PeopleSoft アプリケーションへのフォームの統合
このセクションでは、フォームの統合に関する概要を示します。
ページ名 |
定義名 |
用途 |
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EODC_CI_MAP |
フォーム フィールドをコンポーネント インターフェイスにマッピングします。 |
|
EODC_FORM_XREF |
コンポーネントを更新したフォーム インスタンスを表示します。 |
Forms and Approval Builder は、PeopleSoft アプリケーション コンポーネントへのフォーム統合を実現するフレームワークを備えています。この統合機能の使用は任意です。使用する際は、フォームを統合するコンポーネントのコンポーネント インターフェイスを作成した後で、フォーム フィールドを、関連付けられたコンポーネント インターフェイス フィールドに統合します。統合の設定は、PeopleTools の知識が豊富な上級ユーザーが行ってください。統合は、新規レコードを追加する目的でのみ使用でき、既存データを更新するためには使用できません。
統合は単純なトランザクションに限定されます。コンポーネント レベルあたり 1 行しかマッピングできません。たとえば、有効日の 1 行 (レベル 1) と、チャートフィールドの属性/値ペア (Level 2) のみを持つ新しい部門を作成できます。この機能を使用して、1 レベルに複数の行を挿入することはできません。
注: このドキュメントは、コンポーネント インターフェイス、セキュリティ、およびアプリケーション デザイナに習熟したユーザーを対象としています。このフレームワークは、トランザクションを扱う PeopleSoft システムに対するフォーム統合の実装を支援する目的で設計されており、エンド ユーザー向けではありません。この機能の実装時、特に本番環境に展開する前のフォーム統合テストでは、あらゆるソフトウェア開発で求められる標準的な方法に従って慎重に行う必要があります。
詳細は、次の製品ドキュメントを参照してください。
『PeopleTools: Application Designer Developer's Guide』および『PeopleTools: Component Interfaces』を参照してください。
インテグレーション フレームワーク
フォームのインテグレーション フレームワークには次のオブジェクトが含まれます。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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Form To CI コレクション マッピング コンポーネント (EODC_CI_MAP) (Form To CI (コンポーネント インターフェイス) コレクション マッピング コンポーネント) |
このコンポーネント内のページでは、次を実行できます。
これらのマッピングは、フォーム インテグレーション フレームワークに対する入力の役割を果たし、フォーム データを PeopleSoft トランザクション テーブルに転送するために使用される他、フォームからトランザクション コンポーネントへのリンクも提供します。 「Form To CI コレクション マッピング ページ」を参照してください。 |
フォーム インテグレーション フレームワーク アプリケーション クラス |
これらのアプリケーション クラスは、Form to CI マッピングを使用して、フォーム インスタンス データをコンポーネント インターフェイスを介して PeopleSoft アプリケーションに転送します。 |
承認フレームワーク |
フォームに関する通知やワークリスト エントリを提供するために使用されます。 |
セキュリティ |
フォームが承認されると、フォームに関連付けられたアプリケーション コンポーネントへの追加権限と更新権限を持つフォーム ユーザー (フォームがマッピングされたコンポーネント インターフェイスで指定) は、フォーム ページにある [フォームの保存と転送] ボタンを使用して、PeopleSoft アプリケーションにフォームを転送できます。 フォームが PeopleSoft アプリケーションに正常に送信されたら、その後で変更を加えることはできません。 |
フォーム統合の実装ステップ
フォームの統合には、次のステップが伴います。
フォームを統合する PeopleSoft アプリケーションのコンポーネントを決定します。
この後で説明する「コンポーネント インターフェイスのガイドライン」セクションのガイドラインに従って、統合に使用するコンポーネント インターフェイスを作成します。
このトピックの「コンポーネント インターフェイスのガイドライン」セクションを参照してください。
この後で説明する「フォーム設計のガイドライン」セクションに従い、フォーム設計ウィザードを使用してフォームを設計します。
マッピング先のコンポーネント インターフェイス (CI) の構造に留意してください。作成するフォームのフィールドが CI フィールドへのマッピングに適したデータ タイプであること、および CI で必要となる全てのフィールドがフォームにリストされていることを確認してください。
このトピックの「フォーム設計のガイドライン」セクションを参照してください。
Form To CI コレクション マッピング ページを使用して、フォームをコンポーネント インターフェイスのプロパティにマッピングします。
「Form To CI コレクション マッピング ページ」を参照してください。
フォーム設計と Form To CI マッピングを正しくテストできたら、それら本番データベースにコピーします。
