組織構造について
画像: グローバル ペイロールの組織構造
次の図は、給与計算処理用のグローバル ペイロールの組織構造のコンポーネントを示しています。

エレメントは、グローバル ペイロールの基本構成要素です。エレメント グループは、有資格グループに一連のエレメントを関連付けるために使用します。有資格グループは支給グループに関連付けられます。支給特性を共有する複数の受給者は、支給グループに関連付けられます。複数の支給グループが 1 つの支給元に関連付けられます。支給元は、受給者に対して給与を支給する業務組織のことです。
受給者が受け取るエレメントを管理する方法として、有資格グループとエレメント グループが使用されます。エレメント グループは、支給、控除、休暇付与、および休暇取得などの個別のエレメントで構成されています。有資格グループは、エレメント グループで構成されています。この 2 つのレベルのアプローチにより、以下の例に示すようなより効率的な設定が可能になります。
受給者には、管理者用の有資格グループや従業員用の有資格グループなどの有資格グループがそれぞれ割り当てられます。役職手当のように管理者だけが受け取るエレメントもあれば、超過勤務手当のように従業員だけが受け取るエレメントもあります。また、基本給与や税控除などのように、受給者全員が対象となっているエレメントもあります。
例
管理者と従業員という 2 つの異なる受給者のグループが存在するため、有資格グループを 2 つ作成するとします。
50 個の支給エレメントがあります。これらのうち、10 個を管理者専用の支給エレメント (E1-E10) とし、他の 10 個を従業員専用の支給エレメント (E11-E20) とします。そして、残りの 30 個を全受給者用の支給エレメント (E21-E50) とします。また、受給者全員用に 20 個の税控除エレメント (D1-D20) と、管理者のみを対象とした 10 個の任意控除エレメント (D21-D30) があるとします。
エレメント グループがない場合は、管理者の有資格グループに対してエレメントを 70 個、従業員の有資格グループに対してエレメントを 70 個追加しなければなりません。
エレメント グループの概念を利用して、以下の 5 つのエレメント グループを作成します。
管理者支給エレメント グループ (管理者のみを対象とした支給)。
従業員支給エレメント グループ (従業員のみを対象とした支給)。
共通支給エレメント グループ (両方の受給者グループを対象とした支給)。
税控除エレメント グループ (20 個の控除エレメント)。
任意控除エレメント グループ (管理者のみを対象とした 10 個の控除エレメント)。
次の表は、有資格グループに追加するエレメント グループを示しています。
有資格グループ |
エレメント グループ メンバー |
---|---|
管理者 |
管理者支給 (E1-E10) 共通支給 (E21-E50) 税控除 (D1-D20) 任意控除 (D21-D30) |
従業員 |
従業員支給 (E11-E20) 共通支給 (E21-E50) 税控除 (D1-D20) |
初期導入後にエレメントを追加する場合、エレメント グループの別のメリットが十分に活かされます。導入後に新しく D21 という税控除を作成するとします。その場合、新しいエレメントを全ての有資格グループに追加する必要はありません。税控除というエレメント グループにエレメントを 1 回追加するだけで十分です。