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HCM メタデータ リポジトリの管理

HCM メタデータ リポジトリを管理するには、基本クラスの定義 (HCMD_BASE_CATALOG)、オブジェクト クラスの定義 (HCMD_OBJ_CATALOG)、エクスポート (HCMD_EXPORT_OBJS)、およびインポート (HCMD_IMPORT_OBJS) の各コンポーネントを使用します。

次の各トピックでは、HCM メタデータ リポジトリの概要および管理方法について説明します。

ページ名

定義名

用途

基本クラスの定義ページ

HCMD_BASE_PG

基本クラスに関する定義を設定および照会して、基本クラスを定義します。

オブジェクト クラスの定義ページ

HCMD_OBJS_PG

派生クラスに関する定義を設定および照会して、オブジェクト クラスを定義します。

クラスの属性の詳細ページ

HCMD_OATT_SPG

クラスの属性の詳細を入力または照会します。

クラスの関係の詳細ページ

HCMD_OREL_SPG

クラスの関係の詳細を入力または照会します。

メタデータ定義のエクスポート ページ

HCMD_EXPORT_OBJS

メタデータ定義をカタログから XML へエクスポートします。

メタデータ定義のエクスポート - メタデータ定義のエクスポート ページ

HCMD_FILENAME

作成するエクスポート ファイルのパスとファイル名を入力します。

メタデータ定義のインポート ページ

HCMD_IMPORT_OBJS

メタデータ定義をインポートします。

メタデータは、ユーザー システムのデータに関するデータです。メタデータによって、全てのオブジェクト、オブジェクト属性、およびオブジェクト間の関係について定義します。メタデータを使用して、PeopleSoft HCM データベースのレコードをオブジェクトとして定義して操作できます。

HCM メタデータ オブジェクト モデルは、次の 2 つのエレメントで構成されます。

  • PeopleTools レベルのメタデータ

    フィールド、フィールド ラベル、データベース レコードおよびビューに関する情報を提供します。

  • HCM レベルのメタデータ

    オブジェクト レベルでのオブジェクト間の関係を設定し、オブジェクトのサービスと代替レベルを定義します。

HCM メタデータ オブジェクト定義は、メタデータ リポジトリにクラスとして登録されます。これらのクラスは、基本の動作、処理、属性の必要性に応じて、次の 2 つのカタログに分類されます。

  • 基本カタログ

    オブジェクト クラスには、以下の特徴があります。

    • クラスの基本の動作と属性を定義します。

    • 処理とクエリーの効率化を図るため、オブジェクトをグループ化します。

    • 派生クラスに対し親の属性のみを継承させます。

  • オブジェクト カタログ

    オブジェクト クラスには、以下の特徴があります。

    • 親である基本クラスの子オブジェクトとして、基本クラスの全ての属性を継承させることが可能です。

      注: オブジェクト クラス カタログに必ず親クラス オブジェクトを設定する必要はありません。

      注: 親クラス オブジェクト以外の全てのメタデータ クラス定義は、オブジェクト カタログで定義する必要があります。

    • 継承された属性に加えて、固有の属性も定義されます。

たとえば、基本クラス オブジェクト "Person Base" は、派生オブジェクト クラス "Person" の親です。

フィールドまたはコントロール

定義

基本情報

以下のフィールドに情報を入力して、クラスの基本特性を定義します。

  • クラス名

  • 表示ラベル

  • オブジェクト オーナー ID

  • アクティブ フラグ

クラスの用途

以下のオプションを選択して、クラス オブジェクトがどのように使用されるかについて定義します。

  • 以下のオプションから 1 つ選択します。

    • 製品アプリケーション: 標準の製品オブジェクト

    • ステージング: HCM システムへのデータのロードに使用される専用のステージング オブジェクト

    • レポート: 専用のレポート オブジェクト

    • システム: 通常はユーザーに表示されない HCM システム オブジェクト

    • 設定: HCM システム設定で使用される専用オブジェクト

    • ソース表示 (オブジェクト クラスのみ)

