Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server 10.3.6インストレーション・ガイド 11gリリース1 (10.3.6) B60986-09 |
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この章では、共通のインストール後に必要なタスクおよび情報について説明します。また、QuickStartの使用方法およびWebLogic 10.3.6にドメインを作成する方法について説明します。ここでは、使用するJDKバージョンを特定する方法、ノード・マネージャ・サービス、Windowsのショートカット、アップグレードおよびパッチ・インストールについても説明します。また、JRockitの最新バージョンを使用するドメインを構成する方法について説明する項があります。
この章の内容は以下のとおりです。
製品のインストールがグラフィカル・モード・インストールで完了すると、QuickStartアプリケーションがデフォルトで自動的に起動します。インストール・プロセスの完了時にQuickStartが起動しないようにするには、「インストール完了」スクリーンの「Quickstartの実行」チェック・ボックスの選択を解除します。QuickStartは、コンソール・モード・インストールまたはサイレント・モード・インストールでは起動しません。
QuickStartは、WebLogic Serverの評価、学習および使用に関して初心者ユーザーをサポートするために設計されています。
たとえば、QuickStartアプリケーションを使用すると、WebLogic Serverで次のようなタスクへのクイック・アクセスが提供されます。
WebLogic Serverスタート・ガイド
WebLogic Serverサンプル・ドメインの起動
WebLogicドメインの最新バージョンへのアップグレード
オンライン・ドキュメントへのアクセス
インストール後、次のようにしてQuickStartを起動します。
Windowsシステムでは、「スタート」→「プログラム」→「Oracle WebLogic」→「QuickStart」を選択します。
UNIXシステムの場合:
ターゲットのUNIXシステムにログインします。
使用するインストールの/common/quickstart
サブディレクトリへ進みます。例:
cd /
MW_HOME
/wlserver_10.3/common/quickstart
次のコマンドを入力します。
sh quickstart.sh
使用しているJDKのバージョンを特定するには、次のようにコマンドを使用します。
コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、適切なディレクトリに進みます。
Windowsシステムの場合:
WL_HOME
\server\bin
UNIXシステムの場合:
WL_HOME
/server/bin
次のコマンドをプロンプトに入力して、使用している環境が正常に設定されているかどうかを確認します。
Windowsの場合:
setWLSenv.cmd
UNIXの場合:
. ./setWLSenv.sh
プロンプトに対して、次のコマンドを入力します:
java -version
JRockitを使用している場合、JRockit(R)
が出力に表示されます。
WebLogic Serverのインストール完了後、WebLogicドメインを作成します。WebLogicドメインを作成するには、いくつかの方法があります。
Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、1つ以上のドメイン・テンプレートを使用するドメインを作成します。
SOAまたはWebCenterなどの別のFusion Middleware製品をインストールしている場合、推奨される方法です。たとえば、SOA製品のインストールが完了すると、ドメイン・テンプレートを使用してSOAのためのWebLogicドメインを簡単に作成できます。これには、管理サーバー、管理対象サーバー、クラスタおよびJDBCリソースなどが含まれています。
別のFusion Middleware製品をインストールしない場合、スターター・ドメイン・テンプレート、wls_starter.jar
を使用して新しいドメインを作成します。これは、次のフォルダ内にあります。
WL_HOME
\common\templates\domains
wls_starter.jar
テンプレートには、デフォルトのドメイン構成設定およびテンプレートの使用を開始するための「ようこそ」ページを提供するアプリケーションが含まれています。
WebLogicドメインを既存のドメイン・テンプレートを使用して作成する方法の詳細は、『構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成に関する項を参照してください。
WebLogic Scripting Toolを使用して、ドメインを作成します。『Oracle WebLogic Scripting Tool』のオフラインでのWebLogicドメインの作成に関する項を参照してください。
unpack
コマンドを使用して、ドメインを作成します。現在のインストールと互換性のあるテンプレートを使用することで、このコマンドを使用して、コマンド・ラインからWebLogicドメインを作成できます。『PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』のunpackコマンドに関する項を参照してください。
注意: unpack を使用して既存のドメインを拡張することはできません。 |
Windowsマシンに、WebLogic Serverの初回インストールでノード・マネージャのWindowsサービスをインストールしていない場合、次の手順に従ってノード・マネージャのWindowsサービスをインストールします。
管理者権限でマシンにログインします。
DOSコマンド・プロンプトを開きます。
WL_HOME
\server\bin
ディレクトリに変更して、WL_HOME
をWebLogic Serverホーム・ディレクトリにします(デフォルトでは、C:\Oracle\Middleware\wlserver_10.3
です)。
次のコマンドを入力します。
installNodeMgrSvc.cmd
数秒後に、次のメッセージが表示されます。
Oracle WebLogic NodeManager (C_Oracle_Middleware_wlserver_10.3) installed.
サービスはデフォルトのノード・マネージャ・リスニング・ポート(5556
)を使用してインストールされます。このリスニング・ポートが使用中の場合、プログラムから別のリスニング・ポートの入力を要求されます。
注意: ノード・マネージャのWindowsサービスがすでにインストールされている場合、次のメッセージがかわりに表示されます。CreateService failed - The specified service already exists. |
ノード・マネージャのWindowsサービスをアンインストールするには、次の手順を実行します。
管理者権限でマシンにログインします。
DOSコマンド・プロンプトを開きます。
WL_HOME
\server\bin
ディレクトリに変更して、WL_HOME
をWebLogic Serverホーム・ディレクトリにします(デフォルトでは、C:\Oracle\Middleware\wlserver_10.3
です)。
次のコマンドを入力します。
uninstallNodeMgrSvc.cmd
数秒後に、次のメッセージが表示されます。
Oracle WebLogic NodeManager (C_Oracle_Middleware_wlserver_10.3) removed.
