時間データ ルールについて

PeopleSoft から配布されている時間データを処理するルールは、日本の法定要件およびビジネス上の要件を満たしています。この項では、次について説明します。

  • 超過勤務時間変数および休暇欠勤時間変数。

  • 有給休暇 (PTO)。

  • 配布エレメント。

グローバル ペイロール (日本) には、様々なタイプの超過勤務および休暇欠勤のデータを入力するための変数が用意されています。それぞれの組織で超過勤務および休暇欠勤のタイプを追加して管理したい場合は、変数を追加して作成することができます。

それぞれの支給期間で、給与計算を実行する前に従業員ごとに時間データを入力します。

有給休暇の付与、繰越しおよび取得のためのルールの概要を次に示します。

有給休暇の付与

有給休暇の付与のルールは次のとおりです。

  • PeopleSoft では、休暇付与をスケジュールするための一連の変数およびフォーミュラが用意されています。

    それぞれの組織の休暇付与のスケジュールに適応させるために、配布されたエレメントを再定義したり、変数およびフォーミュラを追加することができます。

  • 有給休暇が付与される月の配布時の設定値は、「10 月」になっています。

    支給元レベル、支給グループ レベルまたは受給者レベルで、この値を再定義したり、上書きすることができます。

有給休暇の繰越し

有給休暇の繰越しのルールは次のとおりです。

  • 累計では、前年度および当年度に付与された有給休暇の残日数が個別に管理されています。

  • 有給休暇の繰越しが発生したときに、前年度の未取得の有給休暇が時効になるかどうかは、有効期限変数 (AO VR PTO EXP FLAG) によって判断されます。

    この変数の配布時の値は Yes です。前年度の未取得の有給休暇は、有給休暇の付与の時点で時効になります。

    • 変数の値が Yes の場合、前年度の未取得の有給休暇は削除され (つまり、時効となり)、当年度の未取得の有給休暇のみが、前年度の未取得の有給休暇として新しい付与期間に繰り越されます。

    • 変数の値が No の場合、前年度の未取得の有給休暇が当年度の未取得の有給休暇に累計され、この累計された値が前年度の未取得の有給休暇として新しい付与期間に繰り越されます。

有給休暇の取得

当年度の有給休暇を先に使用するのか、前年度から繰り越された有給休暇を先に使用するのかは、優先順位変数 (AO VR PR PRI FLAG) によって判断されます。この変数の配布時の値は、前年度に付与された有給休暇を先に使用するように設定されています。支給元レベル、または支給グループ レベルで、この配布時の値を再定義したり、上書きすることができます。

PeopleSoft では、日本用に設計されたすべての配布エレメントを参照するために実行するクエリーが提供されています。このクエリーの実行方法については、PeopleSoft グローバル ペイロールで説明されています。