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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインフォメーション・ロードマップ
11gリリース1 (10.3.6)
B61652-07
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3 WebLogic Serverの互換性

Oracleでは、永続的データ、生成されるクラス、およびAPIの互換性について、現在のバージョンのWebLogic ServerとWebLogic Server 8.1以降の全バージョンの、バイナリおよびソース・レベルでの互換性をサポートしようと考えています。場合によっては、非互換性を避けられません。非互換性が発生する場合については、『Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』で詳しく説明しています。

Java EE 5の互換性

WebLogic Server 11g リリース1 (10.3.6)はJava EE5と互換性があります。この互換性があるため、あるオペレーティング・システム・プラットフォームでJava EE 5に準拠したアプリケーションを開発し、そのアプリケーションを別のプラットフォームに本番環境としてデプロイできます。その際、Java EE 5アプリケーションのコードを変更する必要はありません。OracleはこのようなJava EE 5アプリケーションの移植に関する互換性をWebLogic Serverの1つのリリース・レベルの範囲内で保証しています。

生成されるクラスの互換性

1つの例外を除き、WebLogic Server 11gリリース1 (10.3.6)にアップグレードする場合、アプリケーションを再コンパイルしてクラスを新しく生成する必要はありません。

最新バージョンのEJBGenユーティリティは、JDK 5.0メタデータ・アノテーション・スタイルのEJBGenタグのみを認識し、以前のJavadocスタイルによるタグは認識しません。つまり、Javadocスタイルのタグを使用するソース・ファイルは、同等のアノテーションを使用するようにアップグレードしてから、更新されたバージョンのEJBGenを使用して再コンパイルする必要があります。

ドメイン内での互換性

  • 同一の管理ドメイン内のWebLogic Serverインスタンスはすべて、メジャーおよびマイナー・バージョンが同じである必要があります。1つのドメイン内でサーバーのバージョンを混在させることはできません。

  • 一般に、安定状態の操作では、ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスでパッチ・セット・レベルを同じにすることがベスト・プラクティスになります。ただし、場合によってはサーバー・インスタンスを異なるパッチ・セット・レベルで実行しなければならないことがあります。その主な例を次に示します。

    • パッチ・セットをドメイン内のサーバー・インスタンス全体にローリング方式で適用する場合。この場合は、管理サーバーのパッチ・セット・レベルが管理対象サーバーと同じかそれよりも高くなるように、最初にパッチ・セットを管理サーバーに適用する必要があります。

    • 安定状態の操作において、ドメイン内の管理対象サーバーを異なるパッチ・セット・レベルで実行する特定の要件がある場合。この場合は、管理サーバーのパッチ・セット・レベルがすべての管理対象サーバーと同じかそれよりも高くなるように、管理サーバーのパッチ・セット・レベルを最も高くする必要があります。このようなドメインで使用できるのは、ドメイン内のすべての管理対象サーバーでサポートされている構成機能のみになります。このような構成上の制限は実施することが難しい可能性があります。そのため、安定状態の操作では一般に、ドメイン内のサーバー全体でパッチ・セット・レベルを同じにすることがベスト・プラクティスになります。

  • クラスタ内の管理対象サーバー全体にパッチ・セットのローリング・アップグレードを実行している場合を除き、クラスタ内のすべてのサーバー・インスタンスのパッチ・セット・レベルは同じにする必要があります。

  • 一般に、安定状態の操作では、ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスでパッチ・セット更新(PSU)および臨時/個別パッチのレベルを同じにすることがベスト・プラクティスになります。ただし、場合によってはドメイン内のサーバー・インスタンスを異なるPSUまたは臨時/個別パッチのレベルで実行しなければならないことがあります。その主な例を次に示します。

    • PSUまたは臨時/個別パッチをドメイン内のサーバー・インスタンス全体にローリング方式で適用する場合。この場合は、管理サーバーのPSUおよび臨時/個別パッチのレベルが管理対象サーバーと同じかそれよりも高くなるように、最初に保守を管理サーバーに適用する必要があります。

    • 安定状態の操作において、ドメイン内の管理対象サーバーを異なるPSUまたは臨時/個別パッチのレベルで実行する特定の要件がある場合。この場合は、管理サーバーのPSUレベルがすべての管理対象サーバーと同じかそれよりも高くなるように、管理サーバーのPSUレベルを最も高くする必要があります。ドメイン内の管理対象サーバーが異なる臨時/個別パッチで実行されている場合、管理サーバーに一貫性のある臨時/個別パッチのセットを適用することはできません。このように複雑な保守は管理が難しくなります。そのため、一般には、ドメイン内のすべてのサーバーでPSUおよび臨時/個別パッチのレベルを同じにすることがベスト・プラクティスになります。

  • クラスタまたはドメイン内のサーバー・インスタンスは、「サポートされるシステム構成」ページ(http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html)にリストされている任意のハードウェアおよびオペレーティング・システム上で実行できます。ただし、クラスタ化された管理対象サーバー・インスタンスを別のハードウェアとオペレーティング・システムで実行すると、ロード・バランシングとパフォーマンスに影響する可能性があることに注意してください。一般に、クラスタ内のすべての管理対象サーバーは、同じハードウェアおよびオペレーティング・システム上で実行することがベスト・プラクティスになります。

永続的データの互換性

Web logic Server 8.1から10.3.6へ移動する場合は、構成ファイルに変更を加える必要があります。WebLogic Serverのバージョン9.0以降では、アップグレード・ツールによって、構成ファイルが自動的に変換されます。

APIの互換性

WebLogic Server 11g リリース1 (10.3.6)にデプロイされるWebLogic Server 8.1、9.x、10.0、10.3.xのアプリケーションは、変更しなくても動作します。ただし、仕様への準拠や不具合の修正を目的としてAPIの動作が変更されている場合があります。特定の状況では、これらの変更によってアプリケーションの動作が変わる可能性があります。

プロトコルの互換性

WebLogic Server 11g リリース1 (10.3.6)とWebLogic Server 8.1、9.x、10.0、10.3.xの間の相互運用性は、次のシナリオでサポートされています。

  • WebLogic Server 8.1、9.x、10.0、10.3.xクライアントは、IIOP、T3、T3S、HTTPおよびHTTPSを使用してWebLogic Server 10.3.6サーバーがホストするRMIベースのアプリケーションを呼び出すことができます。JMSアプリケーションは、T3、T3S、HTTP、およびHTTPSを使用して呼び出すことができます。

  • Weblogic Server 10.3.6クライアントは、IIOP、T3、T3S、HTTPおよびHTTPSを使用してWebLogic Server 8.1、9.x、10.0および10.3.xサーバーがホストするRMIベースのアプリケーションを呼び出すことができます。JMSアプリケーションは、T3、T3S、HTTP、およびHTTPSを使用して呼び出すことができます。

  • WebLogic Server 10.3.6 Webサーバー・プラグインは、8.1、9.x、10.0および10.3.xの最新のパッチ・セット・リリースのサーバーにプロキシできます。

JMX互換性

WebLogic Server 11g リリース1 (10.3.6)の旧リリースとの互換性のJMX 1.2実装に関する項を参照してください。