    • 属性マッピング (オブジェクト クラスのみ)

    • キーのマッピング (オブジェクト クラスのみ)

    • 一時使用 (オブジェクト クラスのみ)

  • 動的ユーザー インターフェイスにクラスを表示させる場合は、[UI で使用] チェック ボックスをオンに設定します。

  • クエリー ビルダーにクラスを表示させる場合は、[クエリーで使用] チェック ボックスをオンに設定します。

クラス オブジェクトが HCM システム データとして提供されている場合は、[システム データ] チェック ボックスがオンに設定されています。

永続化マッピング

このクラスがマッピングされる PeopleTools レコードの名前を入力します。PeopleTools レコードは、クラス オブジェクトの唯一のソースです。1 つのクラス定義は 1 つの PeopleTools レコードに対してマッピングされます。

クラスの属性 (レコード フィールド)

クラスの属性を照会または入力します。

[属性の詳細を表示] ボタンをクリックして、クラスの属性の詳細ページで詳細を照会したり、新しいクラス属性に関する詳細データを入力します。

[レコード フィールドをインポート] ボタン

このボタンをクリックすると、[永続化マッピング] グリッドの [レコード名] フィールドで選択した PeopleTools レコードに関連付けられたフィールドが全て、[クラスの属性] グリッドに入力されます。

有効値の上書きは行われません。

注: PeopleTools レコードを修正した後は、このボタンをクリックして PeopleTools レコード フィールドと属性の同期を保つことをお勧めします。

関係

このクラス定義と他のクラス定義との間の関係を定義します。たとえば、PeopleTools Person レコードへマッピングされる Person クラスは、以下のクラスと関係を定義することができます。

  • 名称クラス

    システム内の従業員に 1 つまたは複数の名称を設定できます。

  • 住所クラス

    システム内の従業員に 1 つまたは複数の住所を設定できます。

  • 職務クラス

    システム内の従業員に 0 または 1 から複数の職務を設定できます。

[関係の詳細を表示] ボタンをクリックして、クラスの関係の詳細ページで詳細を照会したり、新しいクラス属性に関する詳細を入力します。

クラスの拡張

[クラスの拡張] グリッドでは、API からアクセス可能な追加属性を定義できます (これらのプロパティはクエリー ビルダーでは使用できません)。たとえば、必要に応じて Java タイプのクラスの拡張を MyJava という名称で作成して、[値] フィールドにプログラマがアクセス可能な Java ファイル名を設定できます。

以下のフィールドに値を入力して、クラスの拡張を定義します。

  • タイプ

  • 名称

基本クラスの定義ページ (HCMD_BASE_PG) を使用して、基本クラスに関する定義を設定および照会し、基本クラスを定義します。

画像: 基本クラスの定義ページ (1/2)

次の例では、基本クラスの定義ページ (1/2) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

基本クラスの定義ページ (1/2)

画像: 基本クラスの定義ページ (2/2)

次の例では、基本クラスの定義ページ (2/2) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

基本クラスの定義ページ (2/2)

オブジェクト クラスの定義ページ (HCMD_OBJS_PG) を使用して、派生クラスに関する定義を設定および照会し、オブジェクト クラスを定義します。

画像: オブジェクト クラスの定義ページ (1/2)

次の例では、オブジェクト クラスの定義ページ (1/2) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

オブジェクト クラスの定義ページ (1/2)

画像: オブジェクト クラスの定義ページ (2/2)

次の例では、オブジェクト クラスの定義ページ (2/2) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

オブジェクト クラスの定義ページ (2/2)

クラスの属性

フィールドまたはコントロール

定義

親クラス

このクラス オブジェクトが親クラス オブジェクトの子として作成される場合は、ここで親クラス オブジェクトを選択します。子クラス オブジェクトには、親クラス オブジェクトの全ての属性が継承されます。