Windowsシステムでソフトウェアをインストールすると、「スタート」メニューにショートカット・エントリが自動的に作成されます。
注意: インストールを実行中のユーザーに管理者権限がある場合は、ショートカット・エントリを「All Users」の「スタート」メニュー・フォルダに作成または「Local User」の「スタート」メニュー・フォルダに作成できます。詳細は、「管理者権限」を参照してください。 |
「スタート」→「プログラム」→「Oracle WebLogic」メニューのオプションは、インストールされているコンポーネントにより異なります。
WebLogic Server 11gR1—デフォルトのWebLogicドメイン、サンプル、ツールおよびオンライン・ドキュメントを起動するショートカットを含みます。
WebLogic Serverドメインにより、事前に作成されたWebLogic Serverコード・サンプルの実行、Java EEアプリケーションのデプロイおよびJSPページまたはHTMLページの迅速な処理が可能になります。このドメインは、開発中のアプリケーションをテストする場所としても使用できます。
サーバー・サンプルをインストールしている場合、「Examples」フォルダにはサンプル・サーバーを開始および停止するショートカットおよびWebLogic Serverコード・サンプルのドキュメントを起動するショートカットが含まれます。
「Tools」フォルダには、WebLogic Serverツール(構成ウィザード、ドメイン・テンプレート・ビルダー、ドメイン・アップグレード・ウィザード、ノード・マネージャおよびWebLogicスクリプト・ツール)を起動するショートカットが含まれます。
Online Documentation—オンライン・ドキュメントのリンクが表示されます。
QuickStart—ソフトウェアの評価、学習、および使用に関して初心者ユーザーをサポートするために設計されたQuickStartアプリケーションを起動します。
Smart Update—Smart Updateプログラムを起動します。これを使用すると、My Oracle Supportからダウンロードしたパッチをインストールできます。
Uninstall Oracle WebLogic—アンインストール・プログラムを起動します。詳細は、第7章「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。
注意: ドメインの作成が完了すると、使用するドメイン・ディレクトリが保存されたディレクトリが「Oracle WebLogic」メニューに表示されます。デフォルトはuser_projects です。このメニュー・エントリにより、指定されたドメインでの管理サーバーの開始および停止、または管理コンソールの開始が可能になります。 |
WebLogic Serverインストールを以前のバージョンからアップグレードする場合(たとえば9xリリースから10xリリース)、『Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』を参照してください。このドキュメントでは、アプリケーション、デプロイされているWebLogicドメインおよびドメインに関連付けられたアプリケーション・データなどのWebLogic Server環境全体をアップグレードする方法について説明しています。データベース・サーバー、ファイアウォール、ロード・バランサ、LDAPサーバーなどの外部リソースがこれに含まれる場合があります。
Oracle Smart Updateは、ミドルウェア・ホームutils/bsu
ディレクトリに自動的にインストールされるスタンドアロンのJavaアプリケーションです。Smart Updateを使用すると、WebLogic Serverインストールにパッチを適用するプロセスが簡略化できます。インストールされたバージョンのWebLogic Server用のパッチがサポートで使用可能になったら、My Oracle Supportからパッチをダウンロードし、Oracle Smart Updateを使用してインストールに適用します。Smart Updateでは、適用可能なすべての更新が自動的に管理されます。また、様々なパッチを環境に適用して管理する方法を柔軟にカスタマイズできます。Smart Updateの使用方法の詳細は、Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストールを参照してください。
注意: WebLogic Server 10.3.4の時点では、Smart Updateを使用してWebLogic Serverパッチ・セット・リリースをダウンロードおよびインストールできません。 |
アップグレード・インストーラを使用して、現在使用可能なパッチもインストールできます。You can also install all currently available patches by using an Upgrade installer.WebLogic Serverアップグレード・インストーラを使用してLinuxまたはUNIXオペレーティング・システム上で既存のWebLogic Serverインストールをアップグレードするとき、最初のWebLogic Serverインストールの実行に使用したものと同一のユーザーIDを使用して、アップグレード・インストーラを実行する必要があります。詳細は、「インストーラの種類」および「My Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロード」を参照してください。
注意: WebLogic Server環境にインストールされている他のFusion Middleware 11g リリース1製品(SOAまたはWebCenter)のパッチをインストールする必要がある場合、WebLogic ServerパッチのインストールまたはWebLogic Serverインストールの更新を行う前に、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。 |
JRockit SDKを使用する場合、アップグレード・パッチをインストールした後またはアップグレード・インストールを実行した後は、JRockit SDKの最新の製品版を使用するためにドメインをアップグレードすることをお薦めします。JRockit SDKの最新バージョンをアップグレード・パッチまたはアップグレード・インストールでインストールしても、ドメインは自動的に構成されないため使用できません。
ドメインでJRockit SDKの最新の製品版を使用できるように構成するには、次のファイルを編集します。
Windowsの場合:
MW_HOME
\
domain_location
\domains\
domain_name
\bin\setDomainEnv.cmd
UNIXの場合:
MW_HOME
/
domain_location
/domains/
domain_name
/bin/setDomainEnv.sh
既存のJRockitバージョンとJRockit SDKの最新の製品版のすべての項目を置き換えます。
たとえば、WebLogic Server 10.3.2からWebLogic Server 10.3.3へアップグレードする場合、次の文字列を、
jrockit_160_14_R27.6.5-32
次の文字列で置き換えます。
jrockit_160_20_D1.0.1-2119
JRockit SDKバージョン番号を特定して、WebLogic Serverバージョンで使用するには、JRockitディレクトリ名をMW_HOME
で確認します。使用する番号は、ディレクトリ名と同一です。