ユース ケース: サードパーティが AIA ミドルウェアを使用するインテグレーション ブローカー変換
PeopleSoft からすると、このユース ケースは AIA ミドルウェアなしの変換と同じフローになります。しかし、サードパーティからすると、フローは似ていますが、実装では異なります。このケースでは、サードパーティ システムは、EBM を使用して PeopleSoft ソフトウェアとのインテグレーションを確立するのではなく、サードパーティの ABM を使用して AIA とのインテグレーションを確立します。全てのサードパーティの値マップと、EBM およびサードパーティの ABM 間の変換は、サードパーティ システムではなく、AIA レイヤーにおいて EBS グラフィカル マッパーと XPath 拡張関数によって処理されます。
注: これは、AIA PIP で使用されるモデルです。
次のユース ケースがあります。
サードパーティへのアウトバウンド リクエストまたはアウトバウンド送信
サードパーティからのインバウンド リクエストまたはインバウンド送信
サードパーティへのアウトバウンド リクエストまたはアウトバウンド送信
このユース ケースでは、PeopleSoft アプリケーションからサードパーティにリクエストが送信され、サードパーティは自身の AIA ミドルウェアを使用してメッセージ変換を実行します。
画像: AIA ミドルウェアを使用するサードパーティへのアウトバウンド リクエスト
次の図は、AIA ミドルウェアを使用するサードパーティへのアウトバウンド リクエストまたはアウトバウンド送信を示しています。
PeopleSoft システムのユーザーが、AIA を介して、サードパーティ システムへの AIA 対応インテグレーションのパブリッシングをトリガします。
PeopleSoft インテグレーション ブローカー内で、アウトバウンド ルーティングに対する変換が実行され、EBM が生成されます。データ値の変換に使用されるメソッドは、トランザクションによって決まります。次の表に、トランザクション タイプと必要な変換アクションを示します。
トランザクション
アクション
動的なキーの追加リクエスト
トランザクションが追加リクエストの場合、変換によって新しい共通キー (GUID) が作成され、適切な形式のpopulateXRef XPath 拡張関数を使用して、新しい共通キーとそれに対応する PeopleSoft キーが PeopleSoft クロスリファレンス フレームワークに入力されます。
動的なキーの検索
トランザクションが追加リクエストではない場合、変換では、PeopleSoft キーを入力とし、適切な形式のlookupXRef XPath 拡張関数を使用して、共通キーを検索します。共通キーが存在しない場合、新しい共通キーを作成する、エラーを生成する、または、インテグレーションがサポートする場合は返信メッセージでエラー メッセージを返すよう、開発者が指定します。
動的なキーの削除リクエスト
キーとなるエンティティを削除する非同期通知 (リクエスト専用) インテグレーションの場合、開発者は履歴目的でクロスリファレンス値をそのまま残すことも、必要に応じてクロスリファレンス値を削除することもできます。PeopleSoft キーを削除指定する場合、変換では、PeopleSoft キーを入力として、適切な形式のdeleteXRef XPath 拡張関数を使用します。
DVM 検索
トランザクションがドメイン値マップを使用する場合、変換では、EBM の共通値を使い、適切な形式の lookupDVM XPath 拡張関数を使用して、PeopleSoft 値を検索します。値が見つからない場合、変換によってデフォルトで PeopleSoft 値を提供する、省略する、エラーをスローする、または、インテグレーションがサポートする場合は、返信メッセージでエラーを返すように開発者が指定します。
EBM は AIA に転送されます。
EBM リクエストを受信すると、AIA は共通キーをサードパーティのキーに変換し、サードパーティの ABM を使用して変換したリクエストをサードパーティに送信します。
レスポンス メッセージをサポートするインテグレーションには、追加のステップを実行します。
サードパーティはリクエストを処理し、返信メッセージのフォーマットを整え、返信メッセージを AIA ミドルウェアに返します。