オブジェクト クラスに親クラス オブジェクトを設定しない場合は、このフィールドは空白にします。

検索コンポーネント

この派生クラス オブジェクトのインスタンスを検索するための、検索コンポーネントを選択します。このフィールドに値を入力しない場合は、クエリー ビルダーの検索コンポーネントがデフォルトとして使用されます。

コンポーネント インターフェイス名

クラスに関するデータの保存に使用される PeopleTools コンポーネント インターフェイスを選択します。クエリー ビルダーでこのコンポーネント インターフェイスを使用して、一括更新を行うことができます。たとえば、所在地 A の全ての従業員についてクエリーを作成した後、所在地 A の従業員 グループについて、職務データ コンポーネントの所在地情報を所在地 B に一括更新することができます。

編集コンポーネント

このグループ ボックスでクラスに対してコンポーネントを入力すると、クエリー ビルダーでクラスを照会したときに、クエリー結果のハイパーリンクからコンポーネントまたはページへ移動できるようになります。このため、クエリー結果を照会しながら、コンポーネントを更新できます。

コンポーネントのメニュー名メニュー バー名アイテム名、およびページ名を入力します。

クラスの属性の詳細ページ (HCMD_OATT_SPG) を使用して、クラスの属性の詳細を入力または照会します。

画像: クラスの属性の詳細ページ

次の例では、クラスの属性の詳細ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

クラスの属性の詳細ページ

フィールドまたはコントロール

定義

属性名

属性名を入力します。対応するフィールド名と異なる文字列を入力することもできます。

別名

属性用の別名を入力します。

フィールド名

各属性ごとに、PeopleTools レコードの対応するフィールドを設定する必要があります。

設定コントロール

フィールドまたはコントロール

定義

変更可能

このチェック ボックスをオンにすると、動的ユーザー インターフェイスで属性を修正できます。

削除可能

このチェック ボックスをオンにすると、動的ユーザー インターフェイスで属性を削除できます。

用途

フィールドまたはコントロール

定義

クエリーで使用

このチェック ボックスをオンにすると、クエリー ビルダーに属性が表示されます。

ユーザー インターフェイスで使用

このチェック ボックスをオンにすると、動的ユーザー インターフェイスに属性が表示されます。

キー設定

フィールドまたはコントロール

定義

業務的キー

このチェック ボックスをオンにすると、ビジネス ロジックでこの属性 (フィールド) がキーであることが示されます。レコード レベルでこの属性をキー フィールドとして定義する必要はありません。

クラス属性の拡張

[クラス属性の拡張] グリッドでは、API からアクセス可能な追加属性を定義できます (これらのプロパティはクエリー ビルダーでは使用できません)。たとえば、必要に応じて Java タイプのクラスの拡張を MyJava という名称で作成して、値フィールドにプログラマがアクセス可能な Java ファイル名を設定できます。

以下のフィールドに値を入力して、クラスの拡張を定義します。

  • タイプ

  • 拡張名

  • 拡張の値

クラスの関係の詳細ページ (HCMD_OREL_SPG) を使用して、クラスの関係の詳細を入力または照会します。

画像: クラスの関係の詳細ページ

次の例では、クラスの関係の詳細ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

クラスの関係の詳細ページ

フィールドまたはコントロール

定義

関係名

関係の名称を入力します。

ユーザー インターフェイスで使用

このチェック ボックスをオンにすると、動的ユーザー インターフェイスに関係が表示されます。

クエリーで使用

このチェック ボックスをオンにすると、クエリー ビルダーに関係が表示されます。

ソースの基数

以下のオプションから、ソース クラス オブジェクトの基数の設定を選択します。

  • 0 対 1 (0.. 1)

  • 0 対多 (0.. n)

  • 1 対 1 (1.. 1)

  • 1 対多 (1.. n)

ターゲットの基数

以下のオプションから、ターゲット クラス オブジェクトの基数の設定を選択します。

  • 0 対 1 (0.. 1)

