Oracleでは、コンソール拡張を開発するのに必要なJSPタグ・ライブラリ、スキーマ、および基本Javaクラスをすべて提供しています。管理コンソール拡張はXMLファイル、Javaクラス、JSP、およびその他の標準のWeb関連リソースの集合であるため、拡張の開発には任意のテキスト・エディタまたは統合開発環境を使用できます。
以下の節では、管理コンソール拡張を開発する環境の設定方法について説明します。
拡張用にApache StrutsクラスまたはBeehiveページ・フロー・クラスを作成している場合は、Apacheクラスのセットをクラスパスに入れる必要があります。NavTreePortletにノードを追加している場合は、Oracleクラスのセットが必要です。
これらのクラスをクラスパスに追加するには、次のスクリプトを実行します。
WL_HOME
\server\bin\setWLSEnv.cmd
または
WL_HOME
\server\bin\setWLSEnv.sh
WL_HOME
WebLogic Serverをインストールしたディレクトリです。
Oracleのスクリプトを使用するかわりに、ご使用の環境のクラスパスにWL_HOME
/server/lib/consoleapp/webapp/WEB-INF/lib
ディレクトリにあるすべてのJARファイルを追加できます。
OracleのJSPテンプレートを使用して拡張内のJSPを作成する場合は、JSP Standard Tag Library (JSTL)、Oracle管理コンソール拡張タグ・ライブラリ、およびApache Beehiveページ・フロー・タグ・ライブラリのJSPタグを使用する必要があります。
WebLogic Serverではこれらのタグ・ライブラリがインストールされ、IDEに利用することができます。かわりに、これらの標準のタグ・ライブラリを独自にダウンロードすることもできます。詳細は、「JSPテンプレートとタグ・ライブラリ」を参照してください。
管理コンソール拡張はWebアプリケーションの一部であり、そのリソースは標準のJava EE Webアプリケーションの要件を満たすディレクトリ構造にまとめる必要があります。また、WebLogic Portalフレームワーク、Apache Struts、およびApache Beehiveでは、特定の場所に構成ファイルを置く必要があります。
管理コンソール拡張の作業を開始するには、表3-1の基本的な構造に合わせたディレクトリ・ツリーを作成します。
表3-1 管理コンソール拡張のディレクトリ・ツリー
ディレクトリ | 説明 |
---|---|
root-dir
|
拡張のルート・ディレクトリ。このディレクトリにはファイルを作成しないことをお薦めします。 ディレクトリの名前はプログラム的に重要ではありません。わかりやすい名前を選びます。 拡張でURIを指定する場合、 |
root-dir/WEB-INF
|
このディレクトリには、 Apache Strutsを使用する場合は、このディレクトリにStruts構成ファイルを置く必要があります。 |
root-dir/WEB-INF/classes
|
拡張でメッセージ・バンドルを使用する場合は、このディレクトリにプロパティ・ファイルを入れる必要があります。 拡張でカスタム・クラスを使用する場合、そのパッケージ構造はこのディレクトリから始まる必要があります。たとえば、クラス・ファイルを |
(optional) root-dir/WEB-INF/src
|
拡張でカスタム・クラスを使用する場合は、コンパイル前のJavaソース・ファイルをこのディレクトリで始まるパッケージ構造に保存しておくことをお薦めします。 拡張をアーカイブするときは、この |
(recommended) root-dir/ext_jsp
|
拡張のすべてのJSPファイルを JSP用に個別のディレクトリを作成しておくと、コンテンツ開発者は他のサポート・ファイル(ポータル・フレームワークXMLファイルなど)について知る必要がなくなります。 拡張に多数のJSPが含まれている場合は、 この推奨事項に従う場合、JSPのURIは
|
(recommended) root-dir/controls
|
拡張のすべてのポータル・ブック・ファイル( 拡張に多数のブックやページが含まれている場合は、 この推奨事項に従う場合、ブックまたはページのURIは |
(recommended) root-dir/portlets
|
拡張のすべてのポートレット・ファイル( 拡張に多数のポートレットが含まれている場合は、 この推奨事項に従う場合、ポートレットのURIは |
管理コンソールのルック・アンド・フィールを拡張する場合、ルート・ディレクトリには追加のサブディレクトリが含まれます。第5章「管理コンソールのリブランディング」を参照してください。
WebLogic Serverには、管理コンソールの拡張ポイントのラベルを表示するための構成オプションが用意されています。これらのラベルを使用して、拡張を表示する場所を指定できます。これらのラベルを表示するには:
管理コンソールのツールバーで「環境設定」をクリックします。
「拡張」タブを選択します。
「定義ラベルの表示」を選択します。
「保存」をクリックします。
ページ内に配置されたラベル付きの各コントロール上にフィールドが表示されます。フィールドには、コントロールのdefinitionLabel
の値が表示され、その値には、ブックまたはラベルを示す「Book:」
または「Label:」
という接頭辞が付いています。図3-1を参照してください。