | TLSV1_1V1_2 |
TLS1.0、TLS1.1およびTLS1.2 | TLSV1V1_1V1_2 |
LISTENディレクティブのSTRONG_CRYPTO_ONLYパラメータを使用して、Oracle Web Cacheによる弱い暗号および匿名暗号の使用を制限します。このパラメータがYES (デフォルト)に設定されている場合、Oracle Web Cacheは強い暗号のみを使用します。次に、使用される暗号を示します。
SSL_RSA_WITH_RC4_128_SHA
SSL_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA
SSL_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA
TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256
TLS_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA256
TLS_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256
TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256
TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
STRONG_CRYPTO_ONLYパラメータがNOに設定されている場合、Oracle Web Cacheは前述の暗号の他に次の暗号を使用します。
注意: NO設定は、アップグレード・シナリオでは重要になります。パッチ・セット・インストーラ(または10gアップグレード・アシスタント)では、再構成は実行されません。STRONG_CRYPTO_ONLYパラメータが新しい最適なYES設定に設定されていることを確認する必要があります。 |
SSL_RSA_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA
SSL_RSA_WITH_RC4_128_MD5
SSL_DH_anon_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA
SSL_DH_anon_WITH_RC4_128_MD5
この項では、構成に関する問題およびその回避策について説明します。次のトピックが含まれています:
Portal、Forms、ReportsおよびDiscoverer (PFRD)ホームでOracle Web Cacheを11.1.1.9に更新することはできません。また、PFRDはどの11.1.1.9製品に対しても動作保証されていないため、Oracle Web Cacheを別個にインストールすることもできません。
webcache_setuser.sh setidentity
コマンドの使用を通じて、インストールされているユーザー以外のユーザーとしてOracle Web Cacheを実行することはサポートされません。
具体的には、次の手順を使用してユーザーIDを変更することはできません。
Oracle Web Cache Managerを使用して「Process Identity」ページ(「Properties」→「Process Identity」)でOracle Web Cacheプロセスのプロセス認証を変更します。
webcache_setuser.sh
スクリプトを次のように使用して、ファイルとディレクトリの所有権を変更します。
webcache_setuser.sh setidentity user_ID
user_ID
は、「Process Identity」ページの「User ID」フィールドで指定したユーザーです。
opmnctl
を使用してOracle Web Cacheを再起動します。
Oracle Web Cacheは起動しますが、すぐに停止します。
また、次のようなメッセージがイベント・ログに表示されます。
[2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [ERROR:1] [WXE-13212] [logging] [ecid: ] Access log file /scratch/webtier/home/instances/instance1/diagnostics/logs/WebCache/webcache1/access_log could not be opened. [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-13310] [io] [ecid: ] Problem opening file /scratch/webtier/home/instances/instance1/config/WebCache/webcache1/webcache.pid (Access Denied). [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [ERROR:1] [WXE-11985] [esi] [ecid: ] Oracle Web Cache is unable to obtain the size of the default ESI fragment page /scratch/webtier/home/instances/instance1/config/WebCache/webcache1/files/esi_fragment_error.txt. [2009-06-02T21:22:46+00:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11905] [security] [ecid: ] SSL additional information: The system could not open the specified file.
webcache_setuser.sh
スクリプトの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のルート権限を使用したwebcachedの実行に関する項を参照してください。
SSLENABLEDパラメータのデフォルト値であるSSL
は、TLSv1.0、TLSv1.1およびTLSv1.2セキュリティ・プロトコルの組合せでリッスンするようにWeb Cache管理サーバーを構成します。
ただし、現在のリリースで導入されたSSLENABLEDの値(TLSV1_1
、TLSV_1_2
、TLSV1V1_1
、TLSV1V1_2
、TLSV1_1V1_2
およびTLSV1V1_1V1_2
)を管理サーバーで使用することはできません。
この問題を回避するには、SSL
値を使用するか、Web Cache管理コンポーネントを起動して付属する機能を使用しないでください。
詳細は、次のURLにあるHow to Configure Oracle Web Cache 11g to Use a Specific SSL Protocol (Doc ID 1263526.1)の11.1.1.9のみの新機能に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Web Cacheドキュメントの誤りについて概要を示します。次のトピックが含まれています:
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のコア・ダンプの生成の有効化に関する情報は、使用できません。
Oracle Web Cacheが停止したときのコア・ダンプの生成を有効にするには、$INSTANCE_HOME/config/WebCache/
webcache_name
/webcache.xmlファイルで、CORE="YES"
をTRACEDUMP
要素に追加します。
更新後のTRACEDUMP
要素は、次のようになります。
<TRACEDUMP FILENAME=file_name CORE="YES"/>
指定した名前のコア・ダンプ・ファイルは、$INSTANCE_HOME/config/WebCache/
webcache_name
ディレクトリに作成されます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』の第5.1.1.2.2項「証明書」には、次のように記載されています。
「Oracle HTTP ServerではOpenSSL証明書失効リストがサポートされますが、Oracle Web Cacheではサポートされません。」
この記述は誤りです。Oracle Web Cacheでは、CRLがサポートされます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』の5.5.3項「証明書失効リスト(CRL)の構成」には、次のような誤った記述があります。
誤った記述: 「Fusion Middleware ControlまたはOracle Web Cache Managerでは、証明書失効リスト(CRL)によるクライアント証明書の検証はサポートされません。このサポートは、webcache.xml
ファイルを手動で編集することで構成できます。」
概要: この記述は誤りです。CRLのサポートは、Oracle Web Cache Managerを次のように使用して有効化および構成できます。
「Listen Ports」ページに移動します。
CRL設定を構成するHTTPSポートを選択し、「Edit Selected」をクリックします。
「Edit/Add Listen Port」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Certificate Revocation List Enabled」オプションを選択します。
「CRL Path」フィールドに、CRLが格納されるディレクトリへの完全修飾パスを指定します。たとえば、/home/crl
などです。
「CRL File」・フィールドに、CRLファイルの完全修飾パスおよびファイル名を指定します。たとえば、/home/oracle/crl/CA/crl
などです。
誤った記述: CRLによる証明書検証を構成する手順の手順4: 「HTTPS LISTEN
ディレクティブにSSLCRLPATH
およびSSLCRLFILE
パラメータを追加して、CRLファイルの場所を構成します。」
概要: この記述は誤りです。SSLCRLPATHまたは
SSLCRLFILEのいずれか
をHTTPS LISTEN
ディレクティブに追加します。両方を追加するのではありません。
セキュリティ上の問題により、SSLV3セキュリティ・プロトコルはデフォルトでは無効化されていました。
TLSv 1.1およびTLSv 1.2セキュリティ・プロトコルのサポートが追加されました。2項「新しいセキュリティ・プロトコルおよび暗号」、3項「TLSセキュリティ・プロトコルの有効化」および4項「STRONG_CRYPTO_ONLYパラメータによってサポートされる暗号」。
STRONG_CRYPTO_ONLYパラメータのデフォルト値がYESに設定されていました。詳細は、4項「STRONG_CRYPTO_ONLYパラメータによってサポートされる暗号」を参照してください。
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
)を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
)を参照してください。
Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cacheリリース・ノート, 11gリリース1 (11.1.1)
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