必須の統合インテグレーション オブジェクト (Form to CI インテグレーション用に作成した新しいコンポーネント インターフェイス、新しいプロンプト レコードなど)、フォーム設計、および Form to CI マッピングをコピーする必要があります。Form To CI マッピングは、EODC_DOC_HDR、EODC_DOC_LN、および EODC_CI_MAP のレコード内にあります。
基盤となる CI またはフォーム設計が本番データベースへのリリース後に変更された場合は、マッピングを見直し、それらが有効であることを確認します。
コンポーネント インターフェイスのガイドライン
Form to CI コレクション マッピングを簡素化するため、通常はフォームに大量のフィールドが含まれることはありません。そのため、フォーム統合を実装する際は、コンポーネント インターフェイスを別途作成することをお勧めします。このようなコンポーネント インターフェイスを作成するときは、次の推奨事項を検討してください。
全レベルの CI コレクション名をコンポーネント レベルのメイン レコードと同じにします。コンポーネント インターフェイスの作成時はこれがデフォルト設定のはずです。
CI プロパティの読取専用属性を Y に設定しないようにします。
CI プロパティを読取専用に設定すると、統合が失敗する場合があります。
不要な CI プロパティを全て削除し、統合に必要なものだけが表示されるようにします。
適切な権限リスト (EOFM2000 や EOFM4000 など) を更新して、新たに作成されたコンポーネント インターフェイスにアクセス権限を付与します。
フォーム承認者には、統合されたフォームを転送するため、関連するコンポーネント インターフェイスに対するアクセス権限が必要です。
フォーム設計のガイドライン
統合されたフォームを設計する際は、次の考慮事項を念頭に置いてください。
CI プロパティにマッピングされる全てのフォーム フィールドについて、CI プロパティおよび対応するフォーム フィールドのフィールド タイプとフィールド長が同じでなければなりません。
注: 同じでなければならないフィールド長をフォーム デザイナで実現できない場合は、それより短い、または長いフィールド長を選択してください。長いフィールド長を選択した場合、その値は、関連付けられたトランザクション テーブルに転送される前に切り捨てられます。
プロンプト フィールドについては、プロンプト値はマッピング先の CI プロパティのプロンプト リストにある値と一致する必要があります。これを実現するため、新しいプロンプトの作成が必要になる場合があります。
コード フィールドについては、コードが、マッピング先の CI プロパティのコードと同一であることを確認する必要があります。
全ての必須フィールドを、CI に関連付けられたベース コンポーネントに基づいて設定します。そうしないと、フォーム ユーザーがフォーム データを保存して転送しようとするときに、必須フィールドが未完成であることを示すエラー メッセージが表示されます。
Form To CI コレクション マッピング ページ (EODC_CI_MAP) を使用して、フォーム フィールドをコンポーネント インターフェイスにマッピングします。
ナビゲーション
画像: Form To CI コレクション マッピング ページ
次の例では、Form To CI コレクション マッピング ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

フィールドまたはコントロール |
定義 |
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ドキュメント カテゴリ |
ドキュメントのタイプを示します。現在のところ、[フォーム] が有効な唯一の値です。 |
ドキュメント名 |
マッピングするフォームを選択します。 |
説明 |
マッピングの説明を入力します。 |
フォーム タイプ |
[ドキュメント名] に同じ値を自動的にロードします。このフィールドは編集できません。 |
モード |
フォーム インスタンスの保存時にコンポーネントに許可するアクションを選択します。このリリースでは、[追加] が、唯一許可されるオプションです。 |
ドキュメント コンポーネント インターフェイス
フォームに関連付ける各コンポーネント インターフェイスに行を 1 つ挿入し、次のフィールドを指定します。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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コンポーネント インターフェイス名 |
フォームに関連付けるコンポーネント インスタンスを選択します。 |
メニュー名 |
登録されている、コンポーネント インスタンスのメニュー アイテム名を選択します。このフィールドの値は、コンポーネント インターフェイス名を指定するときに自動的にロードされます。ただし、コンポーネント インターフェイスに関連付けられているメニューが複数ある場合は、必要なメニューを 1 つ選択できます。 フォーム ユーザーは、フォーム インスタンスの完成後、フォーム インスタンスの [関連コンポーネントへのリンク] をクリックしたときにこのメニュー アイテムに転送されます。 |
レベル0 レコード名 |
フォームに関連付ける、コンポーネント インターフェイスのレベル0 レコードを選択します。 |
連番 |
コンポーネント インターフェイスの実行順序を指定するための番号を入力します。データ間に依存関係がある場合に、複数のコンポーネント インターフェイスを 1 つのフォームにマッピングする際、これは特に重要です。 |
CI プロパティの取得 |
クリックして、指定したコンポーネント インターフェイスの値を [CI コレクション プロパティ マッピング] グリッドにロードします。その後で、必要に応じてフィールドを削除または更新できます。または、[CI コレクション プロパティ マッピング] グリッド内で、各行を手動で追加することもできます。 |
CI コレクション プロパティ マッピング