AIA は、返信内のサードパーティのキーを共通キーに変換して、EBM 返信を PeopleSoft ソフトウェアに返します。
PeopleSoft インテグレーション ブローカー内で、非同期のリクエスト/返信処理において、共通キーまたは共通値を変換して、PeopleSoft ABM に格納する変換プログラムが実行されます。同期処理の場合は、既に初期リクエストによって PeopleSoft のキーまたは値が PeopleSoft アプリケーションに認識されているので、この検索は必要ありません。
トランザクション
アクション
動的なキーの検索
変換によって、共通キーを入力とし、適切な形式の lookup XRef XPath 拡張関数を使用して、PeopleSoft キーが検索されます。
動的なキーの削除
(オプション) キーとなるエンティティを削除するインテグレーションの場合、開発者は履歴目的でクロスリファレンス値をそのまま残すことも、必要に応じてクロスリファレンス値を削除することもできます。PeopleSoft キーを削除指定する場合、変換では、PeopleSoft キーを入力として、適切な形式のdeleteXRef XPath 拡張関数を使用します。
DVM 検索
変換によって、PeopleSoft 値を入力とし、適切な形式の検索用 DVM XPath 拡張関数を使用して、共通値が検索されます。
PeopleSoft ABM 返信が、リクエストを送った PeopleSoft アプリケーションに返されます。
サードパーティからのインバウンド リクエストまたはインバウンド送信
このユース ケースでは、サードパーティのアプリケーションが、サードパーティの AIA ミドルウェアを使用して変換されるリクエストを作成し、PeopleSoft アプリケーションに送信します。
画像: AIA ミドルウェアを使用するサードパーティからのインバウンド リクエスト
次の図は、AIA ミドルウェアを使用するサードパーティからのインバウンド リクエストまたはインバウンド送信を示しています。
サードパーティ システムのユーザーが、AIA を介して、PeopleSoft システムへのインテグレーションのパブリッシングをトリガします。
AIA は、サードパーティの ABM キーおよび値を共通キーおよび値に変換して、EBM リクエストを PeopleSoft システムに処理のために送信します。
PeopleSoft インテグレーション ブローカー内で、インバウンド ルーティングに対する変換によって、トランザクションに応じて次の方法の 1 つ以上を使用して、EBM が PeopleSoft ABM に変換されます。
トランザクション
アクション
動的なキーの追加
トランザクションが追加リクエストの場合、変換では、ABM 内の PeopleSoft キーを空白のままにし、ヘッダーで共通キーを使用するために渡します。
動的なキーの検索
トランザクションが追加リクエストではない場合、変換では、EBM の共通キーを入力とし、適切な形式の lookupXRef XPath 拡張関数を使用して、PeopleSoft キーを検索します。オプションで、この処理は、共通キーを入力として、適切な PeopleSoft 検索用 Xref API を利用して、PeopleSoft インバウンド ハンドラ内でも実行できます。
DVM 検索
インバウンド ルーティングに対する変換によって、EBM の共通値を使って適切な形式の検索用 DVM XPath 拡張関数を使用して、PeopleSoft 値が検索されます。値が見つからない場合、変換によってデフォルトで PeopleSoft 値を提供する、空白のままにする、エラーをスローする、または、インテグレーションがサポートする場合は、返信メッセージでエラー メッセージを返すように開発者が指定します。
同期および非同期のリクエスト/返信メッセージの場合、次の追加のステップが実行されます。
PeopleSoft アプリケーションはリクエストを処理し、PeopleSoft インバウンド ハンドラが ABM 返信のフォーマットを整えて、共通キーまたは値と共に返信を返します。
この IB 変換においてキーの変換は必要ないので、EBM 返信は AIA に返され、そこからサードパーティ システムに返送されます。
AIA は、共通キーおよび値をサードパーティの ABM キーおよび値に変換して、サードパーティの ABM 返信をサードパーティ システムに返送します。