委任のための権限リストとロールの設定
次の各トピックでは、委任のための権限リストとロールの概要および設定方法について説明します。
委任トランザクションを設定する前に、まず、委任トランザクションに対して権限リストとロール セキュリティを設定する必要があります。PeopleSoft HCM アプリケーションには、委任フレームワークの使用に必要な権限リストがシステム データとして用意されています。ユーザーが委任機能にアクセスできるようにする必要がある場合に、これらの権限リストをロールに付与することができます。
次の表は、委任フレームワーク用に標準で用意されている権限リストについて説明しています。
権限リスト名 |
説明 |
権限リストに割り当てられているロール |
---|---|---|
HCCPDL1000 |
委任設定センター ページに属している委任設定コンポーネントと、承認/委任 ページに属している委任管理コンポーネントにユーザーがアクセスできるようにします。 |
HCM 委任管理者 |
HCCPDL1100 |
セルフサービス トランザクションのホーム ページである委任管理ページにユーザーがアクセスできるようにします。 |
管理者 従業員 |
権限リストだけではなく、委任管理者ロールを定義して、それに HCCPDL1000 権限リストを割り当てる必要があります。このロールをユーザーに割り当てると、指定された委任管理者は、委任設定コンポーネントと委任管理コンポーネントにアクセスできるようになります。この目的のために、PeopleSoft HCM システムには、HCM 委任管理者ロールがシステム データとして用意されています。このロールには、HCCPDL1000 権限リストが既に割り当てられています。
委任機能を使用する PeopleSoft HCM アプリケーションには、委任フレームワーク用に事前設定されているトランザクションが多数用意されています。これらのトランザクションには、代理人が委任された標準トランザクションを実行できるコンポーネントごとに固有の権限リストとロールが事前設定されています。代理人のステータスがアクティブになると、その委任トランザクションに固有のロールが、代理人のユーザー プロファイルに挿入されます。そのロールには、委任されたトランザクションを実行するために代理人がコンポーネントにアクセスできるようにする権限リストが含まれています。代理人のステータスが非アクティブになると、そのロールが代理人のユーザー プロファイルから削除されます。委任トランザクションを設定するには、委任トランザクション設定ページを使用して、トランザクションが実行されるコンポーネントと固有のロールをトランザクションに関連付けます。固有の権限リストは、PeopleTools セキュリティのロールに関連付けられます。
「委任トランザクションの設定」を参照してください。
委任対象のトランザクションを設定する際は、委任されたトランザクションに関連付ける個々のコンポーネントに固有のロールと権限リストを使用する必要があります。コンポーネントのポータル セキュリティに権限リストを付与し、固有のロールを固有の権限リストに関連付ける必要があります。また、ポータル セキュリティの同期プロセス (
) を実行して、権限リストがポータル ナビゲーションに確実に関連付けられるようにすることも必要です。警告 委任トランザクションの設定に、既存のロールは使用しないでください。委任フレームワークでは、トランザクションに対する代理人の代理権に従って代理人のセキュリティ プロファイルのロールが許可されたり、取り消されたりするためです。その結果、委任フレームワークによって代理権が取り消されると、指定されたコンポーネントへのアクセス権を既に持っている代理人は、そのコンポーネントにまったくアクセスできなくなります。
委任トランザクションに対して権限リストとロール セキュリティを設定します。
『PeopleTools: Security Administration』を参照してください。