このグリッドで、各フォーム フィールドのマッピングを定義します。マッピングする各フォーム フィールドの行は個別に追加できる (マッピングするフィールドが少ない場合に推奨) 他、[CIプロパティの取得] をクリックしてグリッドに全ての CI プロパティをロードしたり、各プロパティにマッピングするフォーム フィールドを選択したり、フィールドのデフォルト値を指定したり、不要な行を削除できます。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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連番 |
フィールド マッピングの処理順序を指定するための番号を入力します。他のデータと依存関係のあるフォーム内データは、依存するデータが入力された後で処理される必要があるため、処理順序は重要です。 |
フォーム フィールド名 |
マッピングするフォーム フィールドの名前を選択します。選択リストに表示されるのは、ステータスが [アクティブ] のフォーム フィールドのみです。 |
CI スクロール レベル |
フィールドをマッピングする CI コンポーネントのバッファ レベルを選択します。3 つのレベルがサポートされます。 |
CI キー フィールド |
フィールドをキー フィールドに指定する場合はオンにします。レベル0 のメイン レコードに関連付けられた全てのキー フィールドを指定する必要があります。下位レベルについては、追加キーのみ指定します。レベル0 のキーを繰り返す必要はありません。 たとえば、レベル0 のキーが SETID と DEPTID で、レベル1 のキーが SETID、DEPTID、EFFDT の場合、レベル0 の SETID と DEPTID、および レベル1 の EFFDT について [CI キー フィールド] チェック ボックスをオンにします。 [CI キー フィールド] チェック ボックスは初期状態でオンになっているため、各フィールドについてこれを確認し、調整する必要があります。 |
CI コレクション |
このフォーム フィールドにマッピングする CI コレクションの名前を選択します。 |
CI コレクション プロパティ名 |
このフォーム フィールドにマッピングする CI コレクション プロパティの名前を選択します。 |
CI プロパティ デフォルト |
このフィールドに値を入力して、フォームの使用時にこのフィールドに割り当てるデフォルト値を定義します。たとえば、SETID フォーム フィールドを SETID の CI プロパティにマッピングし、デフォルト値を SHARE に設定するとします。フォーム ユーザーが新しいフォーム インスタンスを作成すると、フォーム上の SETID フィールドは SHARE に初期設定されていますが、フォーム ユーザーは必要に応じてこのデフォルト値を上書きできます。 デフォルト値に現在指定できるのは、数字、テキスト、日付のみです。日付は YYYYMMDD 形式で入力する必要があります。 |
アクティブ フラグ |
フィールド マッピングをアクティブ化する場合はオンにし、非アクティブにする場合はオフにします。データをトランザクション テーブルに転送する際、非アクティブ状態のマッピングは Form to CI フレームワークで無視されます。 |
CI レベル メイン レコード |
CI コレクションに関連付けられている、コンポーネント レベルのメイン レコードを選択します。この情報が必要なのは、CI プロパティがワーク レコードに関連付けられている可能性があり、マッピングの CI レベル メイン レコード情報をフレームワークで特定するためにそれをシステム側で認識しておく必要があるためです。 |
CI 親コレクション名 |
対応する CI コレクションに関連付けられた親コレクションをリストします。たとえば、レベル 1 の CI コレクションの場合、親コレクションは常に PS_ROOT です。この値は自動的にロードされます。 |
CI レコード名 |
対応する CI プロパティに関連付けられたコンポーネント レコード名をリストします。この値は、CI コレクションと CI コレクション プロパティに基づいて自動的にロードされます。 |
CI フィールド名 |
対応する CI プロパティに関連付けられたコンポーネント フィールド名をリストします。この値は、CI コレクションと CI コレクション プロパティに基づいて自動的にロードされます。システムでは、CI レコード名と CI フィールド名の両方を使用して、デフォルト値の検証と変換を実行します。(デフォルト値として現在サポートされているのは文字列のみのため、デフォルト値は適切なフィールド タイプ (数字または日付) に変換する必要があります。) |
ドキュメント フォーム参照ページ (EODC_FORM_XREF) を使用して、コンポーネントを更新したフォーム インスタンスを表示します。
ナビゲーション
指定したコンポーネント インターフェイスに統合された各フォーム インスタンスについて、次の情報を提供します。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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ドキュメント キー ストリング |
フォームの全てのキー フィールドを、スラッシュ (/) で区切って連結した値を表示します (例: SHARE/0000000065)。 |
フォーム |
フォームの名前をリストします。 |
フォーム インスタンス |
一意のフォーム インスタンスをリストします。 |
件名 |
フォームの件名をリストします。クリックしてフォーム ページにアクセスします。 |
アクション |
コンポーネントが変更されたモードをリストします。現在サポートされているのは、追加モードのみです。 |
最終更新者、最終更新日時 |
最後にフォームを更新したユーザーと、フォームが変更された日時をリストします。 |