法定区域について
PeopleSoft ヒューマン リソース管理の法定区域機能は、法規定や地域関連の編集作業に使います。法定区域は、PeopleCode の編集作業、設定処理、およびユーザーが参照するコードや値の管理に使います。
法定区域とは、特定の法律や規定を持ち、PeopleSoft ヒューマン リソース管理の対象となっている地域を指します。各国特有の法規定に基づいたトランザクションが多数ありますが、法定区域はこのトランザクションの処理に使います。法規定は人種、身体障害、安全衛生などに関するものです。法定区域を使った場合、法規定コード、PeopleCode の編集ロジック、および設定処理は、国やトランザクションによって異なります。
PeopleSoft ヒューマン リソース管理システムにデータを入力するときは、該当する法定区域で使われる特定のコードやデータを使用しなければなりません。法定区域機能を使うと、ユーザーは正しいデータ セットに絞って作業できるため、データ入力が迅速かつ正確になります。
この機能は、従業員の国籍が多岐にわたる企業で特に役立ちます。以下は、ビジネス データを整理するうえで法定区域の概念が役に立つ例です。
アメリカ勤務の従業員がカナダに出張中、安全衛生にかかわる事故が発生したとします。この場合は、保険事故の詳細コンポーネントにある法定区域を使って、事故が発生した国に該当する保険事故データやコード (身体部位、危険事象、診断結果コードなど) を入力します。
PeopleSoft Benefits Administration が導入されており、その自動資格処理機能を使って、アメリカおよびカナダの従業員の福利厚生登録オプションを決定するとします。カナダとアメリカでは福利厚生のルールがかなり異なるので、資格ルール テーブルの法定区域を使って、福利厚生資格ルール セットをカナダの従業員用とアメリカの従業員用に 2 つ設定します。