  • 0 対多 (0.. n)

  • 1 対 1 (1.. 1)

  • 1 対多 (1.. n)

関係のターゲット

関係のターゲット クラス オブジェクトを選択します。

双方向の関係

このチェック ボックスをオンにすると、自動的に逆の関係 (ソース オブジェクト クラスとターゲット オブジェクト クラスを反対にした関係) も有効になります。

間接参照しない

このチェック ボックスをオンにすると、セットID 間接参照フィールドを含む関係に対する自動セットID 間接参照は行われません。

クエリー ビルダーによって、必要に応じて必須セットID ロジックが自動的に追加されます。このチェック ボックスをオンに設定した場合は、[関係属性のマッピング] グリッドでロジックを定義する必要があります。たとえば、パフォーマンスを向上させるため、SETID_Location を、所在地テーブル (LOCATION_TABLE) のセットID フィールドに直接マッピングします。

関係属性のマッピング

マッピングする属性の名称を入力します。属性は好きな数だけマッピングできます。属性の名称は、マッピング先と同じ名称に設定する必要はありません。

メタデータ定義のエクスポート ページ (HCMD_EXPORT_OBJS) を使用して、メタデータ定義をカタログから XML へエクスポートします。

画像: メタデータ定義のエクスポート ページ

次の例では、メタデータ定義のエクスポート ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

メタデータ定義のエクスポート ページ

フィールドまたはコントロール

定義

[全てのクラス定義をエクスポート] ボタン

このボタンをクリックすると、カタログの全てのメタデータ定義が XML ファイルにエクスポートされます。メタデータ定義のエクスポート ページが表示され、ここでエクスポート パスや作成されるファイル名を入力します。

条件フィルタ

エクスポートされるクラスを制限するには、[クラス ID][クラス タイプ][オーナー ID]、または [アクティブ フラグ] の各フィールドにフィルタ条件を入力します。

注: フィールドに複数のクラス ID を入力する場合は、値をコンマで区切ります。

フィールドまたはコントロール

定義

[条件を適用] ボタン

このボタンをクリックすると、入力した条件が適用されます。[検索結果] グリッドに、条件を満たすクラス オブジェクトが表示されます。

[条件をリセット] ボタン

このボタンをクリックすると、検索条件フィールドがクリアされます。

検索結果

このグリッドには、検索条件を満たすクラス オブジェクトが表示され、デフォルトでは全てのクラス オブジェクトがエクスポート対象として選択されています。エクスポート対象でないクラス オブジェクトについては、左端のチェック ボックスをオフに設定します。

フィールドまたはコントロール

定義

[選択した定義をエクスポート] ボタン

このボタンをクリックすると、選択したクラス オブジェクトが XML ファイルにエクスポートされます。

メタデータ定義のエクスポート - メタデータ定義のエクスポート ページ (HCMD_FILENAME) が表示され、パスおよび作成されるエクスポート ファイルのファイル名を入力します。

画像: メタデータ定義のエクスポート - メタデータ定義のエクスポート ページ

次の例では、"メタデータ定義のエクスポート - メタデータ定義のエクスポート" ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

メタデータ定義のエクスポート - メタデータ定義のエクスポート ページ

アプリケーション サーバーへのフル パスとファイル名を入力します。ファイル名を指定しない場合は、プロセスによってデフォルトのディレクトリにファイルが作成されます。

メタデータ定義のインポート ページ (HCMD_IMPORT_OBJS) を使用して、メタデータ定義をインポートします。

画像: メタデータ定義のインポート ページ

次の例では、メタデータ定義のインポート ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

メタデータ定義のインポート ページ

ファイル パスとファイル名を入力して、XML ファイルからデータをロードします。エクスポートされたファイルに存在するクラスの一覧が表示され、そのクラスが既に存在する場合はアイコンが表示されます。インポートするクラスを選択し、既存のクラス定義を上書きするかどうかを指定します。