バッチ転記でのデータのエラー処理

このトピックでは、データのエラー処理の概要と、以下の作業を行う方法について説明します。

  • 消去または再処理するデータの特定。

  • 給与会計行のリセットと再転記。

このトピックでは、次について説明します。

  • データのエラー発生の可能性。

  • データのエラー修正手順。

データのエラー発生の可能性

データのエラー処理が必要な理由を以下に挙げます。

  • 一般会計へデータを転記した後で、給与担当責任者が会計行にエラーがあることを発見する可能性があります。

  • EnterpriseOne の仕訳入力バッチ処理プログラム (R09110Z) を実行すると、特定の勘定科目コードとコスト センターの組み合わせが確認され、無効な勘定科目番号が検出される可能性があります。

    グローバル ペイロール アプリケーションから一般会計に送信される会計行には、勘定科目コードとコスト センターの情報が含まれています。Enterprise の勘定科目コードは EnterpriseOne の主科目と補助科目に対応し、Enterprise のコスト センターは EnterpriseOne の会社に対応します。

    EnterpriseOne の勘定科目はビジネス ユニット、主科目、補助科目で構成されているため、Enterprise の勘定科目コードとコスト センターの組み合わせでは無効な EnterpriseOne の勘定科目が作成される可能性があります。

    以下に例を示します。

    • 有効な EnterpriseOne の会社に対応しないコスト センターを Enterprise で使用する可能性があります。

    • EnterpriseOne の会社に複数の勘定科目が含まれていて、それぞれの勘定科目の主科目と補助科目は同じでも、ビジネス ユニットが異なる場合、統合によって EnterpriseOne には間違ったビジネス ユニット、主科目、補助科目の組み合わせが作成される可能性があります。

データのエラー修正手順

エラーを発見した場合は、以下の作業を行います。

  • 財務担当責任者と給与担当責任者は、意思疎通を図り、エラーの処理方法を調整して、修正するデータを特定できるようにする必要があります。

  • 給与担当責任者は給与計算設定のエラーの修正が必要になる場合があります。

    たとえば、勘定科目コードとコスト センターによって無効な EnterpriseOne 勘定科目番号が作成される場合、Enterprise の別の勘定科目コードまたはコスト センターに金額を計上する必要が生じる可能性があります。

  • 財務担当責任者は EnterpriseOne の正しい勘定科目に金額を再配布することが必要になる可能性があります。

    たとえば、EnterpriseOne に複数の勘定科目があり、それぞれの勘定科目の主科目と補助科目は同じであるが、ビジネス ユニットについては同一会社内で異なる場合、Enterprise の勘定科目コードとコスト センターは正しくても、EnterpriseOne では間違った勘定科目に金額が計上されてしまいます。

一般会計に転記された給与データのエラーは、以下のいずれかの方法で処理できます。

  • EnterpriseOne データベースのテーブル内のエラーを修正します。

  • EnterpriseOne データベースからエラーを含むレコードを消去して、Enterprise 給与計算アプリケーションの管理者に以下のリクエストをします。

    1. 一般会計転記処理をリセットする。

    2. 給与計算設定のエラーを修正する。

    3. 一般会計処理を再実行し、その処理結果を再転記する。

      F0911Z1 テーブルのエラーが多すぎて修正できなかった場合に、この方法を使用します。

給与計算データの再処理が必要な場合、財務担当責任者と給与担当責任者は協力して再処理するデータを特定する必要があります。このトピックでは、以下の場合に消去または再処理するデータを特定する方法について説明します。

  • 財務担当部門でデータの修正が発生した場合。

  • 給与担当部門でデータの修正が発生した場合。

財務担当部門でデータの修正が発生した場合

財務担当部門でデータの修正が発生した場合は、以下の作業を行います。

  1. 財務担当責任者の作業:

    1. オフライン仕訳の処理ページのトランザクション番号フィールドから Enterprise のプロセス インスタンス ID を特定します。

      このページのトランザクション番号が Enterprise のプロセス インスタンス ID になります。

      『PeopleSoft EnterpriseOne 8.11 Application Integrations with PeopleSoft Applications』の「Using the PeopleSoft Payroll to PeopleSoft EnterpriseOne General Ledger Integration」、「Processing PeopleSoft Payroll Data in PeopleSoft EnterpriseOne General Ledger」、「Locating Payroll Batch Transactions in PeopleSoft EnterpriseOne」を参照してください

    2. プロセス インスタンス ID を給与担当責任者に連絡します。

  2. 給与担当責任者はそのプロセス インスタンスを GL トランザクション ステータスの表示ページで確認し、影響を受けるカレンダー グループ ID を特定します。

給与担当部門でデータの修正が発生した場合

給与担当部門でデータの修正が発生した場合は、以下の作業を行います。

  1. 給与担当責任者の作業:

    1. GL トランザクション ステータスの表示ページを確認して、再処理が必要なカレンダー グループ ID に関連付けられているプロセス インスタンス ID を特定します。

    2. プロセス インスタンス ID を財務担当責任者に連絡します。

  2. 財務担当責任者はこのプロセス インスタンス ID に基づいて、オフライン仕訳の処理ページの給与計算バッチ処理トランザクションを特定します。

    給与計算プロセス インスタンス ID はこのページのトランザクション番号と同じです。

EnterpriseOne で F0911Z1 レコードのバッチ処理を消去する場合は、一般会計処理をリセットして、会計行を再転記するように Enterprise の給与アプリケーション管理者に連絡する必要があります。